「美」を愛する人へのメッセージ

岩国市を中心に「いろ・色・パステル画」展を開催しています。また、「美」という大きなテーマに向かって発信していきます。

「発見する喜び」

2011-06-09 18:18:25 | 「美術展」

今まで理解できなかったことがわかると、「人の喜び」はとても大きなものとなります。

 

特に「美術」の世界では、この「わかる」ということが、とても難しいものがあるのではないでしょうか。

 

しかし、一定の法則で描いていくとある程度「描ける喜び」のようなものに出会うことができます。

それが「キミ子方式」と呼ばれる描き方で、「絵の苦手な方」等にとても人気があるように見えます。

 

その展覧会が、今「シンフォニア岩国」の企画展示室で行われています。

「点」や「線」「面」といったものを通して、「色の三原色」と「白」だけで描いていくわけですが、この手法は「色の発見」という手がかりを教えてくれます。

 

「形」を正確に取るのはかなり時間がかかり、途中で挫折する人が多い中、「色」については色を並べていっていくと「色の変化」に気づく場面がでてきます。

 

この「気づく」という行為が、やがて「わかる」という行為に変わり、絵を描くことが楽しくなるのではないかと推測されます。

 

「自分なり」の色を作り、それを並べていくことにより、今まで経験しなかった「色合い」の出現に作者は「創作の喜び」を感じることができるのではないでしょうか。

そうしたことを繰り返すうちに、こうした作品が生まれ、「自分で納得のいく作品」に仕上がっていくように思えます。

 

ましてやその題材が、自分のかわいがっている「ペット」となるとまた話は違ってきます。

この「マイカップ」でもわかるように、自分の気に入っているものを描くのは抵抗が少なくなります。

 

この「マイカップ」の作品群を見ていると、描いた人の「笑顔」のようになものが伝わり、あたかもそこに作者がいるように感じられます。

かなり絵を描いている人の作品だと思いますが、「オリジナル性」を感じさせるものがあり、「芸術」の領域まで行っている作品になっています。

 

この方も自分の「こだわり」があり、それが自分流に描ける段階まで来ています。

 

ここまで来ると、描くのが楽しくなり次は何を描こうかと「題材さがし」のおもしろさにも目が行くのではないでしょうか。

 

何かをきっかけに「人」は描き方を理解し、自分で開発できるようになります。

 

「絵が苦手だ」という先入観のある方は、こうした方式をやってみると思いあけないところで、その「きっかけ」を見つけることができます。

 

この展覧会は12日(日)まで開催しています。

 

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