「美」を愛する人へのメッセージ

岩国市を中心に「いろ・色・パステル画」展を開催しています。また、「美」という大きなテーマに向かって発信していきます。

「朗読家のモデルを描く」

2011-07-07 06:59:36 | 「美術展」

「楽しい人物画」講座では、「朗読家」や「フリーのアナウンサー」として活躍中の人をモデルに描いたことがあります。

 

「民話」を朗読してもらった後に、みんなで絵を描いていきましたが、そこには「朗読家」の持つ独特な空気が流れていました。

「洋服」と「和服」の世界を描きましたが、Iさんは「和服」を下から見上げた視点で描いています。

 

また、この方は今「明暗」や「陰影」にとても興味があり、ふだん「マジック」等で陰影をつけています。

 

この作品も「人物」がマジックで描かれ、バックや顔という部分は「水墨」で描いています。

 

とてもおもしろい試みで、「白と黒」の世界だけで描きそこに「柔と剛」の力関係さえ見えてきます。

同じIさんの作品ですが、これは「パステル」だけで描かれ、しかも斜めの線だけを上手に処理している作品になっています。

 

この二つの作品が同じ人のものとは思われないようなところがあり、「自分にあった題材選び」を楽しんでいるようにも見えます。

Nさんは「パステル画」のベテランですが、この作品ではIさんと同じように「白と黒」の世界を追及していることがわかります。

 

「キャンソン紙」の持つ色に「白と黒」の「無彩色」が来ることにより、余分なものを捨てた効果がでています。

同じNさんの作品ですが、この作品では「パステル」の持つ色合いを十分に使って「優しい雰囲気」を画面一杯に作り出しています。

 

このように、同じモデルさんを描いても描く「手法や試み」が違えばそこに違う絵の持ち味が出てくることに気づくと思います。

 

「絵を描く」ということは、いろいろなことを自分で体感して行き、何かを感じとっていきながら自分のスタイルをつくる過程だということがわかります。

 

できたものが作品ではなく、そこに行く過程の中で感じる様々なことが実は「創作の喜び」につながるといっても過言ではありません。

 

できたものを見てもらうのも大きな喜びですが、それ以上に描く人にとっての喜びは、描くことへの「自分との葛藤」にあるのではないでしょうか。

 

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