英国的読書生活

イギリスつながりの本を紹介していきます

オーバーロード

2009-09-13 | イギリス

アーサー・C・クラーク「幼年期の終り」


浦賀沖に突然現れた「黒船」。ペリー提督は、その圧倒的な「力」をもって、姿を現すことなく日本を統治する。
と、いうお話ではなくて、やってくるのは宇宙人(オーバーロード)です。
その「目的」がなかなか明らかにされないのですが、怖いです。
戦争を禁じられた以外は地球人は何も強制されません。人類はみな豊かになり、いつしか娯楽国家として一つにまとまることに・・・。

「こっくりさん」も登場します。私の小学校時代、「こっくりさん」がクラスで一瞬だけブームに。3日後には全校で禁止令が出されました・・・。
この超常現象が次のお話の鍵となっていきます。
「ニュータイプ」?も登場します。と言うか、ガンダムもこの作品の影響を大きく受けているのでしょう。
最後の地球人となったジャンが求めるのは、バッハの楽譜・・・・。示唆的です。

地球、太陽系、銀河系、そしてその外・・・・
インキュベーターとしての役割を終えた地球の最後には言葉を失います。