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マスミンのピアノの小部屋

ピアニスト兼ピアノ指導者松尾益民が、ピアノや教育、世の中の出来事など日々感じることを、徒然なるままに綴ります。

ショパンのマズルカ作品33

2023-04-22 22:09:25 | ラ・プロムナード・ミュジカル
明日の第64回プロムナード・コンサートの後半で演奏するのは、ショパンのマズルカ作品33とソナタ第3番の1楽章です。

マズルカについて、ショパンは、生涯に渡り58曲のマズルカを作曲しました。
マズルカとはと説明しようとすると、かなりの量になりますので、簡単に、ポーランドの典型的な民族舞踊の一つだと言っておきましょう。
歴史は古く、元々は農民の踊りだったものが、やがて騎士階級や貴族階級に伝わり、18世紀の半ばごろには各地に広がっていったと考えられています。
ショパンは、この形式を利用して独特の創意に満ちた曲に発展させるとともに、偉大な芸術としました。
マズルカは、ワルツと同様に3拍子が基本です。
いくつかの種類があるのですが、それぞれリズムに独特の特徴があります。

4曲から成る作品33は、1837〜38年に作曲され、1838年に出版されました。ローザ・モストウスカ伯爵令嬢に献呈されました。
第1曲 嬰ト短調
抒情的な曲。
マズルカの特徴のの一つである、「タッカタンタン」というリズムが使われています。
第2曲 ニ長調
自筆譜および初版出版譜では、第2曲は、第3曲のハ長調の方でしたが、その後誰かによって第2曲をニ長調として出版され、それが一般的になっているため、今回はこの順番で演奏します。
ワルツのような華やかさや明るさが魅力的な曲です。
バレエ曲としても編曲されています。
第3曲 ハ長調
非常に短い曲ですが、大変美しく細やかな情感のある曲です。
第4曲 ロ短調
スラブ的な憂愁に満ちていますが、第3曲とは違った美しさのある曲です。
マズルカとしては規模の大きい曲です。

この作品33のマズルカを、ソナタ第3番と一緒に弾こうと思ったのは、ソナタ第3番がロ短調で、この作品33は、ハ長調以外がロ短調の関係調で作られているので、まとまりがあるかな…ということで決めました。
ただ、何でハ長調を入れたのかなぁ…という思いはありますけど、まぁこれはこれでまとまってるかも…です。

ピアノ・ソナタ第3番については以前書いた記事があるので、そのリンクを貼っておきます。




フランス語の日で

2023-04-22 12:41:50 | お勧め
昨日は久しぶりにブログを更新しませんでした。
ドレス制作に忙しかったので。
何とか完成しましたが…。
着物の生地が反物のままで残っていたので、それを利用して。

昨日は、フランスの短編小説を読む講座で、幸い、訳の順番が当たっていなかったので、出席して聞くだけで、楽でした。
文章の解釈の仕方によっては、否定にも肯定にもとれる文章があって、そういうのは本当に難しい。
作者がどういう意図で書いたのか、推測するしかないですけど。
翻訳された作品を読む時はやはり、原文を読んでみないと…ということですね。
充実した時間のあとは、ランチ。
久しぶりに、カフェローカリーに行きました。
新メニューがあったので。
ハンバーグです。
若干ランチにしてはお高め…でしたけど。
最近、注文をQRコードを読み取って、スマホからする方式になり、そう言えば、シニアのお客さんが減ってるかも…という感じ。
私も、面倒だなぁ…と思いましたから。
口頭で言う方が絶対早いと思うのですけどね。
あまり遅くならないうちに帰り、練習とドレス制作。

…で、今は新幹線移動中。
すごく人が多い!
おまけに、上りの新幹線で人の立ち入りがあったとかで、その影響で下りも遅れ、今も遅れが広がってるようです。
まぁ今日は急ぐわけじゃないからいいのですけど。

ハチャトゥリアンのトッカータ

2023-04-22 12:40:03 | ラ・プロムナード・ミュジカル
ハチャトゥリアン(1903〜1978)は、ロシア帝国支配下にあったグルジア(現ジョージア)で、アルメニア人の家庭に生まれました。
バレエ、交響曲、協奏曲などの分野に傑作を残していて、ピアノ曲はあまり多くはありません。
ハチャトゥリアンの曲としては、フィギュアスケートで浅田真央さんが使った「仮面舞踏会」と言えば、あぁそうか、と思われる方が多いのではと思います。

トッカータですが、まず、トッカータというのは、バロック時代に多く作られましたが、鍵盤楽器で駆け抜けるような速い音型や細かな音型を使った、即興的な雰囲気を持った曲のことで、イタリア語のtoccare(触れる)という言葉に由来しています。
J.S.バッハのトッカータとフーガニ短調がよく知られています。
ハチャトゥリアンのトッカータは、1932年の作曲で、若さに溢れている‥と言えるでしょう。
民族楽器をイメージした打楽器的な音型と曲調で、独特な雰囲気を持っています。
中間部は、アルメリア民謡のような抒情的な旋律が歌われます。

私がプログラムを組むと、どうしても好きな作曲家、ショパン、リスト、ドビュッシー、プーランクに偏ってしまうため、たまには違った作品も…と思って選曲しましたが…。