「ロックオペラモーツァルト」は「モーツァルト!」と「アマデウス」の二つを本歌取りした作品です。
本歌取りの歌は本歌を知らなくても鑑賞できますが、本歌を知っていると、歌の世界がぐんと広がります。
「ロックオペラモーツァルト」にも同じことが言えるのではないでしょうか。
たとえば、父子の確執とか、コロレドとの決別とか、東宝版の「モーツァルト!」で出てきたのと同じ台詞や似たような場面も幾つか出てきます。
それが意図的なのか偶然なのかはわかりません。
でも、私はそこで「M!」の舞台を思い出し、現在進行中の舞台と二重写しになる、奇妙な感覚に陥りました。
ね、本歌取りの技法でしょ?
もちろん、「M!」を知らなくても楽しめると思います。
まっさらの状態で見たら、違う解釈もあると思います。
でも、残念なことに、知らない自分にはなれません。
だから、これから書く感想が偏っていても、許してください。
長い弁解になりました。
さて、今回大幅に変わっているのがウェーバー一家の描き方。
「M!」ではとんでもない描き方をされていましたが、こちらのセシリアさんは決して悪人ではありません。
現実的でちゃっかりしているけど、娘思いの愛すべき母親です。
キムラ緑子さんが、すごく楽しく演じていらして、けっこう笑えます。
コンスタンツェは純粋にモーツァルトを愛する献身的な妻です。
浪費家でも遊び好きてもなく、「インスピレーションを与えるのは私!」といった気負いも一切なし!
フツーのお嬢さんを秋元才加さんが力まず演じています。
彼女は、目鼻立ちがハッキリして、すらっとスタイルもいいので、舞台映えします。
アロイジアのAKANE LIVさんと張り合っても遜色ないのに、ローゼンベルク伯爵に「ブス!」と言われちゃうのはかわいそうです。
アロイジアさんは、とにかく美しくて素敵。
アロイジアは、口ではモーツァルトを利用しているだけだと言っているけど、本当は好きなんだと感じました。
モーツァルトは自分がふられたと思ってるけど、アロイジアは、モーツァルトは父親を選んで自分が棄てられたと思っている。
モーツァルトはアロイジアに棄てられたことで絶望し、その思いが、一幕最後のナンバー「薔薇の香りに包まれて」(Je dors sur des roses)で爆発します。
この歌は、激しくて、すごくあっきーらしい歌でした。
劇場いっぱいに響き渡るあっきーの声に包まれて、ちょっとうるうるきました。
モーツァルト一家では、北村岳子さん演じる母親の役割が大きく、相対的にレオポルドの扱いは軽くなっています。
高橋パパは、市村パパほど頑固でも濃くもありません。
歌はいいのですが、台詞はちょっとハラハラします。
それが味?
ナンネールはレオポルドにきっちり意見するし、コンスタンツェとの結婚にも好意的。
欲求不満で爆発寸前の「M!」とは違います。
菊地美香さんの透き通るような声がとても魅力的です。
一幕目は、モーツァルトがザルツブルクを出て、マンハイムでアロイジアに恋をするけれど、父の命令に従ってパリへ赴き、そこで挫折を体験、母親を亡くし、さらに失恋の痛手を負うところまで。
モーツァルトの青春時代を描いた部分です。
モーツァルトは出ずっぱりですが、歌は「薔薇の香りに包まれて」と「君の胸のタトゥー」の二曲が耳に残ります。
パリの街で歌う「君の胸のタトゥー」は、明るくて楽しい曲です。
「薔薇の香り」とはまた別の意味で、すごくあっきーらしくていい感じで好きです。
さて、ここまででやっと、一幕。
疲れたので、二幕はまた明日にします。
本歌取りの歌は本歌を知らなくても鑑賞できますが、本歌を知っていると、歌の世界がぐんと広がります。
「ロックオペラモーツァルト」にも同じことが言えるのではないでしょうか。
たとえば、父子の確執とか、コロレドとの決別とか、東宝版の「モーツァルト!」で出てきたのと同じ台詞や似たような場面も幾つか出てきます。
それが意図的なのか偶然なのかはわかりません。
でも、私はそこで「M!」の舞台を思い出し、現在進行中の舞台と二重写しになる、奇妙な感覚に陥りました。
ね、本歌取りの技法でしょ?
もちろん、「M!」を知らなくても楽しめると思います。
まっさらの状態で見たら、違う解釈もあると思います。
でも、残念なことに、知らない自分にはなれません。
だから、これから書く感想が偏っていても、許してください。
長い弁解になりました。
さて、今回大幅に変わっているのがウェーバー一家の描き方。
「M!」ではとんでもない描き方をされていましたが、こちらのセシリアさんは決して悪人ではありません。
現実的でちゃっかりしているけど、娘思いの愛すべき母親です。
キムラ緑子さんが、すごく楽しく演じていらして、けっこう笑えます。
コンスタンツェは純粋にモーツァルトを愛する献身的な妻です。
浪費家でも遊び好きてもなく、「インスピレーションを与えるのは私!」といった気負いも一切なし!
フツーのお嬢さんを秋元才加さんが力まず演じています。
彼女は、目鼻立ちがハッキリして、すらっとスタイルもいいので、舞台映えします。
アロイジアのAKANE LIVさんと張り合っても遜色ないのに、ローゼンベルク伯爵に「ブス!」と言われちゃうのはかわいそうです。
アロイジアさんは、とにかく美しくて素敵。
アロイジアは、口ではモーツァルトを利用しているだけだと言っているけど、本当は好きなんだと感じました。
モーツァルトは自分がふられたと思ってるけど、アロイジアは、モーツァルトは父親を選んで自分が棄てられたと思っている。
モーツァルトはアロイジアに棄てられたことで絶望し、その思いが、一幕最後のナンバー「薔薇の香りに包まれて」(Je dors sur des roses)で爆発します。
この歌は、激しくて、すごくあっきーらしい歌でした。
劇場いっぱいに響き渡るあっきーの声に包まれて、ちょっとうるうるきました。
モーツァルト一家では、北村岳子さん演じる母親の役割が大きく、相対的にレオポルドの扱いは軽くなっています。
高橋パパは、市村パパほど頑固でも濃くもありません。
歌はいいのですが、台詞はちょっとハラハラします。
それが味?
ナンネールはレオポルドにきっちり意見するし、コンスタンツェとの結婚にも好意的。
欲求不満で爆発寸前の「M!」とは違います。
菊地美香さんの透き通るような声がとても魅力的です。
一幕目は、モーツァルトがザルツブルクを出て、マンハイムでアロイジアに恋をするけれど、父の命令に従ってパリへ赴き、そこで挫折を体験、母親を亡くし、さらに失恋の痛手を負うところまで。
モーツァルトの青春時代を描いた部分です。
モーツァルトは出ずっぱりですが、歌は「薔薇の香りに包まれて」と「君の胸のタトゥー」の二曲が耳に残ります。
パリの街で歌う「君の胸のタトゥー」は、明るくて楽しい曲です。
「薔薇の香り」とはまた別の意味で、すごくあっきーらしくていい感じで好きです。
さて、ここまででやっと、一幕。
疲れたので、二幕はまた明日にします。