小林多喜二「蟹工船」突然のブーム ワーキングプアの“連帯感”(産経新聞) - goo ニュース
ブームに乗っかって、いま読んでいます。
今、何でこの作品が若い人の間で読まれているのか・・・昔の話と思えないぐらい自分や周りにいる人の置かれている環境というか立場が重なってくるということと、その中で団結して立ち上がっていく姿に共感しているということだそうですね。ほかの人の感想なんか見てると、プロレタリア文学という言葉で読む気になれなかったけど、読んでみると、そんなに党派性もなく文学的にも優れているというのが何個かありました。
読み終わって考えましたけど、まず、主人公のだれだれという一個人がたたかって・・・という風にしないで、その他大勢という視点から描いているところがよかったと思います。この問題を解決できるのは優れた一個人でなくて、まさにその他大勢の団結の力であることがそこから感じることができます。
あと、蟹工船での劣悪な労働というひとつの出来事が、いつの間にか、自然に、社会全体の矛盾に結びついているのがすごいとおもいました。軍隊が国民にとって、国家にとってどういう存在であるのかも、何の説明もなく納得してしまう・・・
文学的に優れているというのは、そういうところなんでしょうか。
動物やいろんなものにたとえる表現とか、汚らしい表現もあえて使うことで、蟹工船の環境のひどさとか、そういうものも、視覚的に感じられるところもそうなのでしょう。
でも、「党派性がない」というのはどうなんだろう・・・共産党とか、そういう直接的な表現があまりないことでそういってるのかもしれないけれど、この話全体がすごい党派性がある話のような気がします。そして、その党派性があるからこそ、リアルで遠慮のない、力強い作品になっているんじゃないのかなあ・・・
なんてことをおもいつつ・・・
ブームに乗っかって、いま読んでいます。
蟹工船・党生活者 (新潮文庫)小林 多喜二新潮社このアイテムの詳細を見る |
今、何でこの作品が若い人の間で読まれているのか・・・昔の話と思えないぐらい自分や周りにいる人の置かれている環境というか立場が重なってくるということと、その中で団結して立ち上がっていく姿に共感しているということだそうですね。ほかの人の感想なんか見てると、プロレタリア文学という言葉で読む気になれなかったけど、読んでみると、そんなに党派性もなく文学的にも優れているというのが何個かありました。
読み終わって考えましたけど、まず、主人公のだれだれという一個人がたたかって・・・という風にしないで、その他大勢という視点から描いているところがよかったと思います。この問題を解決できるのは優れた一個人でなくて、まさにその他大勢の団結の力であることがそこから感じることができます。
あと、蟹工船での劣悪な労働というひとつの出来事が、いつの間にか、自然に、社会全体の矛盾に結びついているのがすごいとおもいました。軍隊が国民にとって、国家にとってどういう存在であるのかも、何の説明もなく納得してしまう・・・
文学的に優れているというのは、そういうところなんでしょうか。
動物やいろんなものにたとえる表現とか、汚らしい表現もあえて使うことで、蟹工船の環境のひどさとか、そういうものも、視覚的に感じられるところもそうなのでしょう。
でも、「党派性がない」というのはどうなんだろう・・・共産党とか、そういう直接的な表現があまりないことでそういってるのかもしれないけれど、この話全体がすごい党派性がある話のような気がします。そして、その党派性があるからこそ、リアルで遠慮のない、力強い作品になっているんじゃないのかなあ・・・
なんてことをおもいつつ・・・