![]() | これが原発だ―カメラがとらえた被曝者 (岩波ジュニア新書) |
樋口 健二 | |
岩波書店 |
これが原発の実態だったのか・・・と恐ろしくなります。
何が恐ろしいって、事故が起こらない状態でも、被曝している実態があったことを、何も知らないできていた自分が恐ろしいです。
金にモノをいわせて村を活性化させてやるといろんな施設もつくってあげて、原発は安全ですよとふりまいて原発をつくって、でも、その原発の中で度のような状態で労働者が働かされているのか・・・社会全体が、労働のルールが壊されている状況ですが、この原発労働者の実態は、まさに人間扱いされてないです。
マスクなしでとか、計器をつけずにとか、当たり前にやられていて、表向きの近代化したイメージとはまったく正反対に人間が自覚はしてないけど結果的に命を削って運営しているわけですね。
何重もの下請け、非正規労働者がピンはねされて・・・しかも、具合が悪くなったからといっても、その事実は隠蔽されてしまう。
この前、共産党の田村議員が下請け労働者の内部被曝の実態をキチンとつかんでいるのかと東電につめていたけど、そもそも、自分のところの社員じゃない労働者なんて、責任持ちませんという体質なんでしょうね。
あ・・・でも、社員だって同じかも。電力会社に入社したと喜んでいた若者が被曝して死んでしまうエピソードがありました。
安全神話というのは、事実をもみ消すことによってつくられていったんですね。そして、事実を知らずに自分も安全神話の中に結果的にいました。原発を気楽に考えていました。
核燃料の輸送も、トラックや船でやられてるんですよね。よく考えれば当たり前ですが・・・
大井埠頭から六ヶ所村へ6フッ化ウランが輸送されてるって書いてあって驚きました。
知らないことは罪ですね。
危ないと口で言うだけでなく、本当にその危なさ、怖さを自分自身学ばなければ。と思いました。