日本のことを古事記や日本書紀で、大倭豊秋津島(おおやまとあきつしま)というのをご存じですか?この秋津というのが、トンボのことです。トンボは古語で秋津虫といい、「津」は、助詞の「の」のことです。「秋津虫」は「秋の虫」ですから、トンボが代表格ってところでしょうか。「津」は、天津神=天の神、目津毛=目の毛=まつげ等として残っています。
奥州市の方言でトンボのことを「あげづ」とか「あげんづ」というのは、この秋津が語源です。方言には、このような古語がたくさん残っています。例えば体の部分の表現だと「かばね」とか「きゃな」「おどげ」等ですが、どこなんでしょね?(^^;
もともと日本国は豊葦原瑞穂国(とよあしはらみずほのくに)といい、葦(あし)や葦(よし)原が広がり稲穂が実る国だったようです。そこにトンボがたくさんいても不思議はないですよね。
江刺では、さすがに11月が近くなってくるとトンボはだいぶ少なくなってきました。この前までいた蝶は全く見ません。まさに「秋蝶の驚きやすきつばさかな」だったようです。そういえば、昨日の夕方あたり冬の匂いがしました。どんな?ってきかれても説明のしようがありません。「んー、なんとなぐわがっぺ」と答えます。
アシやヨシが少なくなって、増えているのが毎度おなじみ「セイタカアワダチソウ」です。豊葦原と日本を呼んだご先祖様は、どう思うんでしょうねー。