ピカソ展のパスがあるので、再びナショナルギャラリーを訪問。しかし、前回よりさらに混んでいたので、オルガの肖像画を一目だけ見て、一般展示へ移る。
フィレンツェではまったラファエロがあるのでは?と思ったら、やっぱり。結構な数がまとまって展示されていた。
The Madonna of the Pinks (Raphael, 1506-7)
家に飾るのに丁度良いサイズ。誰かの家の居間にでもあったのだろうか。マドンナ、赤子の肌色がとても美しい。解説にあったように、オランダ絵画の影響と言われる、光と影のつけ方も秀逸。
Saint Catherine of Alexandria (Raphael, 1507-8)
斜めに描かれた顔が美形。構図、顔の造作としては、ナショナルギャラリーにあるラファエロの絵の中で一番整っていると思われる。色が少しくすんだ感じを受ける。
The Ansidei Madonna (Raphael, 1505)
マドンナより、両側に居る男性2人が素敵。若い男性の足の美しさ(少々女性的に過ぎるかもしれないが)、Baptistの穏やかな表情、心が洗われるようだ。
Pope Julius II (Raphael, 1511 - 2)
ベラスケス(フランシス・ベーコン)『教皇インノケンティウス10世』の構図を思い出す。教皇をこの構図で描くことは伝統なのだろうか?
The Entombment (Michelangelo, 1500-1)
The Madonna and Child with Saint John and Angels (Michelangelo, about 1497)
この2作は未完成であるが、それでも構図が興味深く、美しい。先日のボッティチェリも画面が少し灰緑色がかって見えたが、当時の絵の具のためなのだろうか?
A Young woman seated at a Vieginal (Vermeer, 1670)
後ろの壁にかかった絵が、描かれた女性の考え方を示している、って本当?This woman's idea of love and partnership may not be entirely idealisticと解説にある。"may"とはいえ、大きなお世話!?
この絵は、同美術館のA Young woman standing at a Vieginal (1670)と対といわれているらしい。
Saskia von Uylenburgh in Arcadian Costume (Rembrandt, 1635)
Belshazzar's Deast (Rembrandt, about 1636 - 8)
この美術館にはレンブラントもかなりある。部屋番号24の作品群はかなり豪華。隣室(23)の画風はどちらかと言うと、質素、質実剛健。来るたびに気に入る作品が異なり、興味深い。今日はこちらの豪華系が気に入った。
サスキアのポートレートは金茶系とモスグリーンが基調。レンブラントの金装飾を描く腕は右に出るものがいない。余計なお世話ではあるが、オランダ系の顔の造作は鼻先が丸く、美形とは言いがたいので、ラファエロのイタリア系美人と同じ日に見てはいけない?
The Doge Leonardo Loredan (Bellini, 1501)
前回もこの絵に魅かれた。大変豪華な衣装をまとっていらっしゃる。ベニスに行ったらこんな美しい絹生地が手に入るだろうか?
Venus and Mars (Botticelli)
ウフィツィの絵よりVenusは美人!ラファエロのシスティーナのマドンナに描かれている天使たちと同じく子供(天使?角が生えているけれど)がとてもいたずらっぽい魅力的な表情をしている。
Portrait of Hermine Gallia (Klimt, 1904)
以前ウィーンで見たピンクの美しいドレスの肖像画を思い出す。こちらは白いレースのドレス。こんな風に美しく描いてもらえるならば肖像画を依頼するのも悪くない。
こんなに沢山の素晴らしい絵(勿論他にも印象派などまだまだ沢山あります!)が、殆ど混雑なしに無料で見られるロンドンって、素晴らしい!!