しるべの記し

教会音楽家でクリスチャン・エッセイストのしるべです。
イエスさまの十字架を「道しるべ」として歩んでいます。

舟を編む

2012年12月22日 | 鑑賞・観戦
手術後、初めて小説を読みました。
それにしても、今までは本を読むときメガネをはずしていたのに、メガネを使うようになって、なんか不便で慣れません

前から読みたかった、数ヶ月前に「本屋大賞」をとった三浦しをんの「舟を編む」を読んだけど、面白かった
実は「本屋大賞」は、ほかのノミネートされてた本を応援してたけど、読み終わってこの本がとれて当然と思ったのです。

辞書作りの苦労と喜びの話しなのですが、いや〜ぁ、辞書を作るって大変な仕事なんだろうとは想像できるけど、これほどとは・・・。
最近は電子辞書や、コンピューターで調べて、紙の辞書(本に編纂されているもの)はまず使わないけど、なんだか使いたくなってきたぞ

「日本における近代的辞書の嚆矢(こうし)となった大槻文彦の『言海』は、多大な困難を乗り越え、大槻が一人で編纂した」

この小説にはこんな難しい言葉がポンポン出てくるわけだけど、私が感動したのはこの大槻文彦の『言海』という辞書は、私が小さい時に中学生だった兄が使っていて、「お兄ちゃんはこんな難しい本を読んでるんだ」って、感動してた辞書だったのです。
しかも、小学校高学年になると私も使い始め、ちょっとした言葉を調べるその喜び、言葉の楽しさ魅力を教えてくれた辞書でした。
黒とエンジっぽい装丁でお兄ちゃんの机に置かれていて、ちょこちょこお借りしておりましたから、この小説で『言海』という言葉がでてきて、ほーーんと、懐かしく、その「大槻文彦」って名前も目にはっきりと浮かぶのでありまして、この辞書がそのような経緯で作られたとは知りませんでしたから、びっくり
実は、どうしてお兄ちゃんが有名な「広辞苑」ではなくて、『言海』を使っているのかわからなかったのですが・・・。

なんか、かんど〜しました