弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

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地域ブランドはモザイク画?

2016年05月27日 08時04分08秒 | 実務関係(著作権・価値評価・周辺業務)
おはようございます!
雨ふる湘南地方です。

金曜日、なんとなく体に蓄積した疲労感…
最近下のムスメが早起きで、朝出かけるときに顔を会わせられるのが幸せです。


さて、今日はこんな記事。

(アグリビジネス北海道より引用)
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チーズ共同熟成庫整備 十勝品質事業組合

ナチュラルチーズの「十勝ラクレット」「十勝チーズモールウォッシュ」を
製造販売する十勝品質事業協同組合(帯広、佐藤聡代表理事、会員8チーズ工房)は、
音更町十勝川温泉地区に共同熟成庫を建設する。農林水産省の強い農業づくり事業に採択される見通しで、
8月着工、年内完成を目指す。共同熟成庫の建設は国内初。

(中略)

同組合のチーズは十勝川温泉のモール温泉水を使った熟成方法。
同組合員の工房で凝乳を作る1次加工の後、共同熟成庫で約2カ月半熟成させて出荷する。
地域固有の資源を使うことでチーズの差別化を図り、チーズを通じてモール温泉の魅力を発信する。

国内ではチーズ工房はチーズの製造から熟成、出荷までの一連の工程を一つの工房が行うが、
チーズの名産地フランスでは製造と熟成を分業にすることが多い。
フランスでは専属のチーズ熟成士も雇用しており、同様手法を取る十勝でも、新たな雇用の創出が期待されている。

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(引用終わり)

「モールウォッシュ」は登録商標であることは記事リリース時にご確認いただきたかったところですが(笑)
まあそれはさておき、いよいよ動き出しますね。

もとより国内産ナチュラルチーズの過半を製造している同地方。
対外的にも独自の価値を発信可能な仕掛けとしていけると良いなと思います。

「十勝」というブランドは、
おそらく“トップダウン”で規定していくものじゃないんだろーなー、
と、お付き合いさせていただいている身としてはしばしば感じます。
「十勝」らしさというものさしにあわせて企画をしていくのではなく、
それぞれの現場から生じた「熱」がかたちになる。
色々な現場でめいめいてんでばらばらに「熱」が生じる。
その総体が、モザイク画のように「十勝」を形成している。

本当は十勝に限らず、どこの地域もそうあるべきなんだろうけど。

知財にしてもその他の保護政策にしても、
制度を活用することは事業を成功に導くために重要なファクターの一つだけど、
要件にあてはめるためにちぢこめたりねじったりおしこんだりしてしまうのは、
それこそ「十勝らしく」無いのかもしれません。

でもまぁ、制度を活用するための水先案内人として、
自分の役割を全うしたい、と思います。
コメント
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