弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

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【知財記事】税関輸入差止

2021年09月13日 08時09分49秒 | 知財記事コメント
おはようございます!
久々お天気な…@羽田です。
こんなご時勢ではありますが、動きます。

土曜日曜とちょっと運動をしたので、気のせいか体調は良いです。

さて、今日はこんな記事

(日経電子版より引用)
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知財侵害の輸入差し止め6割増、1~6月 「鬼滅」も被害

財務省は10日、知的財産権の侵害を理由に全国の税関で差し止められた輸入品が1~6月に46万764点あり、前年同期比で67.2%増えたと発表した。約8割が中国からの輸入品で、ベトナムやフィリピンも増えた。

人気アニメ「鬼滅の刃」関連の偽グッズなどの差し止めも「前年同期比で2倍を超える大幅増だった」(財務省担当者)という。
(以下略)
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(引用終わり)

元となる税関のリリースがこちら

資料をみると「知的財産別輸入差止実績」が法域別/件数・点数別で載っている。
件数ベースでいくとほとんどが商標権侵害。ちょこっと著作権侵害。あとはぼちぼち、といったところ。

仕出し国別も載っている(こちらは、点数ベース)。
大方の予想通り、中国からの輸入品が全体の4分の3以上。
意外だったのは、次に続くのはベトナム。香港、フィリピン、韓国、と続く。

いや、中国からの模倣品が多いって事実は、もう見慣れてはいるわけだけども。
これが「当たり前」と思ってちゃいけないわけで。
だから大手のIP保持企業は商標登録を躍起になってやるわけで。

「捕捉率」のような数字(=模倣品の流入を止めた率)は、たぶんでないのだとは思うけど、
税関だいぶ頑張ってるんだろうなぁ、と思う。
現実問題税関にとってのより重要な事項って、武器とか麻薬とか治安を乱す物品の流入防止にあるんだろうし。

“何のために商標登録するの?”という問いに対する直接的な答えの一つとして、
「模倣品の海外からの流入を防止するため」
というのは間違えなく言えるところだなぁ。
コメント
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