長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

なんか……それほど観たくはない。

2013年07月03日 21時05分08秒 | 花咲ける「るろうに銀魂」ロード
『るろうに剣心』続編は2部作! 佐藤健が剣心に再び挑み、宿敵・藤原竜也と激闘
  (ムービーコレクションニュース 2013年7月3日付け記事より)

 人気マンガを実写映画化し、興行収入30.1億円を記録した大ヒット作『るろうに剣心』の続編製作が決定。『るろうに剣心 京都大火』(前編)と『るろうに剣心 伝説の最期』(後編)の2部作連続公開となることも明らかになった。
 前作では東京が舞台だったが、今度は京都。原作ファンの間で最も人気の高い「京都編」をベースに、日本制圧を目論む新たな敵と剣心との戦いを描く。
 主人公・緋村剣心を演じるのは前作に引き続き佐藤健(24歳)。武井咲(19歳)、蒼井優(27歳)、青木崇高(33歳)、江口洋介(45歳)らも続投する。一方、新キャストの藤原竜也(31歳)が、剣心の後継者であるにもかかわらず最大の宿敵・志々雄真実(ししお まこと)を演じる。

 続編製作について佐藤は、「もう一度剣心を演じることができる幸せと、更なる大きなハードルを越えなければいけないプレッシャーを感じ、気が引き締まる思いです。」とコメント。すでに殺陣や乗馬の練習を始めているそうで、「せっかくやらせていただけるのなら、前作を超えるものを作らないと意味がないし、原作ファンの方にも納得していただけるものを作れないと、この映画を撮る資格がない。」と言い切る。
 また、佐藤とは初顔合わせとなる藤原は、「自分も『るろ剣』世代として子どもの頃アニメを通じて見ていましたが、今回まさか志々雄真実役のオファーをいただくなんて思ってもいませんでした。」と驚き、「『藁の楯』に引き続き悪役を楽しみ、まっとうできればと思います。」と意気込んだ。

 メガホンを執るのは、前作同様、大友啓史監督(47歳)。新時代が危機を迎えているなかで、今まで身の周りの人を守るために戦っていた剣心が、自分たちが作り上げた新しい時代をどうやって守るか、自らがたてた「殺さずの誓い」と葛藤しながら強大な敵に向かっていく様子を描くと語り、「今回のテーマは、様々な価値観の衝突が生まれている今の時代の気分や社会状況にも相通じるものがあると思います。そういった意味でも共感してもらえると思います。」とアピールした。

 撮影はすでにスタートしており、今後は関東近郊や京都を中心に行われる予定。また、志々雄真実の部下で剣心に匹敵する天賦の剣才・瀬田宗次郎(せた そうじろう)や、仲間の因縁をはらすため剣心を狙う四乃森蒼紫(しのもり あおし)を誰が演じるかも気になるところだ。
 『るろうに剣心 京都大火』と『るろうに剣心 伝説の最期』は、2014年夏に連続公開される予定。



 う~ん……藤原竜也かぁ。
 藤原さんが名優だってことはなんとなくわかるんですが、なんかなぁ。

 「大作映画には藤原竜也」っていう、安全パイな感じが嫌いなのかなぁ、私。それとも、ああいう超丸顔に包帯ぐるぐる巻きは似あわないという偏見が私の中に深く根ざしているからなんだろうか。ど~にもテンションが上がらないんですよねぇ。

 まぁ、そんなこと言っといても、2部作どっちも観るでしょうけどね。そりゃあ観ますよ! 『るろうに剣心』なんだもの。

 四乃森蒼紫は登場するんですかね? 登場しちゃったらいくら2部作でも容量オーバーになるような気がするんですが。
 前作の脚本の作り方は実に的確な気がして私は好きだったんですが、前作では出てくるはずの四乃森蒼紫がまったく登場せず、まだ出てこないはずの斎藤一がズビズバ活躍しまくるという構成上のアクロバットがありました。
 この影響は必ず次の『志々雄真実編』にも出てくるはずで、配下の旧江戸幕府御庭番衆の活躍と最期がなくなってしまった以上、蒼紫の存在感も原作に比べれば薄くなるはずでしょうし、原作では『志々雄編』の大いなる序曲という感じだった剣心との再会と対決がもうすでに終わっているので、斎藤一のポジションもそれほど新鮮なものではなくなるはずです。

 どうにも、第1作だけでいうと妙手だった采配が続編にかんしてはあまりよくない方向にいっている気はするのですが、そこはそれ、志々雄十本刀に京の柏崎念至に巻町操、比古清十郎に新井青空とおもしろすぎるメンツとエピソードが目白押しの『志々雄編』でありますから、ふたたびの構成マジックの炸裂に大いに期待をよせたいと思います。

 『京都大火』……? 原作では、結局そういうことにはならずに済んだけど、実写版では、まさか?
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もうこうなったら大森南朋さんに志々雄真実やってもらいましょうよ  ~実写映画版『るろうに剣心』~

2012年09月22日 15時37分23秒 | 花咲ける「るろうに銀魂」ロード
 は~いどうもこんにちは! そうだいでございます~。
 いや~関東は涼しくなった涼しくなった。本日土曜日の千葉は、本当にすごしやすいステキな秋の休日になりました。っつってもまぁ、私はこれからふつうに働きに行くんですけどね……土日があまり関係ねぇ!


 え~、さっそくズババンと本題に入ってしまいますが、先週に実家の山形県山形市に帰省してきまして、そのついでに話題のあの映画、実写版『るろうに剣心』(監督・大友啓史 主演・佐藤健 134分)を観てきたぞ、というお題でございます。
 いや~なんだか、今日22日時点でのニュースによりますと、観客数200万人突破の興行収入25億円越えだとか。公開から1ヶ月ほどたつのに勢いはいまだおとろえず、かっ飛ばしてますなぁ!!

 山形の映画館はねぇ~、ホントにきれいなのよね。私が行ったのは JR山形駅ちかくのシネコンだったんですけど、とっても快適に楽しんでまいりました。

 実写映画版『るろうに剣心』、おもなスタッフ&キャスティング情報はこんな感じです。


監督 …… 大友 啓史(『ハゲタカ』『龍馬伝』)
脚本 …… 藤井 清美(『豆富小僧』)・大友啓史
音楽 …… 佐藤 直紀(『ALWAYS 三丁目の夕日』『龍馬伝』)

緋村剣心   …… 佐藤 健(23歳)
神谷薫    …… 武井 咲(18歳)
相楽左之助  …… 青木 崇高(むねたか 32歳)
明神弥彦   …… 田中 偉登(たけと 12歳)
高荷恵    …… 蒼井 優(27歳)
鵜堂刃衛   …… 吉川 晃司(47歳)
斎藤一    …… 江口 洋介(44歳)
戌亥番神   …… 須藤 元気(30歳)
斬鋼線の外印 …… 綾野 剛(34歳)
武田観柳   …… 香川 照之(46歳)
山県有朋   …… 奥田 瑛二(62歳)


 ってなわけで、さっそく単刀直入に感想を言いますと、

 やっぱり、おもしろかったね!

 お話の展開、登場人物のキャラクター、舞台の背景美術やロケーション、そして俳優陣の演技。すべてが非常に正攻法で理想的な「娯楽映画」になっていたんじゃないでしょうか。だいたい2時間15分、だれることもなくとっても楽しく観ることができました。

 前にも言ったように、この実写映画版は、泣く子も黙る天下の『週刊少年ジャンプ』で一時代を築いた時代劇バトルアクションマンガ『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚』(原作・和月伸宏 1994~99年連載)の内容のうち、ごく序盤のエピソード群「明神弥彦編」「斬左編」「黒笠編」「高荷恵編」(第1~30話)あたりをリミックスしたような流れになっています。
 つまりは、いかにも実写映画版の第1弾といった空気を読んで、非常にオーソドックスに主人公・緋村剣心の壮大なるサーガの「とっかかり」だけを描いたものになっているわけです。

 ご存知の通り、原作『るろうに剣心』はざっくりまとめてしまいますと、それら明治10年代の日本の新首都・東京で剣心の周囲に主要なレギュラーキャラクターが集まっていく総称「東京編」を第1部とするのならば、剣心にとって最大最凶のライヴァルともいえる名悪役・志々雄真実(ししお まこと)一派との全面対決を熱く描く「京都編」をへて、幕末にみずからが犯した人斬りの闇に剣心が向き合い、過去にとらわれるか未来へあゆんでいく新生の道を選ぶかの岐路に立つ「人誅(じんちゅう)編」をもって一巻の終わりとする3部作構成になっています。

 したがって、連載終了からゆうに10年以上も経過しているのに今なお語り継がれる『るろうに剣心』の魅力の核心ともいえる、アクションマンガとしての頂点をむかえた「京都編」や、緋村剣心の贖罪の物語の終結をつづる「人誅編」は、今回の実写映画版ではまったく描かれておらず、そういう意味では、この映画は多くの原作ファンにとっては、まさしく「えっ、まだ始まったばっかなのにおしまい!?」な内容になっていると思うんです。

 その点、確かに私そうだいも、映画を観るまでには、

「ええ~……武田観柳がラスボスって。『スーパーマリオ』で言ったらノコノコ級の敵じゃん! おもしろいのか?」

 という危惧を少なからずいだいてしまっていたのですが、映画本編を観終わって、その思いはまったくの杞憂であったことに安堵いたしたのでありました。いや、やっぱ武田観柳は小物だったんですけど。


 現実に大ヒットを記録している今回の実写版『るろうに剣心』のいいところを一言で要約してしまいますと、こういうことになるかと思います。

「原作の肝をガッシリつかんでたら、大胆なアレンジ&お遊びもオールオッケー!!」

 これですねぇ。「原作の肝」というのは、言うまでもなく主人公である剣心の「暗い過去」のことだと思います。明治時代という、名目上「いくさのない」時代を生きる者として、剣心は幕末の「伝説の人斬り・緋村抜刀斎」というおのれの前身をひた隠しにして飄々と流浪の旅を続けていこうとします。しかし、そんな剣心の過去を知る人物や、強者が弱者を踏み潰していく変わらぬ社会の構造が、いやおうもなく剣心を闘いの世界に引きずり込んでいってしまうわけなのです。

 つまり、『るろうに剣心』の世界は「闘いたくないでござる……」という剣心を、他のいろんなキャラクターたちがあっちからこっちから引っぱりまわして「オレと闘え!」「いや、ワシと闘え!!」「剣心、闘わないで~!」とイジりたおしていくという、「血なまぐさいモテ期」の克明なる記録となっているのです。う~ん、にんともかんとも『ジャンプ』だわ。

 そういう点で、なにはなくともドカンと「主人公は緋村剣心です!!」という存在感を物語の中心にすえて、主役の佐藤健くんへのピントをまったくブレさせなかった大友監督の視点は大正解だったと思います。
 「忘れたい過去を背負う男」がいるというポイントさえつかんでいたら、『るろうに剣心』は少々のアレンジが加わっても十二分に『るろうに剣心』たりえる、ということを雄弁に証明しているのが今回の実写映画版だったと思うんだなぁ。

 さて、じゃあその一方で、私から見た実写映画版の「大胆なアレンジ&お遊び」というものはどんなものだったのかといいますと。
 ざっと以下の通りになりますでしょうか。


1、緋村剣心のキャラクターが原作よりも若くなり、「かげのある薄気味悪い青年」になっている

2、原作ではまだ登場していないはずの斎藤一が、警視庁の警部として物語に深く関わってくる

3、斎藤一と緋村剣心との関係が原作ほど近くない

4、武田観柳が薬物中毒の完全な「狂気の人」になっている

5、鵜堂刃衛(うどう じんえ)・戌亥番神(いぬい ばんじん)・外印(げいん)が武田観柳に雇われた刺客という立場になっている

6、戌亥番神(いぬい ばんじん)と外印(げいん)のキャラクター設定が原作とまるで違う


 これらの他にももちろん、今回の2時間ちょいの上映時間にまとめるために、「明神弥彦の初登場エピソード」「比留間喜兵衛・伍兵衛兄弟」「原作で武田観柳が雇っていた四乃森蒼紫(しのもり あおし)率いる元・江戸幕府御庭番衆」といった重要な諸要素がまるごとカットされているといった、原作との大きな相違もありますね。

 ただし、こうずらずらっとならべると直接の原作となったマンガ(コミックス版1~4巻にあたる)からずいぶんと離れた内容になっているようにも感じられるのですが、実はよくよく見てみますと、

「原作の浦村警察署長=映画の斎藤一」
「原作の鵜堂刃衛+四乃森蒼紫=映画の鵜堂刃衛」
「原作の武田観柳+比留間兄弟の剣術道場地上げエピソード=映画の武田観柳」
「原作の元御庭番衆・式尉(しきじょう)=映画の戌亥番神」
「原作の元御庭番衆・般若(はんにゃ)=映画の外印」

 といったように、だいたいの主要エピソードが「原作と違うキャラクター」によってほぼカヴァーされていることがわかります。具体的ないれものは違っているものの、今回の映画がしっかり原作の骨子をおさえている流れになっているということがわかりますね。上でいう5、や6、のアレンジがまさにこういうことです。

 でも、戌亥番神と外印は気持ちいいくらいに別人でしたね……まぁ、おもしろかったからいいですけど。剣心と外印のバトルはスピーディでよかったなぁ。
 全国にそれぞれ2、300人くらいはいるんじゃないかと勝手に私がふんでいる戌亥番神ファンと外印ファンは、やっぱ怒ってるのかな。でも、本来この2人が活躍する「人誅編」を映像化するにあたってこんな変更がほどこされた、ということでもなくあくまでも特別出演のような扱いなので、それほど大きな改変のように見えないのが、今回の映画の巧妙なところですね。これで鵜堂刃衛や相楽左之助に同じようなアレンジがあったらいけないわけです。

 逆に、今回の映画で目立った活躍の場が用意されなかった明神弥彦と浦村署長(演・斎藤洋介)は、ちょっとふびんなくらいに影が薄かったですね……特に斎藤さんはあれ、別に斎藤さんじゃなくてもよかったっつうか、浦村署長自体いなくてもよかったんじゃない!? 無念なるかな斎藤洋介さん、別の「斎藤さん」を演じる「洋介さん」に出番をまるっと盗られてしまいました。

 でも、鵜堂刃衛に襲撃されて死屍累々となった警察署の惨状を見て鎮痛な表情を浮かべる斎藤洋介さんのたたずまいは、すばらしかったね……だって、「オレも20年前には『帝都大戦』っていうヒドい映画でこんな目に遭ってたもんだ。」というペーソスがハンパないんです。実に味わい深いお顔。

 じぇんじぇん関係ないですけど、実家に帰ったときにやっと観た NHK朝ドラの『梅ちゃん先生』、あれ、南果歩さんが基本的にモンペに割烹着姿の役で出てたでしょ?
 いつ、ふすまをガラッとあけて将校マントの加藤保憲(演・文句なしに嶋田久作)が出てきて、果歩さんが「加藤……!!」ってつぶやいてサイキックウォーズを展開するのかと思って、身がまえちゃったよ。そう感じたのは私だけじゃないはずです……たぶん。


 話を元に戻しまして、原作と実写映画の相違点をひとつひとつ見ていきましょう。

 1、に関しては、なんと言っても佐藤健くんの持つ雰囲気を重視したというか、実際に若い俳優さんが緋村剣心を演じるにあたってムリのない範囲で主人公を演じてみたらこうなった。こういうことになるんじゃないでしょうか。
 私の感覚では、原作の緋村剣心は物語の時点(1878年)で数え年30歳ということもあり、暗い過去を背負いつつも、おもてむきは明るい微笑みをたやさない、ちょっと抜けたところもある気のいいお兄さんといった印象がありました。
 でも、映画版の健くんはもっと幕末の記憶を「切り離せないもの」としてすぐ近くにおいているイメージがあって、ふだんからちょっと怖い雰囲気をおびているんですね。もちろん笑うときはさわやかに笑うし「おろ?」とトボけたりもするんですが、次の瞬間にでも「人斬り抜刀斎」に戻ってしまうような冷たさがかなり色濃く残っているです。

 そのへんは、二面性を使い分けなければならない健くんの演技力の限界ということも、もしかしたらあるのかも知れませんが、私としてはそれ以上に、あの NHK大河ドラマ『龍馬伝』(2010年)で、史実の「人斬り以蔵」こと岡田以蔵の役を生々しく演じきった健くんを剣心役に抜擢した大友啓史監督の意図的な演出であるような気もするんです。

 つまり、実写映画版『るろうに剣心』の緋村剣心は、原作マンガの緋村剣心と同じかそれ以上に、「もし『龍馬伝』の岡田以蔵が明治維新後も生き延びていたら……?」というあたりの想像を強くかきたてるキャラクターになっていたような気がするんですね。
 そして有名な話ですが、原作マンガの中で作者が最も強く岡田以蔵のイメージを投影させた登場キャラクターは、実写映画版での事実上のラスボスとなった鵜堂刃衛です。
 緋村剣心と鵜堂刃衛が「伝説の人斬り」という同じ根っこを持ちながらも、明治という新時代をまったく違った哲学に基づいて生きているという構図は原作でもしっかり描かれているのですが、実写映画版もまた、『龍馬伝』という経験をへてこの対比をきわめて明瞭にクローズアップしているわけなのです。やっぱりここでも、映画は原作にちゃんとよりそっている! グッジョブ!!

 余談ですが、おおもとの『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚』や実写映画版の「パラレルワールド」として現在連載されている和月先生おんみずからによる新シリーズ『るろうに剣心 キネマ版』では、緋村剣心は基本的に襟巻き(マフラー)を巻いているというファッション上のちょいアレンジがあるのですが、これはやっぱり、『龍馬伝』の岡田以蔵の襟巻き姿をフィードバックさせたもんなんじゃないでしょうかねぇ。考えすぎかしら?

 ちょっととびますが、実は1、と好対照なおもしろさがあるのが4、の相違点で、こっちはといいますと、『龍馬伝』で明治時代のビジネスマンとして最大級の成功をおさめた実業家・岩崎弥太郎の役を演じた香川照之さんが、『るろうに剣心』では成功から一転して薬物と誇大妄想の世界のとりことなってしまった実業家・武田観柳を演じているのがとってもおもしろいです。ここでもまた、原作にはなかった「もし『龍馬伝』の岩崎弥太郎が途中でトチ狂ってドロップアウトしてしまったら……?」という ifが楽しめるというわけなのです。
 この「頭のおかしい武田観柳」というアレンジはまさしく「演・香川照之」という前提があったからこそのお遊びでありまして、原作では確かに底の知れないすごみはあったものの、いちおうビジネスマンとしてのまっとうさは残していた観柳。実写映画版では、完全に考え方の破綻した散財好きの大金持ちというていになっていて、はっきり言って剣心がどうにかしなくても遠くない未来にお縄になることは目に見えているぶっ壊れようになっていましたね。私は基本的にオーバーな演技に酔っている時の香川さんは嫌いなのですが、この武田観柳役の香川さんはいくところまでいっちゃっている狂気とユーモアが同居していてよかったです。「人の家めちゃくちゃにしやがってェ!!」

 またしても余談なんですが、今回の実写映画版で武田観柳の豪奢な邸宅の外観として撮影に使用された白亜の洋館は、鳥取県鳥取市に現存している重要文化財の「仁風閣(じんぷうかく)」というとてつもない建物です。これは1907年に当時の皇太子殿下(のちの大正天皇)の行啓にあわせて建造されたものだとか。私も10年くらい前に実際に行ったことがあるんですけど、いい建物でしたよ! もちろん、内装は映画とはまったく違う落ち着いたものでした。
 東京のど真ん中にこんなレベルの邸宅をかまえる武田観柳の財力! 具体的にどんな半生を歩んできたのかがほんとに気になります。


 さて、相違点の2、は一見するといかにもファンサービスのみのアレンジのようにも見え、斎藤一を原作ほどに剣心にからませると容量オーバーになってしまうため、「幕末期に斎藤一が緋村抜刀斎を見たのは鳥羽・伏見合戦のときだけ」ともとれる演出がほどこされるなどの3、の判断がとられたとも解釈できるのですが、これによって映画の前半部分で、原作にはなかった「斎藤一と武田観柳との対面」というシーンが展開されることとなりました。

 なんと!! 斎藤一と武田観柳!?

 これは、いいね……幕末ファンにとってはたまんない取り合わせです。

 まず斎藤一さんのことをおさらいしてみますと、この方は言わずと知れた歴史上の実在人物で、『るろうに剣心』の舞台となっている明治11(1878)年の時点では実際に警視庁の警部として働いていました。ついでに言うと、その前年の1877年には、2~9月に九州地方南部で勃発した「日本史上最後の内乱」ともいえる西南戦争にれっきとした軍人として従軍していました。ガチの侍だ!
 そしてもっと大事なのは、彼が幕末期に本物の武士以上に武士だったと畏れられた、あの実戦治安維持集団「新撰組」の「三番隊組長兼副長助勤」であったということです。し、し、新撰組の中核幹部!!
 斎藤一自身は江戸(東京)の出身だったと推定されているのですが、明治に入ったあとは青森県で妻子をもうけて「藤田五郎」と名を改めており、1874年に東京に移住して警視庁に身をおくという経歴をたどっていました。幕末に佐幕派の最前線に立っていた人物が、明治には新政府側の「いち公僕」として働いている……非常に興味深い人生ですね。

 斎藤一という人物は、いわゆる新撰組の「結成メンバー」ともいえる2代目局長・近藤勇と副長・土方歳三を中心とした「試衛館の顔ぶれ」とは微妙に距離を置いた関係にあったため、それこそ「隠れた名キャラクター」という位置にいたようなのですが、1990年代に巻き起こった他でもない「るろ剣ブーム」によって、原作の中で架空のキャラクター以上に強烈な魅力をもった活躍をみせた斎藤一は驚異的な人気を手に入れることになりました。いまや彼は、「近藤・土方・沖田」というビッグ3に肉薄する知名度を誇る存在になっているのです! ちなみに、2005年の NHK大河ドラマ『新選組!』で斎藤一役を演じていたのはオダギリジョー。さらにちなみに、「しんせんぐみ」の漢字は「新選組」でも「新撰組」でもどっちでもよろしいようです。本人たちがどっちの字も使ってたから。我が『長岡京エイリアン』では、なんとなくかっこいいので「新撰組」で統一しています。

 今回の実写映画版では江口洋介さんでしたが、明治11年当時の斎藤一は数え年35歳と、まだまだ若い男ざかりでした。でも、40代の江口さんも充分に若いですからいいキャスティングでしたね。
 また話がずれますが、その一方で山県有朋役を演じていた奥田瑛二さんは、演技が老けすぎてませんでした? だって、当時の山県有朋さんは数え年41歳よ!? あんな老いぼれにはなってないはずなんですが……奥田さんは60代とはまったく思えない外見なのに、なんでわざわざジジイな演技をするんでしょうか。ちょっと実写映画版の山県は、登場する意図のよくわからない不明瞭な人物になっていました。

 それはさておき、そんな実在人物の斎藤一に対して、陰険で危険な極悪商人となっていた武田観柳のほうはといいますと、彼自身はもちろん『るろうに剣心』オリジナルのキャラクターなのですが、作者の和月先生によると明確にモデルとなった人物が実在していました。

 その人物とは、「新撰組五番隊組長兼副長助勤・武田観柳斎」。う~ん、「斎」がついてるかついてないかの差だけね。

 まさしく、肩書き上は斎藤一とまったく同等の幹部クラスだった武田観柳斎! ところが、現在に流布しているイメージというか人気は、はっきり言いまして斎藤一とは天と地ほどの落差のあるものになっていると申し上げるほかありません。全国からかき集めれば130人くらいいるかもしれない観柳斎ファンのみなさま、ごめんなすって!

 出雲国(現在の島根県東部)の藩士の身分に生まれた観柳斎は、文久3(1863)年の冬、2代目局長・近藤勇体制になったばかりの新撰組に入隊した時点では脱藩した浪人だったのですが、江戸時代に軍事学の基本として重んじられていた「甲州流軍学」をマスターしたインテリ派ということで、近藤局長からは新撰組全体の軍事教練を任されるかたちで優遇されていました。おそらくは、出世栄達ののぞめない下層武士や、そもそも武士でさえない身分出身の隊士も多かった新撰組の中では、観柳斎の「正式な藩士の家柄」という血筋も軍学の知識も、集団のステイタスを向上させるものとしてともに重要視されていたのではないでしょうか。ちなみに、斎藤一は藩士よりも下の下級武士「足軽」の出身です。
 余談ですが、彼のいかめしい「武田」という姓は甲州流軍学のあがめる戦国大名の「甲斐武田家」にあやかった完全なペンネームで、本名は「福田広」でした。ふつ~!!

 ところが、組内での自らの高い地位の保持に強く執着していたと言われる観柳斎は、必要以上に近藤局長にとりいったために近藤独裁体制を強化させてしまう側の代表になってしまい、結果としては斎藤一も含めた多くの幹部たちの不平不満と対峙する立場になってしまいました。
 それに加えて時がたち、攘夷や倒幕といった戦争の可能性が現実味を帯びてくるにしたがって、300年ちかい過去の戦争術を理想的に整理した内容だった軍学の実用性は徐々に疑問視されるようになり、のちに新撰組が、ボスである江戸幕府に右ならえで最新式のフランス式戦術を導入するにいたって、観柳斎の人望と存在感は決定的に喪失されることとなりました。
 そして最終的には、彼が江戸幕府の最大の仮想敵ともいえた薩摩藩に内通しているという情報が近藤局長の耳に入ることとなり、最後の頼みの綱だった局長の命によって、武田観柳斎は慶応3(1867)年6月22日に他の新撰組隊士の手にかかって粛清されてしまいました。生年が不明であるため、観柳斎の具体的な享年は明らかになっていません。

 こういった形でたった3、4年ほどの在籍期間ではありましたが、観柳斎が死んでからわずか数ヵ月後の10月に江戸幕府の大政奉還が起きているため、まさしく新撰組の黄金期を支えていた幹部のひとりだったことには間違いがないでしょう。
 ただし、暗殺されたために本人に関する信頼できる証言が少ないことも事実で、結果として観柳斎は、現在では「人望がない」「古い知識をかさに着た傲慢な性格」「保身のために新撰組の分裂をまねいた小物」「男色家」といったマイナスイメージにまみれてしまっています。男色家っていうのはさすがに、根拠のない後年の創作らしいんですけど。
 大河ドラマの『新選組!』での武田観柳斎にはやや同情的な解釈がほどこされており、八嶋智人さんが「生きかたのヘタな小人物」といった観柳斎を味わい深く演じていましたが、やっぱり「新撰組隊士らしくないだめんず」というイメージには揺るぎがないわけなんですね。

 さて! そんな武田観柳斎をモデルにして誕生した武田観柳であります。

 もちろん、明治時代にいちおう大成功した実業家である武田観柳に、観柳斎のような「もと新撰組幹部」という過去はないのですが、映画の前半で、謎の連続怪死事件やアヘン密売のにおいをかぎとった斎藤一警部が、邸宅の大庭園でくつろぐ観柳と初対面するシーンの2人の表情は、単なる「刑事と商人」という構図だけではないような、実に意味深な「間」があったわけなのです。な、なんか過去にあったのか?

 もし、もしこの武田観柳が「暗殺されたはずの観柳斎の生き延びた姿」だったのならば……

 史実の武田観柳斎粛清の実行犯は明らかにはなっていないのですが、当時そういった隊内の「ダーティワーク」を一手に引き受けていたとも言われる斎藤一その人であった可能性も濃厚だといわれております。

 実写映画版という思わぬかたちで実現した、「斎藤一と武田観柳の出会い」! 何度も言いますが、武田観柳は武田観柳斎ではありません。しかし、歴史ファンが思わずニヤリとしてしまうサービスにも目を配る余裕を持っているのが、今回の実写版『るろうに剣心』のすごみなのです。


 う、うっわ~! 例によって今回も文量がとんでもないことに!!

 この他にも、「武井咲と青木崇高がいい」「斎藤一の得意技・牙突の使いみちがもったいないにも程がある」「蒼井優のまゆげがヘン」などと語りたいポイントは無数にあるのですが、とにかく総じて「おもしろかった!」という一言にまとめさせていただきたいと思います。


 最後に、この実写映画版は、続編が制作される可能性が非常に高いと思われます。というか、私としては大友啓史監督と佐藤健くん以下のレギュラーキャスト陣続投による次回作「VS 志々雄真実一派編」がめちゃくちゃ観たいです!
 ということなので、私そうだいによる、大河ドラマ『龍馬伝』をもとにした、次なる実写映画版『るろうに剣心 京都編』の勝手すぎるキャスティングプランを構想しておしまいにしたいと思います。異論反論、アタリマエ~♪


大予想!! 実写版『るろうに剣心 京都編』の希望こみこみキャスティング案(『龍馬伝』ぎみ)

宿敵・志々雄真実       …… 大森 南朋
志々雄の愛人・駒形由美    …… 真木 よう子
志々雄十本刀筆頭・瀬田宗次郎 …… 神木 隆之介
志々雄十本刀・佐渡島方治   …… 田中 哲司
志々雄十本刀・沢下条張    …… 伊勢谷 友介
志々雄十本刀・本条鎌足    …… 水野 美紀
志々雄十本刀・悠久山安慈   …… 角田 信朗
志々雄十本刀・魚沼宇水    …… 北村 有起哉
志々雄十本刀・刈羽蝙也    …… 渡辺 いっけい
志々雄十本刀・破軍甲の才槌  …… 田中 裕二(爆笑問題)
志々雄十本刀・破軍乙の不二  …… 要 潤
志々雄十本刀・丸鬼の夷腕坊  …… マツコデラックス

旧御庭番衆京都探索方筆頭・柏崎念至 …… 近藤 正臣
旧御庭番衆頭領の孫娘・巻町操    …… 工藤 遥(モーニング娘。)

緋村剣心の師匠・比古清十郎  …… 藤岡 弘、
逆刃刀の刀工・新井青空    …… 瑛太


 ど~ですかみなさん!! 志々雄真実一派が異常に楽しそうでしょ!? こんなのがフルメンバーで1本の映画におさまるわけがないと。

 もう志々雄真実は大森南朋さんでいいって! さわやかお兄さんのヒース=レジャーだってあんなジョーカーやっちゃったんですから、南朋さんだってできる。まっとうに松田龍平とか、ありきたりすぎてダメでしょ!? ここは一発、「いやに所帯じみた志々雄真実」でいきましょう。

 観たい、狂おしいほどに観たい!! 大友監督、健くん、期待してま~っす☆
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ひさびさ!! 花咲ける「るろうに銀魂」ロード  ~とりあえずアップデート~

2012年09月11日 09時11分48秒 | 花咲ける「るろうに銀魂」ロード
 どうもこんにちはぁ~! そうだいでございまする。

 いや~、時がうつろっていきます。2012年もあっという間に後半戦、夏ももう終わりが近づいてまいりました!


 そして気がつけば、やるやるって言ってた、

「2つの傑作時代劇マンガ『るろうに剣心』と『銀魂』の比較検証みたいなことをどうこう企画」

 も、まったく手をつけないまま半年たっちゃった……


 ヤバいです、ヤバいです! アニメの『銀魂’』もとっくの春先に放送終了しちゃったし、満を持しての実写映画版『るろうに剣心』も、予想通りの大ヒット御礼で絶賛上映中よ~!!

 というわけで、いよいよこの時期を逃がすわけにはいかなくなってきちゃったわけなんですが、まぁまずはそんなにあせらずに、映画館に行って実写版の『るろうに剣心』を観てみる。そして、さらにその前に、比較検証をやると言った今年の2月から今にいたる約半年のあいだに、2作品にかんして新たに巻き起こったつれづれを整理してみる。そこらへんのアップデート作業をやってみたいと思います。

 とは言っても、いろいろと忙しいんですよね……みなさまにおかれましては、引き続いて「ながぁ~い目で見ていただきたい」!! バァ~イ、小松政夫っと。



かきいれどき!! 『るろうに剣心』と『銀魂』、2012年3月以降のうごき


『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚』(作・和月 伸宏)
 マンガ家・和月伸宏の初連載作品
 集英社『週刊少年ジャンプ』1994年5月~99年11月連載(全255話)+番外編3話
 ジャンプコミックス全28巻、完全版全22巻、コミック文庫版全14巻
 2012年5月から『月刊ジャンプスクエア』で新シリーズ『キネマ版』が連載中(コミックスは「特筆版上巻」のみ刊行)

 2012年5月発売の『月刊ジャンプスクエア』6月号より『るろうに剣心 キネマ版』の連載が開始された。緋村剣心の物語を最初から紡ぎなおす、作者自身によるセルフリメイク作品になっている。同年8月には実写映画版の公開を記念して、『週刊少年ジャンプ』で特別読切『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚 第零幕』が発表された。

『るろうに剣心 キネマ版』
 オリジナル版『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚』を再構成したセルフリメイク作品。大まかな内容は、オリジナル版の連載開始前に作者が想定していた、「連載30回で終了する場合」のストーリーが基になっており、実写映画版の制作に際して作者が構想したシナリオ案にもなっていた。登場人物の設定にもアレンジが加えられており、完全版の「剣心再筆」のデザインも一部取り入れられている。

『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚 第零幕』
 オリジナル版『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚』序盤の「東京編」の直前、横浜に訪れた緋村剣心の活躍と、剣心が流浪生活をやめた経緯を描く番外編。コミックス特筆版上巻に収録。


小説版『るろうに剣心 銀幕草紙変』(2012年9月刊行 集英社ジャンプJブックス)
 小説家・黒碕薫(和月伸宏夫人)が、実写映画版の脚本協力をした際に提出した脚本案を小説化したもの。実写映画版とも『キネマ版』とも内容が異なっている。『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚』の小説版としては4作目にあたる。


OVA版『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚 新・京都編』
 1996年1月10日~98年9月8日にフジテレビ系列で放送された TVシリーズと、1999年と2001年にリリースされた OVA版2作以来、約10年ぶりとなる新作OVA。

 原作マンガの「京都編」をリメイクし、前後編で構成される。本作は物語が巻町操の視点から描かれている。
 2011年12月に前編『焔の獄(ホムラのオリ)』が劇場先行公開され、2012年3月に DVDと Blu-rayが発売された。後編『光の囀(ヒカリのサエズリ)』は2012年6月に劇場先行公開され、2012年8月22日に DVDと Blu-rayが発売された。

 声の出演はおおむね TVアニメ版からの続投となっているが、TVアニメ版で「斎藤一」役を演じていた鈴置洋孝の死去(2006年)のため、斎藤役には新たに成田剣がキャスティングされている。

おもな声の出演
緋村剣心  …… 涼風 真世
神谷薫   …… 藤谷 美紀
明神弥彦  …… 冨永 み~な
相楽左之助 …… うえだ ゆうじ
斎藤一   …… 成田 剣
巻町操   …… 桜井 智
瀬田宗次郎 …… 日高 のり子
四乃森蒼紫 …… 安原 義人
志々雄真実 …… 池田 政典

監督 .... 古橋 一浩(『ジパング』『機動戦士ガンダムUC 』)
脚本 .... 岡田 麿里(まり 『黒執事』『放浪息子』)


実写映画『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚』(2012年8月公開 134分 ワーナー・ブラザース映画)

 監督は NHK大河ドラマ『龍馬伝』の大友啓史。製作・配給はワーナー・ブラザース映画。公開前年の2011年8月から撮影が開始され、2012年8月25日に公開。原作マンガにおける序盤の「明神弥彦編」「斬左編」「黒笠編」「高荷恵編」(第1~30話)を基にしているが、活躍する登場人物に原作との多少の異同があり、たとえば重要キャラクターである四乃森蒼紫(しのもり あおし)と御庭番衆は登場しておらず、代わりにその時点では登場していなかった斎藤一などが活躍している。
 全国329スクリーンで公開され、8月27日付の興行収入ランキングで初登場1位を記録した。土・日2日間で動員29万人、興行収入約4億円の成績で、先行上映を合わせると公開5日間で動員42万人、興収5億5千万円であり、続く公開第2週も累計興収約15億円、累計動員120万人となり2週連続首位となった。

おもなキャスティング
緋村剣心  …… 佐藤 健(23歳)
神谷薫   …… 武井 咲(18歳)
相楽左之助 …… 青木 崇高(むねたか 32歳)
明神弥彦  …… 田中 偉登(たけと 12歳)
高荷恵   …… 蒼井 優(27歳)
鵜堂刃衛  …… 吉川 晃司(47歳)
斎藤一   …… 江口 洋介(44歳)
武田観柳  …… 香川 照之(46歳)
桂小五郎  …… 宮川 一朗太(46歳)
山県有朋  …… 奥田 瑛二(62歳)

監督 .... 大友 啓史(『ハゲタカ』『龍馬伝』)
脚本 .... 藤井 清美(『豆富小僧』)・大友啓史



TVアニメ版『銀魂』(テレビ東京で2006年4月~10年3月、2011年4月~12年3月にアニメ第2期『銀魂'』が放送)
 マンガ家・空知英秋の初連載作品となる「SF人情なんちゃって時代劇コメディー(作者の命名)」を原作とする。
 原作マンガは集英社『週刊少年ジャンプ』で2004年1月から連載中(コミックスは2012年8月時点で通算45巻)。

 2008年5月から監督が藤田陽一に引き継がれ、それまでの放送回の監督を務めていた高松信司は監修となる
 2011年4月からアニメ第2期『銀魂'』の放送が開始された。時間枠は2010年4月~11年3月に放送されていた、アニメ第1期の特選再放送番組『よりぬき銀魂さん』と同じ月曜18時00~30分。タイトルの『銀魂'』は便宜上『'』をつけているだけであり、読み方は今までと同じ『銀魂』のままである。
 放送の中断期間はあったが、第1期と第2期とをあわせた通算の総話数(全275話、放送252回)では、本作がテレビ東京における最長寿アニメ番組となる。

 アニメ第2期においては、第1期で見られた TVアニメオリジナルエピソードの挿入がほとんど見られなくなり、完全なアニメオリジナルは第8話と最終第51話のみであった。原作における第312話(坂田銀時の名刀「洞爺湖」の仙人が再登場するエピソード)と長編「金魂篇」はアニメで放送されなかったが、それぞれ第2期のCMや最終話予告編にて部分的にアニメ化されている。
 アニメ第2期は2012年3月26日の放送をもって終了(全51話)。これにより、『よりぬき銀魂さん』を含めて通算6年間の放送で一旦放送が終了した。第2期の放送終了に関しては、第1期の作中で放送終了を発表した例とは異なり、最終回当日まで伏せられた形であった。

 2013年に劇場版『銀魂』第2弾の公開が決定。空知英秋による全編書き下ろしの新作エピソードになる予定。また、2012年10月4日よりアニメ第3期放送が決定。特選再放送『よりぬき銀魂さん』に加えて新作エピソードも放送予定である。

おもな声の出演
坂田銀時  .... 杉田 智和
志村新八  .... 阪口 大助
志村妙   .... 雪野 五月
神楽    .... 釘宮 理恵
桂小太郎  .... 石田 彰
高杉晋助  .... 子安 武人
近藤勲   .... 千葉 進歩
土方十四郎 .... 中井 和哉
沖田総悟  .... 鈴村 健一

監督     …… 藤田 陽一
監修     …… 高松 信司(『こちら葛飾区亀有公園前派出所』『スクールランブル』)
シリーズ構成 …… 大和屋 暁(『武装錬金』『人造昆虫カブトボーグ V×V』)


原作マンガで2012年3月以降に連載された長編エピソード

「一国傾城(いっこくけいせい)篇」
 伝説の花魁・鈴蘭が老いた今も待ち続けるという素性不明の客を探す銀時達は、その客が先代将軍の大御所・徳川定々であるという情報をつかみ、江戸城へと乗り込む。
 第386~99話(コミックス第44~45巻)、未アニメ化



 はいは~い。そんなわけで、いまや『銀魂』はコミックス通算45巻をかぞえる長寿タイトルとなり、アニメ第3期や劇場版第2作の話も持ち上がってしばらくの間は磐石の態勢。いっぽうで、うわさの和月先生による『パラレルワールド版るろうに剣心』もコミックスが出ました。やっぱ、おもしろいね……

 てな感じで、世界がますます広がっていくばかりの両作品。とにかく私としましては、なるべく早いうちに映画の『るろうに剣心』を観て、その勢いを借りつつえっちらおっちらとつぶやいていきたいと考えております。まぁ、たいしたことは申しませんよ。だって、どっちの作品も大好きなんでね! ファンの戯れ言でございまするよ~。

 そういえば、武井咲さんの演技を観るのは初めてになるな……どんな声してんだっけ!? 楽しみ~。
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まずは設定を確認しておきましょうや  『るろうに剣心』と『銀魂』、ふたつの明治維新  おいィイ!?の章

2012年02月29日 13時06分49秒 | 花咲ける「るろうに銀魂」ロード
 どうもこんにちは~いはいはい。そうだいなんだけど寒いねぇ~オイ!
 2月! フェブラリーの最終日ですよ!? 4年に1度の2月29日に雪かよ~。まいりましたねぇ。
 こんなに寒い2月はそうとう久しぶりなんじゃないでしょうか? でも、今週は19℃くらいになる日もあるらしいんだぜ! もうちょっとスムースに春になってくださいなぁ~。


 さてさて、今月ももうおしまいなのですが、数日前に思い出したように始まってしまった『るろうに剣心』×『銀魂』の検証企画の前提として、前回の『るろうに剣心』基本情報に引き続きまして、今回は『銀魂』の基本情報の紹介をさせていただきたいと思います。

 いやはや、こっちもこっちでコミックスが40巻以上も続いているビッグタイトルなんでねぇ。もうタイヘ~ン!!


『銀魂(ぎんたま)』(作・空知 英秋)
集英社『週刊少年ジャンプ』で2004年1月から連載中(コミックスは2012年2月時点で通算43巻)
『銀魂』のスピンオフ作品である小説『3年 Z組 銀八先生』(作・大崎 知仁)も2006~11年に集英社ジェイブックスから全5巻で刊行

 作者の初連載作品(24~32歳現在)となる「SF人情なんちゃって時代劇コメディー(作者の命名)」。
 主人公が周囲の面々と繰り広げるドタバタギャグコメディがストーリーの基本路線ではあるが、感動を誘う人情話やバトルアクションなどシリアスな展開になることも多い。独特の長大ながら巧緻でテンポのいいセリフ回しが特徴で、ギャグはマニアックなパロディ、ハードな下ネタ、業界の内輪ネタ、本作品の自虐ネタなど。NHK大河ドラマ『新選組!』の放送年に連載がスタートされ、江戸幕末期を中心とした歴史上の人物をモチーフにしたキャラクターが多数登場する。
 連載初期は誌上アンケートの結果が芳しくなく連載順位も低迷していたが、その後じわじわと人気が上がり、2011年7月時点で累計発行部数は3600万部を記録している。
 基本的には1~3話程度でエピソードが完結するが、まれにシリアスかつバトルアクション中心の長編が描かれることもある。ただし「モンハン編」以降はコメディ中心の長編が展開されることもある。
 深刻な内容のエピソードが続いた後は、気楽な短編になることが多い。
   
あらすじ

 江戸時代末期、「天人(あまんと)」と呼ばれる異星人達が襲来した。まもなく地球人と天人との間に十数年にも及ぶ「攘夷戦争」が勃発。数多くの侍、攘夷志士が天人との戦いに参加した。しかし、天人の絶大な科学力を前に弱腰になった幕府は、天人の侵略をあっさりと受け入れ開国してしまう。そして、幕府は天人による傀儡政権となり、天人達が我が物顔で江戸の街を闊歩するようになった。一方、国や主君のために天人と戦った攘夷志士達は弾圧の対象となり、他の侍達もその多くが「廃刀令」により刀を失い、戦う気力を失っていた。
 天人の襲来から20年後、剣術道場の跡取りの志村新八は、剣術を生かす道もなく、意に沿わないアルバイトで姉である志村妙と生計を立てていた。そんな新八の前に風変わりな一人の侍が現れる。いまだに変わらない侍魂を持った男、その名も坂田銀時。銀時の男気に惹かれた新八は、侍の魂を学ぶために彼の営業する便利屋「万事屋(よろずや)銀ちゃん」で働き出す。やがて万事屋には、宇宙戦闘種族である夜兎族(やとぞく)の少女・神楽(かぐら)や規格外に巨大な犬の定春(さだはる)が転がりこんでくる。
 そして、万事屋ゆえに江戸のあらゆる厄介ごとに首を突っこむようになった銀時たちは、江戸の治安を守る武装警察集団・真選組(しんせんぐみ)や、銀時の過去を知る侍達など、様々な人間や天人と関わりあっていくことになる。

主な長編エピソード(その他にも2~3回分連続している中編エピソードが多数ある)

「星海坊主(うみぼうず)篇」
 神楽の父である夜兎族の伝説の戦士・星海坊主が初登場する
 第57~63話(コミックス第7~8巻)、アニメ版第40~42話

「紅桜(べにざくら)篇」
 高杉晋助ひきいる過激派攘夷集団・鬼兵隊が復活する
 第89~97話(コミックス第11~12巻)、アニメ版第58~61話、アニメ劇場版

「柳生篇」
 柳生家と柳生九兵衛が初登場
 第110~123話(コミックス第13~15巻)、アニメ版第76~81話

「芙蓉(ふよう)篇」
 科学者・林流山が製造した「からくり家政婦」が暴走してクーデターを起こす。
 第140~146話(コミックス第17巻)、アニメ版第69~71話

「真選組動乱篇」
 真選組参謀・伊東鴨太郎をめぐる陰謀劇
 第158~168話(コミックス第19~20巻)、アニメ版第101~105話

「竜宮篇」
 海底にある竜宮城の主・乙姫が江戸侵攻を開始する
 第174~182話(コミックス第20~21巻)、アニメ版第115~118話

「モンハン篇」
 ゲーマー星人を倒すためにオンラインゲーム『モンキーハンター』をプレイする銀魂たち
 第187~192話(コミックス第22巻)、アニメ版第121~123話

「幽霊温泉旅館篇」
 無数の霊が巣食う幽霊旅館へ来た銀時一行
 第196~201話(コミックス第23巻)、アニメ版第131~134話

「新八の文通篇」
 見知らぬ少女と文通をすることになった新八
 第203~206話(コミックス第24巻)、アニメ版第126~128話

「吉原炎上篇」
 巨大地下遊郭都市・吉原の「夜王」鳳仙と銀魂たちとの対決
 第210~228話(コミックス第25~26巻)、アニメ版第139~146話

「寺門通オフィシャルファンクラブ篇」
 江戸のアイドル・寺門通のオフィシャルファンクラブの座を賭けた新八と土方十四郎との決戦
 第239~245話(コミックス第28巻)、アニメ版第157~163話

「たまクエスト篇」
 電脳ウイルスに冒されたからくり家政婦たまの体内に潜入する万事屋一行
 第247~253話(コミックス第29巻)、アニメ版第167~170話

「月詠(つくよ)篇」
 吉原の月詠と彼女のかつての師・地雷亜との因縁の対決
 第254~262話(コミックス第29~30巻)、アニメ版第177~181話

「人気投票篇」
 『ジャンプ』で実際におこなわれた第2回キャラクター人気投票の順位結果をめぐる血みどろの死闘
 第265~268話(コミックス第31巻)、アニメ版第182~184話

「野良猫篇」
 たたりでネコになってしまった銀時
 第275~279話(コミックス第32巻)、アニメ版第190~192話

「陰陽師篇」
 江戸を守護する陰陽師の集団「結野衆(けつのしゅう)」と「巳厘野衆(しりのしゅう)」との対決
 第282~289話(コミックス第32~33巻)、アニメ版第195~199話

「かぶき町四天王篇」
 かぶき町の覇権をめぐる四天王間の大抗争
 第297~309話(コミックス第34~35巻)、アニメ版第210~214話

「エリザベス篇」
 桂小太郎の腹心・エリザベスの正体をめぐる地球の存続をかけた大戦争
 第353~360話(コミックス第41巻)、アニメ版第232~236話

「バラガキ篇」
 ふたつの武装警察集団「真選組」と「見廻組(みまわりぐみ)」との本格的な対立
 第365~370話(コミックス第42巻)、アニメ版第244~247話

「金魂篇」
 銀時そっくりの男「坂田金時」が現れる
 第372~380話(コミックス第43巻)、アニメ化は第2期では実現しなかった

世界観

 宇宙の知的生物・天人諸族によって開国を強要され、高度な銀河文明が導入された江戸のかぶき町を主な舞台とする。
 本作で描かれる江戸の風景は、木造の長屋が立ち並び、着物をまとってまげを結った者たちが行き交うという時代劇らしいものが目立つが、その一方で、携帯電話、電子レンジ、TV、コンピュータゲームなど、21世紀現代の水準に近い科学技術の産物も登場している。また、宇宙船やアンドロイドなど未来レベルのものも含まれており、サイバーパンク風の事件に見舞われることもある。
 「天人」は地球に来訪している異星人達の総称であり、特定の種族の呼称ではない。天人は種族単位で独自の星系国家を形成している。物語において確認された天人国家の大使や大使館としては、戌威族(いぬいぞく)の戌威星大使館、茶斗蘭(ちゃとらん)星大使などがある。
 徳川幕府は傀儡政権として存続している。当代の征夷大将軍として「徳川茂茂(しげしげ)」が登場している。

 作中では登場キャラクターの愛用品や、読者の興味をひくアイテムなどが多く登場し、名称は基本的に現代に実在するものをひねったものになっている。
 死んだ魚の目をした正体不明のマスコット玩具「ジャスタウェイ」、あの『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の主人公をもじったウイルス兵器「 RYO-II(リョウツー)」、昔話の『浦島太郎』をもとにした竜宮城の老化促進兵器「玉手箱G」、『機動戦士ガンダム』の主役モビルスーツに似ている巨大人型機動兵器「頑侍(がんさむ)」、現代の一般的な新聞とまったく同じシステムの「大江戸新聞」、ワイドショー番組「 THE EDO(ざ・えど)」、人気バラエティ番組「歌っていいとも!」、一流ゲーム企業「弁天堂」の最新家庭用ゲーム機「OWee(オヴェェ)」と人気ゲームタイトル『バキボキメモリアル』『モンキーハンター』『ラブチョリス』、缶コーヒー「親分(ぼす)」、メイドロボットの「からくり家政婦・悦子ちゃん」、『銀魂』の世界で発行されている人気マンガ雑誌『ジャンプ』で連載されている探偵劇画『ギンタマン』などなど。

重要用語

真選組(しんせんぐみ)
 江戸の治安を守る武装警察組織。攘夷浪士の取り締まりが活動の中心。史実の「新撰組」がモデル。

見廻組(みまわりぐみ)
 真選組と同系列の武装警察組織。名門のエリートを集めて結成された。史実の「京都見廻組」がモデル。

かぶき町
 本作の主な舞台となる江戸の歓楽街。万事屋メンバーを始め、物語の登場人物のほとんどがこの街で活躍している。泥水次郎長率いるやくざ組織「溝鼠組(どぶねずみぐみ)」らの抵抗によって、完全な天人の支配下には置かれておらず、地球人が中心の街となっている。東京の新宿・歌舞伎町がモデル。

かぶき町四天王(かぶきちょうしてんのう)
 お登勢・西郷特盛・孔雀姫華陀(かだ)・泥水次郎長の4名を指す。4つの勢力が互いに牽制し合ってかぶき町の微妙な均衡を保っている。

ターミナル
 地球の実権を握った天人が、開国の際に江戸に造った宇宙船発着のための基地。地球のエネルギーが湧き出る場所である「龍穴」のエネルギーで動いており、江戸中のエネルギーが集束しているポイントでもある。攘夷志士にテロの対象として狙われることが多い。

始末屋(しまつや)
 もと幕府御庭番衆の猿飛あやめ(さっちゃん)の現在の所属団体。法で裁けない外道、悪党を報酬を受け取り討伐する裏の仕事人集団。「滅殺お仕置人」という、始末屋として役に立たないと判断された者を始末する対殺し屋の殺し屋集団も存在する。

御庭番衆(おにわばんしゅう)
 かつて江戸幕府を守ってきた秘密忍者集団。天人の実権掌握により一斉にリストラされてしまった。メンバーは服部全蔵や猿飛あやめら。史実の隠密組織「御庭番衆」がモデル。

快援隊(かいえんたい)
 坂本辰馬や側近の陸奥らが銀河宇宙を股にかけ商売する貿易艦隊。西洋帆船の形をした宇宙船がいくつかあり、武装もしている。史実で坂本龍馬が設立した貿易会社「海援隊」がモデル。

柳生家(やぎゅうけ)
 かつては将軍家指南役を仰せつかっていた剣術流派「柳生陳陰流」の当主一族。現当主の柳生輿矩(こしのり)、娘で次期当主の九兵衛、九兵衛の祖父の前当主である敏木斎、配下の柳生四天王らがいる。四天王筆頭の東城歩の日記から「裏柳生」という組織の存在が確認されている。史実の「柳生家」と「柳生新陰流」がモデル。

吉原桃源郷(よしわらとうげんきょう)
 夜王・鳳仙が作った江戸の地下に存在する巨大遊郭施設。「常夜の街」とも呼ばれており、住人の殆どが遊女達で占められている。宇宙戦闘種族・夜兎族の王にして宇宙海賊組織「春雨」の幹部でもある鳳仙が治めている。以前の吉原遊郭は地上に存在していたが天人襲来時に一度壊滅し、巨大な利権に着目した天人によって地下に復興させられた。存在は違法なのだが、幕府首脳部と春雨に深い関わりがあるため黙認されている。史実の「吉原遊郭」がモデル。

攘夷戦争
 天人が地球にやって来てから約20年間続いた星間戦争で、坂田銀時は戦争の後期に参加してゲリラ戦を展開していたらしい。最終的に攘夷志士勢力は天人だけでなく幕府からも討伐され終結した。

攘夷志士
 国を救うために天人を排除しようとする攘夷活動に参加していた者。天人に支配されている幕府を倒すためにテロ等の過激な行動を取る者も少なくないため真選組の取り締まりの対象になっている。現在は「攘夷党」、「鬼兵隊」、「萌える闘魂」、「廻天党」、「過激派」など様々な組織に分裂して活動している。

鬼兵隊(きへいたい)
 高杉晋助がかつて攘夷戦争中に統率していた攘夷志士の義勇軍。戦争終結時に一度壊滅するが、現在は河上万斉(表の顔は人気音楽プロデューサーのつんぽ)、来島また子、武市変平太、岡田似蔵らの主要メンバーを集い復活している。史実で高杉晋作が結成した長州藩の軍事組織「奇兵隊」がモデル。

天導衆(てんどうしゅう)
 江戸幕府を裏で操り国の実権を握る、12人で構成される謎の集団。上位にあたる天人と思われる。幕府の警察庁も取り締まることができない。

春雨(はるさめ)
 天人で構成された宇宙海賊組織で、銀河系最大の犯罪シンジケート。非合法薬物を主な収入源としており、地球でも密売を行っている。組織系統は元老がトップに立ち、その下に提督と十二師団、さらにその下の末端組織で構成されている。現在は自らの下部組織を壊滅させた銀時と桂小太郎の首を獲るため、高杉が率いる鬼兵隊と手を組んでいる。万事屋の神楽の兄・神威(かむい)はこの第七師団の団長となっている。


TVアニメ版『銀魂』(テレビ東京で2006年4月~10年3月、2011年4月よりアニメ第2期『銀魂'』が放送中)

 2005年の「ジャンプフェスタアニメツアー」での約30分間のオリジナルアニメの公開を経て、2006年4月4日よりテレビ東京の火曜19時00~30分で放送がスタートし、2006年10月からは木曜18時00~30分の放送枠に移動した。
 2008年5月に監督が藤田陽一に引き継がれ、高松信司は監修となった。
 2010年3月25日をもって、アニメ第1期を放送終了(全201話)。2010年4月~11年3月には特選再放送番組『よりぬき銀魂さん』(テレビ東京月曜18時00~30分)が放送されていた。
 2011年4月からアニメ第2期『銀魂'』の放送が開始された(放送時間枠は『よりぬき銀魂さん』と同じ)。タイトルの『銀魂'』は便宜上『'』をつけているだけであり、読み方は今までと同じ『銀魂』のままである。
 放送の中断期間はあったが、第1期と第2期とをあわせた通算の総話数(2012年2月時点で271話、放送248回)では、本作がテレビ東京における最長寿アニメ番組となる。

 ゴールデンタイム前後の放送枠ながら、シリーズ構成の脚本家・大和屋暁(やまとや あかつき)と総監督・高松信司の手腕により、原作のテンションと毒を巧みに再現し、過激な部分を含めてほぼ原作に忠実なアニメ化がなされた。
 アニメ版のオリジナル要素として、世代ギャグや名作パロディ、高松監督お得意のメタフィクションネタなども積極的に映像化され、放送枠移動や打ち切りの危険性、製作ペースの原作マンガへの追いつき、製作費や画面アスペクト比といったアニメ製作の裏側までもが表現される。
 「放送中にアニメ版の製作ペースが原作マンガの単行本化を追い抜いてしまう」という異例の事態が起こり、第136話、第188話、第195話の後半部からアニメ第1期最終回までは、該当する原作エピソードが単行本化される前にアニメ版で放送された。同様にアニメ版4年目のほとんどのエピソードが『ジャンプ』に掲載されてから短期間でアニメ化された。

監督・監修 .... 高松 信司(『こちら葛飾区亀有公園前派出所』『スクールランブル』)

声の出演
坂田銀時  .... 杉田 智和
志村新八  .... 阪口 大助
志村妙   .... 雪野 五月
神楽    .... 釘宮 理恵
桂小太郎  .... 石田 彰
高杉晋助  .... 子安 武人
近藤勲   .... 千葉 進歩
土方十四郎 .... 中井 和哉
沖田総悟  .... 鈴村 健一


アニメ劇場版『銀魂 新訳・紅桜篇』(2010年4月公開 95分)

 原作の中でも人気の高いエピソードである「紅桜篇」を新たな解釈で再構成している。
 全国90スクリーン公開ながら、全国の劇場で初日はほぼ全回満席という盛況となり、公開初日2日間で動員16万人、興行収入2億円を記録し、映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第4位となった。これはアニメ映画の初動成績では『サマーウォーズ』(2009年8月公開)を超える勢いとなる。興行収入も最終的に10.7億円を記録した。

原作・アニメとの相違点
 原作・アニメではエピローグにしか登場しなかった真選組や、「紅桜篇」以降に登場した神威らも登場する他、銀時たちの過去がより詳細に描かれている。
 TVアニメ版の映像も使用されているが新作カットも多く作画されており、背景画を新たに書き下ろす、登場人物の色彩がより鮮明に直されているなどの修正が施されている。

監督 .... 高松 信司
脚本 .... 大和屋 暁(『武装錬金』『人造昆虫カブトボーグ V×V』)



 やっぱ長くなっちゃった~!!
 そんじゃまた、ここからどう広げるかにやんわりご期待ください。
 まった来月~ん。
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まずは設定を確認しておきましょうや  『るろうに剣心』と『銀魂』、ふたつの明治維新  おろ~!?の章

2012年02月27日 13時58分01秒 | 花咲ける「るろうに銀魂」ロード
 どうもこんにちは~、そうだいでございますよ。
 千葉は今日はいいお天気ですねぇ。まだ寒いですけど春は近いなぁ~コリャ。

 おととい25日の土曜日に、東京の恵比寿エコー劇場に行ってお芝居を観てきました。

ブルーカバーアクターズ・特別公演『努力しないで出世する方法』(演出・宇治川まさなり)

 これ、実は約1年前の2011年3月に笹塚の劇場でやっていたのも私は観ているんですが、今回もまた観に行ってしまいました。
 演出家は同じで流れもだいたい変わっていなかったのですが、キャスティングが全体的に一新されていること(公演全体は3ヴァージョンのキャスティング)と、劇場の客席が観やすい角度で舞台全体を見渡すことができたので、去年とはまた違う楽しみ方ができて意外と新鮮でしたね。お客さんも大入りでしたなぁ。
 私が観たヴァージョンで主演をつとめていた伊藤祐輝さんがよかったですねぇ。単純な2枚目じゃなくて嫌なところも弱いところもあるキャラクターを、基本的にコメディであるこの作品の中で重くなりすぎずに、見せかけと本音を絶妙なバランス感覚で行き来しながら演じている運動神経のよさに目を見張りました。他の役者さんも熱演でしたけど、自由度の高さが1人だけ違っていましたねぇ。うまいもんだなぁ。

 この作品は「特別公演」ということになっているのですが、これは去年、3月に上演した時にあの東日本大震災が起きてしまって11日以降の公演が中止になってしまったという経緯への想いをこめてそういう前置きになっているのだそうです。ただし問題のその日は夜の公演のみの予定だったので、上演中に発生という最悪の事態にはならなかったようで。地下ですからねぇ、笹塚のあの劇場。
 いや~、客席にしても舞台の上にしても、上演中にあんな揺れが起きていたらなにができただろうかねぇ。恐ろしいもんですよ。

 そうそう。確か私が観たのは3月9日くらいの回だったんですよ。それで、そのあたりのことをこの『長岡京エイリアン』でタッタカターと11日の昼間につづっていたらあの大地震が起きたんでしたっけ。あの日も天気はよかったなぁ。
 もう1年になろうかとしてるんですねぇ。なんだかんだ言っても、やっぱり時間は流れるんですよねぇ。当たり前だけど。

 幸いなことに私個人の生活が震災のおかげで激変したということはなかったのですが、それでも、1年前にこの作品を観た時には、私は今の日本とは「いくぶん違う」日本に生きていて、2日後のことなんてみじんも予想せずに楽しんでいたんだなぁと、せんもないことを考えながら家路に着きました。こうやって曲がりなりにも日記みたいなものを続けていると、こういうことに思いをはせられるからいいやね。


 さてさて、前回にでっかくブチあげてしまった『るろうに剣心』×『銀魂』というくわだてなのですが、なにはなくとも大前提として、それぞれの作品の世界観を知っておかなければなりません。

 ということですので! 今回はざざーっと、実にざざーっと両作品の基本情報をさらっておきたいと思いま~っす。


『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚』(作・和月 伸宏)
 マンガ家・和月伸宏の初連載作品(23~29歳)
 集英社『週刊少年ジャンプ』1994年5月~99年11月連載(全255話)+番外編2話
 2012年5月から『月刊ジャンプスクエア』で新シリーズの連載開始予定
 ジャンプコミックス全28巻、完全版全22巻、コミック文庫版全14巻予定(現在順次刊行中)

 明治10年代の日本が舞台。登場人物や武術の流派は基本的にフィクションだが、赤報隊や新撰組、明治11年(1878年)5月14日の「大久保利通暗殺事件」など、物語の転換点で史実の出来事をからませている。
 「『ジャンプ』で時代劇はうけない」、「明治時代はマンガにするには難しすぎる」といった前評判を跳ね返して大人気を博した。登場人物の名前に作者の出身地である新潟県、特に旧越路町を含めた長岡市に関係のある地名・神社の名前が多く使われている。
 ジャンプコミックス版と完全版をあわせた累計発行部数は2011年1月時点で5401万部を記録している。
 本編終了後に、後日談的な読み切り作品として『春に桜』(1999月12月発表)、『弥彦の逆刃刀』(2000年1月発表)の2作が存在する。『弥彦の逆刃刀』については発表当時に作者自身が「これで剣心の物語は完結です。」と語っていた。
 剣心の流派である「飛天御剣流(ひてんみつるぎりゅう)」は、本作品の他に『戦国の三日月』という読み切り作品にも登場する(一部の作品では名称が「飛天三剣流」になっている)。

完全版
2006年7月~07年5月に全22巻の完全版が刊行された。ジャンプコミックス版には未収録であった『春に桜』と『弥彦の逆刃刀』も収録。
表紙は描き下ろし。カバー下にはその巻の表紙になった登場人物を再デザイン・再設定した「剣心再筆」が載っている。
 奇数巻の初版には「るろうに短信」というチラシが付属しており、その月に発売された巻の表紙を飾る人物の解説と「月刊和月」という和月伸宏作品の登場キャラクターをゲストに呼んだ企画が載っている。
 第17~20巻の初版は小冊子としてコミックス版に載っていた作者のフリートークを収録した「時事随想拾遺」、登場人物の製作秘話を収録した「設定秘話拾遺」がそれぞれ上下巻で付属される。
 完全版のガイドブックとして2007年6月に『剣心皆伝』が刊行された。

あらすじ

 江戸幕末期に「人斬り抜刀斎」として恐れられた伝説の剣客・緋村剣心(ひむら けんしん)。明治維新後は「不殺(ころさず)」を誓い、流浪人として全国を旅していた。江戸の剣術道場の一人娘・神谷薫との出逢いや、同じ激動の時代を生き抜いた宿敵たちとの戦いを通じて、贖罪の答えと新たな時代での生き方を模索していく。

東京編
 序盤のエピソード群を便宜的にまとめた名称。主に剣心と神谷薫、明神弥彦、相楽左之助の出逢いなど。単行本ではエピソード毎に「明神弥彦編」「斬左編」「黒笠編」「高荷恵編」「石動雷十太編」とされている。TVアニメ版ではこれらに「真紅の海賊編」が加わる。

京都編
 志々雄真実(ししお まこと)一派の武力による明治新政府転覆計画を阻止する。戦いの場は京都と指定されたため、剣心たちも東京を離れ京都におもむくこととなった。発端の「斎藤一編」は東京が舞台であるが、京都編の一部と解釈されている。

人誅(じんちゅう)編
 幕末時代に姉で剣心の妻でもあった巴を剣心に殺された雪代縁(ゆきしろ えにし)を中心に、抜刀斎への復讐を目的に集まった集団を相手に剣心が苦悩しつつも戦う。編名の由来は、天が裁かぬならば自分達が裁くという意味で縁達が使用した「人誅」という言葉から。
 この中で剣心が語る幕末時代のエピソードは、後に「追憶編」として OVA版の原作となった。

※物語本編の時代設定
明治11(1878)年2月~明治15(1882)年8月

『春に桜』
 明治16(1883)年春。剣心たちは高荷恵、四乃森蒼紫(しのもり あおし)、巻町操と再会して花見を楽しみ、そこで相楽左之助や斎藤一の近況を耳にする。公式ファンブック『剣心華伝』と完全版最終巻に収録されている。

『弥彦の逆刃刀』
 剣心の愛刀・逆刃刀(さかばとう)を受け継いだ明神弥彦が剣術の出稽古に赴いた先で、脱獄囚による立籠り事件が発生する。完全版最終巻に収録されている。


『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚』の原型となった読み切り作品

『るろうに 明治剣客浪漫譚』(1992年12月発表・コミックス版第3巻、完全版第3巻に収録)
・『週刊少年ジャンプ増刊号 ウィンタースペシャル』に掲載された45ページの読み切り作品
・連載作品の「高荷恵編」の原型にあたる内容だが細かい設定は異なっている(年代設定は「明治十余年」と語られる)
・主人公である緋村抜刀斎の設定はほぼ同一だが、「剣心」という名前は使用されない

『るろうに 明治剣客浪漫譚』(1993年6月発表・コミックス版第1巻、完全版第1巻に収録)
・『週刊少年ジャンプ』に掲載された31ページの読み切り作品
・連載作品の1年前、明治10(1877)年に東京を訪れた抜刀斎が貿易商の令嬢・来迎寺千鶴の誘拐事件を解決するという正式な前日譚
・この作品でも「剣心」という名前は使用されない


ドラマCD版『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚』

「巻之一」(1994年12月)、「巻之二」(1995年3月)、「巻之三」(1995年7月)がCDブックおよびカセットブックで発売されており、のちの TVアニメ版とは異なる声優が演じている。

主なキャスティング
緋村剣心   .... 緒方 恵美
神谷薫    .... 桜井 智(TVアニメ版では巻町操役を演じている)
明神弥彦   .... 高山 みなみ
相楽左之助  .... 関 智一(OVA版『追憶編』では桂小五郎役を演じている)
相楽総三   .... 井上 和彦(アニメ劇場版では時雨滝魅役を演じている)
比留間喜兵衛 .... 青野 武
鵜堂刃衛   .... 石塚 運昇(TVアニメ版では「志々雄十本刀」の破軍乙の不二役を演じている)


TVアニメ版『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚』

 1996年1月10日~98年9月8日にフジテレビ系列で放送された。放送時間は1997年9月までは水曜19時30分~20時00分で、同年10月からは火曜19時30分~19時58分。全94話+未放送最終回1話。
 涼風真世(宝塚歌劇団の引退後)、藤谷美紀、八嶋智人、井上純一など、声優経験のない俳優が多くキャスティングされていた。94話ぶん放送されたが、放送されなかった第95話が存在し、終了後の1998年12月にソフト化された。
 関東地区での平均視聴率は12.2%であり、最高視聴率は第37幕『衝撃!折れた逆刃刀・天剣の宗次郎対剣心』の16.0%。
 原作との設定の相違が顕著で、「石動雷十太編」のように大幅なアレンジが加えられているエピソードもある。なお、アニメの「京都編」完結時点では原作マンガの「人誅編」も開始まもない時期だったことから、その後は4~10話ぶんで完結するアニメ版オリジナルのエピソード群が展開され、「島原編」、「勝海舟編(1996年10月に刊行された小説家の加来耕三によるノベライズ版が原作)」、「黒騎士団編」と続いて最後の「風水編」をもって放送終了となった。
 主題歌には番組スポンサーだったソニー・ミュージックエンタテインメントのアーティストが多数起用され、オープニング、エンディングともにアニメ演出はプロモーションフィルム的な色合いが濃く、主題曲が変わるごとに映像も新規に作り直していた。
 結果、主題歌の多くはヒットを飛ばし、JUDY AND MARY や T.M.Revolutionなど、ブレイクしたアーティストも数多い。

 原作者の和月伸宏は基本的にアニメ版の製作には関与しておらず、コミックス版のフリートークで内容の改変などに関する不満を発言していた。ただし、原作の作画でアニメに触発された部分も存在し、「京都編」では「安心して見られるようになった。」と語っており、シーンの演出を高く評価する放送回もあった。

 2011年4月発売の『月刊ジャンプスクエア』にて、約10年ぶりとなる新作OVA『新・京都編』の制作が発表された。

第95話『流浪の最果て・緋と瑠璃の絆は潮騒の中に』
 最終話として制作されていたが TV未放映になっていたアニメ版のオリジナルストーリー。1998年12月に VHS版、その後に DVD版が発売された。

声の出演
緋村剣心  .... 涼風 真世
神谷薫   .... 藤谷 美紀
明神弥彦  .... 冨永 み~な
相楽左之助 .... うえだ ゆうじ
斎藤一   .... 鈴置 洋孝
巻町操   .... 桜井 智
四乃森蒼紫 .... 安原 義人
志々雄真実 .... 池田 政典

総監督 .... 古橋 一浩(『ジパング』『機動戦士ガンダムUC 』)


アニメ劇場版『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚・維新志士への鎮魂歌(レクイエム)』(1997年12月公開 100分)
 ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント配給

あらすじ

 江戸幕末の慶応2(1866)年1月21日、薩長同盟の締結場所に「人斬り厳達」と呼ばれる剣客ら数名が襲撃し、護衛に当たっていた緋村抜刀斎は厳達と斬り合って彼を葬り去る。
 時は過ぎて明治11(1878)年。新しく建設された洋館を見物するために陸蒸気で横浜に向かった剣心一行は、その帰路で酔った外国人水兵が乱暴を働いている現場に遭遇する。水兵は悪行を止めろと主張する一人の女性・高槻朱鷺(たかつき とき)に矛先を向けるが、そこに時雨滝魅(しぐれ たきみ)という男が現れ、剣心と共に立ち向かい水兵の武器を剣術で破壊する。そこで互いを認め合う2人だったが、剣心は時雨に近づくなと斎藤一から忠告を受ける。
 時雨はかつて、親友だった「人斬り厳達」こと高槻厳達を自らの誤った判断で死なせたことに深い罪悪感を抱いていた。「薩長同盟」の会合の情報を入手した時雨ら江戸幕府陣営の会津藩士はその場所を襲撃しようとするが会合場所が特定できず、時雨の独断で厳達と二手に別れて探索することになる。誤りに気づいた時雨は急行するが厳達の救援に間に合わなかった。厳達の死に責任を感じている時雨は、罪滅ぼしとして明治時代に再び維新を起こすことを決意していたのだった。

声の出演(メインキャストは TVアニメ版と同じ)
時雨滝魅  .... 井上 和彦
高槻朱鷺  .... 宮村 優子

監督 .... 辻 初樹(『赤ずきんチャチャ』『遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX 』)
脚本 .... 大橋 志吉(『幽☆遊☆白書』『ヒカルの碁』)


OVA版
 TVアニメ版と製作スタッフが違っているため、画風が大きく異なる。

『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚・追憶編』(1999年2~9月発売・全4話 125分)
 主人公である緋村剣心が「人斬り抜刀斎」になるまでの経緯として、原作マンガ第1話より過去の物語を描く。その後は妻となる雪代巴との出逢いと別れ、そして「不殺」を誓うまでのエピソードが語られる構成。主人公が技名を叫ぶといったマンガ的な演出は排除され、実写の時代劇のように徹底したリアリティ重視の演出が施されている。また、大量の血が飛び散るといった凄惨なシーンも多い。

監督 .... 古橋 一浩
脚本 .... 十川 誠志(『テニスの王子様』『BLEACH』)


『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚・星霜編』(2001年12月発売・全2話 95分)
 原作マンガの後の剣心達の人生を独自の解釈で描いた OVA作品。物語序盤の剣心と神谷薫との出逢いから「人誅編」までが薫の回想という形で語られ、原作の十数年後である明治26(1893)年、剣を持てなくなった後も償いのための旅を続けた剣心が最期を迎えるまでを描く。登場人物は薫とその周辺が中心となり、明神弥彦と剣心と薫の一人息子・緋村剣路との次世代対決も展開される。「追憶編」と同じく TVアニメ版とは作画デザインが大きく異なり、ストーリーは暗く、剣心や薫の生き方も原作との相違が大きい。

監督 .... 古橋 一浩
脚本 .... 吉田 玲子(『猫の恩返し』『けいおん!』)


新・京都編(前後編 2012年3月21日に OVA前編が発売予定)
 原作マンガの「京都編」をリメイクし、前後編で製作予定。2011年12月に前編『焔の獄(ホムラのオリ)』が劇場先行公開された。後編は2012年夏完成予定。本作は物語が巻町操の視点で描かれている。

 声の出演はおおむね TVアニメ版からの続投となっているが、TVアニメ版で「斎藤一」役を演じていた鈴置洋孝の死去(2006年)のため、斎藤役には成田剣が新たにキャスティングされている。

監督 .... 古橋 一浩
脚本 .... 岡田 麿里(『黒執事』『放浪息子』)


実写映画『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚』(2012年8月公開予定)
 ワーナー・ブラザース映画の配給

おもなキャスティング
緋村剣心 .... 佐藤 健
神谷薫  .... 武井 咲
高荷恵  .... 蒼井 優
鵜堂刃衛 .... 吉川 晃司
斎藤一  .... 江口 洋介
武田観柳 .... 香川 照之

監督 .... 大友 啓史(『ハゲタカ』『龍馬伝』)
脚本 .... 藤井 清美(『豆富小僧』)


 すみません、案の定で長すぎたので『るろうに剣心』の方しかやれませんでした!!

 『銀魂』のほうはまた、次回のココロだ~。
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