長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

『長岡京エイリアン』、ゆえあって Juice=Juiceの高木紗友希さんを応援いたす!!

2013年09月30日 22時59分29秒 | すきなひとたち
Juice=Juice とは

 Juice=Juice (ジュースジュース)は、日本の女性アイドルグループ。2013年結成。つんく♂がプロデュースを手掛けるハロー!プロジェクトに所属している。事務所はアップフロントプロモーション。

略歴
2013年
2月3日
 福岡国際会議場メインホールにて行われたハロー!プロジェクトのコンサートにおいて、ハロプロ研修生の高木紗友希・宮本佳林・大塚愛菜・植村あかり・金澤朋子の5名と、前年2010年10月にハロー!プロジェクト内の企画スペシャルユニット「 GREEN FIELDS」のメンバーとしてすでにデビューしていた宮崎由加の計6名により、新ユニットが結成されることが発表された。

2月25日
 6人のグループ名を「 Juice=Juice」とし、当面はインディーズ活動をしていくという方針が発表された。このグループ名には、「採れたて」「もぎたて」「新鮮」「天然」「100%しぼりたて」というように、いつまでもフレッシュで個性の詰まったユニットになってほしいという願いが込められている。

4月3日
 シングル『私が言う前に抱きしめなきゃね』でインディーズデビュー。オリコンウィークリーシングルチャートのインディーズ部門で3位、メジャーも含めたオリコンウィークリーシングルチャートでは25位を記録する。

6月13日
 池袋サンシャインシティ・アルパ噴水広場で初の単独イベントを開催し、今夏のメジャーデビュー、宮崎のリーダー、金澤のサブリーダー就任が発表された。

7月5日
 メンバーの大塚愛菜(おおつか あいな 15歳)が、Juice=Juice およびハロプロ研修生から脱退することが発表された。

9月11日
 トリプル A面シングル『ロマンスの途中/私が言う前に抱きしめなきゃね/五月雨美女がさ乱れる』でメジャーデビューし、オリコンウィークリーシングルチャート2位を記録する。


メンバー
 入れ替えの可能性もあるとされているが、2013年9月現在、以下の5名がメンバーである。

宮崎 由加(みやざき ゆか 19歳) O型 石川県出身 公式愛称「ゆかにゃん」 イメージフルーツ「ピーチ」 メンバーカラー「ピンク」
※リーダー
※ハロプロ研修生出身ではないが、スマイレージの追加メンバーオーディションやモーニング娘。の第10期メンバーオーディションで、いずれも最終審査に残ったことがきっかけでハロー!プロジェクトに所属することとなる

金澤 朋子(かなざわ ともこ 18歳) B型 埼玉県出身 公式愛称「かなとも」 イメージフルーツ「りんご」 メンバーカラー「レッド」
※サブリーダー

高木 紗友希(たかぎ さゆき 16歳) A型 千葉県出身 公式愛称「さゆべぇ」 イメージフルーツ「レモン」 メンバーカラー「イエロー」
 
宮本 佳林(みやもと かりん 14歳) O型 千葉県出身 公式愛称「カリン」 イメージフルーツ「ぶどう」 メンバーカラー「パープル」
※今までのシングルでセンターを担当している

植村 あかり(うえむら あかり 14歳) O型 大阪府出身 公式愛称「あーりー」 イメージフルーツ「メロン」 メンバーカラー「ライトグリーン」


高木紗友希 とは!?

 高木紗友希(たかぎ さゆき 1997年4月21日生まれ 本名同じ)は、日本のアイドル歌手、子役で、ハロー!プロジェクトに所属するハロプロ研修生(旧・ハロプロエッグ)及び Juice=Juiceのメンバーである。現在所属しているハロプロ研修生26名の中では、最年長の金澤リーダーに次ぐ年長者である。

略歴
2009年
11月23日
 ハロー!プロジェクトのハロプロエッグに加入し、「2009ハロー!プロジェクト新人公演11月 横浜FIRE!」で初お披露目された。

2010年
10月16日
 オムニバスホラー映画『劇場版ほんとうにあった怖い話 3D』の第3話『誰かいる』で、当時ハロプロエッグに所属していた現アップアップガールズ(仮)メンバーの佐藤綾乃と共にダブル主演を果たす。

2012年
1~3月
 日本テレビ系列で放送された、ハロー!プロジェクトのアイドルがほぼ総出演する深夜 TVドラマ『数学♥女子学園』で、主人公・町田ニーナ(演・田中れいな)にあこがれる後輩・舞浜はるの役を演じる。

2013年
2月3日
 主にハロプロ研修生で結成される6人組の新アイドルグループのメンバーのひとりに選ばれ、のちにグループ名は「 Juice=Juice」と決定する。



 我が『長岡京エイリアン』は、Juice=Juiceの高木紗友希さんを全面的に応援いたします。

 理由は、「仕事場の先輩の娘さんが高木さんと友だちだから。」です!! こういう世代差なんだよ、わしも気がつけば……

 縁っていうものは、おもしろいもんですねぇ。
 私ももちろん、ハロプロの誰かに近い方と会いたくて現在の仕事をやっているわけなんじゃありません。そういうつもりは全然ないんですが! わけもわからずがんばっていると、こういう感じで日常と好きなこととが、おかしなドッキングを起こすわけなんですな。

 まぁ、このラインで高木さんに会えるっていう可能性はゼロですよ。というか、ゼロにしとかなきゃいけないんです、私が。
 いやしくもハロー!プロジェクトを好きだと標榜している以上は、「友だちの親の知り合い」みたいなあやしいネームプレートを持参して、超多忙な高木さんの時間を数秒でもわずらわすような行為は厳に慎まなければいけないんです。たとえファンじゃなくても、自分の貴重な人生を切り取って多くの人に夢や明日を生きるエネルギーを与えてくれる仕事をしている方々のことは、そういう配慮をもって見守るのが人の道というものでしょう。

 ということで、「親の勤め先に日本武道館で2回ステージを観ているおっさんがいて、『応援しています。大変だと思うが大いにがんばってください!』と言っていた。」という内容を娘さんに伝えていただけたら望外の喜びだ、と親御さんに話しました。いや、でも高木さんはもう忙しくて遊ぶひまもねぇか……


 がんばれ Juice=Juice! がんばれ高木紗友希さん!! 今のハロー!プロジェクトで、「さゆ」という名を背負うことの限りない困難さよ……おぉ、神はなんといふ試練をこの少女にあたへたのか! 敵が強大すぎる、偉大すぎるゥウ。
 高木のほうだって、「ブー」という、この先3~400年は連想ランキング1位を独走しそうな先達がいるしねぇ。


 生きろ、そして、「大アイドルを超えていけ」!! バキシム~☆
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『怪奇大作戦』、またリメイクされるんですかそうですか  ~愛のままにわがままに資料編~

2013年09月29日 22時43分58秒 | 特撮あたり
『怪奇大作戦』新作放送へ BSプレミアム……女性に照準、ホラー色強く
 (読売オンライン 2013年8月21日付け記事などより)

 円谷プロが1968~69年に制作した特撮ドラマ『怪奇大作戦』の現代版『怪奇大作戦 ミステリー・ファイル』が10月、BSプレミアムで放送される。
 女性視聴者を意識したホラー色の強い娯楽作で、同チャンネルの新機軸を目指す。

 『怪奇大作戦』は、1968年9月から69年3月まで TBS系で放送された。『ウルトラマン』などのウルトラシリーズで知られる円谷プロの作品ながら、変身ヒーローも怪獣も登場しない。超常現象が絡むさまざまな事件を、岸田森らが演じた科学捜査研究所( SRI)のメンバーが科学知識を駆使して解決。ウルトラシリーズとは一線を画した大人向けの作品として、今もファンが多い。
 2007年には NHKと円谷プロで、設定を引き継いだ新作『怪奇大作戦 セカンドファイル』を共同制作し、当時の BSハイビジョンで放送した。 Jホラーの気鋭である清水崇や中田秀夫らが演出を担当。人体の自然発火や植物化、さらにタイムスリップをテーマに3話が制作された。

 『ミステリー・ファイル』が制作されることになった背景には、 BSプレミアムの事情もある。 NHKでは、2011年4月に3波あった BS放送を、BS1 と BSプレミアムの2波に再編。 BSプレミアムは女性層からも支持される娯楽チャンネルを目指そうと、ドキュメンタリードラマなど、さまざまな新機軸の試みを続けている。そんな中で、当時30~40代の女性から支持された『セカンドファイル』に目をつけ、新作の制作に踏み切った。
 今回は、『セカンドファイル』で西島秀俊、田中直樹(ココリコ)らが演じた SRIの隊員を一新。上川隆也、原田泰造らが演じるほか、所長役も岸部一徳から原田美枝子に交代し、4話を制作する。演出は、映画監督を中心にベテランから若手までバラエティーに富んだ顔触れを起用。

 西村崇エグゼクティブ・プロデューサーは、「同じメンバーだと続編に位置付けられ、縛られてしまうので女性視聴者を意識してキャストを変えた。どれもホラーテイストで、科学的なトリックを暴く中で、人の心の闇を描いた。」と話している。

 各回の概要は以下の通り。

第1話『血の玉』(脚本・小林弘利、演出・田口清隆)
 森の中でミイラ化した遺体が見つかり、調査に訪れた SRIの隊員らは、宙に浮かぶ巨大な赤い玉に遭遇する。

第2話『地を這う女王』(脚本・中野貴雄、演出・緒方明)
 インターネットカフェの個室で、ハッカーの白骨死体が発見された。骨の表面には無数の傷があり、 SRIはある動物がかかわっていると推理する。

第3話『闇に蠢く美少女』(脚本・黒沢久子、演出・タナダユキ)
 人気子役の菜々が心臓をえぐり取られた殺人事件から20年。菜々に似た少女に噛まれた人間が液状化して死ぬ事件が相次ぐ。

第4話『深淵を覗く者』(脚本・小林弘利、演出・鶴田法男)
 橋の上でつむじ風に巻きこまれた女性が妖怪のかまいたちに襲われたような傷を負って死亡。類似事件が次々起こり、警察は SRI所員の牧史郎(上川隆也)を疑う。



『怪奇大作戦(かいきだいさくせん)』とは!?

 円谷プロダクションが制作し、TBS系列で1968年9月15日から翌69年3月9日まで毎週日曜日19時00~30分に全26話が放送された、特撮ホラーミステリー TVドラマである。

 現代社会に発生する謎の科学犯罪に挑戦する「 SRI(科学捜査研究所)」のメンバーたちの活躍と苦闘を描く。
 毎回描かれる怪奇現象が、実は人間の手によって引き起こされた科学犯罪であり、これに立ち向かう正義の捜査チームという図式で構成されているのが特徴である。同時に、社会に疑問を投げかけるような重いテーマの込められたエピソードもある。怪獣や超人、超兵器が出現するわけではないが、いまだに根強く多数の特撮ファンを魅了し続けている作品である。ただし、作中の科学的な説明は多分に SF的要素を含んでおり、実際には実現が困難なものや、原理が不明なまま説明が終わるケースも少なくない。また、第6話『吸血地獄』や第26話『ゆきおんな』のように、科学では説明できない存在が登場することもある。

 怪獣や超兵器が登場するような派手な特撮ではなく、光学合成技術を駆使して、科学犯罪をリアルに表現する「本編に溶け込んだ特撮」が目標とされた。本作で TBSから支給された制作費は、1クール13本につき6900万円(1話あたり530万円)。これはこれまでの円谷プロの空想特撮シリーズ3部作(『ウルトラQ』、『ウルトラマン』、『ウルトラセブン』)とほぼ変わらない破格の予算であり、知名度の高いレギュラー出演者やゲストが集められた。
 こうして本編では、ほぼ毎回のように近未来的な科学技術による殺人事件が描かれ、陰惨でグロテスクな描写も少なくなかった。2013年現在では日曜日の19時台にこのような内容が放送されることは考えられないが、放送局側も当時の「妖怪ブーム」などの影響で、「人間が溶解する」などといったショッキングなシーンに視聴者の興味が集まると見て、むしろそういった趣向を円谷プロ側に積極的に提案していた。平均視聴率は22.0%で、これは十分にヒット番組といえる数字だったが、放送枠「タケダアワー」の合格ラインは非常に高く(一説によると「平均視聴率25% 以上」)、第1クールの放映終了時期に「延長措置なし」の判断が下された。

 監修の円谷英二は、『透明人間現わる』(1949年)、『透明人間』(1954年)、『美女と液体人間』(1958年)、『電送人間』(1960年)、『ガス人間第一号』(1960年)など、一連の「変身人間」による犯罪を描いた映画で特技監督を担当しており、円谷プロには得意とするミニチュアワーク以外にも、この種の特撮ノウハウの蓄積があった。


SRI(科学捜査研究所)とは……

 SRI(Science Research Institute エスアールアイ)とは、警察の捜査では解決不可能と判断された怪奇事件を、独自に開発した機械等を駆使して科学的に再捜査する民間組織である。したがって、全国の警察本部に実際に設置されている公的研究機関「科学捜査研究所(いわゆる科捜研)」とは全く系統が違う。
 劇中では警察の依頼によって活動するか警察との共同捜査である場合が多いが、あくまでも民間という位置づけであるために、警察と同等の権限は持っていない。また、劇中に登場した主要メンバーの他に、一般の研究員も複数名所属しているという設定がある。


レギュラー登場人物

的矢 忠(まとや ただし)
 SRI 所長。元警視庁鑑識課長で、経験を生かして SRIを創設した人物。48歳。警視庁捜査一課長の町田警部とは旧知で、お互いを「町やん」「的やん」と呼び合う仲である。第19話『こうもり男』で妻の敏子と息子の浩一が登場している。全話に登場。

牧 史郎(まき しろう)
 SRI の頭脳的存在。常に冷静沈着な科学の信奉者。1941年12月8日生まれの28歳。父親を科学犯罪で失った過去を持つため、誰よりも強く犯罪を憎んでいる。当時、警視庁鑑識課長で父親の事件を担当した的矢の誘いで SRIに入所した。初期はトリックの解明に没頭するあまり周囲を省みない冷血漢のように描かれていたが、次第に人間味のある一面も見せるようになった。幼い頃に、チエコと言う名の姉を戦争で亡くしている。全話に登場。

三沢 京助(みさわ きょうすけ)
 直情型の熱血漢。24歳。防衛大の出身で肉体派だが、科学知識も豊富で研究室に白衣で立つ姿も多い。情にもろい。愛称は助さん。
 設定では、大学時代にラグビーの試合中の事故で相手を半身不随にしてしまったことから自責の念に駆られ、ラグビーも大学も辞めてしまったところを的矢に誘われて SRIに入ったことになっている。全話に登場。

野村 洋(のむら ひろし)
 SRI の若手メンバー。少々おっちょこちょいだが、フットワークの軽さが売りのムードメーカー。戦後生まれの21歳。愛称はノムだが、小川さおりからはノンちゃんと呼ばれている。軽はずみな発言をしてよく牧たちから咎められる。第18話『死者がささやく』にのみ登場せず。

小川 さおり(おがわ さおり)
 基本的には事務所詰めだが、時には現場でも活躍する SRIの紅一点。戦後生まれの19歳。愛称はサー坊。少々、無邪気な面もある。考古学者の父親がいる(劇中には未登場)。第16話『かまいたち』ではかなり危険な通り魔犯罪の囮捜査を買って出たこともあり、第21話『美女と花粉』では犯人を推理して尾行した。第6話『吸血地獄』と第23話『呪いの壺』には登場せず。

町田 大蔵(まちだ たいぞう)
 殺人や強行犯罪を扱う警視庁捜査第一課の課長。階級は警部。48歳。警視庁鑑識課長時代の的矢の同僚で、警察と SRIの橋渡し的存在であり、事件捜査の協力依頼も彼が行うことが多い。警視庁の警察官歴は太平洋戦争開戦1941年12月8日以来の27年。第3話『白い顔』、第9話『散歩する首』、第22話『果てしなき暴走』には登場していない。

次郎(じろう)
 主に序盤のエピソードで、SRI に出入りしてメンバーの助手を務めていた少年。11才。野村と行動することが多かった。しかし犯罪ドラマの物語に絡みにくかったのか、第1~3話に登場した後、第11話『ジャガーの眼は赤い』を最後に姿を消す。シナリオ上は第4話『恐怖の電話』、第5話『死神の子守唄』、第7話『青い血の女』でも活躍する予定だった。


SRI の専用車両
トータス号
 スバル・サンバー360をベースにボディを新造し、各種特殊装備を搭載した小型車両。野村が乗用することが多い。
 「陸亀」の名の通り強固なボディを持つが、小型であるため定員は2名。劇中ではオープンカー仕様になっている。
 第22話『果てしなき暴走』では、三沢が使用していたトータス号を盗んだフーテンのアベックが神経ガスの犠牲となって暴走し、歩行中の女子大生を轢き逃げして死亡させるといういたましい事故を引き起こしてしまった。

トヨタ・クラウン
 通常のトヨタ・クラウンに通信装置などを取り付けたもの。トータスとは対照的に居住性を優先し、大掛かりな特殊装備は搭載されていない。外観も SRIのマークが描かれている以外は普通の乗用車と変わらず、三沢や的矢が通勤の際に使用することもある。
 第22話『果てしなき暴走』では運転席に緊急用の脱出装置を搭載した試験車両が登場し、神経ガスの採集に使用された。
 なお、SRI は地方への出張時は現地で用意されたと思われる車両を使用している。


SRI の装備

SRI ジャケット
 牧・三沢・野村が携行する防護服。防毒・耐熱・耐ガス・防弾・耐寒・防刃・衝撃吸収性などを合わせ持つ特殊繊維で作られており、様々な場面で優れた効果を発揮する。この特殊繊維は牧が独自に開発した。通常はコンパクトに折りたたまれて携帯ケースに収納されており、必要に応じて取り出す。第2クールでは使用頻度が極端に低下した。
 腰丈のジャケットスタイルで、背広の上から着用できるようにオーバーサイズに作られている。
 フード部分は絞り紐を内蔵しており、それを結んで固定する。
 左肩部に SRIの刺繍パッチがある。
 携行ケースは縦10cm×幅15cm×厚さ3cm程。色は黒もしくは濃い灰色で、背広の裾に隠すように、ベルトの右腰部に常時装着されている。ジャケットは圧縮して収納されている。ガスカートリッジの圧力を用いたジャケットの射出機能を有しており、ケースの右端から出た紐を引くことにより、左端の開口部から射出される。ジャケットは空気との衝突で自動的に展開され減速するため、着用者は容易に掴んで着用することができる。

ケミカルメース(ケミカルスプレー)
 拳銃型のスプレー。各種薬品を発射することが可能。当時の少年雑誌などでは大々的に紹介されていたが、実際には第2話の『人喰い蛾』の「初号試写版」と第8話『光る通り魔』でしか使用されなかった。

サンビーム500(ごひゃく)
 高出力のレーザーガン。冷凍人間・岡崎を溶解させた。
パーフェクトライト
 牧が作った大型のライト。密輸団が瀬戸内海に仕掛けた亡霊のトリックを見破った。
スペクトル破壊機
 ペンライト型の小型光線銃。牧が怪盗キングアラジンの壁抜けを無効にした。
メジャー型特殊グリップ
 メジャー型の特殊グリップ。格闘時に捕縄のように使用して相手を取り押さえる。
小型撮影機
 ピストル型の撮影機。セスナ機から脱出した怪盗キングアラジンを撮影した。
発信機
 ベルトのバックルに内蔵されており、緊急時に所在地を本部に知らせることが出来る。
ペンライト
 小型ながら強力な照射力を持つ。暗闇での調査活動で多用された。
小型カメラ
 ライター型のカメラ。所員が隠し撮りに使用する。


主なキャスティング
牧史郎    …… 岸田 森(28歳)
三沢京助   …… 勝呂 誉(28歳)
的矢忠所長  …… 原 保美(53歳)
野村洋    …… 松山 政路(21歳)
小川さおり  …… 小橋 玲子(15歳)
町田大蔵警部 …… 小林 昭二(38歳)

主なスタッフ
監修        …… 円谷 英二(67歳 番組終了の翌1970年に死去)
特殊技術      …… 的場徹、大木淳、高野宏一、佐川和夫
音楽        …… 玉木 宏樹
エンディング主題歌 …… 『恐怖の町』(作詞:金城哲夫、作曲:山本直純、歌唱:サニー・トーンズ)
制作        …… 円谷プロダクション、TBS
制作協力      …… 京都映画(第23・25話のみ)
提供        …… 武田薬品


放映リストと事件の内容

1968年
9月15日 第1話『壁ぬけ男』 脚本・上原正三、監督・飯島敏宏
 特殊繊維による「壁抜け」
 スペクトル破壊器

 22日 第2話『人喰い蛾』 脚本・金城哲夫、監督・円谷一
 人間を溶かすチラス菌を持つ毒蛾
 ※当初は第1話としての放送を想定して制作されたエピソードだったが、初号試写の際に円谷英二からリテイクを命じられて追加シーンの撮影・編集や合成のやり直し・BGMの一部差し替えなどが行われたために完成が遅れ、第2話として放送されることになった。

 29日 第3話『白い顔』 脚本・金城哲夫&上原正三、監督・飯島敏宏
 高出力レーザーガン(前番組『ウルトラセブン』第11話『魔の山へ飛べ』でワイルド星人が使用した生命カメラのプロップを改造したもの)

10月6日 第4話『恐怖の電話』 脚本・佐々木守、監督・実相寺昭雄
 空中放電装置

 13日 第5話『死神の子守唄』 脚本・佐々木守、監督・実相寺昭雄
 スペクトルG線発射銃

 20日 第6話『吸血地獄』 脚本・金城哲夫、監督・円谷一
 吸血鬼
 ロケ地……別府温泉

 27日 第7話『青い血の女』 脚本・若槻文三、監督・鈴木俊継
 殺人人形

11月3日 第8話『光る通り魔』 脚本・上原正三&市川森一、監督・円谷一
 燐光人間
 亜硫酸ガス
 ロケ地……阿蘇山

 10日 第9話『散歩する首』 脚本・若槻文三、監督・小林恒夫
 浮遊する生首
 ジギタリス

 17日 第10話『死を呼ぶ電波』 脚本・福田純、監督・長野卓
 殺人電波発射テレビ

 24日 第11話『ジャガーの眼は赤い』 脚本・若槻文三、監督・小林恒夫
 ホログラフィ立体映像装置

12月1日 第12話『霧の童話』 脚本・上原正三、監督・飯島敏宏
 落武者の亡霊
 旧日本軍が開発した精神錯乱ガス

 8日 第13話『氷の死刑台』 脚本・若槻文三、監督・安藤達己
 冷凍人間
 サンビーム500

 15日 第14話『オヤスミナサイ』 脚本・藤川桂介、監督・飯島敏宏
 睡眠学習装置

 22日 第15話『24年目の復讐』 脚本・上原正三、監督・鈴木俊継
 水棲人間

 29日 第16話『かまいたち』 脚本・上原正三、監督・長野卓
 真空切断装置

1969年
1月5日 第17話『幻の死神』 脚本・田辺虎男、監督・仲木繁夫
 特殊X線照射装置
 光源体パーフェクトライト
 ロケ地……岡山県倉敷市

 12日 第18話『死者がささやく』 脚本・若槻文三、監督・仲木繁夫
 ユニ・ポリエステル製の指紋手袋

 19日 第19話『こうもり男』 脚本・上原正三、監督・安藤達己
 リモコン蝙蝠
 小型ジェット噴射

 26日 第20話『殺人回路』 脚本・市川森一、監督・福田純
 CRT ディスプレイ(コンピュータ端末としての「CRT ディスプレイ」という呼称は1970年代後半以降のパーソナルコンピュータの普及によって一般的になったが、それ以前の本エピソードでは近未来的な3次元投射装置として描かれている。当時のコンピュータは CRTディスプレイを使用しておらず、紙テープへの出力が一般的だった。)

2月2日 第21話『美女と花粉』 脚本・石堂淑朗、監督・長野卓
 アルコールと反応する熱帯植物の花粉

 9日 第22話『果てしなき暴走』 脚本・市川森一、監督・鈴木俊継
 Gガス(精神錯乱ガス)

 16日 第23話『呪いの壺』 脚本・石堂淑朗、監督・実相時昭雄
 リュート物質

 23日 第24話『狂鬼人間』(現在欠番) 脚本・山浦弘靖、監督・満田穧(かずほ)
 脳波変調機

3月2日 第25話『京都買います』 脚本・佐々木守、監督・実相寺昭雄
 カドニウム光線発振器による物質電送
 ※劇中で使用されたギター曲は、フェルナンド=ソル作曲『モーツァルトの魔笛の主題による変奏曲』(1821年)

 9日 第26話(最終回)『ゆきおんな』 脚本・藤川桂介、監督・飯島敏宏
 雪女
 ロケ地……栃木県那須高原


第24話『狂鬼人間』の欠番について

 深夜の鉄道構内で、白いネグリジェを着た女が自分を捨てた元恋人をダガーナイフで刺し殺すという事件が発生。逮捕された犯人は鑑定の結果、重度の精神異常と判断され、1968年当時の刑法第39条第1項「心神喪失者ノ行為ハ之ヲ罰セス」(現行の刑法では「心神喪失者の行為は、罰しない。」)、つまり「心神喪失者は殺人を犯しても罰せられない」(不起訴となるか、起訴されても無罪判決が出る)の規定により起訴されずに終わった。この事件をはじめとして、同様、かつ、犯人はみな異常な早さで精神病院(当時の呼び方)を退院するという不可解な事件が続発した。町田警部と SRIはそれらの殺人犯が何らかの方法で一時的に精神異常状態になっていたのではと考え捜査を開始した。
 その後、退院した女が今度は恋人を奪った女性をねらって再び殺人を犯し逮捕されたが、今度は鑑定の結果は精神異常ではなく、精神異常のふりをしていただけであった。女の供述から初回は「狂わせ屋」こと美川冴子(演・姫ゆり子)の「脳波変調機」によって、一時的に重度の精神異常となり犯行を実行したことが判明する。美川冴子は、夫と子を殺人歴のある精神異常者に殺害されたが、犯人は再び無罪になったという過去を持っていた。美川冴子の夫は優秀な脳科学者であり、夫の開発した「脳波変調機」を改造して、心神喪失者を野放しにする社会に復讐しようとしていたのだった。
 SRI は、牧とさおり、野村による囮捜査を行うが、冴子にそれを見抜かれてしまい、牧は脳波変調機にかけられてしまう。狂人と化した牧は往来で拳銃を乱射しながら野村を追い回し、危うく殺人犯になりかけるのだが……

 牧史郎役の岸田森は当時、この『狂鬼人間』に相当入れ込んで制作に臨んでおり、岸田の当時の自宅(東京都港区瑞聖寺境内)も撮影に使用されている。
 最初の構想では三沢が主役であったが、勝呂誉のスケジュールの空きが半日しかないことが判明したため、台本は主役を牧に変更して1969年1月16日に完成した。

 公式な欠番理由は不明である。ただし、1995年の LDボックス回収事件以前には欠番ではなく、各放送局側による自主規制での未放送・音声カットであり、各出版物の放送リストには何事も無く載っていた。
 この話を扱った非公式の出版物では、「精神異常者の描写に問題があるため」や「差別用語が頻発するため」などが理由として挙げられるが、いずれも推測の域を出ない。
 メディアファクトリー刊『空想法律読本2』(2003年)では、法律考証の題材として本編が採り上げられている。この中では劇中の容疑者らが本来罪を問われないような心神喪失状態であったと仮定した上で、「明確な殺意を持ち、自らの意志で脳波変調器を使用したこと」を重視して「原因において自由な行為」に当たり、刑法第39条は適用されず殺人事件として扱われると指摘している。また、冴子に関しても共同正犯となる可能性を指摘している。


マンガ版
 少年向けマンガ雑誌『月刊少年ブック』(集英社 現在の『月刊ジャンプスクエア』の遠い源流)で1968年9月~69年2月に連載された。作画は桑田次郎で、第4話以降はオリジナルエピソードになっている。
第1話『蛾』(人喰い蛾)
第2話『死を呼ぶ絵』(殺人回路)
第3話『ふたつの顔の少女』(吸血地獄)
第4話『まぼろし殺人事件』(『ウルトラQ』第25話『悪魔ッ子』のような幽体離脱現象を扱った作品)
第5話『闇からの声』(強力な催眠術により第24話のような犯罪を引き起こす科学者が暗躍する作品)
第6話『死霊の家』(動物の血液を養分とする植物と同化した変身人間が登場する作品)


リメイク作品など

TV スペシャルドラマ『怪奇事件特捜チーム S.R.I 嗤う火だるま男』(2004年9月 BSフジ)
 2004年9月25日(土曜日)22時00~55分に BSフジで放映された特撮スペシャルドラマ。 『怪奇大作戦』の正当な続編にあたる。

主なキャスティング

郷田健  …… 沢村 一樹(37歳)
片桐すず …… 緒川 たまき(33歳)
山本所長 …… 寺田 農(61歳)
天田幸介 …… 宮川 一朗太(38歳)

主なスタッフ

企画   …… 円谷 粲(あきら 60歳)※円谷英二の三男
特殊技術 …… 有村 隆弘
音楽   …… 玉木 宏樹
脚本   …… 上原 正三(67歳)
監督   …… 服部 光則
制作   …… フジテレビジョン


TV ドラマ『ウルトラマンマックス』第24話『狙われない街』(2005年12月 脚本・小林雄次、監督・実相寺昭雄)
 『ウルトラセブン』第8話『狙われた街』(1967年11月 脚本・金城哲夫、監督・実相寺昭雄)の直接の続編にあたる作品。劇中に警察組織の一部として「 P.S.R.I(警察科学研究所)」という施設と研究員1名が登場する。 P.S.R.Iは警察と対怪獣防衛チーム「 DASH(ダッシュ)」の要請で、北川町で発生した連続暴行事件の捜査に着手するが、逆に研究員の松永が錯乱して暴れてしまい、事件解決の手がかりにはなったものの、はかばかしい成果をあげることはできなかった。
 白衣を着た研究員・松永要二郎 …… 堀内 正美(55歳)
 ※この役名は、『ウルトラマンマックス』の前シリーズ作品『ウルトラマンネクサス』(2004~05年)で堀内が演じた特殊防衛機関「 TLT(ティルト)」日本支部管理官の名前「松永要一郎」をもじったものだが、両作品はパラレルワールドの関係にあるため、2つのキャラクターには何の関連もない。


TV ドラマ『怪奇大作戦 セカンドファイル』(2007年4月 全3話 NHKデジタル衛星ハイビジョン)
 2007年4月2日から同月16日まで毎週月曜日22時00~45分に放送。全3話。

 基本設定や登場人物等の固有名詞はオリジナル版『怪奇大作戦』に準じているが、時代設定が2007年現在にリニューアルされているリメイクシリーズである。ただし、 SRI本部内には旧作のサブタイトルが書かれた過去事件の記録ファイルが保管されているが、具体的な関係性は明示されていない。SRI の日本語の名称は、実在する同名の警察機関に配慮して「特殊科学捜査研究所」に変更された。また、旧作では正式な主人公は三沢であったが、『セカンドファイル』では牧に設定されており、各キャラクターの個性もやや異なる。
 監督は、清水崇、中田秀夫ら国際的にも活躍する Jホラーの旗手に加え、実相寺昭雄の愛弟子である北浦嗣巳が担当。本来、第2話は実相寺昭雄本人によって演出される予定だったが、制作準備中に実相寺が逝去したため、当初プロデューサーとして参加していた北浦がこれを引き継いだ。メインタイトルの題字は実相寺によるものである。
 第1話は『怪奇大作戦』第4話『恐怖の電話』、第3話は第21話『美女と花粉』へのオマージュと思わしき演出がなされている。

 『セカンドファイル』における SRIの専用車両は、オリジナル版のトータス号を連想させる定員2名のガルウィングドア式軽自動車マツダ・オートザムAZ-1がベースとなっているが、車体の外観はほぼ原型のままである。

主なキャスティング

牧史郎    …… 西島 秀俊(36歳)
三沢京助   …… 田中 直樹(ココリコ 36歳)
野村洋    …… 青山 草太(27歳)
小川さおり  …… 美波(みなみ 20歳)
的矢忠所長  …… 岸部 一徳(60歳)
町田大蔵警部 …… 寺田 農(64歳)
牧史郎の父  …… 田中 哲司(41歳)※第2話のみの回想シーンでの出演

主なスタッフ

シリーズ構成 …… 実相寺 昭雄(番組放送の前年2006年に死去)
特殊技術   …… 鹿角 剛司
音楽     …… 冬木 透
制作     …… NHKエンタープライズ、円谷プロダクション

放映リスト

2007年4月2日 第1話『ゼウスの銃爪(ひきがね)』 脚本・中野貴雄、監督・清水崇
 4月9日   第2話『昭和幻燈小路』 脚本・実相寺昭雄、監督・北浦嗣巳
 4月16日   第3話『人喰い樹(ひとくいじゅ)』 脚本・小林雄次、監督・中田秀夫


TV ドラマ『怪奇大作戦 ミステリー・ファイル』(2013年10~11月 全4話予定 NHK BSプレミアム)
 2007年の『怪奇大作戦 セカンドファイル』に続く新作シリーズとして、NHK BSプレミアムにて放送される予定。

 基本設定や登場人物等の固有名詞はオリジナル版や『怪奇大作戦 セカンドファイル』を踏襲しているものの、作品はオリジナル版の2度目のリメイクシリーズであって直接の続編ではなく、一部で変更が見られる。
 監督にはベテランの鶴田法男や緒方明と中堅のタナダユキ、田口清隆が起用され、キャストも一新されている。

主なキャスティング

牧史郎    …… 上川 隆也(48歳)
三沢京助   …… 原田 泰造(ネプチューン 43歳)
野村洋    …… 村井 良大(りょうた 25歳)
小川さおり  …… 高橋 真唯(まい 29歳)
的矢千景所長 …… 原田 美枝子(54歳)
島田梨沙警部 …… 田畑 智子(32歳)

主なスタッフ

プロデュース …… 北浦 嗣巳(円谷プロダクション)
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おトクねぇ~!!  『ゲゲゲの鬼太郎 DVDマガジン』を観る  アニメ第2期 第18~21話の段

2013年09月27日 11時08分19秒 | ゲゲゲの鬼太郎その愛
 東北楽天ゴールデンイーグルス、パ・リーグ優勝まことにおめでとうございま~っす!!

 いや~、私は実に運がいい。
 何度も言うように私は現在自宅に TVがないんですが、たまたま山形の実家に帰ってる最中の昨日に、大画面の TVで優勝の瞬間を目の当たりにすることができましたよ。

 あの~、やっぱナイターって、おもしろいね!
 最初のうちは別の試合でロッテも勝ってたし、楽天も西武に先制されてたんで「今日の優勝はないかなぁ。」なんて話してたんですけど、あれよあれよという間にロッテが日ハムに逆転負けして、楽天も逆転。最終9回の裏は1点差で田中投手が出て、相手が3番4番で1アウト2塁3塁というものすごい状況をものの見事に制して優勝なんですからね!
 とんでもねぇ~シナリオだなぁ! これは興奮する、感動する!!

 創設9年目についに優勝。私個人は特にファンでもないんですが、出が東北ですからねぇ。しかもその光景を山形で観ちゃったら、涙ぐむしかないっすよねぇ。田中さんって、ものすごいお人だねぇ……何を今さらですが。ということは、里田さんもいい奥さんなんだな、うん。

 里田さんもそうでしたが、東北楽天ゴールデンイーグルスといったら、公式応援歌のあれこれで、モーニング娘。や℃-ute などといったハロー!プロジェクトの面々と深い縁のある球団です。2013年は本当に、追い風吹いとるねぇ!! きてるよ、きてるよ~。私も早くモーニング娘。のアップデートベストアルバム買わなきゃ!



『ゲゲゲの鬼太郎 TVアニメ DVDマガジン 第5巻』(2013年7月23日発売 講談社)の収録内容

第18話『幸福という名の怪物』 1972年2月3日放送 脚本・安藤豊弘、演出・茂野一清
 原作……非鬼太郎もの短編『幸福という名の怪物』(1967年7月掲載)
 ゲスト妖怪……怪物玉
 他シリーズでのリメイク……なし


第19話『釜鳴り』 2月10日放送 脚本・辻真先、演出・山本寛巳
 原作……サンデー版『ゲゲゲの鬼太郎』第1話『釜なり』(1971年9月掲載)
 ゲスト妖怪……釜鳴り(声・山田俊司)、砂かけ婆(声・山本圭子)、子泣き爺(永井一郎)、塗り壁、一反木綿、つるべ火、山彦、つるべ落とし、原作ふう猫娘
 他シリーズでのリメイク……第3・4・5シリーズ


第20話『ふくろさげ』 2月17日放送 脚本・安藤豊弘、演出・西沢信孝
 原作……サンデー版『ゲゲゲの鬼太郎』第2話『ふくろさげ』(1971年10月掲載)
 ゲスト妖怪……ふくろさげ
 他シリーズでのリメイク……第3・4シリーズ


第21話『心配屋』 2月24日 脚本・柴田夏余、演出・白根徳重
 原作……非鬼太郎もの短編『現代妖怪譚 心配屋』(1969年8月掲載)
 ゲスト妖怪……妖怪バリバリ、子泣き爺(矢田耕司)、5匹のアルバイト妖怪(大映妖怪シリーズの「牛鬼」っぽい妖怪、すっぽんの幽霊など)
 他シリーズでのリメイク……第5シリーズ


スペシャル特典映像『鬼太郎役・野沢雅子インタビュー 前編』(約11分)
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わたくし、実家に帰らせて……いただいてます!!

2013年09月25日 22時47分54秒 | 日記
 いや~どうもこんばんは、そうだいでございまする~。みなさま、今日も一日お疲れさまでした!


 今、私ねぇ、4日間お休みをいただきまして、実家の山形県に帰省しております。夏休みはなんだかんだいってかなり忙しかったので、無理を通させてもらって今ごろに連休をいただいちゃったんですね。

 う~ん、実家はやっぱり、休まりますね。ありがたいありがたい。

 今回、お仕事の都合でどうしてもギリギリのスケジュールにしなきゃいけなかったもんで、最終の新幹線に乗って深夜に山形に到着することになりました。帰りもやっぱり、新幹線でいく予定であります。

 新幹線なんか、乗るの何年ぶりだったろうか。10年近くずっと、割安な深夜バスで通してましたからね。
 できれば今回も安いバスでいきたかったんだけど、ちょっと時間的な余裕がなかったもんで……ふんぱつして新幹線にしました。

 久しぶりの新幹線はやっぱり快適で、たったの3時間弱で到着、というのはありがたかったですねぇ。すごいねぇ、日本の鉄道網は。

 でも……平日の新幹線って、あんなにおっさん臭いんですね。私も人のことをおっさんとは言えない年齢なわけなんですが、乗り物酔いじゃなくておっさんの整髪料だかなんだかのかほりで気持ち悪くなったわ! カンベンしてくださいよ~。


 の~んびりの~んびり。とにかくの~んびり休ませていただきます。そして週末からは、またお仕事ね! はいは~い。


 ただ気がかりなのは、洗濯したけど乾ききらなかったんで外に干したままにしてしまった、千葉のうちのバスタオルとタオルケットです……あと、同じく外にある洗濯機のフタも、台風で吹き飛ばされるんじゃなかろうかと気が気じゃありません。

 お前ら、元気で待っとってくれよ~!!
コメント (2)
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今さらですが……  『ぬらりひょんの孫』にささげるバラード  勝手に事故調査委員会報告書 第一次

2013年09月22日 23時17分42秒 | ゲゲゲの鬼太郎その愛
 どうぉ~もどぉ~もこんばんは! そうだいでございます。みなさま、今日も一日お疲れさまでございました。
 今日も、私の周辺は平和に時が流れていきました。連休ですねぇ。最近、連休が多いですよね。でも、私は基本的に仕事なんですよね~。そんなもんよね。はい、ありがたいありがたいっと。


 最近になって突然思い出したように……っていうか、文字通りに突然思い出して「あっ、やらなきゃ!」と始めた妖怪任侠アクションマンガ『ぬらりひょんの孫』の後半戦についてのあれこれでございます。
 まぁ~……天下のおジャンプ様で連載された作品だし、その上2シーズンもアニメ化されたわけなんですから超有名な物語でもありますし、すでに連載終了しているんですから、今さらわたくしめがしゃしゃり出てあ~だこ~だ言ってもあんまし意味はないんでしょうがね。
 でも、やっぱりなんと言いましても2013年10月現在の時点で、この作品が私の愛する大妖怪ぬらりひょん閣下を扱った作品の最新ヴァージョンであることを考えますと、ハイ終わりましたかそうですかと軽く受け流すわけにはいかないのであります。しかも、「ああいう」終わり方でしょ……

 物好きなそこのあなたならばすでにご存知の通り、我が『長岡京エイリアン』ではかつて2年前の2011年に、9月から12月にかけて33回もの長きにわたって「妖怪ぬらりひょんの歴史」というテーマで、現在流布している「日本の妖怪の総大将」というイメージの裏に隠されていた真実のぬらりひょんの履歴をたしかめました。そして、その時点では『ぬらりひょんの孫』が人気絶頂期ともいえる「千年魔京編」を扱ったアニメ第2期の放送中で、マンガ自体も「百物語組編」の前半戦の真っただ中という状況になっていたため、そもそももとをただせば『ぬらりひょんの孫』について感じたことをぶつぶつつぶやくのが最初の目的だったはずなのに、結局はその行く末をちゃんと見極めることができないまま終結してしまっていたのでした。

 とまぁ、そういうわけでついに今回、世間的には何を今さらな感が強いながらも、個人的にはず~っと心の底の片隅にひっかかり続けていた(そして正直、忘れてしまっていた)『ぬらりひょんの孫』の総まとめに取り組む運びになったわけなんですなぁ~。あぁ~前置きが長い長い!!


 じゃあさっそく内容に入りますけど、前回2011年に「ぬらりひょんサーガ」をあれこれいじくっていた段階では、私はこの『ぬらりひょんの孫』にかんしては、実はおじいちゃんのほうに夢中になりすぎてはっきりまとめられないまま終わってしまったのでしっかり言及してはいなかったのですが、だいたい、

・妖怪ネタのトピックが盛りだくさん過ぎてひとつひとつをちゃんと扱えきれていない
・主人公の奴良リクオが、初代総大将のぬらりひょんや二代目総大将の奴良鯉伴のカッコよさに埋もれてしまう
・「千年魔京編」のクライマックスにラスボスとして登場したのが安倍晴明という人選が気にいらない
・「百物語組編」の幹部キャラクターが全体的に魅力が薄い

 とまぁ、こんなところをつぶやいていたのですが、それから2年の歳月が経過した現在も、結局言いたいのは上の4ポイントが中心なんですよねぇ~。私という存在がいかに成長のない人間であるのかが如実に証明される事実に直面して驚愕してしまいました。がっくし!

 ということで、2013年の今になって、改めていってみようかぁ~!!


問題その1、「大男、総身に知恵がまわりかね」

 これはもう、なんっつっても「千年魔京編」くらいから無尽蔵に出来してきた問題で、この章段だけでも「九尾の狐」やら「土蜘蛛」やら「大江山酒呑童子」やら「鞍馬山の大天狗」やらと、もうそれだけで余裕でフィクション1作品ぶんのヴォリュームになりそうなテーマがてんこもりな上に、ここぞとばかりにぞろぞろと出しゃばってきた陰陽師・花開院一族と謎の存在「鵺」、そして初代総大将ぬらりひょんと羽衣狐との、400年前の大坂夏ノ陣(1615年)での因縁と、もうむちゃくちゃ。
 ただ、この「千年魔京編」はコミックスで言えば第7~16巻(10巻ぶん)という余裕のペースで語られていたため、それでも「いちおう全体はおさえた」という感じで円満に終結はできていたと思います。限界ギリギリという危なっかしさはありましたけど。

 ところが! だいたいこのへんを限度とおさえておくべきだったのに、その後の「百物語組編」と「御門院一族編」でさらに際限なく膨張してしまった作品世界!!
 「都市伝説」「くだん」「百物語」「山ン本五郎左衛門」「奴良鯉伴」「人間と妖怪の対立」「九相図」、そして「安倍晴明」「秘術泰山府君祭」「天海僧正」「ひるこ」「恐山」「九州熊襲妖怪」「葵螺旋城」……

 んもォ~、だめ。おなかパンクします。
 結果として、すべての要素が物語の焦点を「どうぞ、どうぞ……」とダチョウ倶楽部の如くに譲り合うかのような中途半端なバトンタッチを繰り返してしまったがために、こんなにおいしい素材が目白押しになっているのに、そのほとんどが「奴良リクオが強くなったから、なんとかなりました!!」という理屈にならない理屈でしめられてしまっていたのです。

 あと、この一連の流れはクライマックスでまた性懲りもなく蒸し返されるように、なにはなくとも「千年魔京編」で語られた、「羽衣狐と安倍晴明との愛憎ホームドラマ」を知っていなければぜんぜん理解できない展開で大団円を迎えることとなります。つまり、コミックス第7巻以降は、すべてがなんにも解決してないまんま最終25巻までズルズルひと続きになっていると観てもさしつかえありません。

 ということは、だいたいコミックス20冊ぶんの内容をちゃんとおぼえていないと、ラストのあれこれがわかんなくなるわけなんですな……

 こんなに読みにくいマンガって、ある? よっぽど好きじゃなきゃついてけないって、こんなの!
 いちげんさんお断りもいいところですよ……あんなに一般うけしそうな画風なのに、こんなに敷居の高いストーリーラインにしてどうするんでしょうか。

 でも、このマンガの大問題は、その論理で言っても普通の考え方で言っても、いっちばん大事にしなきゃいけないはずの、『ぬらりひょんの孫』を初期から好きでチェックしているファン層を、かな~りないがしろにするようなツラい展開を強いているんですな! それが次の問題のこと。


問題その2、「どんどん膨張する妖怪世界と、どんどんいらなくなる人間世界」

 結局は個人的な好みの問題になってしまうんですが、私は初期の浮世絵町サイズで展開する物語が大好きだったし、家長カナというごく普通の少女がヒロインとしてちゃんと機能して、清継くん率いる「清十字怪奇探偵団」がコメディパートをがっちりフォローしているという、ささやかながらも絶妙にバランスの取れた「実に少年マンガらしい少年マンガ」の時期が大好きでした。今になって振り返ってみれば、浮世絵中学校の校内でクライマックスバトルを迎えていた「四国八十八鬼夜行編」の、なんとスリムでかっこいいことか。

 第一、奴良リクオという主人公をちゃんと「4分の3人間」という視点で生かすためには、そのリクオの日常である「中学生」をしっかりストーリーに乗せなければいけないわけであって、彼が「4分の1妖怪」であることをひた隠しにしなければいけないスリルと緊張は、作品全体の格好の潤滑油になっていたかと思うんです。
 要するに、『ぬらりひょんの孫』は人間世界と妖怪渡世のやりくりに四苦八苦してこその『ぬらりひょんの孫』なんじゃないかと思うんですね。そこを「妖怪の孫ですけど、何か?」となってしまっちゃあ、作者がせっかく用意したおもしろ要素を、みすみす自分でドブに捨ててしまうようなものだと思うんです。
 例えとして適当かどうかはわかりませんが、この「妖怪で人間」という設定を「ヒーローで教師」に置き換えた過去の作品に、『ウルトラマン80』(1980~81年)と『地獄先生ぬ~べ~』(1993~99年)という2作品があります。前者はこの両立の困難さに直面して早々に「教師」の部分を放棄してしまいましたが、後者は連載のかなり後期にいたるまで実に根気強くこの設定を大事にし続けていました。その結果、どちらが今現在も多くの人々の記憶に残る作品になっているのか……言うまでもないことでしょう。「苦労は買ってでもしろ」という世界の摂理が、ここでもしっかりと息づいていますね。いや、『ウルトラマン80』もおもしろいっすけど!

 もちろん、奴良リクオの「妖怪と人間の橋渡し」という存在意義は確かに最終回までありはしましたが、その片方である「人間」の意見がほとんど聞けないまま「一に妖怪、二に妖怪、三、四がなくて五に晴明。」というバッカみたいなスーパーバトルのつるべ打ちになってしまった「千年魔京編」以降の物語は、まさに人間の読者を置いてきぼりにするのもはなはだしい乖離感を生じさせていたと思うんです。
 「千年魔京編」ということで、舞台が浮世絵町じゃなくなったことで人間側のレギュラーメンバーがほとんど出てこられなくなったのも痛いし、「百物語組編」でまた東京に戻ってきたと思ったら、わけのわかんないバトルのどさくさにまぎれて「リクオは妖怪の総大将でした~」っていう真実がグッダグダでなしくずしに知れ渡っちゃうし……ああなっちゃったら、「百物語組編」を最終エピソードにしないと作品として締まらないと思うんですが、そのまんま続行しちゃったしね。

 ただ、この問題は作者も非常に気にしていたようで、連載の後期になっても、大きなバトルの合間には必ずことあるごとに人間のレギュラー陣がリクオの家に集まって、妖怪世界の近況を聞くというインターリュードが差し込まれるようになってはいたのですが、そんな付け焼刃でレギュラー陣がキャラクターとして機能したり、初期ファンが納得するほど、プロのマンガ世界は甘くないと思うんですよ。それはもう完全に、初期の活き活きとしたおもかげを残していない、「へぇ~、そうなの。がんばってね。」という相槌しか返さないパペット要員なのであって、そこには身勝手な作者の、一方的に別れておきながらしばらくして「いや、元気かなと思って……」などというビチグソなメールを送りつけてくる元カレのような下劣な態度しか見えないのではないのでしょうか。うっせーバカ! てめーが捨てたせいで絶賛失業中だよ!! ってしか言えないよね、生きてる人間じゃなくてマンガのキャラクターなんだから。そんなの、優しさじゃない。

 椎橋先生は、2010年7月に刊行された『ぬらりひょんの孫 キャラクター公式データブック 妖(あやかし)秘録』の中でのロングインタビューで、

「第7巻以降は(単行本のカバーを外したところのマンガで)カナちゃんのサブシリーズをやっていますので、本編で『カナちゃんの出番が少ない……』と思われている方は、ぜひそこのマンガを読んでみて下さい。」

 と語っていたのですが、その考え方って、どうなんでしょうか。私はものすごく納得がいかないんです、ものすごく。
 つまり、ヒロインがヒロインとしてまったく機能していないという状況を、週刊連載の段階では「やむなし」と容認してるってことですよね? それでいいんだろうか。
 これはもう、個性のない家長さんが悪いんじゃないです。「ふつうの人間」が活きる余地を残さなかった作者が悪いと思うんですよ。

 要するに、百物語組だのの安倍晴明だのと妖怪たちとのスーパーバトルがどんだけスーパーなのかを一般人が身に迫って実感しなきゃあ、スーパーにした意味がまるでないわけなんですよ。「100億エスクード」とか「8兆ヌエボソル」とか言われたって、具体的に「何円なのか」がわかんなきゃスゴさが伝わんないでしょ!?
 そこは、人間に距離が近い妖怪とか特殊技能を持った陰陽師が解説したってダメなんですよ。地に足をつけた生活をしている何の特別な能力もないふつうの人間が、ただ話を聞くだけじゃなくしっかりと実感した上で、今の状況とか、「晴明が復活したら人間世界がどうなるのか」を読者に共感させなきゃいかんのですよ。

 つまりはスピードワゴンがいないんだよ、広瀬康一がいないんだよ、エンポリオがいないんだよッ、『ぬらりひょんの孫』にはァアッッ!!

「きみはマ=クベ大佐の下に長年いて何を学んだのだ……」

 また、私の大好きなこの名セリフが脳裏をよぎりました。いや、『ジョジョ』の登場人物はもう、登場してるって時点でどっかが確実に普通じゃないですけどね。


 無論のこと、連載の中期以降は家長さんに代わって、「普通の人間じゃない」という使い勝手の良さで、妖怪の雪女つららと陰陽師の花開院ゆらが充分すぎるほどにヒロイン枠を固めて進んでいったわけなのですが、なんか寂しいことだと思うんですよね、椎橋先生が自らに課した「ごくふつうの人間との交流」という重要なハードルを捨てていってしまったのは。
 そこを両立させて乗り越えた地平にこそ、妖怪と人間の共存というテーマを本当に貫徹した『ぬらりひょんの孫』の姿はありえたと思うんです。そしてそれは、現実の結果ほどハデハデで高カロリーな作品にはならなかったでしょうが、実現不可能な話じゃなかったと思います。


問題その3、「百物語組編の決定的なブレーキ」

 またしてもマンガじゃなくて特撮の例えになってしまうんですが、『ウルトラセブン』(1967~68年)の最終回における主人公の告白がどうしてあんなに効果的だったのか?
 極端な言い方をしてしまいますと、それは主人公の言ったことの内容が素晴らしかったからではありません。パリやモスクワといった世界都市が次々とゴース星人の魔手によって一瞬にして壊滅し、地球規模の危機が迫っている段階のあの渦中で、主人公が真実をちゃんと語ることができる「静寂な時間」が実に周到に準備されていたからなのです。激しい侵略攻撃と巨大ヒーローのバトルアクションの間隙をぬって始まる静かなドラマ。この緩急の設計がしっかり演出されているからこそ、あの最終回は今なお輝きを失っていないのです。

 それが、ひるがえって『ぬらりひょんの孫』はどうかときたら、どうだいあんた……

 バトルの最中になしくずしに妖怪だとわかって、どうすんだっつうの。もったいないにもほどがある札の切り方ですよね。そりゃあ劇的だし、一見ドラマチックな展開に見えなくもないんですが、それを知ったヒロインのリアクションがものすごくおざなりになっちゃうんですよね。闘ってるんだからそれどころじゃない!みたいな流れになって。

 このくだりに限らず、「千年魔京編」に続いて、というか、それ以上にさまざまな要素が大洪水になってしまった「百物語組編」は、もうホントに全体的にまんべんなく采配が失敗し続けるという、大事故連発エピソードになってしまったと感じました。こんなに打つ手打つ手がことごとく裏目に出る展開もないと思います。はっきり言って、それまで奴良リクオと作者がせっせと積み上げてきた「人気の貯金」は、この「百物語組編」であっという間に残高ほぼゼロに帰したと見ていいでしょう。

 私の言いたい失敗ポイントを簡単にまとめあげてみますと、まず、なにはなくともラスボスであるはずの「魔王・山ン本五郎左衛門」の魔王としての器の小ささが最初っから最後まで鼻につきますね。ていうか、魔王と畏れられる資格がありません、こんな奴。子ども1人ぶんの命を奪うのにも3分以上かかってるシューベルトの『魔王』にも劣る口ばっかし野郎ですね。

 言うまでもなく、『稲生物怪録』(1749年)に登場する原典の山ン本五郎左衛門は正真正銘モノホンの風格を持った魔王です。それを、なぜに『ぬらりひょんの孫』は「もと人間で、個人的な恨みで死後に魔王になった。」というサイズにまで縮小してしまったのか……本当に理解に苦しみます。もと人間だとしても、恨みの正当性とボルテージの上がり方次第では、かの崇徳院のように立派な魔王になることもできるわけなのですが、欲得にまみれた人間が私利私欲で何をわめこうが無駄というものです。

 つまるところ、おそらく作者は前の「千年魔京編」であまりにも魅力的過ぎるラスボスを出してしまったがために、今回は品性下劣で誰からもまったく支持されない悪人中の悪人をラスボスにしてみたかったんだと思うんです。百物語組の構成員のほぼ全員が、山ン本を慕って加入した妖怪でなく、山ン本の肉体の一部が妖怪化したものか、それがまた生んだ妖怪である、という設定も山ン本の人望(妖怪望)のなさを明確にしていますね。
 でも、その本体に右ならえで、柳田、圓潮、鏡斎、珠三郎、雷電と……幹部の一人一人までもが魅力なく描かれちゃうと、ねぇ。なんかペラいんだよなぁ、キャラクターの厚みが。京妖怪連合みたいなバックグラウンドを捨ててるんですよね、山ン本の一部という出生の背景が。

 それとは対照的に、前半の江戸時代パートで、やけに力を入れて二代目・奴良鯉伴をカッコよく描きすぎたのも、一時的なプラスにはなっても、『ぬらりひょんの孫』全体のバランスを考えると大きなマイナスにしかなっていないと思います。
 あなたは、やたらイケメンの「鯉伴&若き日のぬらりひょん」ペアと、「メガネをかけた中学生男子とジジイぬらりひょん」ペア、どっちのほうが人気が出ると思いますか? 奴良鯉伴の際限のないヒーロー描写は、『ぬらりひょんの孫』本来の半熟ヒーローの成長物語にとっては百害あって一利なしだと思うんです。鯉伴は山ン本の天敵であると同時に、リクオにとっても非常に厄介な存在になってたんじゃないでしょうか。

 あとはまぁ、リクオに襲いかかる人間側の面々の描写が、テンプレートみたいにコッテコテなチーマーとオタクの集合でつまんなかったですね。『ジャンプ』みたいなマンガの世界でまで見たい顔じゃないですよ、あんなの。そういう層がネット上のうわさだけであんなに積極的にリクオを追いかけるほどやる気を出すとも思えませんしね。炎上祭りと実際の暴徒化は違うと思います。

 VS 鏡斎戦あたりでの渋谷の惨状も、う~ん……かなりがんばって作画してはいたんでしょうが、ああいう百鬼夜行による人間の虐殺描写は、言うまでもなく『 GANTZ』の「大阪編」で他ならぬぬらりひょんその人がイヤンというほどにやらかしてたじゃないですか。それを思い出しちゃうと、もちろん『ジャンプ』の連載作品だという制約もあるんでしょうが、椎橋寛先生と、かの「超絶おっぱいマエストロ」奥浩哉神先生との格の違いをまざまざと見せつけられるだけの結果になっちゃいますよね。実際に妖怪が人間を襲撃するという非常に重要なポイントなんですが、な~んか薄っぺらく見えてしょうがない。

 それで案の定、最終的にラスボス山ン本は部下の裏切りにあっちゃって、青行燈とかいう実に意味のない中継ぎをへてやっと現代に復活したかと思ったら、なんやかやでパワーアップしたリクオに一蹴されて滅び去ってやんの。

 グダグダなんですよね、行き当たりばったりなんですよね、何もかもが。
 一見、努力に努力を重ねてひとつひとつのバトルをエキサイティングに描ききっているかのようには見えます。見えるんですが、その回その回を盛り上げるのに必死になりすぎて、全体的な展望というものがまったく存在していないんです。挙句の果てには、それまで築き上げてきた伏線やらスリルまでをも、なし崩し的に食いつぶしちゃってるんですから、フォローのしようも応援のしようもありゃしません。自分の胃酸で自分を溶かしちゃってるみたいな話ですよね。

 『ぬらりひょんの孫』のコミックス第24巻には、2012年7月という連載末期に発表された最後のキャラクター読者人気投票の結果が収録されているのですが、「百物語組編」で初登場したキャラクターの中でいちばん人気を獲得したのは、「第26位」の柳田(36票)。1位の奴良リクオが3201票だったそうなので、100分の1ほどの人気しかありません。それがトップなんですからね。

 なんか、ねぇ……けっこう時間を割いて連載したっていうのに、こんなに報われない話もなかなかないですよね。でも、それにはそれなりの原因があったということで。

 「凶悪さ」と「人望のなさ」って、フィクションの世界ではまったく別次元のものなんですよねぇ。そこが見事にごっちゃになってしまった百物語組の面々に、合掌。

 あ、あと最後にひとつだけ。
 「妖怪くだん」の予言がはずれた理由って、まったく語られてないですよね。
 百物語組の捏造だったってことで、いいんですか? そんなにくだんを軽い扱いにして、バチでも当たるんじゃないですか? あぁ、バチはもう充分すぎるほどに当たってるか。


問題その4、「全然ドキドキしない夜雀と三目八面の正体」

 これは別に夜雀(よすずめ)と三目八面(みつめやづら)2人に限った問題ではないのですが、ようするにこの『ぬらりひょんの孫』というマンガは、やたら安易に「実は裏切り者」というカードを切りすぎるんです。しかも、実は裏切り者というからには、そのキャラクターが潜入先の組織にしっかり根を張った「裏切りそうにない」イメージを持っていなければ効果的でないはずなのに、裏切るヤツにかぎっていかにも裏切りそうな雰囲気満点のワケのわかんないのばっかりなんですよね!
 夜雀でしょ、三目八面でしょ、鏖地蔵(みなごろしじぞう)でしょ、圓潮でしょ……どいつもこいつも部下にしたくねぇ!! あぁ、あいつだったら裏切るだろうなぁ、ってな感じでサプライズ感ゼロですよ! 夜雀なんか、性別がメスだろうがオスだろうがファッキンどーでもいいですもんね。キャラクターに魅力が全然ないから。
 なんかしゃべれや!! 言いたいことはオノレで言わな売れへんで!!

 四国八十八鬼夜行編だろうが京妖怪連合編だろうが百物語組編だろうが、いちいち章が変わるたんびに誰かが裏切ってたら、どんなに好意的な読者でも飽きますって! 消費者をバカにしてんのかって話ですよ。裏切り者をそれらしくなくカモフラージュするという基本作業すらせずに登場させてんですから、もはやつける薬もありません。つまんねーったらありゃしねーってのよ!!

 先ほど私は、椎橋先生が大した意味も無く魔王・山ン本五郎左衛門を貶めたと怒りましたが、これは三目八面にも言えることなんじゃないかと思います。いや、これは三目八面のほうが被害がひどい!
 三目八面はもともと四国の出身で、しかもひょっとしたらあの伝説の凶龍「八岐大蛇」の血族かもしれない大妖怪なんですよ!?
 それがいったい、どこをどう解釈すればあんな風に、縁もゆかりもない千葉を拠点とするチンケなおっさん妖怪になってしまうのか……非礼にも程があります! ちゃんとその「畏れ」ってやつを描ききってくださいよ、差別しないでさぁ!!



 ……さぁ、こうやってここまでたっぷり字数を割いて進めてまいりましたが、まだ言いたいことの半分くらいしか言えてません!!

 ということで、後半戦はまた次回にさせていただきまする~。
 愛です、愛ゆえの長さでございます!

 ちゃんと最後まで読んでくださるそこのあなた……あんたも好きねぇ~♡
 もうちょっとだけ、お付き合いくださいませ!
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