みなさま、どうもこんにちは! そうだいでございます~。
さぁ、いよいよ今年2024年もゴールが見えてまいりました。みなさまにとりましては、充実した一年間になりましたでしょうか?
私に関していいますと、まぁ生活の形は相変わらずでえっちらおっちら生き延びているのですが、少しずつ少しずつ、新しい生活を始めるための勉強を進めて歳がくれたという感じです。もどかしくもあるのですが、こればかりは急いでも仕方がなく……じっくりと本を読み、試行錯誤して心の栄養を養っているという時期ですね。何が役に立つかはわかりませんが、とにかく引き出しだけは増やしていこうという所存です。できれば~、来年から新しい世界で働けるようになりたいのですが……ま、そううまくもいかないでしょうし、気楽にやってきましょ。
振り返ってみましても、今年は現在のお仕事を無理せずにやって休みを充分にいただき、1月の健康診断でけっこう危ない結果が出たので日々の野菜ジュースを欠かさず、暴飲暴食は避け……たつもりで平穏に生きてまいりました。気になる映画もあらかた観ることができましたし、毎年恒例のお楽しみにしている山梨ひとりドライブ旅行もなんとか無事に堪能することができました。ほんと、命の危険にいちばん関わるイベントがこれですからね……でも、いい旅なんだよなぁ。
それで、つい先日に一年最後のビッグイベントとなる東京への観劇行も終わりまして、私にとりましては本当に申し分ない充実した歳が暮れようとしているわけなのですが、なんとこのクリスマスだの年末だのでそこそこ忙しい時に、すべりこむかのようにとんでもない大事件が出来してしまったのです! おいおい、こいつぁクリスマスプレゼントどころじゃねぇメガトン級爆弾だぜ!!
TVシリーズ『ゴー!ゴー!キッチン戦隊クックルン』(6代目 2024年4月~放送中 NHK Eテレ)
第89話『魔法少女に何が起こったか』(12月17日放送)
ゲスト怪人 …… 魔法少女マジカルクリームーン(声・依田菜津)
・マジカルクリームーンは、クリーム星から地球に派遣された怪人で、かつて2・3・4代目クックルンと死闘を繰り広げていた怪人・魔法少女マジカル☆クリーミー(声・新田早規)の妹である。
・マジカルクリームーンの決めゼリフは「とびっきりスウィートな時間を召しあがれ♡」。必殺技は、右耳の穴からひり出した「マジカルフルムーンホイップ」を相手に投げつけること。
・マジカルクリーミーの容姿はエメラルドの瞳にライトパープルの長髪であり、淡い水色のメイド服のようなコスチュームを着ている。頭に白ウサギの耳をイメージさせるカチューシャを着けている。また、カップケーキを模したステッキを携行しており、ステッキと胸に三日月のエンブレムがある。
・本話の戦闘では男性のクリンを一目ぼれさせて籠絡し、マメコに必殺技の出し方を伝授して戦闘停止に追いやっていた。
・マジカルクリームーンの声を演じる依田菜津は、プリキュアシリーズ第17作『ヒーリングっど♥プリキュア』(2020~21年放送)にて、通算62人目の正統プリキュア(オールスターズ参加有資格プリキュア)にして通算11人目の青キュアであるキュアフォンテーヌ(沢泉ちゆ)を演じている。
・現在放送中の6代目クックルンのメンバー3名は、初代クックルン・リンゴの子ども達である。したがって、他の初代クックルンのセージ(リンゴの弟)とクミン(リンゴの妹)の甥 or 姪にあたる。
愛されて11年!! 『キッチン戦隊クックルン』シリーズとは
『キッチン戦隊クックルン』シリーズは、NHK Eテレで2013年4月から2024年現在まで放送されている子ども向け料理・食育番組。第1シーズン(初代クックルン)の番組タイトルは『すすめ!キッチン戦隊クックルン』(2013年4月~15年3月放送 全195話)であり、それ以降の第2~6シーズンの番組タイトルは『ゴー!ゴー!キッチン戦隊クックルン』となっている。
初代から長らく毎週月~金曜日放送の10分間番組だったが、5代目クックルン放送途中の2022年4月から毎週月~水曜日の朝7:00~7:10の放送(夕方に再放送)となっている。
初代クックルン …… リンゴ(田口乙葉 初代レッド)、セージ(中尾壮位 初代グリーン)、クミン(幸田雛子 初代イエロー)
2代目クックルン(2015年3月~17年3月放送 全175話)
…… イチゴ(牧野羽咲 2代目レッド)、アオイ(NOA 初代ブルー)、ハッサク(外川燎 2代目イエロー)、ミール(吉岡千波 初代ブラック)
3代目クックルン(2017年4月~19年3月放送 全175話)
…… アズキ(土屋希乃 3代目レッド)、マロン(アイラ=サマーヘイズ 3代目イエロー)、茶太郎(盛永晶月 2代目グリーン)、サクラ(木村佳乃 初代ピンク)
4代目クックルン(2019年4月~21年3月放送 全170話)
…… アユ(川瀬翠子 4代目レッド)、コムギ(垂水文音 4代目イエロー)、フキノスケ(3代目グリーン)、モメン(平祐奈 初代ホワイト)
5代目クックルン(2021年3月~24年3月放送 全374話)
…… タイゾウ(中村蒔伝 5代目レッド)、マイカ(マイカ=ピュ 初代パープル)、クラム(高木波瑠 2代目ブルー)、ルーナ(藤原聖 2代目ブラック)、ソレイユ(井川梨愛 3代目ブラック)
6代目クックルン(2024年4月~放送中)
…… ヨモギ(斉藤柚奈 4代目グリーン)、クリン(藤本風悟 5代目イエロー)、マメコ(石塚七菜子 6代目レッド)
6代目クックルンのあらすじ
ぺこはら村からもりてんこ村に引っ越してきた、初代クックルン・リンゴとその子どものヨモギ、クリン、マメコの3きょうだい。リンゴの義理の姉であるハッカが営むパン屋を手伝う代わりに2階に住まわせてもらうことになっていたが、もりてんこ村を宿敵ダークイーターズの食パン怪人が襲撃する。リンゴは変身して応戦するが、ヨモギたちをかばいキャンディーの姿に変えられてしまう。ヨモギたちが困り果てる中、愛犬おかかが首に巻いていた風呂敷の中から光り輝くエレメントが飛び出し、気がつくと3人はクックルンに変身し、かつてリンゴが現役クックルン時代に使っていたレインボーキッチンの中にいた。キャンディーになってしまった母リンゴを元の姿に戻すために、ヨモギたちの奮闘記が幕を開けた。
創業2013年! 悪の組織でもトップクラスの長寿優良企業「ダークイーターズ」とは
クックルンシリーズに共通する悪の組織。宇宙空間に基地を兼ねる宇宙船があり、クライアントの要望に応じて怪人(食材に似た容姿をもつ地球外生命体)を地球に派遣する「怪人派遣会社」。合言葉は「ハングリー」。
首領は女性のイラッキン(声・七緒はるひ)で、夫の大幹部クヨッペン(声・皆川猿時)との間に双子の子イララとクヨヨがいる(2018年3月に出産)。イラッキンはクヨッペンを「あんた」と呼び、クヨッペンはイラッキンを「母ちゃん」と呼んでいる。
2022年度の5代目クックルン以降は、働き方改革の一環として完全週休二日制となり子連れでの出社が可能となった。ただし託児所は未設置で、現状は子ども好きのクヨッペンが手下・怪人の子ども達の面倒を見ている。
2024年度の6代目クックルンでは「本格的な悪の組織に立ち戻る」として、仲介派遣業務でなく自ら積極的にクックルンの打倒を目指して活動している。
なな、なんだと!? あのクックルンシリーズの伝説の魔法少女の妹が登場!? しかも、その声を務めるのがプリキュア経験者の依田さんだってぇ!?
これに驚愕しない変身少女ファンがいるでしょうか……こいつぁとんでもねぇクロスオーバー対決じゃありませんこと!?
別放送局でやっている全く別の変身少女もののクロスオーバー対決といえば、我が『長岡京エイリアン』でも、けっこう前にクックルン戦士経験者の牧野羽咲さんがテレ東の「ガールズ×戦士シリーズ」の『ひみつ×戦士ファントミラージュ!』にゲスト敵として出演した大事件を扱ったことがあったのですが、それから4年の歳月を経て、今度はなんと、あの「プリキュアシリーズ」のレギュラープリキュアを演じた方がクックルン世界の魔法少女を演じるというドリームマッチイベントが発生してしまったのです。異種格闘技戦もいいところ! あの、まだ年末じゃありませんよね!? 今でも年末の格闘技イベントって、やってんすかね。
しかも今回は、単にプリキュア経験者がクックルンに出演するというだけでなく、なんとあの伝説の魔法少女マジカル☆クリーミーに濃厚につらなるキャラクターを担当するというのですから、この予告情報にふれた瞬間から、私の脳髄はクリスマスやら年末そっちのけで Eテレのアグレッシブな番組制作姿勢に侵食されてしまいました。いや~やっぱ、いたいけな少年少女たちに、民放のプリキュアやら仮面ライダーやらスーパー戦隊やらの2倍長く地球を守らせるクックルンシリーズの制作スタッフなだけはありますな! 全然、ソツのないクリスマス企画みたいな安全パイなぞ選択しません。攻めあるのみ!!
まず、今回のエピソードで初登場した魔法少女マジカルクリームーンにいく前に、その姉であるマジカル☆クリーミーの話をしたいと思うのですが、こちらについてはかつて、私が大好きな YouTubeのチャンネル「THE つぶろ」さんに関する雑文をしたためた時に軽く触れたことがありました。ま、結局クックルンは関係ない話題だったんですけどね……
そこでも語ったように、魔法少女マジカル☆クリーミーは、主人公であるクックルンチームに毎回しょうこりもなく襲いかかってくる敵怪人の一人なのですが、2代目、3代目、4代目クックルンのシーズン中だった2016~21年に散発的に都合4度登場していた人気キャラでした。しかし、その声を担当されていた声優の新田早規さんが2022年2月に惜しくも急逝されてしまったため、それ以降は登場が絶えてしまっていたのです。
上の情報の通り、クックルンシリーズは放送回数が膨大なので NHKのアーカイブや動画配信チャンネル内で過去回をチェックできる機会も非常に少なく(2代目クックルンの活躍を総集編化した DVDソフトが3巻あるのみ)、マジカル☆クリーミーの動く活躍を楽しむチャンスはほぼ無い状態となっております。
私個人の思い出で言いましても、クックルンシリーズ自体は当然大好きなのですがさすがに全エピソードを視聴しているわけでもなく、くだんのマジカル☆クリーミー回も4回すべて見ているわけではないという情けなさです。
でも、最初にたまたまつけていた TVでマジカル☆クリーミーを観た時の衝撃たるやすさまじいもので、いつものほんわかしたクックルン・アニメパートの作画とは全く違ったかわいいデザインの少女怪人が、必殺技を詠唱する時だけ鬼の形相となった筋肉ムキムキの姿となり、顔を真っ赤にして血管を浮かび上がらせて歯を食いしばり、絶叫しながらクリームをひり出すという展開には、「無から有は生み出せない」という魔法界の過酷な等価交換ルールを観た想いがしました。それ、魔法なんですかね……
ともかく、そんな彼女の活躍は、クセの強いキャラがひしめくクックルンの怪人の中でもひときわ際立つ異彩を放っていたのですが、担当声優の新田さんが悲運にも遠行されてしまわれたということで、義理堅い Eテレのこと、おそらくマジカル☆クリーミーは永久欠番となり、クックルンに新たに登場することもない本物の伝説となってしまったのではないかと諦念していたのです。
ただし、クックルンに登場する怪人たちは全員、実在する食材がネタ元になっているのですが、マジカル☆クリーミーのネタ元となる「生クリーム」を丸ごと番組出禁にするわけにもいかないので、今後どうやって生クリームの怪人を出していくべきなのか、番組スタッフもさぞかし頭を悩ませていたことだったでしょう。
ちなみに、マジカル☆クリーミーが登場する以前のクリームモチーフの怪人としては、初代クックルンにクリームおばけ(2014年3月登場 一般公募から生まれた怪人)と、クリーム・イーストウッド(14年4月登場)という怪人が出ていたそうです。くだらねぇ~けど最高。
すみません、ここでちょっと脱線してしまうのですが、私、今回のこの記事をつづっていく中で気になるまで、「生クリーム」と「ホイップクリーム」の違いを全然知りませんでした! 40年以上生きてきて、やっと今ごろになってわかった……
なるほど、生クリームは「乳脂肪分が18%以上あるもの」で、ホイップクリームは「植物性油脂を使用したもの」なのか。5代目クックルンではホイップリン(2022年1月登場)という、ホイップクリームをモチーフとした別怪人が出ていましたね。見た目はほぼ同じ両者なのですが、お値段で言うと、生クリームは200mlで300~400円、ホイップクリームは同量で150円くらいと、かなりの差があるようです。
あっ、それでわかった! だから、4代目クックルンでマジカル☆クリーミーが登場したすぐ次の回に登場した「ホイップクリーム」がモチーフの怪人「魔法少女マジカルホイッピー」は、全体的にマジカル☆クリーミーのパチモンが劣化版みたいなにせものっぽいデザインになってたんだ! いやいや、でもコレステロール値が低いホイップクリームだって、いいですよねぇ。
あれ? でも、マジカル☆クリーミーとマジカルクリームーンの姉妹も、ひり出すクリームは「マジカルホイップ」とか「マジカルフルムーンホイップ」って言ってるぞ……どっちなんだ? 己の肉体からクリームを精製してるから、たぶん動物性だと思うんだけど……ま、どっちでもいっか、クックルンだし。
話を戻しますが、ところがあーた、そういう経緯で2022年以降にマジカル☆クリーミーが復帰するのが難しいかと思ってたら、まさかその「妹」を出してくるとは!? その手があったか……しかもその声を担当されるのがプリキュア経験者とな! 全く不足なし!! 新田さんの魂は、ここに確かに継承され、新しい芽を力強く伸ばし始めたのです。
その妹ことマジカルクリームーンを担当する依田さんの演じたプリキュア「キュアフォンテーヌ」に関してひもといてみますと、彼女は2020~21年に放送されていた『ヒーリングっど♥プリキュア』にレギュラー出演していた青キュアで、これは奇しくも、あの2代目クックルンのイチゴこと牧野うささんが『ファントミラージュ!』に殴り込みをかけた歴史的事件をまさに横目で見ていたプリキュアということとなります。この奇妙な符合が暗示するものは……さては依田さん、当時から「私も他局ヒロインにカチコミかけたい」と思っていたとでも、言うのだろうか(中村義洋ナレーションふうに)。
それにしましても、依田さんが演じていたキュアフォンテーヌこと沢泉ちゆは、実に80名以上いる歴代正統プリキュアの中でも文武両道の万能選手というか、知的で運動神経もよく(中学校陸上部の走り高跳び選手)性格は冷静沈着、家は温泉旅館で普段は若女将の修行もこなすという非常に大人びた人格者です。たいてい、プリキュアになる人物はそれぞれの作品の中で「素直で正直者」、「知性派」、「能天気なご陽気者」、「天然ボケ不思議ちゃん」といったキャラクターのポジショニングがはっきりしているのですが、ちゆさんは典型的な知性派タイプで、キュアアクア(『 Yes!プリキュア5』など)やキュアマーメイド(『 Go!プリンセスプリキュア』)の系譜につらなる人物でした。この青キュア=水=知性派という関連づけは、プリキュアシリーズでもけっこう伝統的にみられる構図ですよね。まぁ、その枠にとらわれない例外もいますが……
ところが、よりにもよって、そんなキュアフォンテーヌを演じていた依田さんがマジカルクリームーンとして、ガニ股になって「ぬぐぉおお~!!」とか「キィエェエエ~!!」と絶叫しまくる狂態をさらすというのは、プロの声優さんの芸の幅といいますか、やはり Eテレの「プリキュア何するものぞ」という攻めの姿勢を感じずにはいられませんね。要求するスタッフも、応じる依田さんも最高に狂ってるよ!!
今回のクックルンのエピソードの内容に関しましては、もうレビューもへったくれもなく、いつものよう~にクックルンメンバーの前に新怪人としてマジカルクリームーンが出現し、男子のクリンが彼女にメロメロになって籠絡されかけて姉のヨモギがツッコミを入れ、年下のマメコが真似をしてクリームをひり出そうとして大騒ぎになるという展開になっていました。この、ノリとテンションで乗り切るアニメパートの3分半の時間、ほんとうにしあわせ。たぶん、今現在の日本の少年少女に「ジャズのノリ」を教えてくれる非常に稀有な教育番組だと思います。最近はもう、こんなハイクオリティな掛け合いを TVでやってくれるお笑い芸人も絶滅してるだろうし。
まぁこんな感じで、脳みそをカラッポにしてただ観ているだけでも楽しいアニメパートなのですが、よくよく見てみるとこのマジカルクリームーンは対するクックルン3名のうちの実に2名を精神的に制圧して1名を戦闘不能に追い込み(マメコがレインボーキッチンに行けなかった)、なんと1名(クリン)からは母リンゴが変じたキャンディーを譲ってもらう承諾を得るという、ダークイーターズの刺客としてはかなりいいとこまでいっている戦歴を得ているのです。それにしても、いくら幻惑されていたとしても実の母親の身柄を敵組織に喜んで差し出すクリンのサイコっぷりは素晴らしいですね……将来有望!
ここで、スペックはほぼ同じな姉マジカル☆クリーミーと妹マジカルクリームーンとのデザイン上の違いを比較してみたいのですが、
・マジカル☆クリーミー
髪 …… 淡いミントグリーンのツインテール
コスチューム …… 淡いピンクのメイド風で胸に水色のリボン
ステッキ …… ピンクのリボンの付いたカップケーキ型
・マジカルクリームーン
髪 …… ライトパープルの長髪を白ウサギの耳型のカチューシャでまとめている
コスチューム …… 淡い水色のメイド風で胸にピンクのリボンと三日月のエンブレム
ステッキ …… 水色のリボンの付いたカップケーキ型
こんな感じで、ネット上に現存している画像を比較しても、けっこう違ったデザインになっていることが判ります。どっちかというと妹のほうが大人びて見えますよね。あと、残念ながら姉の方の映像資料を持っていないので比較できないのですが、踏ん張りに踏ん張った末に右耳の穴からクリームを一滴ひり出すのが関の山だった妹に比べて、姉の方が大量にクリームを出せていたような記憶がありますが……どうだったかな。
こう見てみますと、姉妹どちらもかなりパステルな色調になっているのが特徴的で、ここらへんが髪色か衣装のどちらかで子どもに覚えてもらいやすいはっきりした色を配置しなければいけないプリキュア勢には見られない特徴となっています。この2人のパーソナルカラーはと問われれば、衣装から見て姉が「ピンク」で妹が「青(水色)」でよろしいのではないでしょうか。ただ、どちらも衣装がかなり白っぽいので、髪色でいくとマジカル☆クリーミーは「緑」、マジカルクリームーンは「紫」のイメージが強いです。
あと、姉のほうは「生クリーム」と「メイド」と「カップケーキ」というデザインソースで構成されていたのですが、妹はさらに「三日月」と「ウサギ」という意匠がちりばめられていて、キャラクターに無駄に奥行きがついています。ほんと、無駄にてんこ盛り……余談ですが、依田さんのキュアフォンテーヌ付きの妖精キャラは「ペンギン」がモチーフで、同期にウサギモチーフの妖精を帯同させているキュアグレース(ピンク)がいます。
こんな感じで、たぶん制作スタッフとしてもこの1回こっきりの登場にしておくとは思えない大活躍を見せたマジカルクリームーンですので、おそらく半年後くらいに、またひょっこりと再登場してくれるのではないかと思います。今後も、クックルンの展開から目が離せませんね!
最後に、今回のマジカルクリームーンの登場は、放送のタイミングからして明らかにクリスマスシーズンを意識したものになっており、レインボーキッチンでクックルンチームが作った料理もサンタクロースの顔をあしらった「いちごのサンタミルクレープ」になっていました。めっちゃくちゃおいしそう! クリスマスに生クリームを使ったレシピをもってくるのは王道ですよね。
……と思っていたら、実は今回調べてみたところ、姉のマジカル☆クリーミーがクリスマスシーズンに登場した例はなんと一度もなく、7・9・6・2月と、なんか季節的に関連性の薄い時期に登場している回ばっかりだったんですよね。
こういう意味でも、妹のマジカルクリームーンは、姉がついに果たせなかった「生クリームらしい季節の登場」という悲願をかなえてくれたのかも知れませんね。お姉さんも、きっと喜んでますよ。
でも、まだまだ妹さんも、これからさらに頑張んなきゃね! だいたいひり出すクリームの量も少ないし、お姉さんの名前には「☆」がついてたのに、妹さんにはまだ「☽」がついてないですから!
完全なる「魔法少女マジカル☽クリームーン」になる日をめざして、がんばれ、妹さん! 応援してるよー!!
さぁ、いよいよ今年2024年もゴールが見えてまいりました。みなさまにとりましては、充実した一年間になりましたでしょうか?
私に関していいますと、まぁ生活の形は相変わらずでえっちらおっちら生き延びているのですが、少しずつ少しずつ、新しい生活を始めるための勉強を進めて歳がくれたという感じです。もどかしくもあるのですが、こればかりは急いでも仕方がなく……じっくりと本を読み、試行錯誤して心の栄養を養っているという時期ですね。何が役に立つかはわかりませんが、とにかく引き出しだけは増やしていこうという所存です。できれば~、来年から新しい世界で働けるようになりたいのですが……ま、そううまくもいかないでしょうし、気楽にやってきましょ。
振り返ってみましても、今年は現在のお仕事を無理せずにやって休みを充分にいただき、1月の健康診断でけっこう危ない結果が出たので日々の野菜ジュースを欠かさず、暴飲暴食は避け……たつもりで平穏に生きてまいりました。気になる映画もあらかた観ることができましたし、毎年恒例のお楽しみにしている山梨ひとりドライブ旅行もなんとか無事に堪能することができました。ほんと、命の危険にいちばん関わるイベントがこれですからね……でも、いい旅なんだよなぁ。
それで、つい先日に一年最後のビッグイベントとなる東京への観劇行も終わりまして、私にとりましては本当に申し分ない充実した歳が暮れようとしているわけなのですが、なんとこのクリスマスだの年末だのでそこそこ忙しい時に、すべりこむかのようにとんでもない大事件が出来してしまったのです! おいおい、こいつぁクリスマスプレゼントどころじゃねぇメガトン級爆弾だぜ!!
TVシリーズ『ゴー!ゴー!キッチン戦隊クックルン』(6代目 2024年4月~放送中 NHK Eテレ)
第89話『魔法少女に何が起こったか』(12月17日放送)
ゲスト怪人 …… 魔法少女マジカルクリームーン(声・依田菜津)
・マジカルクリームーンは、クリーム星から地球に派遣された怪人で、かつて2・3・4代目クックルンと死闘を繰り広げていた怪人・魔法少女マジカル☆クリーミー(声・新田早規)の妹である。
・マジカルクリームーンの決めゼリフは「とびっきりスウィートな時間を召しあがれ♡」。必殺技は、右耳の穴からひり出した「マジカルフルムーンホイップ」を相手に投げつけること。
・マジカルクリーミーの容姿はエメラルドの瞳にライトパープルの長髪であり、淡い水色のメイド服のようなコスチュームを着ている。頭に白ウサギの耳をイメージさせるカチューシャを着けている。また、カップケーキを模したステッキを携行しており、ステッキと胸に三日月のエンブレムがある。
・本話の戦闘では男性のクリンを一目ぼれさせて籠絡し、マメコに必殺技の出し方を伝授して戦闘停止に追いやっていた。
・マジカルクリームーンの声を演じる依田菜津は、プリキュアシリーズ第17作『ヒーリングっど♥プリキュア』(2020~21年放送)にて、通算62人目の正統プリキュア(オールスターズ参加有資格プリキュア)にして通算11人目の青キュアであるキュアフォンテーヌ(沢泉ちゆ)を演じている。
・現在放送中の6代目クックルンのメンバー3名は、初代クックルン・リンゴの子ども達である。したがって、他の初代クックルンのセージ(リンゴの弟)とクミン(リンゴの妹)の甥 or 姪にあたる。
愛されて11年!! 『キッチン戦隊クックルン』シリーズとは
『キッチン戦隊クックルン』シリーズは、NHK Eテレで2013年4月から2024年現在まで放送されている子ども向け料理・食育番組。第1シーズン(初代クックルン)の番組タイトルは『すすめ!キッチン戦隊クックルン』(2013年4月~15年3月放送 全195話)であり、それ以降の第2~6シーズンの番組タイトルは『ゴー!ゴー!キッチン戦隊クックルン』となっている。
初代から長らく毎週月~金曜日放送の10分間番組だったが、5代目クックルン放送途中の2022年4月から毎週月~水曜日の朝7:00~7:10の放送(夕方に再放送)となっている。
初代クックルン …… リンゴ(田口乙葉 初代レッド)、セージ(中尾壮位 初代グリーン)、クミン(幸田雛子 初代イエロー)
2代目クックルン(2015年3月~17年3月放送 全175話)
…… イチゴ(牧野羽咲 2代目レッド)、アオイ(NOA 初代ブルー)、ハッサク(外川燎 2代目イエロー)、ミール(吉岡千波 初代ブラック)
3代目クックルン(2017年4月~19年3月放送 全175話)
…… アズキ(土屋希乃 3代目レッド)、マロン(アイラ=サマーヘイズ 3代目イエロー)、茶太郎(盛永晶月 2代目グリーン)、サクラ(木村佳乃 初代ピンク)
4代目クックルン(2019年4月~21年3月放送 全170話)
…… アユ(川瀬翠子 4代目レッド)、コムギ(垂水文音 4代目イエロー)、フキノスケ(3代目グリーン)、モメン(平祐奈 初代ホワイト)
5代目クックルン(2021年3月~24年3月放送 全374話)
…… タイゾウ(中村蒔伝 5代目レッド)、マイカ(マイカ=ピュ 初代パープル)、クラム(高木波瑠 2代目ブルー)、ルーナ(藤原聖 2代目ブラック)、ソレイユ(井川梨愛 3代目ブラック)
6代目クックルン(2024年4月~放送中)
…… ヨモギ(斉藤柚奈 4代目グリーン)、クリン(藤本風悟 5代目イエロー)、マメコ(石塚七菜子 6代目レッド)
6代目クックルンのあらすじ
ぺこはら村からもりてんこ村に引っ越してきた、初代クックルン・リンゴとその子どものヨモギ、クリン、マメコの3きょうだい。リンゴの義理の姉であるハッカが営むパン屋を手伝う代わりに2階に住まわせてもらうことになっていたが、もりてんこ村を宿敵ダークイーターズの食パン怪人が襲撃する。リンゴは変身して応戦するが、ヨモギたちをかばいキャンディーの姿に変えられてしまう。ヨモギたちが困り果てる中、愛犬おかかが首に巻いていた風呂敷の中から光り輝くエレメントが飛び出し、気がつくと3人はクックルンに変身し、かつてリンゴが現役クックルン時代に使っていたレインボーキッチンの中にいた。キャンディーになってしまった母リンゴを元の姿に戻すために、ヨモギたちの奮闘記が幕を開けた。
創業2013年! 悪の組織でもトップクラスの長寿優良企業「ダークイーターズ」とは
クックルンシリーズに共通する悪の組織。宇宙空間に基地を兼ねる宇宙船があり、クライアントの要望に応じて怪人(食材に似た容姿をもつ地球外生命体)を地球に派遣する「怪人派遣会社」。合言葉は「ハングリー」。
首領は女性のイラッキン(声・七緒はるひ)で、夫の大幹部クヨッペン(声・皆川猿時)との間に双子の子イララとクヨヨがいる(2018年3月に出産)。イラッキンはクヨッペンを「あんた」と呼び、クヨッペンはイラッキンを「母ちゃん」と呼んでいる。
2022年度の5代目クックルン以降は、働き方改革の一環として完全週休二日制となり子連れでの出社が可能となった。ただし託児所は未設置で、現状は子ども好きのクヨッペンが手下・怪人の子ども達の面倒を見ている。
2024年度の6代目クックルンでは「本格的な悪の組織に立ち戻る」として、仲介派遣業務でなく自ら積極的にクックルンの打倒を目指して活動している。
なな、なんだと!? あのクックルンシリーズの伝説の魔法少女の妹が登場!? しかも、その声を務めるのがプリキュア経験者の依田さんだってぇ!?
これに驚愕しない変身少女ファンがいるでしょうか……こいつぁとんでもねぇクロスオーバー対決じゃありませんこと!?
別放送局でやっている全く別の変身少女もののクロスオーバー対決といえば、我が『長岡京エイリアン』でも、けっこう前にクックルン戦士経験者の牧野羽咲さんがテレ東の「ガールズ×戦士シリーズ」の『ひみつ×戦士ファントミラージュ!』にゲスト敵として出演した大事件を扱ったことがあったのですが、それから4年の歳月を経て、今度はなんと、あの「プリキュアシリーズ」のレギュラープリキュアを演じた方がクックルン世界の魔法少女を演じるというドリームマッチイベントが発生してしまったのです。異種格闘技戦もいいところ! あの、まだ年末じゃありませんよね!? 今でも年末の格闘技イベントって、やってんすかね。
しかも今回は、単にプリキュア経験者がクックルンに出演するというだけでなく、なんとあの伝説の魔法少女マジカル☆クリーミーに濃厚につらなるキャラクターを担当するというのですから、この予告情報にふれた瞬間から、私の脳髄はクリスマスやら年末そっちのけで Eテレのアグレッシブな番組制作姿勢に侵食されてしまいました。いや~やっぱ、いたいけな少年少女たちに、民放のプリキュアやら仮面ライダーやらスーパー戦隊やらの2倍長く地球を守らせるクックルンシリーズの制作スタッフなだけはありますな! 全然、ソツのないクリスマス企画みたいな安全パイなぞ選択しません。攻めあるのみ!!
まず、今回のエピソードで初登場した魔法少女マジカルクリームーンにいく前に、その姉であるマジカル☆クリーミーの話をしたいと思うのですが、こちらについてはかつて、私が大好きな YouTubeのチャンネル「THE つぶろ」さんに関する雑文をしたためた時に軽く触れたことがありました。ま、結局クックルンは関係ない話題だったんですけどね……
そこでも語ったように、魔法少女マジカル☆クリーミーは、主人公であるクックルンチームに毎回しょうこりもなく襲いかかってくる敵怪人の一人なのですが、2代目、3代目、4代目クックルンのシーズン中だった2016~21年に散発的に都合4度登場していた人気キャラでした。しかし、その声を担当されていた声優の新田早規さんが2022年2月に惜しくも急逝されてしまったため、それ以降は登場が絶えてしまっていたのです。
上の情報の通り、クックルンシリーズは放送回数が膨大なので NHKのアーカイブや動画配信チャンネル内で過去回をチェックできる機会も非常に少なく(2代目クックルンの活躍を総集編化した DVDソフトが3巻あるのみ)、マジカル☆クリーミーの動く活躍を楽しむチャンスはほぼ無い状態となっております。
私個人の思い出で言いましても、クックルンシリーズ自体は当然大好きなのですがさすがに全エピソードを視聴しているわけでもなく、くだんのマジカル☆クリーミー回も4回すべて見ているわけではないという情けなさです。
でも、最初にたまたまつけていた TVでマジカル☆クリーミーを観た時の衝撃たるやすさまじいもので、いつものほんわかしたクックルン・アニメパートの作画とは全く違ったかわいいデザインの少女怪人が、必殺技を詠唱する時だけ鬼の形相となった筋肉ムキムキの姿となり、顔を真っ赤にして血管を浮かび上がらせて歯を食いしばり、絶叫しながらクリームをひり出すという展開には、「無から有は生み出せない」という魔法界の過酷な等価交換ルールを観た想いがしました。それ、魔法なんですかね……
ともかく、そんな彼女の活躍は、クセの強いキャラがひしめくクックルンの怪人の中でもひときわ際立つ異彩を放っていたのですが、担当声優の新田さんが悲運にも遠行されてしまわれたということで、義理堅い Eテレのこと、おそらくマジカル☆クリーミーは永久欠番となり、クックルンに新たに登場することもない本物の伝説となってしまったのではないかと諦念していたのです。
ただし、クックルンに登場する怪人たちは全員、実在する食材がネタ元になっているのですが、マジカル☆クリーミーのネタ元となる「生クリーム」を丸ごと番組出禁にするわけにもいかないので、今後どうやって生クリームの怪人を出していくべきなのか、番組スタッフもさぞかし頭を悩ませていたことだったでしょう。
ちなみに、マジカル☆クリーミーが登場する以前のクリームモチーフの怪人としては、初代クックルンにクリームおばけ(2014年3月登場 一般公募から生まれた怪人)と、クリーム・イーストウッド(14年4月登場)という怪人が出ていたそうです。くだらねぇ~けど最高。
すみません、ここでちょっと脱線してしまうのですが、私、今回のこの記事をつづっていく中で気になるまで、「生クリーム」と「ホイップクリーム」の違いを全然知りませんでした! 40年以上生きてきて、やっと今ごろになってわかった……
なるほど、生クリームは「乳脂肪分が18%以上あるもの」で、ホイップクリームは「植物性油脂を使用したもの」なのか。5代目クックルンではホイップリン(2022年1月登場)という、ホイップクリームをモチーフとした別怪人が出ていましたね。見た目はほぼ同じ両者なのですが、お値段で言うと、生クリームは200mlで300~400円、ホイップクリームは同量で150円くらいと、かなりの差があるようです。
あっ、それでわかった! だから、4代目クックルンでマジカル☆クリーミーが登場したすぐ次の回に登場した「ホイップクリーム」がモチーフの怪人「魔法少女マジカルホイッピー」は、全体的にマジカル☆クリーミーのパチモンが劣化版みたいなにせものっぽいデザインになってたんだ! いやいや、でもコレステロール値が低いホイップクリームだって、いいですよねぇ。
あれ? でも、マジカル☆クリーミーとマジカルクリームーンの姉妹も、ひり出すクリームは「マジカルホイップ」とか「マジカルフルムーンホイップ」って言ってるぞ……どっちなんだ? 己の肉体からクリームを精製してるから、たぶん動物性だと思うんだけど……ま、どっちでもいっか、クックルンだし。
話を戻しますが、ところがあーた、そういう経緯で2022年以降にマジカル☆クリーミーが復帰するのが難しいかと思ってたら、まさかその「妹」を出してくるとは!? その手があったか……しかもその声を担当されるのがプリキュア経験者とな! 全く不足なし!! 新田さんの魂は、ここに確かに継承され、新しい芽を力強く伸ばし始めたのです。
その妹ことマジカルクリームーンを担当する依田さんの演じたプリキュア「キュアフォンテーヌ」に関してひもといてみますと、彼女は2020~21年に放送されていた『ヒーリングっど♥プリキュア』にレギュラー出演していた青キュアで、これは奇しくも、あの2代目クックルンのイチゴこと牧野うささんが『ファントミラージュ!』に殴り込みをかけた歴史的事件をまさに横目で見ていたプリキュアということとなります。この奇妙な符合が暗示するものは……さては依田さん、当時から「私も他局ヒロインにカチコミかけたい」と思っていたとでも、言うのだろうか(中村義洋ナレーションふうに)。
それにしましても、依田さんが演じていたキュアフォンテーヌこと沢泉ちゆは、実に80名以上いる歴代正統プリキュアの中でも文武両道の万能選手というか、知的で運動神経もよく(中学校陸上部の走り高跳び選手)性格は冷静沈着、家は温泉旅館で普段は若女将の修行もこなすという非常に大人びた人格者です。たいてい、プリキュアになる人物はそれぞれの作品の中で「素直で正直者」、「知性派」、「能天気なご陽気者」、「天然ボケ不思議ちゃん」といったキャラクターのポジショニングがはっきりしているのですが、ちゆさんは典型的な知性派タイプで、キュアアクア(『 Yes!プリキュア5』など)やキュアマーメイド(『 Go!プリンセスプリキュア』)の系譜につらなる人物でした。この青キュア=水=知性派という関連づけは、プリキュアシリーズでもけっこう伝統的にみられる構図ですよね。まぁ、その枠にとらわれない例外もいますが……
ところが、よりにもよって、そんなキュアフォンテーヌを演じていた依田さんがマジカルクリームーンとして、ガニ股になって「ぬぐぉおお~!!」とか「キィエェエエ~!!」と絶叫しまくる狂態をさらすというのは、プロの声優さんの芸の幅といいますか、やはり Eテレの「プリキュア何するものぞ」という攻めの姿勢を感じずにはいられませんね。要求するスタッフも、応じる依田さんも最高に狂ってるよ!!
今回のクックルンのエピソードの内容に関しましては、もうレビューもへったくれもなく、いつものよう~にクックルンメンバーの前に新怪人としてマジカルクリームーンが出現し、男子のクリンが彼女にメロメロになって籠絡されかけて姉のヨモギがツッコミを入れ、年下のマメコが真似をしてクリームをひり出そうとして大騒ぎになるという展開になっていました。この、ノリとテンションで乗り切るアニメパートの3分半の時間、ほんとうにしあわせ。たぶん、今現在の日本の少年少女に「ジャズのノリ」を教えてくれる非常に稀有な教育番組だと思います。最近はもう、こんなハイクオリティな掛け合いを TVでやってくれるお笑い芸人も絶滅してるだろうし。
まぁこんな感じで、脳みそをカラッポにしてただ観ているだけでも楽しいアニメパートなのですが、よくよく見てみるとこのマジカルクリームーンは対するクックルン3名のうちの実に2名を精神的に制圧して1名を戦闘不能に追い込み(マメコがレインボーキッチンに行けなかった)、なんと1名(クリン)からは母リンゴが変じたキャンディーを譲ってもらう承諾を得るという、ダークイーターズの刺客としてはかなりいいとこまでいっている戦歴を得ているのです。それにしても、いくら幻惑されていたとしても実の母親の身柄を敵組織に喜んで差し出すクリンのサイコっぷりは素晴らしいですね……将来有望!
ここで、スペックはほぼ同じな姉マジカル☆クリーミーと妹マジカルクリームーンとのデザイン上の違いを比較してみたいのですが、
・マジカル☆クリーミー
髪 …… 淡いミントグリーンのツインテール
コスチューム …… 淡いピンクのメイド風で胸に水色のリボン
ステッキ …… ピンクのリボンの付いたカップケーキ型
・マジカルクリームーン
髪 …… ライトパープルの長髪を白ウサギの耳型のカチューシャでまとめている
コスチューム …… 淡い水色のメイド風で胸にピンクのリボンと三日月のエンブレム
ステッキ …… 水色のリボンの付いたカップケーキ型
こんな感じで、ネット上に現存している画像を比較しても、けっこう違ったデザインになっていることが判ります。どっちかというと妹のほうが大人びて見えますよね。あと、残念ながら姉の方の映像資料を持っていないので比較できないのですが、踏ん張りに踏ん張った末に右耳の穴からクリームを一滴ひり出すのが関の山だった妹に比べて、姉の方が大量にクリームを出せていたような記憶がありますが……どうだったかな。
こう見てみますと、姉妹どちらもかなりパステルな色調になっているのが特徴的で、ここらへんが髪色か衣装のどちらかで子どもに覚えてもらいやすいはっきりした色を配置しなければいけないプリキュア勢には見られない特徴となっています。この2人のパーソナルカラーはと問われれば、衣装から見て姉が「ピンク」で妹が「青(水色)」でよろしいのではないでしょうか。ただ、どちらも衣装がかなり白っぽいので、髪色でいくとマジカル☆クリーミーは「緑」、マジカルクリームーンは「紫」のイメージが強いです。
あと、姉のほうは「生クリーム」と「メイド」と「カップケーキ」というデザインソースで構成されていたのですが、妹はさらに「三日月」と「ウサギ」という意匠がちりばめられていて、キャラクターに無駄に奥行きがついています。ほんと、無駄にてんこ盛り……余談ですが、依田さんのキュアフォンテーヌ付きの妖精キャラは「ペンギン」がモチーフで、同期にウサギモチーフの妖精を帯同させているキュアグレース(ピンク)がいます。
こんな感じで、たぶん制作スタッフとしてもこの1回こっきりの登場にしておくとは思えない大活躍を見せたマジカルクリームーンですので、おそらく半年後くらいに、またひょっこりと再登場してくれるのではないかと思います。今後も、クックルンの展開から目が離せませんね!
最後に、今回のマジカルクリームーンの登場は、放送のタイミングからして明らかにクリスマスシーズンを意識したものになっており、レインボーキッチンでクックルンチームが作った料理もサンタクロースの顔をあしらった「いちごのサンタミルクレープ」になっていました。めっちゃくちゃおいしそう! クリスマスに生クリームを使ったレシピをもってくるのは王道ですよね。
……と思っていたら、実は今回調べてみたところ、姉のマジカル☆クリーミーがクリスマスシーズンに登場した例はなんと一度もなく、7・9・6・2月と、なんか季節的に関連性の薄い時期に登場している回ばっかりだったんですよね。
こういう意味でも、妹のマジカルクリームーンは、姉がついに果たせなかった「生クリームらしい季節の登場」という悲願をかなえてくれたのかも知れませんね。お姉さんも、きっと喜んでますよ。
でも、まだまだ妹さんも、これからさらに頑張んなきゃね! だいたいひり出すクリームの量も少ないし、お姉さんの名前には「☆」がついてたのに、妹さんにはまだ「☽」がついてないですから!
完全なる「魔法少女マジカル☽クリームーン」になる日をめざして、がんばれ、妹さん! 応援してるよー!!
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