長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

4月が終わる……いろいろ大変だった4月が!

2012年04月30日 15時19分24秒 | 日記
 どうもこんにちは~、そうだいでございます。

 いやぁ、まだ「エヴァンゲリオンの使徒検証シリーズ・第11使徒イロウル編」が途中なんですけど、まずはそうこうしているうちに4月が終わってしまうということで、ちょっとひと休み。

 ひとさまの知ったこっちゃないんですけど、この4月はホントにいろいろと大変でした……いやさ、今も大変です!
 きびしかったねぇ~。でも、楽しかったねぇ!

 実はここ数年で最も、この日記『長岡京エイリアン』を始めてからは間違いなくナンバー1で生活が大変な季節になってしまったと。よくぞまぁ~無事にこの月のフィナーレにたどり着くことができたと、冗談でなく心底ホッとしている30日現在のわたくしがここにいます。いや、まだあと半日くらい時間は残っていますが。

 たぶん……来月以降はなんとか今月よりは気楽に生活していけることができそうだし、「そうしなきゃあ身体がもたんな、コレ!」ともひしひしと痛感した貴重な季節になりました。気を引き締めてがんばっていかにゃあ~。

 とにかく今月最大のイベントは2週連続の大学時代の友人や先輩の結婚式だったんでございますが。
 感慨深かったですね! 結婚されるみなさんや式全体の幸せムードは申すべくもないことなのでここではくどくどとは言いませんが、一緒に参加した友人みんなとの会話の中で、ほんとに「10年前のこと」が話題にのぼるようになったのが、私は個人的にいちばん感じ入ってしまいました。

 たいしたことじゃあないんですけど、20代から30代にかけての10年間ということで、さほど外見に違いが現れているわけではないので、大学時代の話なんかつい最近の出来事のように思い出せてしまうのですが、よくよくちゃんと考えてみると10年前の話だったりするんですよねぇ。けっこう昔のことなんですよ、思ったより!

 でも、外見は若いまんまでも、ある人は結婚しているしある人は父や母になっているし、そして私をのぞいた全員は独立して安定した生活を送っているわけなのです。もちろんそれは、プロフェッショナルな厳しい仕事の代価で勝ち取っているものですよね。しっかりしてるんだ、みんな!
 ……え? わたくし? 独立はしてるのかも知れませんけど、このままじゃあ「安定」も「明るい未来」もほど遠いぜ!! 赤ちゃんのつかまり立ちからフラフラ~って感じがここ数年の私の生活歩行状態です。あぶなっかしいったらありゃしねぇわ。

 もうね、いちいちみんなの立派さを見て落ち込んでいるヒマさえありゃしないんですから、もう! がんばって生活を向上させていかなきゃあ~。ぜんた~い、駆け足!!
 しっかしまぁ、今月ははっきり言ってケーキ食べすぎ……私の許容範囲で言いますと、ゆうに3年分はあるケーキ摂取量をたった2週間で吸収しちゃいましたよ!
 お祝いの場は本当に西洋菓子がモテモテですねぇ~。私が結婚式をやるときには、ケーキカットじゃなくて「くずきりカット」にしちゃいましょうか。これなら胃にやさしいだろ。

 非常にありがたくも過分なことに、昨日の結婚式の2次会では、新郎新婦が準備してくださった宝くじプレゼント大会でトップ賞を拝領してしまいました。
 ヤバい、ヤバい!! こんなこと、私の人生の中ではまったくなかった超ラッキーですよ!?

 これは間違いなく、「死亡フラグ」だ……辞世の句をいそいでしたためなくっちゃ。

 受付をさせていただいた私なのに、他のお客様をさしおいて1等プレゼントをいただいてしまうとは……辞退すべきだったか……いや、それはあまりにもどっちらけだし……

 しかし、いただいた賞はただうれしいだけでなく、昨今のわたくしがなるべく無視しようとしていた部分に見事にスポットライトを照射する贈り物になっていました。
 いや、先輩、そりゃあわたくしは城好きでありますが、その城すか!?

 粋だねェ。昨日すばらしい晴れ姿を披露してくださった先輩とその美しい奥様は、私に「お前もしっかり生きろよ!」というステキなブーケトスをしてくださったのです。

 ががが、がんばります……相手は~、相手はいねがぁ~。


 他にも楽しい話がいっぱいできたし、うれしい引き出物や親友からのサプライズなプレゼント(山梨県の「県外不出」ともいえる銘菓・なま信玄もち!!1ロール)などもいただいたりして、実にすてきな2連続結婚式でありました。5月からもがんばっていけるというエネルギーを満タンに充電できた、かけがえのない4月になったよ!

 結婚式ね……今度はちゃんとあつらえて、和服で行きたいもんですね~。
 そのために多少は貫禄をつけたいのですが、現状はむあ~っったく120% ムリ!!
 中年太りって何それ、おいしいの!?


《哀しき追伸》
 いろいろ、大変なこともうれしいことも激しくないまぜになっていた4月なのですが、「これさえうまくいっていたら、もっとステキな5月がむかえられたのに~!」というところをのがしてしまう一大痛恨事がありました。

 来月5月18日金曜日のモーニング娘。第7代リーダー・新垣里沙さんの日本武道館での卒業コンサート、チケットとれなかったぁ~!!

 やっぱ、ファンクラブ会員にならなきゃあ一日だけのコンサートのチケットをとるのはムリなんでしょうかね……そうそう、「一日だけ」っていうのは、あまりにもタイトな日程なんじゃありませんこと? だって、栄光の第5期メンバー最後の1人なんですよ!?

 先週のサイドシート席の追加販売も一瞬で売り切れちゃったしね……
 いずれにせよ、18日当日はい・ち・お・う! 現場には行ってみるつもりでして、当日券が出るのならば朝イチでも泊り込みでもチャレンジしてみようかと。なんてったってマスク・ド・新垣、最後のコンサートなんですからね。
 どんなにボロボロになってでも、武道館の中に入ることができるのならばがんばってみたいんですけど……そう簡単にいくかねぇ? こればっかりは難しいかもしんねえなぁ~。
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ミクロと淑女の決死圏 ~第11使徒イロウルのロジックすぎる侵入~ 3手・デジタルおやじチーム

2012年04月27日 23時33分30秒 | エヴァンゲリオン使徒大行進
 てぴち~!! どうもこんばんはァ~ん、そうだいでございますよっ。みなさま、今日も一日お疲れさまでした!

 いやねぇ、最近なんか……どうにも調子がおかしい。
 生活的にはあいかわらずカッツカツの飢餓状態が続いているんですが、気分としてフワッとなりがちな出来事が連続しているんですな。
 なんだかわかんないけど、非常に楽しかったりうれしい気分になることが多いんですよ。ものすんごいウキウキ感で5月をすごすことになりそうなイベントがそろいつつあると!

 しかし、全面的に「いいこと貧乏」な半生を送ってきたわたくしは、こんな感じがひっじょ~におそろしい。
 ヤバいね……足をすくわれることになるぞ、これは。ヘタしたらそのうれしさに倍する不幸に見舞われてしまうかも知れぬ。
 近日中にも大学時代の先輩の結婚式に参加するという一大イベントがひかえているわけなのですが、とにかく変なことをしでかさないように気持ちを引き締めていかなければなりません。ゴールデンウィークは楽しくしのいでまいりましょう!


《これまでのあらすじ》
 宇宙から大質量で落下してきた史上最大の使徒の次に現れた第11使徒はなんと、カビみたいな微生物サイズの史上最小の使徒イロウルだった!? ふれ幅デカすぎ!!
 第3新東京市の地下に位置するネルフ本部内に搬入された壁パネルに付着していたイロウルは、まんまと施設「シグマユニット」で使徒の正体をあらわし、あっという間に実験室「プリブノーボックス」を侵蝕、占拠してしまう。
 イロウルが出現した場所はすでに、ネルフ発令所やエヴァンゲリオン格納庫、そしてスーパーコンピュータ「マギ」よりも地下に位置していた。
 いかん! このままでは使徒に最も到達されてはならない最深部「ターミナルドグマ」にストレートにいかれてしまう!!
 エヴァンゲリオンさえも対抗できない微生物サイズの使徒イロウルの侵蝕。果たしてネルフ本部に打つ手はあるのかしら~!?


 まぁこんなことで、スタートこそあざやかにネルフの面々を出し抜くことに成功したイロウルだったのですが、ネルフ本部の下にあるシグマユニット区域を占領したあとは、そこからさらに下にいけばあるはずの最終目的地「ターミナルドグマ」への進路を物理的に隔壁閉鎖されてしまったため、パッと見はシグマユニットに閉じ込められる形になってしまいました。
 そういえばイロウルは、シグマユニット内の実験施設プリブノーボックスに裸同然……っていうか全裸そのものの姿で集まっていたエヴァンゲリオン専属パイロット3名を侵蝕するすんでのところで取り逃がしていますし、エヴァンゲリオン3体もみすみす遠い地上に避難させていってしまいました。
 そして、そうこうしているうちにネルフ本部はイロウルが「酸素に弱い嫌気性の微生物」に似た存在であることをつかみ、さっそくプリブノーボックスにオゾンガスを注入してイロウル殲滅にのぞみます。攻撃開始~。

 うむむ……どうにも様子がおかしい! 話がネルフ側にうまくいきすぎです。それに、エヴァンゲリオンにもパイロットにもたいした興味をしめさないイロウルの出方がさっぱりわからない。だからといって、セントラルドグマにも簡単に行けそうになくなちゃったし。

「いっしっし……きたでヤンスね、酸素攻撃ちゃんが~。それじゃあこっちも、お言葉に甘えてチャッチャと『進化』させてもらうことにいたしやしょうか~!! いぃ~っしっしっし。」

 そのとき、プリブノーボックスの巨大水槽を満たしていたイロウル侵蝕域の発熱色が、「赤」から「黄」にかわった……なに? なにが起きるの!?

オペレーター1(長髪)  「あれ……増えてるぞ?」
オペレーター2(メガネ) 「変です、発熱が高まっています。」
オペレーター1     「汚染域、また拡大しています!」
オペレーター3(潔癖症) 「ダメです、まるで効果がなくなりました!」
オペレーター2     「今度はオゾンをどんどん吸っています!」

 異変に気づいてあわててオゾンガスの注入を停止するネルフ本部。ところが、すでにその時点で第11使徒イロウルは、出現時点での「嫌気性細菌」から、逆に酸素を栄養として成長する「好気性細菌」へと異常なスピードでの進化を果たしてしまっていたのです!!

 非常にざっくり言ってしまいますと、嫌気性細菌と好気性細菌はともに、今から40億年前、つまり、できてからたった6億年しかたっていない地球に生まれた史上初の生物たち。嫌気性のほうは今現在もふつうに細菌として存在し続けていますが、酸素をかてに生きていく好気性細菌はミトコンドリアになって細胞になって、さらには植物になったり動物になったりといった遥かなる進化の階梯をすすんで、今現在の私たち人類の繁栄につながっているわけなのです。

 なぬ……ということは、イロウルはネルフの攻撃に対抗して、あっという間に生物としての根っこ中の根っこの部分を余裕しゃくしゃくの速さでチェンジしてしまったというのか!? なんたる対応力の高さか。
 これはいかん。ひょっとしたら、こいつは人類側が攻撃すればするほどそれにあわせて自らを進化させていってしまう「退治不可能」な使徒なのではなかろうか!?

 かなりゾゾゾ~っとする最悪の予感がネルフ本部をただよう間もなく、今度はまったく予想だにしなかった方面から異常事態を知らせる警報音が。

オペレーター1 「サブコンピュータがハッキングを受けています。侵入者不明!」
オペレーター2 「こんな時に……くそっ!」

 なんと、使徒侵入というこの一大事の最中に、ネルフ本部のコンピュータにハッキングを仕掛けるという不逞の輩が! どこのどいつだドイツ人!?

 ネルフ側は新たな侵入者をとっとと追い出そうとしますが、謎のハッカーは人間業とは思えないスピードで侵入し続け、防御側から展開されたいくたの擬似エントリーを出し抜き、防壁を突破して本部の中枢に当たるマギへの侵入をはかります。
 あせったネルフ側は、中枢に通じるメインケーブルをレーザーで物理的に切断してしまおうとしますが、これができねぇんだ、だってイロウルが侵蝕してケーブル沿いに ATフィールドをはってんだから!

 しばらくしてやっとハッキング元が確定されるのですが、そこはなんと、イロウルが陣取っているシグマユニットのプリブノーボックス!
 だよねぇ~!! 人間業じゃないんだったら、それは使徒のしわざなのであります。

 ここにきて事態は明らかになりました。イロウルは好気性細菌から、生物としての進化の過程を一気にぶっ飛ばして「超人的コンピュータ回路」の身体をゲットしてしまったのだッッ!! たったの数分で40億年の歴史をひとっとび、ア~ンド、ソーシャルなんちゃら化完了!

 そうだったのか。イロウルのあの、新たに幾何学的紋様を持つようになっていた黄色のきらめきは、自らをマイクロマシン化してはなっていた光だったのだ。そうきましたか……
 イロウルのハッキングはその勢いをゆるめず、本部サブコンピュータから保安部メインバンクに、そこからついに牙城のマギへと侵入。ネルフ側は最終手段として手動でマギの主電源を落とそうとしますが、時すでに遅し! イロウルは電源を落とすシステム自体を占拠して無効にしてしまっていたのです。
 イロウルがハッキングしてからマギにたどり着くまで、その間たったの1分30秒。人類の英知を集めているはずの鉄壁のセキュリティが、こんな短時間でなすすべもなく突破されてしまった~。
 巨大兵器エヴァンゲリオンがまったく役に立たない使徒である以上、ネルフにとって最後の守りとも言えるスーパーコンピュータ・マギとイロウルがついに対峙してしまう事態に。いったいイロウルは、どんな手段で人類滅亡&使徒の勝利を意味する「サードインパクト」を引き起こそうとしているのか!?


ぶぶーっ。

マギの『科学者』の部分・メルキオール(47歳、娘もち女性)の研究室に来訪者が。


メル 「はーい。誰?」

イロ 「仕事お疲れさま。コーヒー飲む?」

メル 「あ、ありがとう……あなた、誰?」

イロ 「誰でもいいじゃない。ちょっとやつれた? 最近、無理しすぎなんじゃない?」

メル 「休むわけにはいかない研究が仕事なんだから……しょうがないのよ。」

イロ 「研究、ね。それって、どんな研究なの?」

メル 「え……それはもちろん、人類がこの地球に生き残っていくためのものよ。」

イロ 「それじゃあ君の研究は間違ってるよ。そんなことはすぐにやめたほうがいい。」

メル 「ちょっと……あなた、なんなの! この研究のどこが間違ってるっていうのよ!?」

イロ 「だって、こんな場所にひとりさみしく閉じこもっている君の瞳は、もうすっかり死んでしまっている。君ひとりさえも生かすことのできないその研究が人類全体を生かすなんて、そんなことできるはずないじゃないか。」

 ちゃらり~ん☆

メル 「はっっっっ。なんだかわたくし、にわかに動悸が。」

イロ 「さぁ、こんなせまい研究室なんか抜け出して、また生き返るんだ。ぼくといっしょに出よう。」

メル 「で、でも、私は科学者だし……」

イロ 「まだそんなことを! まわりはみんな、面倒な仕事は君にまかせっきり。君がそんな目にあっているのは当たり前って顔で遊びほうけているばかりじゃないか。ちょっとだけいなくなって、みんなを困らせてやればいいんだ。そうすれば、君の存在がいかに大切なのかを身をもって知ってくれるよ。そうしないとわからない連中なんだよ、みんな!」

メル 「そうね、ちょっとだけならいっか……決めたわ。どうやったらここから出られるの、私?」

イロ 「簡単でヤンス……ネルフ本部じゅうに聞こえるような大きな声でこう叫べばいいんでヤンスよ、『自律自爆を提訴します。』ってね!!」

メル 「うん、やってみる! みなさ~ん、私マギ・メルキオールは自律自爆を提訴しまぁ~っっす♡ 」

イロ 「いぃィイ~っしっしっしっし!! マギ奥さんの3分の1、ゲットでヤンス~。」


 ……なんか、自分で自分がやんなってきちゃった。これを「茶番」と言わずして何が「茶番」だと言うのでしょうか。

 まぁとにかく要約しますと、イロウルはまんまとマギのうちの「3分の1」、マギ・メルキオールをハッキングしてしまい、そこをまるごと「ネルフ本部全体の自律自爆を提訴するだけの存在」にリプログラムしてしまったのです。

 ネルフ本部の虎の子とも言えるスーパーコンピュータ・マギは「メルキオール」「バルタザール」「カスパー」という3つの独立システムでできあがっており、その3つの合議によってネルフの戦略立案から第3新東京市の執政までをもとりおこなう「第7世代の人格移植コンピュータ」。
 そのうちのひとつであるメルキオールがなぜ「マギの中の『科学者』の部分」なのかは後ほど触れますが、ここでやっとイロウルのねらいがわかってきました。

 イロウルはマギを完全ハッキングしてネルフ本部を自爆でふきとばし、その爆発に乗じて最深部の「ターミナルドグマ」に到達してサードインパクトを起こそうとしているのだ!!

 最終的には前回の第10使徒サハクィエルと同じハラだったというわけですか。ただし今回は、自分のエネルギーで爆発するんじゃなくてひとさまの爆破システムを使って目的を遂行しようとする、そのずるがしこさ!
 具体的にネルフ本部の設定している「自律自爆」の威力がどれほどのものなのかは不明であるわけなのですが、本部の最大の極秘部分であるターミナルドグマを消し去らない程度の爆発で済むはずがありません。つまり、地上から見て8~9キロほどの地下をもえぐりとるようなとてつもない規模のものになることはおそらく間違いないわけで、使徒としてはこの便利システムを悪用しない手はないわけなのです。

 でも、いくら大事な秘密が隠されているといっても、そんなシステムのためにとんでもない量の爆薬を詰め込んでいることになるんでしょ? ネルフ本部って。
 どんだけ~!? そんな場所で働く気にもならないし、まずその上に乗っかっている街に住む気にならねぇよ、そもそも!!

 さすがは、数々の特撮系の伝統を踏襲した「特務機関ネルフ」。その「自爆!」にかける意気込みは生半可なものではありません。いらねぇ~!


 お話を戻しまして、イロウルはマギのうち、メルキオールのハッキングを完了するまでに実に「20秒」しかかけていません。つまり、この意気でイロウルが残る2つの部分をハッキングしていくとしたら、あと1分もしないうちにマギは全会一致で自律自爆を採択してドッカ~ン!となってしまうわけなのです。

 これはいかん! このままでは、エヴァンゲリオンが無人でポツ~ンと地上に放置され、専属パイロットもすっぱだかで「え? 何? 何が起こってるの?」とぼんやりしている中で「サードインパクト発生……応援いままでありがとうございました!」という救いようのないバッドエンディングになってしまう。

「い~っしっし。あと2人ぶんのマギ奥さんをおとしたらミッションコンプリートでヤンス~。お次は奥さんのどんな部分なんでヤンスかね~? さっそくお邪魔するでヤンス!」


ぴ~んぽ~ん。

 ハッ!? 間伐いれずにイロウルが侵入したのは、マギの『母』なる部分・バルタザール(47歳、娘もち女性)が住んでいる一戸建て住宅。昼さがり!!


 もはやネルフ側になすすべはないのか。なすがままなら、キュウリはパパ!
 しかしここで、ついにあのレディが立ちあがった。人類の未来をになうバトンは、母から母をおもう娘に託されることとなったのだった。

 次回につっづく~。
 こんなことをブログにつづっているなんて、あたくしの脳髄もつくづく春らんまんです、ハイ……
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ミクロと淑女の決死圏 ~第11使徒イロウルのロジックすぎる侵入~ 後攻・ヘンなお姉さんチーム

2012年04月24日 22時28分41秒 | エヴァンゲリオン使徒大行進
 はいど~ぉも、こんばんは~いっと。そうだいでごぜぇますよ。今日も一日お疲れさまでございました!

 いや~……東京スカイツリー、すばらしいね。

 え? 外観のことじゃないっすよ、その電波の通りかた!
 私が住んでいるのは千葉県千葉市であるわけですが、実はず~っと FMの「J-WAVE (81.3メガヘルツ)」がノイズまじりでしか聴けない状態だったんですけれども、昨日の月曜日からはも~、ラジオ局が変わったかのようにス~イスイ聴こえるクリアに聴こえる。
 今週末土曜日の『ROCKETMAN SHOW 』は、さぞや聴きやすいのであろうのう……これまでは音量を上げて、誘拐犯からの脅迫電話を一瞬でも早く逆探知しようとする若手刑事(勝野洋さんあたり)のようなけわしい表情で楽しんでいたのですが、そんな日々ともおさらばですよ。

 スカイツリーはやっぱり、観光地である以前に最新鋭の科学技術を結集した電波塔なのであるなぁ。
 あったり前のことをいまさらやっと実感してしまった新しい電波ライフでした~。ありがたやありがたや……

 さ~てとっ。ほんじゃま今回も行ってみましょうかぁ、「2015年の科学技術の最高峰を擁した特務機関ネルフと、人類の理解をはるかに超えた未知の存在・使徒との壮絶な生存を賭けたバトル」の世界へ!!
 東京スカイツリーから第11使徒イロウルにいくんだぜ……強引もへったくれもあったもんじゃねぇ。でも、スカイツリーの外観って、けっこ~マンガっぽいですよね。まぁ、エヴァンゲリオンっていうよりは手塚治虫ワールドに近い気がしますけど。


《あらすじ》
 歴代最大スケールの使徒だった、第10使徒サハクィエルの脅威をネルフが誇る3体のエヴァンゲリオンがうちやぶった奇跡的勝利、その2週間後。
 最も大きな損傷をこうむっていたエヴァンゲリオン初号機もとどこおりなく改修を終え、その日、警戒態勢をゆるめたジオフロント(第3新東京市の地下1~2キロに位置する巨大空間)内のネルフ本部では、ネルフの頭脳ともいえるスーパーコンピュータ・MAGI(マギ)の定期検診も予定通りに実施され、エヴァンゲリオンを対象とした「アポトーシス作業」と「オートパイロット実験」がおこなわれていた……


 この時に実施されていた2つのエヴァンゲリオンにかんする試験のうち、アニメ本編の中で具体的にそのもようが描写されていたのは3名の専属パイロットが全裸になった状態でエヴァンゲリオンの模擬体を機動させるという「オートパイロット実験」のほうでした。予定されていた実験に要する時間は3時間。3時間も個室ではだかか……
 前回にもふれましたが、この計画の最終目的は「パイロット本人ではなくパイロットに似せてつくったダミープログラムがエヴァンゲリオンを操縦する」ということになるので、そのために現在の専属パイロットがどのような行程を通じてエヴァンゲリオンを操縦しているのか? というところの情報をかき集めるために実施されていたこの「はだか実験」は、か~なり初歩中の初歩の試験だったということになります。
 っていうか、ネルフは自分たちですら「具体的にどうして動いているのか?」というところをイマイチつかんでいない巨大兵器・エヴァンゲリオンに毎回ほいほいといたいけな中学生をのっけて、さらにわけのわかんない使徒と闘わせているんですよね……

 いくら「人類の危急存亡のときに手段のよしあしをうんぬんしている余裕なんかないっつうの!!」とは言いましても、これはちょっと、あまりにも行き当たりばったりなんじゃないかと……

 ところで、今回のイロウル襲来あたりからそれ以降のエピソードの中では、「主役兵器エヴァンゲリオンとネルフとの関係」、そしてこのアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』全体に覆いかぶさっているミステリーの真相やテーマを考える上で無視するわけにはいかない新事実がちょいちょい登場してくるようになります。
 要するに、単純明快に正義の巨大ロボット(みたいな謎の兵器)が怪獣みたいな敵を「友情と団結」で迎えうち、わかりやすいバトルの末に「勝利」をつかみ取っていくといったコテコテの「特撮ヒーロー風アニメ」の流れに、明確な「おしまい!」を告げることになったエピソードこそが、くだんのエヴァンゲリオンがまったく活躍しない「VS 第11使徒イロウル戦」だったというわけなのです。
 その後の展開はも~、みなさんご存知の通り。好きか嫌いかは別として、1990年代後半に日本全国がやいのやいのと論議することとなった「エヴァンゲリオンとしか言いようのない新ジャンル」が始まっていくわけだったのです。これに似ているフィーヴァーといえば、やっぱり『ツインピークス』っていうことになりますかねぇ。真相なんてどうでもいいけど、「謎」に満ちている世界を楽しむエンターテインメント、ってことかしら? けったいなブームですよねぇ。

 話を戻しまして、そんな『新世紀エヴァンゲリオン』にとって重要な分起点となる今回のエピソードは、一見「新たな使徒が襲来してネルフがそれに立ち向かう」という、先週までのおおよそ1話完結形式となっていたエピソード群と変わりがないお話であるように見えるのですが、その内実は、「ネルフのスーパーコンピュータ・マギと、現在のエヴァンゲリオン計画開発主任(金髪染め女性)とのいわくありげな関係」を物語の主軸においたものとなっています。いや、もちろん第11使徒イロウル必要不可欠な要素よ!? スネないでよ~。

 そうなんです。実はこの基本白衣姿で泣きぼくろの妙にいろっぽい開発主任(27歳)は、立場で言うとあきらかに「世界一エヴァンゲリオンに詳しい博士」ポジションにいるはずの人物であるのに、いざ実際にエヴァンゲリオンを動かしてしまうと他のギャラリーと同じように「歩いた!」とか「暴走した!? 動くはずないのに!」とか、やたら役に立たない無責任な発言を繰り返しており、最近はだいたいのエピソードで同僚の作戦指揮官が提案したエヴァンゲリオン作戦に「無茶よ……」「成功の確率は0.00001%。」などとネガティヴなちゃちゃばっかり入れている相当ヤな感じのキャラクターにしあがっていたのです。なんだよ、この人……

 つまり、「どうやらこの人、エヴァンゲリオンを作ったとか、たいしたことやってねぇぞ……なんだチミは?」という、スタジオの役者さん全員がちょびひげスタイルの植木等か、もしくはオールピンク色のらくだシャツ&さるまたに腹巻スタイルの志村けんをけげんそうに眺めるような視線で開発主任を見るようになったビミョ~な空気の中で、彼女の来歴がはからずもちょっとだけ明らかとなる今回の「VS イロウル戦」が展開された、というわけだったのです。その結果、開発主任は「およびでなくもなかった」し、「変なおば……お姉さん」でもなかったという事実が!
 エヴァンゲリオンの活躍はなくとも、このエピソードはその分も開発主任が面目躍如となる大金星をあげる唯一のエピソードとなっているのです。これは要チェックです!!

 さぁ、まずそこにいく前に、具体的な第11使徒イロウルの驚異の「ネルフ本部侵入事件」の全容に迫ってみたいと思います。やっと本題にいっきま~っす。のぉんび~りサロンシップ。

 「オートパイロット実験」、つまりは3名の専属パイロット(全裸)の搭乗したそれぞれのエントリープラグが3体ぶんの模擬体に挿入され、模擬体につけられた右手をにぎにぎさせて「あぁ~、こんな脳波で動かしてんだなぁ~。」みたいな感じでデータを集めていた場所は、巨大地下空間ジオフロントの上部にあったピラミッド型のネルフ本部のすぐ下にある「B棟シグマユニット」の中の巨大水槽施設「プリブノーボックス」。この中にエヴァンゲリオンと同じ大きさの模擬体が3つ入っているわけです。
 
 この実験の最中、シグマユニットの真上にあるネルフ本部では、復旧したばかりのスーパーコンピュータ・マギが施設内の「第87タンパク壁」にできた「侵蝕のしみ」を感知していました。場所は実験中のプリブノーボックスの斜め上に位置する「B棟シグマユニット・Aフロア」。ネルフ本部とプリブノーボックスのだいたい真ん中にある地点の壁ですね。

 「タンパク壁」という呼称がミョ~に気になるのですが、具体的にどんな壁なのかは皆目見当がつきません! ただ、本編映像で見る限りはふつうのパネル壁のようで、そこの一部にカビのような黒っぽいしみが広がっています。

 問題のパネル部分は3日前に搬入されたばかりだったのに早くもしみが。発見したネルフ本部は「無菌処理が徹底していなかったためにパネルがカビを持ったまま運び込まれたんじゃないか? 工事のいい加減さにも困ったもんだ。」とグチりながら、明日までに交換しておこうなどと対策を決めていました。その時の会話によると、ネルフ本部と地下の謎ゾ~ン「セントラルドグマ」との接点となる重要空間・B棟シグマユニットは、3ヶ月前に初めて使徒が襲来した(第3使徒サキエル)時点ではまだできあがっていなかった区域だったようです。
 最近の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版・序』で、開発主任と作戦指揮官がものすんごくうす暗い空間の中をスキー場のリフトみたいなものに乗って移動していた場所は、どうやらここだったみたいですね。かなり急いだ突貫工事がおこなわれていたようです。

 ともあれ、そんな感じで「カビかよ。しょうがねぇなぁ……」程度にあつかわれていた第87タンパク壁の侵蝕だったものの、事態は思わぬ方向に進んでいきます。なんと、壁のしみはカビじゃなかった!!

 オートパイロット実験の最中、壁のしみは突如として発熱をはじめ、不気味な赤い光をきらめかせながら爆発的な勢いで拡大を開始しました。その侵蝕はあっという間にすぐ下のプリブノーボックスにおよび、そこにはもちろん3名の専属すっぱだかパイロットが!!
 当然、上階のネルフ本部からの緊急警報をうけてプリブノーボックスはただちに周囲との接触部分に隔壁処理を展開。謎のしみの侵入を食い止めようとしますが、しみはそれを上回るスピードで広がり、しかもしかも、熱処理のために照射されたレーザーを簡単にはねかえす赤いバリアまで発生させちゃった! オイオイ、それって ATフィールドじゃね!?

 ここにきて、異常なしみの正体は想定しうる限り最悪のものだったことが発覚したのです。使徒だよ、これ!!

 2週間ぶりに襲来した第11使徒イロウルは、なんと前の第10使徒サハクィエルとは似ても似つかない極小な微生物大の存在だった……宇宙サイズでダメならミクロでいけということですか。こりゃ一本とられたねぇ~。

 しかも、最も驚くべきことは、このイロウルが登場した時点ですでに、それまでの歴代使徒のだ~れも到達することのできなかった「ネルフ本部の下」という位置にまで侵入することができていた、という事実だったのです。こりゃ~もう、快挙も快挙、メガ快挙でございますよ!!

 はっきりしたことはいまだに明らかになっていないものの、すべての使徒が目指している「ゴール地点」が第3新東京市の地下のジオフロントの地下のセントラルドグマの最深部にあるらしいことは、おぼろげながらわかってきていました。
 ところが、実際に襲来した使徒のうち、ほとんどは地上の第3新東京市にたどり着いた時点でエヴァンゲリオンの哀れなえじきになっており、そのうちで穴を掘る作業までいけたのは第9使徒マトリエル、穴を掘ってジオフロントの天井までいけたのは第5使徒ラミエルだけ。このお2人が最高の収穫をおさめた部類に入るんですから悲しすぎて涙も出やしません。だってね、最終目的地点「ターミナルドグマ」は地上から8~9キロ下にいったところにあるんだぜ!? 最高記録のラミエルさんでせいぜい1~2キロなんですから。

 それなのに!! 今回の第11使徒イロウルはスタート時点でネルフ本部の地下! つまりはあのラミエルさんさえ知らない場所から侵入をおっぱじめていることになるのです。
 イロウルが動き出したシグマユニットはすでにターミナルドグマの上部。ゴールまでの距離はわずか7キロほど! ……「わずか」?
 まぁともかく、歴代史上初めてネルフ本部の核心部分に到達した使徒は、間違いなくこのイロウルだった! やったね~。

「いっしっし……卑怯者と言うんならご自由に。結果さえよけりゃあオールオッケーなんでヤンスよ! ずうたいがでかいだけが強さなんじゃないんでヤンス。これからは小回りのよさと気配りの時代なんでヤンス~!!」

 これはヤバい!! ネルフ史上もっとも、いやさ、人類史上もっとも危険な事態に陥ってしまったといっても過言ではない状況が到来してしまいました。これにはさすがの怪しい司令も大あわて。

 イロウルはあっという間にプリブノーボックスの模擬体を侵蝕し、勝手に動き出した模擬体を確認したネルフは即座に、中にいた3名の専属パイロットをシグマユニット上部にエントリープラグごと射出して避難させ、同時に誰も乗っていない3体のエヴァンゲリオンも地上の第3新東京市にからっぽのまんまで退避させています。
 これは、模擬体と同じようにイロウルにエヴァンゲリオン本体を侵蝕されることをいちばん恐れた司令が即断した処置だったわけなのですが、このとき、司令が3体のうちでも特に初号機を最優先して退避させていた事実を見逃すことはできませんね。
 まさか、一人息子の愛機だったから大切にしたということではないでしょう……この不思議な「初号機優遇」の態度は、後にその理由が明らかになることとなるのですが……まぁ、それはあんまり使徒と関係ねぇからどうでもいいや。

 ところが、幸か不幸か、イロウルは司令の意図に反して上のエヴァンゲリオンや専属パイロットにはまったく興味をしめさず、プリブノーボックスを制圧したあとは不気味な沈黙を見せることとなります。

 おそるべし、第11使徒イロウル! おのれの目的の遂行のために、あろうことか番組のタイトルとなっている主役兵器さえもガン無視しちゃいました。こういうやつは一緒に遊んでいてもおもしろくない。

 イロウル登場ののち、その行動範囲の拡大ルートを分析した結果、ネルフ本部はイロウルが「酸素を嫌う嫌気性の微生物」に酷似した性質を持っていると推定します。

「よっしゃ、イロウルの弱点は酸素だ。酸素をプリブノーボックスに注入!」

 もくろみどおり、酸素を浴びたイロウルはいったん侵蝕範囲を縮小させていきます。あっ、きいてるきいてる!
 ネルフ本部内に「案外チョロイじゃないか。」という空気が流れますが、ンなことで降参するようなタマが本部初侵入使徒の栄誉に輝くワケがなかったんでございますよ。

「プオッ! さ、さっそくの酸素攻撃でヤンスね。いっしっし、計算した通りでヤンス……弱点を克服して進化するあっしの姿にせいぜいおののきやがれでヤンス~。」


 なんと、ネルフのこの動きはイロウルにとっては折込済みのことだった!?
 ユダヤ教の伝承によると、「恐怖をつかさどる天使」であるという「イロウル」の名を冠した、前代未聞のスタイルで襲いかかる第11使徒。その真のおそろしさとは……っていうか、「恐怖の天使」って、それ、天使?

 以下、またじっかい~。
 これ、今月中に終わるかしら……いつもどおり、ごっずおんりーのうん~。
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ミクロと淑女の決死圏 ~第11使徒イロウルのロジックすぎる侵入~ 先攻・かべのしみチーム

2012年04月20日 23時23分09秒 | エヴァンゲリオン使徒大行進
 どうもこんばんは~、そうだいでございまっす~。
 最近は関東の天気予報はしじゅう傘マークがついてるんですけど、私のいる町はあんまり雨も降らず、特に日中はどっちかっつうといいお天気のほうが続いております。日が落ちてから寒くなる感じはありますが、おだやか~な毎日が過ぎていきますねぇ。今年の春もこうやって終わっていくんですなぁ。

 おめでたいことなんですが、今月は2週連続で、大学時代の知り合いの結婚式があるんですよ。今週末と来週末ですね。
 「結婚ラッシュ」というわけでもないのでしょうが、やっぱり自分1人だけを見て考えると、身体の変化は「はげた……」くらいなもんでさほど時間がたっているようには感じられないのですが、周囲のこういった人生規模のイベントに立ち会って、そこに集まったみなさんの近況や変化を観てはじめて、「あら~、大学卒業してからもう10年たつのネ!」という実感におそわれるわけなんですなぁ。
 「知り合いに子どもができた。」っていうのもそうとうなインパクトがあるんですが、これとはまた違った感慨とおいしい料理を楽しみにしながら、くれぐれも粗相のないように気をつけて式場におもむきたいと思います。

 いや~……でも、今月4月はここ数年でも未曾有の財政難におちいっております! いいよ!? おめでたいことなんですからいいんですけれども! おれの心の中の財津一郎が1日平均87回のペースで「ひっじょ~っにっ、キビシ~ッッ!!」ってシャウトしている状態だぜ。イエ~。


 さてさて。そんな私の2012年4月なんかほっときまして、今回は久しぶりに「2015年」の箱根に想いを馳せてみることにいたしましょうか。

 わが『長岡京エイリアン』のだらだら感をもっとも体現している長期企画「アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する敵キャラ・使徒の各自検証シリーズ」、正月いらいの再開としゃれこんでみたいと思います~。いくぜっ!

 でも、気がついたら『新劇場版・Q』の公開もいよいよ近づいてきてまいりましたねぇ。もともとこの『Q』の公開を待つためにつくられたこの企画だったんですけど、『Q』がくるまでに終わりそうにはないねコレ。ま、いっか!?
 『Q』どころか、物語の舞台の「2015年」も目前にせまってきちゃいましたよ……どんな年になるんでしょうかねェ、ほんとうの2015年は。


 今回のエピソードが、前回の「第10使徒サハクィエルの自分爆弾作戦」からどのくらい時間が経過した段階でのものなのかは、例によって本編の中では明言されていません。
 なので、いつもどおりにわたくしの独断で推定させていただくのならば、これはサハクィエルの殲滅からおよそ「2週間」ほどたった時点でのことなのではないでしょうか。

 根拠はもう、これまた恒例の理屈をこねくり回すのですが、
1、前回で「破損した」と言われていたエヴァンゲリオン初号機の修理が完了している
2、ネルフ本部の「頭脳」ともいえるスーパーコンピュータ「MAGI(マギ)」の機能を一時停止させて行われる定期検診が実施されている

 ということでございます。

 1、は映像を見ての通り。実は今回の「第11使徒侵入事件」のエピソードは、使徒が出てきたと言っているのにタイトルにでかでかと打ち出されている主役兵器「エヴァンゲリオン」がまるで活躍しないお話として有名です。エヴァンゲリオンも動かなけりゃあ、主人公である専属パイロット3人組も全裸になるくらいでなんにも仕事していません。まぁ、中学生がすっぱだかになるって時点でもう充分すぎるほどの「ひと仕事」っていうことで……おつかれっしたぁ~。

 そんな中でも、物語でかろうじてチラッと姿を見せたのがパープルまぶしい初号機でした。起動せずに射出口につっ立っているだけの外観からしか判断できないのですが、見た目はまったく、使徒を相手にブイブイ言わせているときの初号機と変わりがありません。
 ところが、この初号機はネルフ本部が保有している3機のエヴァンゲリオンの中でも、先のサハクィエルの自爆に巻き込まれてもっとも大きな損傷を受けていたらしいことが、その直後の作戦指揮官の発言から読み取れました。具体的な被害状況が映像で説明されなかったのが残念なのですが、深刻そうに VSサハクィエル戦での「第一の被害」として指揮官が怪しい司令にいの一番で報告していたんですから、同じく自爆に巻き込まれて素顔が丸見えになってしまった「 VS第3使徒サキエル戦」や、活火山に思いっきりダイブして全身大やけどを負った「 VS第8使徒サンダルフォン戦」と同程度のけっこうな損傷を外装に受けていたことは想像に難くありません。
 そんな初号機の外観がいつもどおりに修復されているのですから、これはサハクィエルの殲滅からある程度の日数が経過していたということになります。また、初号機に対して実戦投入が控えられているような発言もネルフ本部の中ではなされていなかったし、今回の第11使徒の襲来に際してまっさきに射出ゲージに移動されて地上の第3新東京市にすっとばされていた点からみても、この時点で初号機はいつでも実戦投入できる万全のコンディションになっていたということがわかります。ただ、今回の使徒はエヴァンゲリオンでなんとかできる相手じゃなかったんだなぁ……

 2、からわかることは、マギを停止させてももう大丈夫だろうというその時点でのネルフ本部の判断があったということで、これはやっぱり、使徒が出てきて数日から1週間のあいだではできないことなんじゃないでしょうか。

 こういった2点から、私は今回の事件が「サハクィエル殲滅の約2週間後」に発生したものとみました。どっすかね?


 さて、今回の第11使徒の襲来は、何度も言うようですがネルフ本部の中枢であるスーパーコンピュータ・マギが一時停止されるという、ネルフを敵とする使徒にとってはこれ以上ないくらいの絶好チャンスの当日に発生しました。なんてったって、ネルフ本部どころか地上の第3新東京市の政治まであやつってるっていうんですからねぇ、おマギ様は!

 と・こ・ろ・が。
 なんとも不可解なことに、第11使徒はこの千載一遇のチャンスをみすみす見逃し、定期検診が無事に終了してマギが「よっこらせっ。」と再起動した直後に名乗りをあげて正面きってのタイマンを申し込んできているのです。

 なかなか見あげた根性です。もうちょっと早めに活動を始めていたら、たかだか人間の脳みそくらいしか相手になる敵はいないのですから、ネルフ攻略もず~っとラクになったはずなのに。
 これは第11使徒なりの騎士道精神のあらわれなんでしょうか? ネルフ本部の原因不明の大停電にかこつけてエッチラオッチラ動き出した第9使徒マトリエルとはおおちがいですね。しかし、マトリエルさんは脚が多いわりにのんびり屋さんだったためにイマイチそのチャンスを活かすことができずに涙をのみました。

「いっしっし……いいんでヤンスよ。あっしは相手が強ければ強いほど成長できるガッツ精神の持ち主なんでヤンス! 寝込みを襲うなんていうのは外道のやること。あっしの巧みなテクでマギの奥さんを真正面から正々堂々と落としてやるでヤンスよ~。」

 今度の使徒はそうとうな自信家のようです。しかも、エヴァンゲリオンをまるで無視するかのようなこの言動。いったいどんな戦法を展開させてくるというのでしょうか。狙いはマギ、ただ1人?


 その日。ネルフ本部ではマギシステムの「第127次定期検診」が実施されていました。

 「定期検診」。コンピュータのシステムチェックが「定期検診」?
 どうにも面妖な言いまわしなのですが、これはネルフ本部の女性オペレーター(徹夜の定期検診のためか、この日はヘアスタイルが特にぺったりした七三わけになっている)が真顔で発令所内にアナウンスしている言葉なので、どうやら正式な呼称であるようです。
 「検査」じゃなくて「検診」……まるでマギが「人間」ででもあるような呼び方なのですが、マギといいエヴァンゲリオン3機といい、ネルフにかかわりのある常識を超えた能力をもった兵器はすべからく「ただのマシーンじゃない」バックグラウンドを秘めているようです。職員の皆さんもよくこんな怪しい組織に従事していられるもんです。

 怪しい組織ついでに言うのならば、だいたい組織名が「ネルフ(神経)」で本部の地下にある空間が「セントラルドグマ(分子生物学で言う遺伝情報の伝達ルートの一学説)」だし、スーパーコンピュータは「マギ(キリスト教の東方3賢者)」で兵器が「エヴァンゲリオン(キリスト教で言う福音のこと)」でおまけに敵になる存在が「使徒(エンジェル)」ってんですから……
 私そうだいは実家が禅宗なんですが、ちょっと仏教徒は職員にはなれないんじゃないだろうか。募集要項に「キリスト教に興味のある方大歓迎! オカルト好き優遇☆」「頭髪自由! 開発主任の私も金髪染めです♡ 」みたいな文章が求人誌に載っていたら、それは間違いなく職場が箱根の仙石原にあるはずです。悪いことは言わないから、そこだけはやめときましょう。

 さらに変な名前といえば、この「第127次定期検診」がとどこおりなく完了した後にすぐエヴァンゲリオン3機の「アポトーシス作業」ならびに「オートパイロット実験」が実施されたという、ネルフ本部地下の「B棟シグマユニット」内にある施設「プリブノーボックス」というのも、も~うここまでただ名前を読み上げているだけなのにわけわかんないごたくが目白押しとなっています。なんかのまじないか!?
 なんか、「シグマユニット」も「プリブノーボックス」も、細菌の中にある合成酵素「RNA ポリメラーゼ」を構成しているたんぱく質や塩基配列のことらしいんですけど……これを場所や施設の名前にするかね、しかし。

 わかりやすく説明すると、どうやらこの「B棟シグマユニット」というブロックはジオフロントにある「ネルフ本部発令所&マギシステム」と、地下深くにある「セントラルドグマ(この最深部がターミナルドグマ)」とのあいだに位置している中間部にあり、さらにその中に3機ぶんの「エヴァンゲリオン模擬体」をおさめている巨大な水槽のような実験施設「プリブノーボックス」がある、ということになるらしいんですな。言うまでもないことですが、ジオフロント自体が第3新東京市の地下1~2キロの地点にあるので、今言った施設はぜ~んぶまるっと土の中にあります。

 んでもってまった、この「模擬体」っていうのが見るからに怪しげなブツでして……
 簡単に言うと、理科室の人体模型みたいな筋肉まる出しの胴体と右腕。それにぶっといコードが何本もつながってるという、不気味にもほどがある形状をしているものが水槽につかっているわけなのです。エヴァンゲリオンの模擬体なんですから大きさは数十メートルサイズでしょう。それが仲良く3つも。

 この模擬体はどうやら、マギの定期検診のあとに行われた2つの作業のうちの「オートパイロット実験」のほうに使われていたようです。

 エヴァンゲリオンのオートパイロット実験というのは、どうやら最終的には「専属パイロットが実際に搭乗していなくてもエヴァンゲリオンが機動してくれるようになること」を目指すプログラムのようなのですが、そのための第一歩として、ネルフの開発チームは3人の専属パイロットに全裸でエントリープラグ(操縦ユニット)に入った状態でそれぞれの模擬体を動かす作業をおこなわせます。いつものプラグスーツを着ているとコンピュータのよけいなお手伝いがごちゃごちゃ入ってきちゃうってことなんでしょうか。
 これによって、パイロットがエヴァンゲリオンを動かすシステムをより詳細に分析して「パイロットそっくりの思考パターンと能力を持つダミーシステム」をつくることが目的のようなのですが……道は遠いねぇ~!

 それにしても初号機パイロットの中学生男子、直接見ることはできなかったかも知れませんけど、プラグスーツに入るまでの無菌室ですぐ両どなりに同年代の生まれたまんまの女体がいたんだぜ!? 両手に華とはこの事也ィ!!
 もっと明るい顔しなさいよ……もし同じ年齢くらいの私だったとしたら、おそらくその後のエントリープラグ内は鼻血でそれはそれは鮮やかな真紅に染まっていたことでありましょう。末代までのみやげだぜ!!


「いっしっし……JC のはだかでウダウダ言っているようではまだ青いでヤンス! あっしが狙う本命は妙齢のレディ! ひとつのからだの中に『仕事』と『母親』と『女』とが渾然一体となっている複雑な美をはらんだ、むせかえるほどのエロスを惜しげもなくだだ漏れさせている淑女でヤンス~。」 


 むむ、恐るべし。新たなる使徒は今までとはひと味もふた味も違う趣味……じゃねぇ、性質を持った存在であるようです。

 今まで必ず使徒にとっての最大の障壁となっていたエヴァンゲリオンをガン無視した彼が目指すのは、なかなかクローズアップされる機会のなかったスーパーコンピュータ・マギ!! 奥さん、ご注意あそばせ。

 そして、そのいやらしい笑みが聞こえてくるのはどこからかというと……プリブノーボックスの上階にある「第87タンパク壁」のカビみたいなしみから!?

 かべのしみ!! そう、それこそが今回の第11使徒「イロウル」の実体なのでありました。

 今までの使徒たちとは比較にならないそのミクロな微生物サイズ。
 そんなイロウルが、いったいどんなバトルを繰り広げてくれるというのか? 興奮の続きは、また次回のココロだ~。


 このエピソードは、な~んかアダルト! 子どもそっちのけな雰囲気がムンムンよ~。
 エロくはありませんよ。
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時をかけるレディ、あれこれ  『篤姫ナンバー1』と『峰不二子という女』

2012年04月16日 23時23分34秒 | ふつうじゃない映画
 どうもこんばんは~、そうだいでございます。今日も一日お疲れさまでした!
 まずは、なにはなくともこの大ニュースから。


峰不二子が主役!? 『ルパン三世』27年ぶり新TVシリーズ 
 (産経ニュース 2012年4月3日の記事より)

 モンキー・パンチ(74歳)原作の人気マンガ『ルパン三世』の、27年ぶりとなる新作 TVアニメシリーズ『LUPIN the Third 峰不二子という女』が4日から日本テレビ系列で放送される。

 これまで TVアニメシリーズ3作と劇場版6作、1990年からは2時間の TVスペシャル版が放送されて、幅広い年代層にファンを持つ『ルパン三世』シリーズ。タイトルにヒロインの峰不二子が打ち出されたのは今回が初めてだ。同局は「若かりし頃のルパン一味の活躍と、ルパンの永遠の好敵手、銭形警部との戦いを描く。」としており、制作サイドによると、「これまでのシリーズはコミカルタッチで描かれてきたが、今回は原作のハードボイルド調が濃くなり、大人のお色気シーンもある。」という。

 レギュラー声優陣は昨年2011年12月放送の TVスペシャル第22作『血の刻印・永遠のマーメイド』からルパン三世役の栗田貫一(54歳)、次元大介役の小林清志(79歳)以外が交代し、峰不二子は沢城みゆき(26歳)、石川五ェ門は浪川大輔(36歳)、銭形警部は山寺宏一(50歳)が務める。毎週水曜日深夜1時29分(初回のみ同49分)から。監督はシリーズ初の女性、山本沙代(35歳)で、全13話の予定。


 イィイヤッホ~ォウ!! おぱ~おぱ~おぱ~、おぱ~おぱ~おぱ~♪

 いや~、気づくのが遅すぎましたわ! 放送が開始されて2週たっちゃった今ごろになってその存在を知りましたよ、待望の『ルパン三世』
最新シリーズ。
 やると思ってたんだぁ~。せっかくキャスト陣が若返ったんですから、年1のペースをかたくなに守る必要もありませんしねぇ!

 え? もちろん観た観た、2回とも観た!
 最初にこの報を知ったときには、「あぁ~、やっぱり天下のルパン一味といえども、ド深夜に1クール分だけの放送になるんですかぁ……」と少なからずさみしい気分にもなっていたんですが、拝見して大いに納得!

 これはド深夜の1クールだけじゃなきゃ成立しねぇな!!
 「しかたなく」じゃなくて、「あえて」この放送スタイルを選択したかのように見えてしまう、なつかしの「エロ・グロ・ナンセンス」大盤振る舞いの21世紀アップデート版ピカレスクロマン。おもしろいですねぇ。

 それぞれゲスト出演した第1回のルパン三世と銭形警部、第2回の次元大介のデザインとたたずまいを見てもわかるとおり、このシリーズはまさしく、1967~69年に連載されていた「マンガのほうの」ルパン三世の史上初のアニメ化作品と言っていいのではないでしょうか。

 いいですね~。「ルパン三世アニメ化40周年記念作品」っていってるのに、アニメの歴史はガン無視してそれ以前のルパンにスポットライトをあてたシリーズを始めてしまうとは! このななめ上をいった企画センスがまず大成功。

 いちおう、『ルパン三世』における「原作とアニメの関係」という点では、「駿さんが登板してなかった時期の」TV第1シリーズ(1971~72年)の初期や劇場版第1作『ルパン VS 複製人間』(1978年)あたりが比較的、原作マンガに近い雰囲気を持っていたかと思われるのですが、それもあくまで「比較的」のお話で、原作とはまったくの別物。
 あと、今までの歴史の中で原作とアニメとが最接近した例としては、原作者のモンキー・パンチ先生がおんみずから監督をつとめた劇場版第6作『DEAD OR ALIVE』(1996年)を無視してはならないのですが、これは1990年代時点での「原作者なりのアニメルパンの解釈」という逆輸入的な意味合いのある作品に仕上がっているため、絵柄もふくめて1960年代の原作マンガとはまったく違ったルパンワールドになっています。

 1967年に最初に登場した、あの悪魔のようにキレッキレの目つきをギラッギラ光らせ、底意地の悪い笑みで口元をしじゅう歪めている「若き悪漢・ルパン三世」が夜の街を跳梁跋扈する原作ワールドがアニメで観られることの幸せといったらねぇですよ。もう殺しまくり、犯しまくり! 「すてきなどろぼうのおじさま」? そんなヤツ知らねぇ~。

 ただし、そんな原作マンガの中でも「作者にとって使い勝手のいい謎の悪女キャラ」程度にしかあつかわれていなかった峰不二子を主人公に抜擢するとは。こここそが、原作でも触れられていなかった「稀代の女傑の正体」をひもとくこの『峰不二子という女』オリジナルの味わいになるであろうことはまず間違いありません。

 初回と第2回では、それぞれのちのルパン一味となる人物とのファーストコンタクトが物語の軸になっていましたし、おそらくは今週の第3回も、あの「くるりんモミアゲ」のおさむらいさんとのやりとりになりそうです。今のところは、峰不二子さんは「謎の女怪盗」という従来のイメージを踏襲していますね。
 でもまぁ、あの気合いの入りすぎたオープニングといい陰鬱なエンディングといい、近いうちに峰不二子というお方が「なんでああなのか。」という一大問題に本編がわけいっていくことは明らかでしょう。

 全体的に自由気ままに生きているように見えながらも、心の奥底に「なにかに追い立てられているかのような」強烈な焦燥感をやどしているような業を感じさせる主演の沢城さんの演技が実に的確で素晴らしいですね。
 特に第2回なんかそうでしたが、「自分が物語の中心にいられないと猛烈にさみしそうな表情になる」非常にチャーミングでめんどくさい人物像をバッチリ体現しています。世間の空気なんか読んでたら「ふ~じこちゃ~ん♡ 」って追いかけられるようなヒロインにはなれないんですね。
 沢城さんはほんとに20代なんですか!? とにかくうまいんですよねぇ。全体的にそれまでの「3人の峰不二子(2人じゃないよ!)」の声を精巧にバランスよく継承した演技を展開していながら、決める部分はスッと沢城さん自身の味わいをさしこんでくるのです。若くてうまいんだから文句のつけようがありません。

 沢城さんにかぎらず、作画も声優陣も全体的にテンションが高いのがいいですねぇ。
 なんてったってクリカンさんにとっては「初の TVシリーズ」になるんだし、いさぎよくオリジナリティを優先させている山寺さんのハードボイルド銭形もいい感じです。よわい80を目前にひかえて「次元イズムの決定版!」みたいなエピソードをなんなくやりきっている小林さんもおとろえ知らず。
 あとはも~、なんといっても音楽担当の菊地成孔(なるよし)のやりすぎ感!! 貴腐ワインのようにあまく、ふきのとうの天ぷらのように苦い。オトナじゃ~ん!

 ところで、こういった「原点回帰のさらに原点回帰」といったコンセプトを拝見すると、自然と思い起こしてしまうのが2008年にフジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」で放送された『墓場鬼太郎』なのですが、あれは中盤におかれた中川しょこたん演ずる初代猫娘こと「寝子(ねこ)ちゃん」のエピソードが立ちすぎてしまったために、それ以降の最終回にいたるまでのテンションが多少下落してしまった感がありました。

 ぜひとも『峰不二子という女』のほうは、同じ轍を踏んで「ルパン一味が出そろったとたんになんか落ち着いちゃった……」みたいな流れにならないようにがんばっていただきたいと!!

 まぁそんな感じでいろいろほんとに楽しませてもらえそうなこの作品なのですが、ちょっとひとつだけ、私が非常に危惧している問題があります。これ、アニメ観た人ならみんなそう感じておられるかと思うんですが……

峰不二子さんのおっぱいの価値がものすごいデフレを起こしている!!

 これはヤバい! これはいけませんよ~!!
 オープニングからカラダ張りすぎです。峰不二子さんの肢体で興奮できなくなったら、明日から日本男児はいったいなにをエロ指標にして生きていけばいいというのでしょうか。知ったこっちゃねぇか。
 まだ最初の2回くらいだったら新鮮なんですけど、最終回付近になって「あぁ~、またおちちほうり出した。」みたいなアクビ感が出てくることの決してないように、製作陣には鋭意努力していただきたい。エロは物理的数値じゃない。「希少性」なのだ!!

 『峰不二子という女』、がんばってくださ~い。応援しています!
 応援してるから、TV じゃない方法で観ているわたくしを許して……ダメ? じゃあ友だちの家にあがりこんで観ます。


 さて……と。ずいぶんと『峰不二子という女』の話題だけで字数をさいてしまいましたね。
 今回は映画『篤姫ナンバー1』のことをメインにすえたかったんですけど、まぁこっちのほうは要点だけちゃちゃっとまとめちゃいましょうか。前回の『スケバン刑事』ででもいろいろ言っちゃったし。

 『篤姫ナンバー1』は、あらすじのまんま、非常にどストレートな「タイムスリップコメディ」です。

《あらすじ》
 嘉永六(1853)年秋。薩摩藩主・島津斉彬(なりあきら)の養女となった17歳の今和泉篤子(いまいずみ あつこ)、通称「篤姫」は、徳川将軍家への輿入れのため、薩摩から江戸城への道中にあった。しかし、不安に揺れる篤姫は、自らの宿命に抵抗しようと決意し箱根の山中で逃走を計る。それを追うのは世話係のタエとくノ一のミツ。2人の説得にも駄々をこね続ける篤姫がふと空を見上げると、ほうき星の不思議な光が3人を包み……気づけばなんと、160年後の現代日本へとタイムスリップしていた。偶然出会ったカップルの有村里美と野田雄介の同棲先のマンションになりゆきで住みこむことになった篤姫たちは、激しすぎるカルチャーショックに驚きつつも興味津々。翌日、里美が働く職場へ社会見学を希望する。そこはなんと、銀座の高級クラブだった。クラブのママ・葵に気に入られた篤姫は、「ここはまさに大奥よ!」とホステスという仕事の尊さを説かれ、みずからもホステスとして働くことになり……

《キャスト》
島津 篤子   …… 石川 梨華(27歳)
藤山 俊太郎  …… 菊田 大輔(23歳)
侍女のタエ   …… 中澤 裕子(38歳)
くノ一のミツ   …… とっきー(20歳)
有村 里美   …… 佐藤 寛子(27歳)
野田 雄介   …… 山崎 裕太(31歳)
葵ママ      …… 秋本 奈緒美(49歳)
俊太郎の叔父  …… 草刈 正雄(59歳)
クラブのボーイ …… ダンディ坂野(45歳)
クラブの常連客 …… つんく♂(43歳)
ホステスのアミ …… 吉澤 ひとみ(27歳)


 こんな感じなんですけど、前回の『スケバン刑事』記事なんか1万字こえてましたからね。こっちはシンプルにいきましょう。

 『篤姫ナンバー1』にかんしては、これはもう頭をカラッポにして楽しむ純然たるコメディなので、細部へのせせこましいツッコミはするだけ野暮ってなもんなのですが、そういったところは抜きにして、いいなと思った点が2つと、もうちょっとがんばってよ!と思った点が2つ。


アゲ~!その1

 お話は見ての通りの「タイムスリップもの」なのですが、序盤の展開で、江戸時代から現代へと飛んできてしまった篤姫一行は意外とビックリしません。現代人が乗り回している自動車を見ても、「あぁ~、江戸ではこういう籠が使われてるんじゃなぁ。」みたいな感じです。
 つまり、もともと「江戸」という未知の先進都市へおもむく覚悟をしいられていた3人にとっては、行く先が「160年後のメガロポリス東京」に変更になろうがそれほどの驚愕はなかったということになるのです。知らない常識のある場所に行くという点では江戸城の大奥も銀座の高級クラブも篤姫にとっては同じような戦場だったということで。

 そのへんの経緯があるので、3人はしちめんどくさいカルチャーショックの連続描写をかる~くすませて物語の本筋に突入していきます。つまり、お話をスムースに流すために、主人公はただの江戸時代の人ではなく「行ったことのない江戸におもむく途上の篤姫でなければならなかった」必然があったということで、このへんの脚本の計算は実にうまいものがあったと思います。

 また、3人がタイムスリップを経験した地点が「箱根の山中」だったというところもいいと思います。
 箱根の山中ということは人工の構造物以外はあんまり江戸時代と変わっていないということになるので、篤姫たちにとっては、

「出会った人たちの服装としゃべり方がヘン」
 ↓
「出会った人たちの乗っている籠が異常に高速だし箱根の街の灯りも異常に明るいのでヘン!」
 ↓
「江戸に着いたらお城の天守閣よりも高い真四角なやぐらが何百本と建っているのでヘン!!」

 といった段階的なショックになるので非常にからだにやさしいんです。
 特に、らんらんと輝く東京タワー(もちろん初代)が3人の眼前に立ちはだかるショットでオープニングテーマが始まる演出は、ベタでありながらも、「やっぱ東京といったら東京タワー!」というところをきわめてまっとうに主張していてすごくよかったです。

 こんな感じで、序盤のお話の流れが非常にていねいだったのが好感触でしたねぇ。やっぱりタイムスリップ映画は序盤が命ですから。どの映画でもそうか。
 映画の『テルマエ・ロマエ』の方はどうなりますかねぇ~。そっちも楽しみ。


アゲ~!その2

 「日中のうす暗いマンション室内」という風景を演出にたくみに取り入れていたのが、私にとってはとても新鮮だったのでよかったです。

 わかりますかね……青空の広がっているいいお天気の日って、日中は室内の電気を消して過ごしていることが多いですよね。
 そのひとときってさぁ、どんなに外が明るくても部屋の中はちょっと暗くなるじゃないですか。ベランダだって、マンションで上にも階がある場合はひさしのせいで暗くなりますよねぇ。
 そうなると……なんとなくお日さまに明るく照らされている外の世界に自分の部屋だけ取り残されちゃった、みたいな気分になってブルーになることって、ありません?
 ここ! このビミョ~にしのびよる都会のかげりみたいなロケーションが、主人公と恋人との「別れの予感」みたいなものを感じさせる電話での会話シーンに使われていたんですよ。天気のいい東京の街をバックにして、うつむき加減にベランダで電話をかけている石川梨華さんのシルエットが、的確に孤独感とさみしさを言いあらわしていて非常に心に残ったんです。

 もう、そんなシチュエーションを取り入れている映画なんてだいぶ前からあるのかもしれませんけど、現代の生活に当たり前みたいに存在しているありきたりな風景を映画の劇的なシーンに組み込もうとするチャレンジ。こういうのが、お金ばっかりかけた映画らしい絢爛豪華なシーンよりもよっぽど印象に残るんだから不思議ですね~。ダレがちな中盤にあえておかれたこの静かなシーンを私は大いに買いたいです。


サゲ~!その1

 いわば、タイムスリップしてきてしまった篤姫一行は物語の中の「ボケ役」になるわけなのですが、彼女たち3人を住み込ませて江戸時代に送り返す手はないものかとあれこれ考えてくれる里美と雄介のカップルは「ツッコミ役」となるはずです。

 ちょっとね~、カップルを演じた佐藤寛子さんと山崎裕太さんのコンビにパワーが足りなかったかな!?
 わけのまったくわかんない3人組を相手に、親身になって問題を解決しようとする「いいひと感」はありあまるお2人だったんですが、まじめ過ぎて物語全体のテンションを上げる役割は果たしていなかったような。特別悪くもないんですけど、印象にも残らないんだなぁ!
 佐藤さん、やせた……ていうか、やつれた? ふけた、とまでは言いませんけど、10歳年下の役をド根性で演じている石川さんと同い年とはちょっと信じがたい年齢相応の顔つきになっておられました。もっとご飯食べてお肉つけて!!


サゲ~!その2

 プログラムがひどい。

 映画館に入ってプログラムを買おうとしたら、お店の方に「300円です。」って言われたんですよ。
 「えっ!? 安い!! ふつうの半額以下じゃん。」と思って買ったら、見開き2ページのプログラムでした。冊子でもないですねぇ。

 でも、それはどうでもいいんです。300円でオールカラーだし、なんてったってプログラムは気分を盛り上げるために買うものですから。正直言って内容はどうでもよろしい。最低限の情報を載せていてくれたらいいんです。

 ところが、この『篤姫ナンバー1』のプログラムは「最低限の情報」も載っていない……
 具体的に言うと、セリフのある役で映画に出演していた俳優さんの名前が全員ぶん載っていないんですよ。
 上にあげたメインキャストは無論フォローされているんですが、クラブのマネージャーや俊太郎の親友といった重要なキャラクターを演じた俳優さんの名前さえ記載されていないんです。これは……いくらなんでも、演じた方々に失礼じゃない?
 私個人としましては、ホステスになった篤姫にかわいらしいイタズラをしかける2人のホステスのうちの「ベッキー似の小柄な女優さん」が誰なのかがぜひとも知りたかったのですが。エキストラまでとは言いませんけど、プログラムと銘打つんだったら、その映画に不可欠な役割で参加した役者さんやスタッフさんの名前くらいは全部わかるようにしていただきたいんですけど……どんなもんでしょうか。

 あと、プログラムの中での「エグゼクティブプロデューサー・つんく♂」の説明文の中で、つんく♂さんの名前の読みが「づんく」になってますよ!!
 そこ!? よりによってそこを誤植する!? プログラムを製作した人間に悪意があるとしか思えませんよ!! さては秋葉原の手のものか? こしゃくなまねをしよるわ!


 まぁ、『篤姫ナンバー1』にかんしてはこんな感じでした。
 予算が厳しそうなのは一目瞭然だったのですが、そんな中でも良作を提供しようとする姿勢がスタッフ、役者さん双方に感じられたのがなによりでしたね。この1歩は決してムダではありません。みんなでがんばりましょう!

 最後に、「アイドルを好きになるっていうのは、こういうトクもあるんだなぁ~。」と感じたことを。

 私、日中の公園で自分の子どもを遊ばせながらベンチに座っているホステス役の吉澤さんと石川さんとが静かに会話をしているシーンを観てはげしく感動してしまいました。

 10年前、彼女たちはヘタッピな演技を笑顔とテンションでごまかしながら、必至に毎週、コントコーナー『ハロモニ。劇場』という名の戦場でしのぎをけずっていたのです……頑固一徹のめおとが、こんなに大きくなりんさって。

 あれから時はたち、石川さんは主人公だから若い役をやってはいますが、吉澤さんは子どもがいてもまったくおかしくない実年齢のお母さんの役を落ち着いたたたずまいで演じています。

 確実に時は流れている。そういったことをしみじみ感じさせてくれるのが「アイドルであり続けることの途上に起こるつれづれ」なわけなんですねぇ。そういう意味でも、好きな人に引退されてしまうのはホッとするところもあるけれど、ちょっと寂しくもあるんですね。


 はいっ、それじゃあ次回は、峰不二子さんや石川・吉澤ペアにも匹敵するような「ステキなレディ」つながりの話題に移っていきたいと思います~。

 どんなレディが出てくるかナ~? ヒントはたぶん、今あなたが開いている画面のどこかに隠れています!
 予想できた方は、次回の更新までにコメントに答えを送ってください。見事正解された方は、私と箱根に温泉旅行!! ダメ?
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