長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

まずは設定を確認しておきましょうや  『るろうに剣心』と『銀魂』、ふたつの明治維新  おいィイ!?の章

2012年02月29日 13時06分49秒 | 花咲ける「るろうに銀魂」ロード
 どうもこんにちは~いはいはい。そうだいなんだけど寒いねぇ~オイ!
 2月! フェブラリーの最終日ですよ!? 4年に1度の2月29日に雪かよ~。まいりましたねぇ。
 こんなに寒い2月はそうとう久しぶりなんじゃないでしょうか? でも、今週は19℃くらいになる日もあるらしいんだぜ! もうちょっとスムースに春になってくださいなぁ~。


 さてさて、今月ももうおしまいなのですが、数日前に思い出したように始まってしまった『るろうに剣心』×『銀魂』の検証企画の前提として、前回の『るろうに剣心』基本情報に引き続きまして、今回は『銀魂』の基本情報の紹介をさせていただきたいと思います。

 いやはや、こっちもこっちでコミックスが40巻以上も続いているビッグタイトルなんでねぇ。もうタイヘ~ン!!


『銀魂(ぎんたま)』(作・空知 英秋)
集英社『週刊少年ジャンプ』で2004年1月から連載中(コミックスは2012年2月時点で通算43巻)
『銀魂』のスピンオフ作品である小説『3年 Z組 銀八先生』(作・大崎 知仁)も2006~11年に集英社ジェイブックスから全5巻で刊行

 作者の初連載作品(24~32歳現在)となる「SF人情なんちゃって時代劇コメディー(作者の命名)」。
 主人公が周囲の面々と繰り広げるドタバタギャグコメディがストーリーの基本路線ではあるが、感動を誘う人情話やバトルアクションなどシリアスな展開になることも多い。独特の長大ながら巧緻でテンポのいいセリフ回しが特徴で、ギャグはマニアックなパロディ、ハードな下ネタ、業界の内輪ネタ、本作品の自虐ネタなど。NHK大河ドラマ『新選組!』の放送年に連載がスタートされ、江戸幕末期を中心とした歴史上の人物をモチーフにしたキャラクターが多数登場する。
 連載初期は誌上アンケートの結果が芳しくなく連載順位も低迷していたが、その後じわじわと人気が上がり、2011年7月時点で累計発行部数は3600万部を記録している。
 基本的には1~3話程度でエピソードが完結するが、まれにシリアスかつバトルアクション中心の長編が描かれることもある。ただし「モンハン編」以降はコメディ中心の長編が展開されることもある。
 深刻な内容のエピソードが続いた後は、気楽な短編になることが多い。
   
あらすじ

 江戸時代末期、「天人(あまんと)」と呼ばれる異星人達が襲来した。まもなく地球人と天人との間に十数年にも及ぶ「攘夷戦争」が勃発。数多くの侍、攘夷志士が天人との戦いに参加した。しかし、天人の絶大な科学力を前に弱腰になった幕府は、天人の侵略をあっさりと受け入れ開国してしまう。そして、幕府は天人による傀儡政権となり、天人達が我が物顔で江戸の街を闊歩するようになった。一方、国や主君のために天人と戦った攘夷志士達は弾圧の対象となり、他の侍達もその多くが「廃刀令」により刀を失い、戦う気力を失っていた。
 天人の襲来から20年後、剣術道場の跡取りの志村新八は、剣術を生かす道もなく、意に沿わないアルバイトで姉である志村妙と生計を立てていた。そんな新八の前に風変わりな一人の侍が現れる。いまだに変わらない侍魂を持った男、その名も坂田銀時。銀時の男気に惹かれた新八は、侍の魂を学ぶために彼の営業する便利屋「万事屋(よろずや)銀ちゃん」で働き出す。やがて万事屋には、宇宙戦闘種族である夜兎族(やとぞく)の少女・神楽(かぐら)や規格外に巨大な犬の定春(さだはる)が転がりこんでくる。
 そして、万事屋ゆえに江戸のあらゆる厄介ごとに首を突っこむようになった銀時たちは、江戸の治安を守る武装警察集団・真選組(しんせんぐみ)や、銀時の過去を知る侍達など、様々な人間や天人と関わりあっていくことになる。

主な長編エピソード(その他にも2~3回分連続している中編エピソードが多数ある)

「星海坊主(うみぼうず)篇」
 神楽の父である夜兎族の伝説の戦士・星海坊主が初登場する
 第57~63話(コミックス第7~8巻)、アニメ版第40~42話

「紅桜(べにざくら)篇」
 高杉晋助ひきいる過激派攘夷集団・鬼兵隊が復活する
 第89~97話(コミックス第11~12巻)、アニメ版第58~61話、アニメ劇場版

「柳生篇」
 柳生家と柳生九兵衛が初登場
 第110~123話(コミックス第13~15巻)、アニメ版第76~81話

「芙蓉(ふよう)篇」
 科学者・林流山が製造した「からくり家政婦」が暴走してクーデターを起こす。
 第140~146話(コミックス第17巻)、アニメ版第69~71話

「真選組動乱篇」
 真選組参謀・伊東鴨太郎をめぐる陰謀劇
 第158~168話(コミックス第19~20巻)、アニメ版第101~105話

「竜宮篇」
 海底にある竜宮城の主・乙姫が江戸侵攻を開始する
 第174~182話(コミックス第20~21巻)、アニメ版第115~118話

「モンハン篇」
 ゲーマー星人を倒すためにオンラインゲーム『モンキーハンター』をプレイする銀魂たち
 第187~192話(コミックス第22巻)、アニメ版第121~123話

「幽霊温泉旅館篇」
 無数の霊が巣食う幽霊旅館へ来た銀時一行
 第196~201話(コミックス第23巻)、アニメ版第131~134話

「新八の文通篇」
 見知らぬ少女と文通をすることになった新八
 第203~206話(コミックス第24巻)、アニメ版第126~128話

「吉原炎上篇」
 巨大地下遊郭都市・吉原の「夜王」鳳仙と銀魂たちとの対決
 第210~228話(コミックス第25~26巻)、アニメ版第139~146話

「寺門通オフィシャルファンクラブ篇」
 江戸のアイドル・寺門通のオフィシャルファンクラブの座を賭けた新八と土方十四郎との決戦
 第239~245話(コミックス第28巻)、アニメ版第157~163話

「たまクエスト篇」
 電脳ウイルスに冒されたからくり家政婦たまの体内に潜入する万事屋一行
 第247~253話(コミックス第29巻)、アニメ版第167~170話

「月詠(つくよ)篇」
 吉原の月詠と彼女のかつての師・地雷亜との因縁の対決
 第254~262話(コミックス第29~30巻)、アニメ版第177~181話

「人気投票篇」
 『ジャンプ』で実際におこなわれた第2回キャラクター人気投票の順位結果をめぐる血みどろの死闘
 第265~268話(コミックス第31巻)、アニメ版第182~184話

「野良猫篇」
 たたりでネコになってしまった銀時
 第275~279話(コミックス第32巻)、アニメ版第190~192話

「陰陽師篇」
 江戸を守護する陰陽師の集団「結野衆(けつのしゅう)」と「巳厘野衆(しりのしゅう)」との対決
 第282~289話(コミックス第32~33巻)、アニメ版第195~199話

「かぶき町四天王篇」
 かぶき町の覇権をめぐる四天王間の大抗争
 第297~309話(コミックス第34~35巻)、アニメ版第210~214話

「エリザベス篇」
 桂小太郎の腹心・エリザベスの正体をめぐる地球の存続をかけた大戦争
 第353~360話(コミックス第41巻)、アニメ版第232~236話

「バラガキ篇」
 ふたつの武装警察集団「真選組」と「見廻組(みまわりぐみ)」との本格的な対立
 第365~370話(コミックス第42巻)、アニメ版第244~247話

「金魂篇」
 銀時そっくりの男「坂田金時」が現れる
 第372~380話(コミックス第43巻)、アニメ化は第2期では実現しなかった

世界観

 宇宙の知的生物・天人諸族によって開国を強要され、高度な銀河文明が導入された江戸のかぶき町を主な舞台とする。
 本作で描かれる江戸の風景は、木造の長屋が立ち並び、着物をまとってまげを結った者たちが行き交うという時代劇らしいものが目立つが、その一方で、携帯電話、電子レンジ、TV、コンピュータゲームなど、21世紀現代の水準に近い科学技術の産物も登場している。また、宇宙船やアンドロイドなど未来レベルのものも含まれており、サイバーパンク風の事件に見舞われることもある。
 「天人」は地球に来訪している異星人達の総称であり、特定の種族の呼称ではない。天人は種族単位で独自の星系国家を形成している。物語において確認された天人国家の大使や大使館としては、戌威族(いぬいぞく)の戌威星大使館、茶斗蘭(ちゃとらん)星大使などがある。
 徳川幕府は傀儡政権として存続している。当代の征夷大将軍として「徳川茂茂(しげしげ)」が登場している。

 作中では登場キャラクターの愛用品や、読者の興味をひくアイテムなどが多く登場し、名称は基本的に現代に実在するものをひねったものになっている。
 死んだ魚の目をした正体不明のマスコット玩具「ジャスタウェイ」、あの『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の主人公をもじったウイルス兵器「 RYO-II(リョウツー)」、昔話の『浦島太郎』をもとにした竜宮城の老化促進兵器「玉手箱G」、『機動戦士ガンダム』の主役モビルスーツに似ている巨大人型機動兵器「頑侍(がんさむ)」、現代の一般的な新聞とまったく同じシステムの「大江戸新聞」、ワイドショー番組「 THE EDO(ざ・えど)」、人気バラエティ番組「歌っていいとも!」、一流ゲーム企業「弁天堂」の最新家庭用ゲーム機「OWee(オヴェェ)」と人気ゲームタイトル『バキボキメモリアル』『モンキーハンター』『ラブチョリス』、缶コーヒー「親分(ぼす)」、メイドロボットの「からくり家政婦・悦子ちゃん」、『銀魂』の世界で発行されている人気マンガ雑誌『ジャンプ』で連載されている探偵劇画『ギンタマン』などなど。

重要用語

真選組(しんせんぐみ)
 江戸の治安を守る武装警察組織。攘夷浪士の取り締まりが活動の中心。史実の「新撰組」がモデル。

見廻組(みまわりぐみ)
 真選組と同系列の武装警察組織。名門のエリートを集めて結成された。史実の「京都見廻組」がモデル。

かぶき町
 本作の主な舞台となる江戸の歓楽街。万事屋メンバーを始め、物語の登場人物のほとんどがこの街で活躍している。泥水次郎長率いるやくざ組織「溝鼠組(どぶねずみぐみ)」らの抵抗によって、完全な天人の支配下には置かれておらず、地球人が中心の街となっている。東京の新宿・歌舞伎町がモデル。

かぶき町四天王(かぶきちょうしてんのう)
 お登勢・西郷特盛・孔雀姫華陀(かだ)・泥水次郎長の4名を指す。4つの勢力が互いに牽制し合ってかぶき町の微妙な均衡を保っている。

ターミナル
 地球の実権を握った天人が、開国の際に江戸に造った宇宙船発着のための基地。地球のエネルギーが湧き出る場所である「龍穴」のエネルギーで動いており、江戸中のエネルギーが集束しているポイントでもある。攘夷志士にテロの対象として狙われることが多い。

始末屋(しまつや)
 もと幕府御庭番衆の猿飛あやめ(さっちゃん)の現在の所属団体。法で裁けない外道、悪党を報酬を受け取り討伐する裏の仕事人集団。「滅殺お仕置人」という、始末屋として役に立たないと判断された者を始末する対殺し屋の殺し屋集団も存在する。

御庭番衆(おにわばんしゅう)
 かつて江戸幕府を守ってきた秘密忍者集団。天人の実権掌握により一斉にリストラされてしまった。メンバーは服部全蔵や猿飛あやめら。史実の隠密組織「御庭番衆」がモデル。

快援隊(かいえんたい)
 坂本辰馬や側近の陸奥らが銀河宇宙を股にかけ商売する貿易艦隊。西洋帆船の形をした宇宙船がいくつかあり、武装もしている。史実で坂本龍馬が設立した貿易会社「海援隊」がモデル。

柳生家(やぎゅうけ)
 かつては将軍家指南役を仰せつかっていた剣術流派「柳生陳陰流」の当主一族。現当主の柳生輿矩(こしのり)、娘で次期当主の九兵衛、九兵衛の祖父の前当主である敏木斎、配下の柳生四天王らがいる。四天王筆頭の東城歩の日記から「裏柳生」という組織の存在が確認されている。史実の「柳生家」と「柳生新陰流」がモデル。

吉原桃源郷(よしわらとうげんきょう)
 夜王・鳳仙が作った江戸の地下に存在する巨大遊郭施設。「常夜の街」とも呼ばれており、住人の殆どが遊女達で占められている。宇宙戦闘種族・夜兎族の王にして宇宙海賊組織「春雨」の幹部でもある鳳仙が治めている。以前の吉原遊郭は地上に存在していたが天人襲来時に一度壊滅し、巨大な利権に着目した天人によって地下に復興させられた。存在は違法なのだが、幕府首脳部と春雨に深い関わりがあるため黙認されている。史実の「吉原遊郭」がモデル。

攘夷戦争
 天人が地球にやって来てから約20年間続いた星間戦争で、坂田銀時は戦争の後期に参加してゲリラ戦を展開していたらしい。最終的に攘夷志士勢力は天人だけでなく幕府からも討伐され終結した。

攘夷志士
 国を救うために天人を排除しようとする攘夷活動に参加していた者。天人に支配されている幕府を倒すためにテロ等の過激な行動を取る者も少なくないため真選組の取り締まりの対象になっている。現在は「攘夷党」、「鬼兵隊」、「萌える闘魂」、「廻天党」、「過激派」など様々な組織に分裂して活動している。

鬼兵隊(きへいたい)
 高杉晋助がかつて攘夷戦争中に統率していた攘夷志士の義勇軍。戦争終結時に一度壊滅するが、現在は河上万斉(表の顔は人気音楽プロデューサーのつんぽ)、来島また子、武市変平太、岡田似蔵らの主要メンバーを集い復活している。史実で高杉晋作が結成した長州藩の軍事組織「奇兵隊」がモデル。

天導衆(てんどうしゅう)
 江戸幕府を裏で操り国の実権を握る、12人で構成される謎の集団。上位にあたる天人と思われる。幕府の警察庁も取り締まることができない。

春雨(はるさめ)
 天人で構成された宇宙海賊組織で、銀河系最大の犯罪シンジケート。非合法薬物を主な収入源としており、地球でも密売を行っている。組織系統は元老がトップに立ち、その下に提督と十二師団、さらにその下の末端組織で構成されている。現在は自らの下部組織を壊滅させた銀時と桂小太郎の首を獲るため、高杉が率いる鬼兵隊と手を組んでいる。万事屋の神楽の兄・神威(かむい)はこの第七師団の団長となっている。


TVアニメ版『銀魂』(テレビ東京で2006年4月~10年3月、2011年4月よりアニメ第2期『銀魂'』が放送中)

 2005年の「ジャンプフェスタアニメツアー」での約30分間のオリジナルアニメの公開を経て、2006年4月4日よりテレビ東京の火曜19時00~30分で放送がスタートし、2006年10月からは木曜18時00~30分の放送枠に移動した。
 2008年5月に監督が藤田陽一に引き継がれ、高松信司は監修となった。
 2010年3月25日をもって、アニメ第1期を放送終了(全201話)。2010年4月~11年3月には特選再放送番組『よりぬき銀魂さん』(テレビ東京月曜18時00~30分)が放送されていた。
 2011年4月からアニメ第2期『銀魂'』の放送が開始された(放送時間枠は『よりぬき銀魂さん』と同じ)。タイトルの『銀魂'』は便宜上『'』をつけているだけであり、読み方は今までと同じ『銀魂』のままである。
 放送の中断期間はあったが、第1期と第2期とをあわせた通算の総話数(2012年2月時点で271話、放送248回)では、本作がテレビ東京における最長寿アニメ番組となる。

 ゴールデンタイム前後の放送枠ながら、シリーズ構成の脚本家・大和屋暁(やまとや あかつき)と総監督・高松信司の手腕により、原作のテンションと毒を巧みに再現し、過激な部分を含めてほぼ原作に忠実なアニメ化がなされた。
 アニメ版のオリジナル要素として、世代ギャグや名作パロディ、高松監督お得意のメタフィクションネタなども積極的に映像化され、放送枠移動や打ち切りの危険性、製作ペースの原作マンガへの追いつき、製作費や画面アスペクト比といったアニメ製作の裏側までもが表現される。
 「放送中にアニメ版の製作ペースが原作マンガの単行本化を追い抜いてしまう」という異例の事態が起こり、第136話、第188話、第195話の後半部からアニメ第1期最終回までは、該当する原作エピソードが単行本化される前にアニメ版で放送された。同様にアニメ版4年目のほとんどのエピソードが『ジャンプ』に掲載されてから短期間でアニメ化された。

監督・監修 .... 高松 信司(『こちら葛飾区亀有公園前派出所』『スクールランブル』)

声の出演
坂田銀時  .... 杉田 智和
志村新八  .... 阪口 大助
志村妙   .... 雪野 五月
神楽    .... 釘宮 理恵
桂小太郎  .... 石田 彰
高杉晋助  .... 子安 武人
近藤勲   .... 千葉 進歩
土方十四郎 .... 中井 和哉
沖田総悟  .... 鈴村 健一


アニメ劇場版『銀魂 新訳・紅桜篇』(2010年4月公開 95分)

 原作の中でも人気の高いエピソードである「紅桜篇」を新たな解釈で再構成している。
 全国90スクリーン公開ながら、全国の劇場で初日はほぼ全回満席という盛況となり、公開初日2日間で動員16万人、興行収入2億円を記録し、映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第4位となった。これはアニメ映画の初動成績では『サマーウォーズ』(2009年8月公開)を超える勢いとなる。興行収入も最終的に10.7億円を記録した。

原作・アニメとの相違点
 原作・アニメではエピローグにしか登場しなかった真選組や、「紅桜篇」以降に登場した神威らも登場する他、銀時たちの過去がより詳細に描かれている。
 TVアニメ版の映像も使用されているが新作カットも多く作画されており、背景画を新たに書き下ろす、登場人物の色彩がより鮮明に直されているなどの修正が施されている。

監督 .... 高松 信司
脚本 .... 大和屋 暁(『武装錬金』『人造昆虫カブトボーグ V×V』)



 やっぱ長くなっちゃった~!!
 そんじゃまた、ここからどう広げるかにやんわりご期待ください。
 まった来月~ん。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

まずは設定を確認しておきましょうや  『るろうに剣心』と『銀魂』、ふたつの明治維新  おろ~!?の章

2012年02月27日 13時58分01秒 | 花咲ける「るろうに銀魂」ロード
 どうもこんにちは~、そうだいでございますよ。
 千葉は今日はいいお天気ですねぇ。まだ寒いですけど春は近いなぁ~コリャ。

 おととい25日の土曜日に、東京の恵比寿エコー劇場に行ってお芝居を観てきました。

ブルーカバーアクターズ・特別公演『努力しないで出世する方法』(演出・宇治川まさなり)

 これ、実は約1年前の2011年3月に笹塚の劇場でやっていたのも私は観ているんですが、今回もまた観に行ってしまいました。
 演出家は同じで流れもだいたい変わっていなかったのですが、キャスティングが全体的に一新されていること(公演全体は3ヴァージョンのキャスティング)と、劇場の客席が観やすい角度で舞台全体を見渡すことができたので、去年とはまた違う楽しみ方ができて意外と新鮮でしたね。お客さんも大入りでしたなぁ。
 私が観たヴァージョンで主演をつとめていた伊藤祐輝さんがよかったですねぇ。単純な2枚目じゃなくて嫌なところも弱いところもあるキャラクターを、基本的にコメディであるこの作品の中で重くなりすぎずに、見せかけと本音を絶妙なバランス感覚で行き来しながら演じている運動神経のよさに目を見張りました。他の役者さんも熱演でしたけど、自由度の高さが1人だけ違っていましたねぇ。うまいもんだなぁ。

 この作品は「特別公演」ということになっているのですが、これは去年、3月に上演した時にあの東日本大震災が起きてしまって11日以降の公演が中止になってしまったという経緯への想いをこめてそういう前置きになっているのだそうです。ただし問題のその日は夜の公演のみの予定だったので、上演中に発生という最悪の事態にはならなかったようで。地下ですからねぇ、笹塚のあの劇場。
 いや~、客席にしても舞台の上にしても、上演中にあんな揺れが起きていたらなにができただろうかねぇ。恐ろしいもんですよ。

 そうそう。確か私が観たのは3月9日くらいの回だったんですよ。それで、そのあたりのことをこの『長岡京エイリアン』でタッタカターと11日の昼間につづっていたらあの大地震が起きたんでしたっけ。あの日も天気はよかったなぁ。
 もう1年になろうかとしてるんですねぇ。なんだかんだ言っても、やっぱり時間は流れるんですよねぇ。当たり前だけど。

 幸いなことに私個人の生活が震災のおかげで激変したということはなかったのですが、それでも、1年前にこの作品を観た時には、私は今の日本とは「いくぶん違う」日本に生きていて、2日後のことなんてみじんも予想せずに楽しんでいたんだなぁと、せんもないことを考えながら家路に着きました。こうやって曲がりなりにも日記みたいなものを続けていると、こういうことに思いをはせられるからいいやね。


 さてさて、前回にでっかくブチあげてしまった『るろうに剣心』×『銀魂』というくわだてなのですが、なにはなくとも大前提として、それぞれの作品の世界観を知っておかなければなりません。

 ということですので! 今回はざざーっと、実にざざーっと両作品の基本情報をさらっておきたいと思いま~っす。


『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚』(作・和月 伸宏)
 マンガ家・和月伸宏の初連載作品(23~29歳)
 集英社『週刊少年ジャンプ』1994年5月~99年11月連載(全255話)+番外編2話
 2012年5月から『月刊ジャンプスクエア』で新シリーズの連載開始予定
 ジャンプコミックス全28巻、完全版全22巻、コミック文庫版全14巻予定(現在順次刊行中)

 明治10年代の日本が舞台。登場人物や武術の流派は基本的にフィクションだが、赤報隊や新撰組、明治11年(1878年)5月14日の「大久保利通暗殺事件」など、物語の転換点で史実の出来事をからませている。
 「『ジャンプ』で時代劇はうけない」、「明治時代はマンガにするには難しすぎる」といった前評判を跳ね返して大人気を博した。登場人物の名前に作者の出身地である新潟県、特に旧越路町を含めた長岡市に関係のある地名・神社の名前が多く使われている。
 ジャンプコミックス版と完全版をあわせた累計発行部数は2011年1月時点で5401万部を記録している。
 本編終了後に、後日談的な読み切り作品として『春に桜』(1999月12月発表)、『弥彦の逆刃刀』(2000年1月発表)の2作が存在する。『弥彦の逆刃刀』については発表当時に作者自身が「これで剣心の物語は完結です。」と語っていた。
 剣心の流派である「飛天御剣流(ひてんみつるぎりゅう)」は、本作品の他に『戦国の三日月』という読み切り作品にも登場する(一部の作品では名称が「飛天三剣流」になっている)。

完全版
2006年7月~07年5月に全22巻の完全版が刊行された。ジャンプコミックス版には未収録であった『春に桜』と『弥彦の逆刃刀』も収録。
表紙は描き下ろし。カバー下にはその巻の表紙になった登場人物を再デザイン・再設定した「剣心再筆」が載っている。
 奇数巻の初版には「るろうに短信」というチラシが付属しており、その月に発売された巻の表紙を飾る人物の解説と「月刊和月」という和月伸宏作品の登場キャラクターをゲストに呼んだ企画が載っている。
 第17~20巻の初版は小冊子としてコミックス版に載っていた作者のフリートークを収録した「時事随想拾遺」、登場人物の製作秘話を収録した「設定秘話拾遺」がそれぞれ上下巻で付属される。
 完全版のガイドブックとして2007年6月に『剣心皆伝』が刊行された。

あらすじ

 江戸幕末期に「人斬り抜刀斎」として恐れられた伝説の剣客・緋村剣心(ひむら けんしん)。明治維新後は「不殺(ころさず)」を誓い、流浪人として全国を旅していた。江戸の剣術道場の一人娘・神谷薫との出逢いや、同じ激動の時代を生き抜いた宿敵たちとの戦いを通じて、贖罪の答えと新たな時代での生き方を模索していく。

東京編
 序盤のエピソード群を便宜的にまとめた名称。主に剣心と神谷薫、明神弥彦、相楽左之助の出逢いなど。単行本ではエピソード毎に「明神弥彦編」「斬左編」「黒笠編」「高荷恵編」「石動雷十太編」とされている。TVアニメ版ではこれらに「真紅の海賊編」が加わる。

京都編
 志々雄真実(ししお まこと)一派の武力による明治新政府転覆計画を阻止する。戦いの場は京都と指定されたため、剣心たちも東京を離れ京都におもむくこととなった。発端の「斎藤一編」は東京が舞台であるが、京都編の一部と解釈されている。

人誅(じんちゅう)編
 幕末時代に姉で剣心の妻でもあった巴を剣心に殺された雪代縁(ゆきしろ えにし)を中心に、抜刀斎への復讐を目的に集まった集団を相手に剣心が苦悩しつつも戦う。編名の由来は、天が裁かぬならば自分達が裁くという意味で縁達が使用した「人誅」という言葉から。
 この中で剣心が語る幕末時代のエピソードは、後に「追憶編」として OVA版の原作となった。

※物語本編の時代設定
明治11(1878)年2月~明治15(1882)年8月

『春に桜』
 明治16(1883)年春。剣心たちは高荷恵、四乃森蒼紫(しのもり あおし)、巻町操と再会して花見を楽しみ、そこで相楽左之助や斎藤一の近況を耳にする。公式ファンブック『剣心華伝』と完全版最終巻に収録されている。

『弥彦の逆刃刀』
 剣心の愛刀・逆刃刀(さかばとう)を受け継いだ明神弥彦が剣術の出稽古に赴いた先で、脱獄囚による立籠り事件が発生する。完全版最終巻に収録されている。


『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚』の原型となった読み切り作品

『るろうに 明治剣客浪漫譚』(1992年12月発表・コミックス版第3巻、完全版第3巻に収録)
・『週刊少年ジャンプ増刊号 ウィンタースペシャル』に掲載された45ページの読み切り作品
・連載作品の「高荷恵編」の原型にあたる内容だが細かい設定は異なっている(年代設定は「明治十余年」と語られる)
・主人公である緋村抜刀斎の設定はほぼ同一だが、「剣心」という名前は使用されない

『るろうに 明治剣客浪漫譚』(1993年6月発表・コミックス版第1巻、完全版第1巻に収録)
・『週刊少年ジャンプ』に掲載された31ページの読み切り作品
・連載作品の1年前、明治10(1877)年に東京を訪れた抜刀斎が貿易商の令嬢・来迎寺千鶴の誘拐事件を解決するという正式な前日譚
・この作品でも「剣心」という名前は使用されない


ドラマCD版『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚』

「巻之一」(1994年12月)、「巻之二」(1995年3月)、「巻之三」(1995年7月)がCDブックおよびカセットブックで発売されており、のちの TVアニメ版とは異なる声優が演じている。

主なキャスティング
緋村剣心   .... 緒方 恵美
神谷薫    .... 桜井 智(TVアニメ版では巻町操役を演じている)
明神弥彦   .... 高山 みなみ
相楽左之助  .... 関 智一(OVA版『追憶編』では桂小五郎役を演じている)
相楽総三   .... 井上 和彦(アニメ劇場版では時雨滝魅役を演じている)
比留間喜兵衛 .... 青野 武
鵜堂刃衛   .... 石塚 運昇(TVアニメ版では「志々雄十本刀」の破軍乙の不二役を演じている)


TVアニメ版『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚』

 1996年1月10日~98年9月8日にフジテレビ系列で放送された。放送時間は1997年9月までは水曜19時30分~20時00分で、同年10月からは火曜19時30分~19時58分。全94話+未放送最終回1話。
 涼風真世(宝塚歌劇団の引退後)、藤谷美紀、八嶋智人、井上純一など、声優経験のない俳優が多くキャスティングされていた。94話ぶん放送されたが、放送されなかった第95話が存在し、終了後の1998年12月にソフト化された。
 関東地区での平均視聴率は12.2%であり、最高視聴率は第37幕『衝撃!折れた逆刃刀・天剣の宗次郎対剣心』の16.0%。
 原作との設定の相違が顕著で、「石動雷十太編」のように大幅なアレンジが加えられているエピソードもある。なお、アニメの「京都編」完結時点では原作マンガの「人誅編」も開始まもない時期だったことから、その後は4~10話ぶんで完結するアニメ版オリジナルのエピソード群が展開され、「島原編」、「勝海舟編(1996年10月に刊行された小説家の加来耕三によるノベライズ版が原作)」、「黒騎士団編」と続いて最後の「風水編」をもって放送終了となった。
 主題歌には番組スポンサーだったソニー・ミュージックエンタテインメントのアーティストが多数起用され、オープニング、エンディングともにアニメ演出はプロモーションフィルム的な色合いが濃く、主題曲が変わるごとに映像も新規に作り直していた。
 結果、主題歌の多くはヒットを飛ばし、JUDY AND MARY や T.M.Revolutionなど、ブレイクしたアーティストも数多い。

 原作者の和月伸宏は基本的にアニメ版の製作には関与しておらず、コミックス版のフリートークで内容の改変などに関する不満を発言していた。ただし、原作の作画でアニメに触発された部分も存在し、「京都編」では「安心して見られるようになった。」と語っており、シーンの演出を高く評価する放送回もあった。

 2011年4月発売の『月刊ジャンプスクエア』にて、約10年ぶりとなる新作OVA『新・京都編』の制作が発表された。

第95話『流浪の最果て・緋と瑠璃の絆は潮騒の中に』
 最終話として制作されていたが TV未放映になっていたアニメ版のオリジナルストーリー。1998年12月に VHS版、その後に DVD版が発売された。

声の出演
緋村剣心  .... 涼風 真世
神谷薫   .... 藤谷 美紀
明神弥彦  .... 冨永 み~な
相楽左之助 .... うえだ ゆうじ
斎藤一   .... 鈴置 洋孝
巻町操   .... 桜井 智
四乃森蒼紫 .... 安原 義人
志々雄真実 .... 池田 政典

総監督 .... 古橋 一浩(『ジパング』『機動戦士ガンダムUC 』)


アニメ劇場版『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚・維新志士への鎮魂歌(レクイエム)』(1997年12月公開 100分)
 ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント配給

あらすじ

 江戸幕末の慶応2(1866)年1月21日、薩長同盟の締結場所に「人斬り厳達」と呼ばれる剣客ら数名が襲撃し、護衛に当たっていた緋村抜刀斎は厳達と斬り合って彼を葬り去る。
 時は過ぎて明治11(1878)年。新しく建設された洋館を見物するために陸蒸気で横浜に向かった剣心一行は、その帰路で酔った外国人水兵が乱暴を働いている現場に遭遇する。水兵は悪行を止めろと主張する一人の女性・高槻朱鷺(たかつき とき)に矛先を向けるが、そこに時雨滝魅(しぐれ たきみ)という男が現れ、剣心と共に立ち向かい水兵の武器を剣術で破壊する。そこで互いを認め合う2人だったが、剣心は時雨に近づくなと斎藤一から忠告を受ける。
 時雨はかつて、親友だった「人斬り厳達」こと高槻厳達を自らの誤った判断で死なせたことに深い罪悪感を抱いていた。「薩長同盟」の会合の情報を入手した時雨ら江戸幕府陣営の会津藩士はその場所を襲撃しようとするが会合場所が特定できず、時雨の独断で厳達と二手に別れて探索することになる。誤りに気づいた時雨は急行するが厳達の救援に間に合わなかった。厳達の死に責任を感じている時雨は、罪滅ぼしとして明治時代に再び維新を起こすことを決意していたのだった。

声の出演(メインキャストは TVアニメ版と同じ)
時雨滝魅  .... 井上 和彦
高槻朱鷺  .... 宮村 優子

監督 .... 辻 初樹(『赤ずきんチャチャ』『遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX 』)
脚本 .... 大橋 志吉(『幽☆遊☆白書』『ヒカルの碁』)


OVA版
 TVアニメ版と製作スタッフが違っているため、画風が大きく異なる。

『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚・追憶編』(1999年2~9月発売・全4話 125分)
 主人公である緋村剣心が「人斬り抜刀斎」になるまでの経緯として、原作マンガ第1話より過去の物語を描く。その後は妻となる雪代巴との出逢いと別れ、そして「不殺」を誓うまでのエピソードが語られる構成。主人公が技名を叫ぶといったマンガ的な演出は排除され、実写の時代劇のように徹底したリアリティ重視の演出が施されている。また、大量の血が飛び散るといった凄惨なシーンも多い。

監督 .... 古橋 一浩
脚本 .... 十川 誠志(『テニスの王子様』『BLEACH』)


『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚・星霜編』(2001年12月発売・全2話 95分)
 原作マンガの後の剣心達の人生を独自の解釈で描いた OVA作品。物語序盤の剣心と神谷薫との出逢いから「人誅編」までが薫の回想という形で語られ、原作の十数年後である明治26(1893)年、剣を持てなくなった後も償いのための旅を続けた剣心が最期を迎えるまでを描く。登場人物は薫とその周辺が中心となり、明神弥彦と剣心と薫の一人息子・緋村剣路との次世代対決も展開される。「追憶編」と同じく TVアニメ版とは作画デザインが大きく異なり、ストーリーは暗く、剣心や薫の生き方も原作との相違が大きい。

監督 .... 古橋 一浩
脚本 .... 吉田 玲子(『猫の恩返し』『けいおん!』)


新・京都編(前後編 2012年3月21日に OVA前編が発売予定)
 原作マンガの「京都編」をリメイクし、前後編で製作予定。2011年12月に前編『焔の獄(ホムラのオリ)』が劇場先行公開された。後編は2012年夏完成予定。本作は物語が巻町操の視点で描かれている。

 声の出演はおおむね TVアニメ版からの続投となっているが、TVアニメ版で「斎藤一」役を演じていた鈴置洋孝の死去(2006年)のため、斎藤役には成田剣が新たにキャスティングされている。

監督 .... 古橋 一浩
脚本 .... 岡田 麿里(『黒執事』『放浪息子』)


実写映画『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚』(2012年8月公開予定)
 ワーナー・ブラザース映画の配給

おもなキャスティング
緋村剣心 .... 佐藤 健
神谷薫  .... 武井 咲
高荷恵  .... 蒼井 優
鵜堂刃衛 .... 吉川 晃司
斎藤一  .... 江口 洋介
武田観柳 .... 香川 照之

監督 .... 大友 啓史(『ハゲタカ』『龍馬伝』)
脚本 .... 藤井 清美(『豆富小僧』)


 すみません、案の定で長すぎたので『るろうに剣心』の方しかやれませんでした!!

 『銀魂』のほうはまた、次回のココロだ~。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

それじゃあ、おっぱ、おっぱ、おっぱじめっかぁ~!  『るろうに剣心』と『銀魂』、ふたつの明治維新

2012年02月24日 15時09分21秒 | 花咲ける「るろうに銀魂」ロード
 どうもこんにちは~。そうだいでございまっす。
 今日はほんとにあったかいですねぇ~!! まさしく春。
 ただ、明日はまた寒い雨だそうで....明日は東京にお芝居を観に行く予定があるんですけどねぇ。ヤだねぇ~。


 さて、今回はえら~く大きく出たタイトルとなってしまいました。

 実は私、高校時代にはご他聞にもれず、言わずと知れた『週刊少年ジャンプ』で連載されていた人気マンガ『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚』(作・和月 伸宏 1994年5月~99年11月)に夢中になっていたクチで、1996年1月~98年9月に放送されていたアニメ版もチェックしながら、

「いい曲には違いないんだけど....なんで『そばかす』?』
「よ~し、エンディングテーマになったし、いよいよこのバンドも一般的な知名度を広げ....あっ、さしかえられちゃった。」

 などと、作品の内容とは別のところでアグレッシブなアニメ製作スタッフの姿勢も気になっていました。

 そんな私だったのですが、『るろうに剣心』の約10年後の2004年1月から同じ『ジャンプ』で連載が開始されることとなった『銀魂(ぎんたま)』(作・空知 英秋)の内容を目にした時、なんとなくではあったのですが、そ~と~早い時期から、


「『銀魂』ってコレ、もしかしたら『るろうに剣心』のパロディなんじゃなかろうか!?」


 という感情をいだくようになっていたのです。

 もちろん、この予測は周囲の誰からも共感を得てはおりません!!

 周囲の友人にこの説をおそるおそる打ち明けてみると、反応はもれなく「えぇ~!? そんなことないでしょ。」や「ぜんぜん似てねぇよ~。ジャンルちがうでしょ!」といったものになります。そりゃそうよね....


 確かに、「パロディ」という言い方はあってはいないような気がします。そんな扱いにしてしまうと後に出てきた『銀魂』のほうが、『るろうに剣心』のどこかを盗んだような印象にとられかねない部分もあるんですが、そういうくだらないパクッたパクられたという関係ではないんですなぁ。

 私が言いたいのは、『るろうに剣心』と『銀魂』が、同じ骨子から各自まったく違ったオリジナルな世界を創造している、「根っこが同じネガとポジ」みたいな関係にあるんじゃなかろうか、ということなんですけどぉ....わかります?

 そして、私の言う「同じ骨子」というのは、

1、市井の没落した武家階級の若者が、正体不明の浪人と親しい関係になる
2、武家階級の若者は年上の女性と年下の男性(姉弟かそれに近い関係)
3、正体不明の浪人は過去の攘夷動乱期にそうとう伝説的な活躍をした武士
 ※『銀魂』の主人公・坂田銀時が出自から武士階級だったかは不明のようです
4、浪人は自身の過去を語らず、現在は一般市民にまぎれて生活している
5、浪人の宿敵にあたる人物もまた、攘夷動乱期に浪人と同じような立場で活躍していた武士
6、浪人の宿敵は着流し姿の軽装で顔に包帯を巻いている(巻いてる量はだいぶちがいますけど....)
7、浪人が「新撰組」といった歴史上の著名人たちと接触していくことによってストーリーが進む
 ※『銀魂』の場合は、歴史上の人物そのものではく、それをモデルにした架空のキャラクターが登場している
8、浪人は過去の経歴とは逆に現在は殺人行為を嫌っており、通常の日本刀は帯刀していない
9、浪人自身は好戦的ではないのだが、最終的に彼が驚異的な戦闘力を発揮することによって事件は解決する

 もっと他にあるかもしれないんですけど、思いつくかぎりはこんなところです。
 まぁね、9、は『るろうに剣心』と『銀魂』にかぎらない『ジャンプ』永久不変の法則みたいなものなんですが....

 こじつけかナ~!? こじつけかもね~。

 それに、逆の言い方をすれば、『るろうに剣心』と『銀魂』は上にあげたポイント以外の部分はぜ~んぶ違う!!といってもさしつかえないでしょう。

 だいいちマンガのジャンルからしてちがうんですから。

『るろうに剣心』 .... バトルアクション時代劇
『銀魂』     .... SF 擬似時代劇コメディ

 簡単に言いますと、各所にフィクション的な描写があるのは当たり前としても、『るろうに剣心』はいちおう「江戸幕末期」と私たちが生きている「現在」とのあいだに実際に存在した「史実の物語」として語られているのにたいして、『銀魂』は「江戸幕末期」からつながっているような体裁ながら、「現在」とはまったく連結できない「パラレルワールドの物語」になっているのです。だって宇宙人がいるんだぜ!?

 ただし、この2作品は歴史好きな人ならば誰もが一度は熱に浮かされる「幕末」という時代に想を得たものであるということは共通していながらも、題材に依存しない計り知れないオリジナリティの奔流によって、それぞれ『るろうにワールド』と『銀魂ワールド』という独自のジャンルを築いているといっても過言ではない状況となっているのです。
 『銀魂』は原作連載は当然のことながら、2006年以来、中断をはさみながらも日本アニメ界を常に震撼させ続けるアニメ版シリーズも現在にいたるまで継続させていますし、2010年にはアニメ劇場版も公開されました。
 いっぽう、10年以上前にいったん完結したはずの『るろうに剣心』も、なぜか今年に入って5月に『月刊ジャンプスクエア』で和月先生自身による続編シリーズの連載が開始され、8月にはなんと「人斬り以蔵」こと佐藤健くんの主演で実写劇場版が公開されるという活況ぶり。さぁ盛り上がってまいりました!!


 と、いうことでですね、これからは「2作品それぞれの明治維新(厳密に言えば『銀魂』の世界に明治維新は起きていないのですが)」の比較検証を、これからの『長岡京エイリアン』ではやっていきたいと思うんですけれども....

 これはヤバいですよ~!! 「アイドルグループ史」とか「ぬらりひょんサーガ」どころじゃねぇぜ!?
 何年かかるかわかったもんじゃありゃしねぇ....しかもどっちもリアルタイムで物語が拡大しているわけなんですから終わりが見えません。


 ということですので、この『るろうに剣心』VS『銀魂』企画は、なるべく連続させないで不定期の形でのんべんだらりとやっていきたいと思いま~す。


 ほんとはこれ、『長岡京エイリアン』発足当初からやりたかったんですけどなかなかふんぎりがつかなくて、そうこうしているうちに『るろうに剣心』まで復活されるなんて話が出ちゃったから、これ以上待つのはムリということで開幕とあいなりました。

 いや~これ、どうやって進めていきましょうかね....ごっずおんりぃのうん~。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

わたくし的信仰について考える  ~亀井絵里さんの近影を遥拝して~

2012年02月22日 13時54分12秒 | すきなひとたち
 どんもどんも~。こんにちは、そうだいでございます~。
 いや~、にんともかんとも。なんとかかんとかカゼから全快することができました。ヒドい時期は最初の1~2日くらいだけだったのでそんなにキツいものではなかったんですけど、そのあとダラダラ続いた鼻水がイヤでね~。ティッシュでガリガリ削ってしまった鼻の下の一刻も早い回復に努めたいです。あと、今の時期はそれこそ、体力の低くなった病み上がりにさらに強烈な病気にかかる可能性も怖いんでねぇ! 滋養のつくものを食べて元気にならなければ、レバニラ定食とか....私のカゼ回復法はもっぱら食餌療法しかありません。薬っていうものはもう、かれこれ10年くらい飲んでねぇなぁ~。


 昨日、私が常日ごろ懇意にさせていただいているさるお方から、メールで重大なニュースをいただきました。


「亀井絵里さんが亀井理那ちゃんの最新ブログの写真画像にうつってるよ!」


 ななな、なんとォオ!? こりゃあもう、仕事おわりで自分ごほうびに買ったモッツァレラチーズとゴーダチーズをがつがつ食べくらべて多幸感にひたっている場合じゃねぇ!!

 さっそく亀井理那さんの今月2月18日の記事を読んで、まったくお変わりになられていない絵里さんのご尊顔を確認して、思わず手を合わせてしまいました。お元気そうで、まことになにより....


 ご存知の通り、亀井絵里さんと理那さんは4歳ちがいの姉妹で、絵里さんは2010年いっぱいをもって約7年所属していた天下天下天下のアイドルグループ・モーニング娘。メンバーを卒業し、同時に芸能活動も2012年2月現在にいたるまで休止されています。まだまだ20代前半であらせられる!!
 いっぽう、妹御の理那さんは2008年から、アイドルやハロー!プロジェクトといった方面とは距離を置いた女優としての活動をおこなっており、最近は舞台に立たれることも多いようです。

 理那さんのブログの内容は、彼女が親友の結婚式に出席して中座の出し物の大役をつとめ、ついでに式の受付も姉といっしょにやった、というもの。か、か、亀井姉妹が受付をやっている結婚式ィ!? 私がもしそこに行ってたら、その場で卒倒して会場にはたどり着けないよ!!

 ていうか、実は不肖私も、ちかぢかあるお方の結婚式の受付を手伝わせていただくことになってるんですよ。
 そんな、亀井姉妹がやったあとに同じ役をおおせつかるなんて、おそれおおくてしょうがねぇ!! いや、がんばりますけど。

 こういった経緯の中での姉妹ショットの掲載なので、当然ながら理那さんの記事の内容は絵里さんの近況に主眼を置いたものではなかったし、ましてや絵里さんが芸能界にうんぬんといった話題でもまったくありませんでした。


 いや、それでいいんですよ....「死亡」という意味でなく、えりりんには「おかくれになられる」という日本語がよく似合う。活動中がはなやかだっただけに、今の彼女の沈黙と「元気でいる。」という事実から、亀井絵里という人物がこの世にいることの尊さを強く思い知ることができるのです。

 思えば、私が亀井絵里さんの存在を知ったのは、なんと彼女がとっくに芸能活動を休止してしまったのちの2011年春ごろでした。
 言うまでもなく、我が『長岡京エイリアン』狂気の長期企画「ざっくりすぎるアイドルグループ史」の一環として2000年代のモーニング娘。を調べてみた時に、それまではまったく知らなかった第6期メンバーの1人として遅ればせながら認識することとなったのです。
 高橋愛さんや現在の新垣里沙リーダーたちがいた第5期メンバーまではボンヤリと知っていたのですが....第6期以降の各メンバーをあらためて確認したのは、恥ずかしながらこんな遅さだったのです。浅いね~。

 そして、その一環でなにげなく見た you tube の「亀井絵里さんがアメをなめながらぶつぶつつぶやく映像」を見て、一瞬で彼女にゾッコンになってしまったのです。
 要するにですね、「かわいい」という感情を引き起こす武器は、「とびっきりの笑顔」とか「わかりやすいキャラクター」とか「明るい発言」といった、アイドルといえばこれ!といったものだけではないのです。

 その映像、ハンディカメラでの撮影だったためか照明がとりづらい楽屋口の前で、口の中でなにかをキョロッキョロ動かしながらさほどオチのない話を20秒ほど楽しそうに話している彼女の姿は、おそらくは「時間をつなげよう」と「おもしろく話そう」という2大テーマに直面してしまっているためか、視線も身体もゆらゆら揺れており、ついでに変なタイミングでアメのせいで言葉が止まってしまうため、ハンディカメラによる画面の暗さという要素もあいまって、あの強烈映画『ダークナイト』でヒース=レジャーが演じた一世一代の名悪役「ジョーカー」の、観る者をすべからく不安の感情におとしいれるフラフラ演技に通じるものがあった....と、私は勝手に感じちゃったわけなんですね。


 こ、この娘、アイドルでありながら、あのハリウッドスターが一命を賭さなければ到達し得なかった境地になんなく達してしまっておる!!


 私はこの映像でイチコロになってしまいました。「かわいい」というのは、具体的にやっている行為がどんなのかという問題なのではなくて、なにかの目的のために夢中になるあまりに他の何かが無防備になっているさまを見たときに巻き起こる感情なのだな、と再認識することとなったのです。そういった、記号でない本物のかわいらしさが、カメさんのアメ映像の場合は「観る人を飽きさせたくない」という目的と「口の中にアメ」「話すことがあんまりない」といった障害との攻めぎあいとの中に生じていたわけなのです。キエ~!!

 この映像で直感したカメさんの非凡さについて、「あぁ、やっぱり私の眼はあやまっていなかった。」とさらに自信を持つこととなったのは、やっぱり当時のモーニング娘。の看板番組だった『ハロー!モーニング』内の『エリック亀造の毎度ありぃ♡ 』コーナーでの、謎のラテン系サラリーマン「エリック亀造」を怪演する彼女の底なしのおもしろさ、そしてかわいらしさでした。
 これはもう、言葉でその魅力をお伝えすることは時間がかかってしまうので割愛させていただきますが、とにかくなんらかのかたちで観てもらうのが早いかと!!


 とにかくカメさんはすごいんですよ! そして、そんな彼女が今現在の芸能界にはいないんです。


 当然ながら「惜しい!!」という感情は捨てがたいのですが、私個人にとっての「あらかじめ失われた存在」という彼女のあり方は、なんとな~く神々しささえある不思議な位置にあるので、正直なところ、私は亀井絵里さんにはあの山口百恵さんのように「時の美しさ」を体現してくれる沈黙の象徴になっていただきたいと思います。

 いや、復活したら一命をかけて応援させていただきますよ!? ご本人の意思で再びステージに立たれるのならば、それに苦言を呈する権利を持っている人なんか、この世のどこにもいないんですから。


 ただ、こうも思うんですけど、アイドルグループとしての「モーニング娘。」が、メンバーが入れ替わりながらも現在に至るまで健在であるという形態である以上、その楽しみ方のひとつには、「メンバー卒業後のそれぞれの生き方」という観点も入ってくるかと思うんです。

 「ドリームモーニング娘。」しかり、まだまだ若いうちにメンバーを卒業することになる方々のうち、多くはその後も芸能活動を続けていくというケースが多いのですが、インターネットの普及やらなんちゃらで百恵ちゃんの時代とは比較にならないくらいに、芸能人でも一般人でもプライバシーの保護といったものがほぼ不可能になっている現代において、グループにとってのタブーになっているわけでもないのに「完全にそこにいない」位置にあえているカメさんの存在は、モーニング娘。の歴史の重厚さを如実に物語る貴重なファクターになっているのです。

 同期の田中れいなさんや道重さゆみさんがドラマに主演しているのにもう1人のメンバーがいないという事実は、なんというか、カメさんの AB型っぽさやネコっぽさをあらわしているようで逆に気になります。まさしく「ドーナツの穴」ですよ。


 そういえば、亀井さんたち第6期の先輩にあたるモーニング娘。第5期メンバーだった4名は、それぞれが「ドリームモーニング娘。メンバー」、「テレビ東京アナウンサー」、「ミュージカル女優」、「現在のモーニング娘。リーダー」という実に多彩な道を歩んでおられています。その、最後の現役メンバーである新垣リーダーも今年5月をもって卒業ということでね....さぁ、その後はどういった道を選択されるのか!?


 いろいろ言ってきましたが、私どうも、「好きな人がもういない」という要素にかな~り弱いような気がするんですねぇ。現役じゃないというところね。

 もちろん! 私が好きになった時に亀井絵里さんが芸能活動をしていなかったという事実はもっぱら私の不勉強のせいだったわけなのでありまして、これは純然たる偶然! ましてや、「いないからえりりんが好きになった」という主客転倒な理屈では断じてないのですが、思えば私、生まれて初めて好きになった有名人が、そ~と~キッパリスッキリした引き際で表舞台を引退していったお方だったのです。

 このお方のことは....な~んか、好き過ぎて恥ずかしいので語ることができません。
 間違いなく、私の精神の血肉になっている「心の母」だと思うんだなぁ、このお人は。

 私の個人的な知り合いの方々ならば、さんざん折に触れて私自身がくっちゃべっているので、それがどなたなのかを知っているかとは思うのですが、純粋にこの『長岡京エイリアン』の文章のテンポというか嗜好というか、そういったあたりだけからなんとな~くでも同じにおいを感じておられている方が100万人にお1人でもいたとしたら....そりゃあもう失禁モノでうれしいですねぇ~。

 「死」などといった有無を言わせない事情があるわけでもないのに、個人の確かな意思で一時代を築いた場を去っていく、その強さ!
 その場にい続ける強さもあるとは思うのですが、去ることを選択する潔さのほうが、どっちかというと私は好きだったりするんですなぁ~。


 ただ、私の人生にひるがえって考えてみますと、よわい30を越えた今も、私はまず去る前に自分が築く「場」を探すことで四苦八苦!! そして見つけた後も、そこに立派な位置を築けるかどうかもわかんねぇし。

 いや~、えりりんはたいしたお人だよぉ~!! おれもがんばってくぞぉお~い!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

復活!!なんとなく家宝シリーズ  『春菜まいさんのボンデージDVD 』

2012年02月20日 13時12分16秒 | すきなひとたち
 どうもこんにちは! カゼ治りかけで鼻水ゾーゾーのそうだいでございま~す。もうこの、鼻の下がヒリヒリ痛いっていうのがヤでヤでしょーがないのよ~。

 天気がよくなりましたね~。まだまだ寒いですけど、春は近いですよ~!

 ところで、2月のメガロポリス東京ではこんな怪事件があったそうで。


『原宿鮫』現る! 代々木公園に体長約1.5m の死骸
 (スポーツ報知 2012年2月20日の記事より)

 東京都渋谷区の代々木公園で2月19日朝、男性警備員が体長 1.5メートルのサメの死骸を見つけた。警視庁代々木署は不法投棄に当たる可能性もあるとみて調べている。

 同署や代々木公園によると、死骸があったのは JR渋谷駅方面の出入り口近くの駐輪場。午前6時半頃、警備員が巡回していると、コンクリートの地面にビニールシートで覆われた物体を見つけたという。
 警備員がシートをめくると、なんとサメ。あおむけで息絶えており、腹は刃物で切られていた。内臓がきれいに取り除かれ「魚をさばいたようだった。」という。腐敗はしておらず、体の表面も傷などはなかったという。

 警備員は 110番通報。公園では警察からの要請を受け、サメをシートに包んで保管。その後は代々木署の、人間の遺体なども安置する冷蔵施設に移された。駐輪場は 24時間利用可能。前日の 18日は土曜日で、現場も多くの利用者の出入りがあったが、サメ発見の通報はなし。19日午前3時に警備員が巡回した際は辺りが暗く、サメが置かれていたかどうかはわからないという。
 新宿鮫ならぬ「原宿鮫」の突然の出現に、関係者は首をかしげるばかり。サメの重さや種類は不明だが、インターネット上には、先週、近隣のすし店で「似たサメを展示していた」との内容の書き込みが相次いだ。

 警視庁OB でサプリメント関連の書籍もある北芝健氏は、「サメの肝臓に含まれるスクワレンは元気のもとで、サプリメントにもなっています。漁師さんなどは、網に掛かったら腹を割いて肝油をコップで飲んでいる。今回はサメを入手した人物が自分で飲んだ可能性もある。」と指摘した。


 ♪なぞがなぞよぶ殺ザメ~じけん~。

 原宿鮫は、夜明けの冷たいコンクリートの上によこたわって殉職していたか....新宿鮫も肝臓をとられないように気をつけろ!!
 東京も昔の『X-ファイル』みたいな猟奇事件が発生する街になったんじゃのう。でも、被害者が魚類というあたりに江戸の気風を色濃く残しておりますな。サメには悪いけどなんかのどかなニュースだにゃ~。


 さてさて、今日はボケ~っと部屋の中を見回していたらふと目についた、なんとな~く捨てられないでいる、あるDVD についてのあれこれです。

『春菜まい ボンデージ F×××ER Vol.8』(2007年11月)

 アダルトDVD じゃねぇかァ!! タイトルの「×」は、「こんな『長岡京エイリアン』でも守りたい一線はある。」ということで私の一存で伏せているんですけど、だいたいどんな単語かはわかりますよね....

 ああぁ、いや、エロいです! エロいAV なんですけれども、エロさを説明するためにこのDVD をひっぱり出してきたわけじゃないんですね。そんなんだったら普通のエロレビューになっちゃいますからね。30すぎのオッサンがそんなことをぶつぶつつぶやいてどうするんだと。
 このDVD は、「エロい」とはちょっと違った意味あいで、私にとってはなかなか手放しがたいものになっているのです。他の女優さんがたにはそうそう真似できない不思議な魅力があるんですねえ。


 このDVD は2007年に発売されているのですが、実は主演している春菜まいさんは、2005年に女優業を引退されてしまっているそうです。

 公式プロフィールによりますと、春菜さんは東京出身の血液型 B型。身長154cm に驚異のバスト88cm のHカップとのことで、人なつっこい笑顔と元気あふれまくりのパワープレイでたちまち業界のアイドル的立ち位置にのぼりつめ、2002年の18歳でのデビューから2005年の引退まで、あっという間の4年間を駆け抜けていかれました。現在は....市井で幸せな一般人としての生活を送られているのでしょう。そう願いたいものです。

 そんな輝かしいキャリアを持っている春菜さんなのですが、とっくに引退したはずの2007年に世に出たこのDVD は、どうやら現役時代に発表されることのなかった未公開作品が商品化されたもののようで、なるほど、そういった経緯もうなずけなくもない内容となっています。

 まぁ~。要するにぐだぐだなんですな。なんかパッとしないんです。

 このDVD のパッケージには、いろんなあられもない煽り文句の数々といっしょに、「巨乳をいたぶられ被虐的快楽の虜に!」ともっともらしいサブタイトルがド~ンと貼りつけられているのですが、どうもそんな、「被虐的快楽」があーだこーだ言える緊張感があるようには見受けられない、のんびりした牧歌的な空気が流れているんですよ。これはやっぱり、主演している春菜さんのほんわかした雰囲気に起因しているものが大きいのかも知れないのですが、どうもそれに乗っかって、撮影している側もゆるくなってしまった現場全体のぐずぐず感が見てとれるんですなぁ。

 「ボンデージ(『ボンテージ』は誤った日本語表記)」といえばあなた、その意味はすなはち「拘束」であるはずなんですけどね....そう、この作品は「拘束SM VS ほんわか女優・春菜まい」という、あの古典的童話『北風と太陽』にも匹敵する両極対決の克明なる記録だったのです。そしてその結果、春菜さんの時代をさきがけたゆるぐだパワーの圧倒的勝利によって、エロ方面での商品価値そのものが崩壊してしまったため、このDVD は一時封印の憂き目を見ることに....まぁ、こう言えば聞こえはいいんですけど。

 もちろん、流れとして「やること」はしっかりやっているわけなんですけれども、このDVD はほんとに「ソッチ方面」の役には立ちません。でも、春菜さんの魅力だけはしっかりと伝わってくるんですね。

 この作品、収録時間は90分でシチュエーションは5つあるんですが、それぞれで赤や白、黒といったボンデージファッションふうのビニール製っぽい下着とも言えない下着を身にまとっているというタイトルにふさわしいしばりはあるものの、実は最終的に男優さんと組んずほぐれつ(いい日本語だ!)の局面におよぶのはたったの1回!! それ以外は春菜さんがなんらかの手段を使って男優さんを一方的にいじりたおすというものになっているのです。

 つまり、端的に言えば「味つけが薄すぎる」。

 いちおう、シチュエーションとシチュエーションとのあいまに春菜さんによる2~3分間の「ボンデージつけてダンスショット」も用意されているのですが、なんか圧倒的なボリュームがぶんがぶんが揺れておるのう....といった迫力の実感だけにとどまってしまって、一向にエロい気分がわいてきません。元気さは伝わってくるんですけどねぇ。『古事記』のアマノウズメのダンスって、こっちの方向性だったんだろうなぁ、みたいな。

 こうなってしまうと、具体的な行為の手数でなく女優さんの演技力、つまりは「女王様」としての攻撃力でぐいぐい引きつけていく正真正銘の「SM 劇」が展開されていかなければならないはずなのですが、主演しているのが陽気な春菜さんなのですから教科書どおりに行くはずがありません!

 エロさのないエロDVD に直面してしまった時、男性の脳裏に浮かんでくるのはまず「憤怒」の感情でありまして、私もこの作品の初見の時には、「さすがの春菜まい様とはいえ、これはおたはむれが過ぎますぞ....」とムカッときてしまったのですが、このDVD を通じて浮き彫りとなった「春菜さんと女王様キャラとの絶対的な水のあわなさ」問題のボルテージがついに極限にまで達してしまった後半のあるシチュエーションには、怒りを余裕のよっちゃんで突き抜けてしまった「あっぱれ!!」感をいだいてしまいました。ここまでエロくなくなっちゃったら、もういいや! これはそういう楽しいDVD なんだ!みたいな割り切りモードですよ。


 それは、シャツにスカートという夏の制服っぽいファッションに身をつつんだ春菜さんが、「X 」の形をしたはりつけ台に拘束されたパンツいっちょうの男優(カメラ視点はこの人)を攻めていくというもの。学生服の春菜さんということでどこがボンデージなのかわけがわからないシチュエーションなのですが、もともと「拘束する」というプレイ全体を広くボンデージというわけだし、場所も両手足をしっかりと革でしばるはりつけ台があるくらいのかなり本格的な雰囲気の一室なのでよしとしましょう。

 まず最初、シーンが始まった時には春菜さんのほうがはりつけ台に縛りつけられているていになっておりまして、てっきり男優が拘束された彼女をいじめていくのかと思われたのもつかの間。春菜さんはとびっきりの笑顔でカメラに向かってこう切り出します。


「こんにちは、春菜まいです! えっと、今はあたしがこういう風に手も足も動かなくしばられちゃってます。でもホントは、あなたをここにはりつけて、まいまい(自称)がいじめます....覚悟しててください!!」


 なんなんだ、この状況は....「X 」の字にしばりつけられた学生服姿の娘さんが、満面の笑みを浮かべながら「お前を拘束する」と高らかに宣言。のっけから波乱の空気に満ち満ちています。

 カットが変わると、わりとスムースに立場は逆転して、カメラ視点の男優がはりつけとなり、その前には春菜さんが、なぜか新体操で使いそうなピンク色の3m ほどの長さのリボンをくるくる回しながら立っています。リボン!? ムチじゃなくてリボン!?
 ちなみに余談ですが、オリンピックなどで使用する公式競技用の新体操リボンは長さが6m もあるため、生半可な気持ちで操りきることは不可能です。

「ほら、自分の手、ちゃんと見て。手も足もしばってあって動けないでしょ?」

 リボンをゆるめに男優にからませたり、ビシッと強めにふったりしながら、

「ほら~、わかる? これ、すごいさわさわしてて気持ちいいの。でも、これけっこう、ムチみたいにも使えるんだよ。
 (ビシッ)いたい? こんなのでお×ん×んたてちゃだめだよ~。」

 序盤からSM の世界を全否定する春菜さん。役柄にこだわらない器の大きさが垣間見える発言です。

 春菜さんはぽいっとリボンを手ばなすと、おもむろに男優のパンツにタッチ。

「あれ? もうかたくなってる、ほら~。」
「おっきくしちゃだめだよって言ったばっかりなのに、わるい子だ~。」
「だめじゃん、こんなにおっきくしちゃ! ねぇ?」

 なんなんでしょうか、このゆるすぎる言葉ぜめは....逆にいいような気がしてしまうのが男のサガというか。私が変態なだけか。「ねぇ?」ってこっち(カメラ)を見つめながら言われましても。
 いけない男優になんらかのペナルティを講じようとする春菜さん。

「じゃ、もうおしおきで、なめてあげな~い!」
「(さっきのリボンを持ちだし)キューって巻いたら気持ちいい? (実際に巻いて)あはははは!」
「やっぱり、ふつうのが一番かな~。」

 いったん、カメラのフレームからはずれる春菜さん。
 自分で言う「しゅーっ。」というオリジナル効果音とともに、実に再現性の低いムーンウォークで後ろ向きにカメラの前に戻ってきます。ごきげんですな。
 そんな彼女が持ってきたのは、食堂に置いてあるでっかいマスタード入れのような、フタのついたチューブ。こ、これはぬるぬるのローション!? まぁ予想はつきます。

「いけない子! あれ? さっきよりおっきくなってるよ!」
「だめって言ったばっかりなのに....おっきくしちゃだめでしょ~って! ねぇ?」

 言ってることはおんなじ内容の繰り返しなんですが、執拗に展開される「ねぇ?」攻撃がボディブローのようにきいてきます。
 だいたい、ローションが出てきたらあとの流れは決まったようなものなのですが、そこからも一筋縄で済まさせないのが春菜さんの春菜さんたるゆえん。最後にもうひとボケかましてくれるサービス精神は忘れていません。

「きもちいいんだ~。へぇ~....じゃあ、もっときもちいいのつけよっかなぁ~。」

 いったん床に置いたローションをふたたびかまえる春菜さん。しかし、チューブを握ったまましばし動きをとめてしまいます。
 さかさまになったチューブから液体が出てこない! さっきはちゃんと出てたのに、なぜ?

 どうしたんだ? と現場に発生した緊張の間を一拍おいて、

「あっ、フタがあいてなかった! アハハハハ!! ゴメンね♡ 」

 なんだよ、これ~!! もはやSM だの主従関係だのといったお決まりのルールはまったく通用しません。だって女王様がボケっぱなしなんだもの! 行動に信頼がまったくおけないので、ある意味では一流の女王様以上にコワい相手だとも言えますね。

「どうしよっか....ナマのおっぱい? 今はまいまいの奴隷だからダメだね~。ナマのおっぱいは見せて、あげないぃい~!!」
「おしおきなんにしょうかな~。『させない地獄』とか、いいよね~。アハハハハ!!」

 こういった会話が、なんか雰囲気だけド本物な、「コオォォ....」といった感じの冷たさがただよう暗い部屋で展開されていくんですよ。2人っきりで。

 なんか、逆にこわ~い!! 春菜さんの底なしの笑顔も怖いです...なんか、なにげなく「あ、そっだ。ペンチで前歯ぬこっか?」とか口走りそうなカオスがあるんです。


 まぁこういったわけで、この春菜さんのDVD は、エロいエロくないの判断基準で評価している場合ではない化学反応が起きてしまっている作品として、私にとってはなかなか手ばなすことができない逸品となってしまっているのです。

 最近、ここ数年はレンタルDVD を楽しむ習慣が丸ごとなくなってしまっているのでそういった経験はなくなってしまっているのですが、あまたあるエロDVD の中には、時として興奮している場合か!? と、思わず正座して画面に見入ってしまうような女優さんのものすごい生き様を記録している作品に出遭ってしまうことがちょいちょいありました。演技がうまいとか表情がエロいとかいう通りいっぺんな観点とは別のところで目を見張ってしまう瞬間に遭遇してしまう幸せね~。今もそういった業界であればいいのですが。


 現在は、画面の中でそのお姿を見ることはかなわなくなってしまっている春菜さん。しかし、作品の枠組みなどをゆうに破壊してしまう超陽性なパーソナリティを持っていた彼女の光は、いまだに私の記憶に克明にきざみこまれています。
 引退後に TVバラエティや一般女優などへの進出をまったく選択しなかった引き際の潔さも、実に春菜さんらしいですね。

 一言、直接会ってお礼を言いたい気持ちもありますが、幸せに暮らしておられるのならば、むりに探す必要もないでしょう。


 春菜まいさん、どうもありがとう!! 今日もかしわでを打ってお出かけだ~い。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする