長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

『軍師官兵衛』  視聴メモ 第49回『如水最後の勝負』

2014年12月31日 23時35分23秒 | 日本史みたいな
『軍師官兵衛』第49回『如水最後の勝負』(2014年12月7日 演出・本木一博)


登場する有名人・武将の『信長の野望』シリーズでのだいたいの能力評価(テロップ順)

黒田 如水      …… 知力84、統率力67
 (演・岡田准一)

黒田 長政      …… 知力77、統率力63
 (演・松坂桃李)

豊臣 淀殿      …… 知力16、統率力21
 (演・二階堂ふみ)

母里 太兵衛 友信  …… 知力44、統率力80
 (演・速水もこみち)

後藤 又兵衛 基次  …… 知力14、統率力75
 (演・塚本高史)

石田 三成      …… 知力92、統率力60
 (演・田中圭)

井伊 直政      …… 知力69、統率力81
 (演・東幹久)

安国寺 恵瓊     …… 知力80、統率力31
 (演・山路和弘)

吉弘 統幸(むねゆき)…… 知力38、統率力70
 大友家重臣。主君・大友家の改易後に、如水に見出されて3~4年ほど井上九郎右衛門に仕えていたことがあった。(演・的場浩司)

小西 行長      …… 知力72、統率力48
 (演・忍成修吾)

毛家 主水 武久   …… 知力15、統率力62
 黒田家旗奉行。のちに「黒田二十四騎」に数えられる。(演・春風亭昇太)

本多 忠勝      …… 知力66、統率力84
 (演・塩野谷正幸)

平岡 頼勝      …… 知力70、統率力30
 (演・今井朋彦)

小早川 秀秋     …… 知力21、統率力34
 (演・浅利陽介)

福島 正則      …… 知力45、統率力83
 (演・石黒英雄)

宇喜多 秀家     …… 知力50、統率力61
 (演・武田航平)

大友 吉統      …… 知力60、統率力46
 (演・増田修一朗)

吉川 広家      …… 知力59、統率力48
 (演・加藤頼)

大谷 吉継      …… 知力81、統率力80
 (演・村上新悟)

長束 正家      …… 知力87、統率力13
 (演・佐久間哲)

徳川 家康      …… 知力102、統率力65
 (演・寺尾聰)


ざっとの感想

●慶長五(1600)年九月一日。東軍の総大将となった徳川家康ひきいる兵3万3千の大軍が、ついに東海道を西へ進軍開始! 同時に家康の三男・徳川秀忠ひきいる兵3万8千も中山道を西上したため、徳川軍本体だけで合計7万を超える大軍が動員されたことに! これはとてつもない大戦争の幕開けであります!
 とはいいつつも、実はこの徳川軍の九月一日出立は、先立つ八月二十三日に、西軍の重要な防衛拠点だった美濃国岐阜城が、福島正則や池田輝政、そしてわれらが黒田長政といった、いきりたちまくった豊臣恩顧の大名たちの総攻撃によって、たった一日で陥落してしまったことが直接の引き金だった、とされています。つまり、西軍にしても東軍にしても、この難攻不落の岐阜城攻防戦にはけっこうな時間がかかると予想していたらしいのですが、岐阜城を援護するはずだった竹ヶ鼻城・犬山城・大垣城といった諸城があれよあれよという間に落城するやら内応するやら補給路を分断されるやらで、とんとん拍子に岐阜城は孤立無援の状態に。そして、「いま家康に恩を売っとかなくて、いつ売るんだコノヤロー!」と士気MAX になった荒武者ボーイズが殺到したため、勝った家康までもが「えっ、ちょっ……」とあせる急なスケジュール前倒しになってしまったのです。
 なぜ家康があせるのかといいますと、ここでダーイシが滅んだとしても、他の豊臣政権の主だった大名がハバをきかせるようでは、徳川家による天下取りは遠いものになってしまうから。実際に、その後たのみの秀忠軍が「例の遅刻」で関ヶ原に間に合わなかったことなどの悪条件が重なったため、家康の「思い通りの」天下取りは、1615年の最晩年まで先送りになってしまうのでありました。家康の潜在的な敵は、ダーイシだけではなかったのだ。

 ……ということなので、先週のクライマックスでにおわされていた、「九州で如水があやしい動きを見せてるから、それを警戒した家康が江戸城を出立した」みたいな解釈は、意図的に長政たちの大活躍を無視した『軍師官兵衛』ならではの「主人公優遇サービス」とみた! 九州のことなんか気にしてる場合じゃねぇんだよ~、こっちは!

○如水「家康も江戸城を出陣した。思ったよりも徳川の進軍が早い!」
 とはいいつつも、家康が先週の小山評定で「石田討つべし!」と檄を飛ばしたのは七月二十五日のことで、今回の家康出馬は九月一日。ゆうに1ヶ月の時間が経過してから、やっと西軍と東軍が衝突するかしないかという空気になってきたわけなのです。
 これでも如水は「早い」とあせるし、家康だってもう少し福島たちを抑えて様子を見たかったらしいです。そして、西軍のダーイシだって、もちっと岐阜城には持ちこたえてほしかったし……
 なんか全体的に、当時の関係者の方々は、現在の私たちが認識しているような「全てが決する大戦争が勃発してハイ終了」ではなくて、かなり長期的に東西対立が続く構図を想定していたんでしょうかねぇ。
 だとすれば、かつての14世紀の南北朝時代みたいに、なんとも煮えきらない日本的な状況が続く可能性もあったようなのですが、そこを打開したのが、マンガみたいにわかりやすく恩賞と出世を望む福島とか長政といった「こまけぇこたいいんだよ!」的な面々の、きわめて俗っぽい戦功争いだった、というのが実に痛快ですね。
 如水をあせらせた本当の原因は、武将として思った以上に成長していた長政の活躍だったのだ! 息子のひたむきな勤勉さが、親父の老後の楽しみをおびやかす……皮肉な話よねぇ。

○「もっと! もっとはよう~!」と、大坂城の廊下で女中たちと楽しそうに木馬遊びに興じながらも、横ぎる一瞬のあいだに、部屋の中でダーイシを相手に思いっきりキレまくる母ちゃんをしっかり目撃してしまう秀頼ぎみ。
 お母さん、そういう姿は、あんまりお子さんに見せるものじゃありませんよ。いや、いや、「子どものため」とか「相手が以前に言っていたことと話が違う」とか、お話の内容は関係ないんです。そうやって激高するお母さんの姿を見てしまったお子さんのお気持ちを察してあげてください、という話なんですよ。
 数え年8歳って、もう小学校2年生でしょ? 平和な現代の小2だって、もう立派に人格は持ってますよ。キレる母ちゃんは見たくないよね~。そのうえ、後ろにいる女中さんたちが「見た? あれ……西軍、ヤバくね?」とか、「ヤバいよね……もうわたし、転職先さがしてんだけどさ。」とかってひそひそ話を始めちゃった日にゃあ……うおお! じいちゃんみたいな父ちゃん、カムバ~ック!!

○「ならぬと言ったらならぬ!」といった、けんもほろろの態度で秀頼の出馬を拒絶する淀の方。いや~、久しぶりに眉毛と目がきれいな「X」をつくってますねぇ。
 しかし、すぐに態度を切りかえて、「アメとムチ」を絵に描いたような猫なで声作戦に入ります。

「そなたが大坂に戻ったからには、なにも心配はいらぬのではないか……?」

 でも、しかし……え、私が戦闘の指揮も執らなきゃいけないわけ!? いや、確かに心配ご無用とは言いましたけど、それは太閤殿下のマネをしてテンションを上げたかったから言っただけでして……頭脳プレーとホントに野っぱらでやる殺しあいは、また別の話なんでありまして……あの、ちなみに、私の北条征伐のときの忍城の話は、誰かから聞いたこと、ありますよね!? 聞いてなかったら、『のぼうの城』っていう何年か前の映画、観たことあります?

 ここにきて、ことの重大さに初めて気づくダーイシなのであった。うそ、オレが戦場でもがんばんなきゃなんないわけ!? 助けてサコ~ン。

○秀頼出馬がムリだとしても、さらに西軍総大将である毛利輝元くんまでもが大坂城を出ないっていうのは、やっぱりおかしな話ですよね。そこはダーイシ、せめて輝元くんは引っぱり出してほしかった。もし、「でも大坂城の秀頼ぎみを守らなきゃ……」とかなんとか言うんだったら、ダーイシが大坂城に入ってでも輝元くんを出さなきゃいけなかったんでしょうね。
 う~ん、でも……もし総大将輝元が出ても、西軍は勝てたのだろうか!? そこで勝利をはっきり確約できないのが、輝元くんらしいところなのよねぇ。いいひとなんだろうけど、絶対に自軍の総大将にだけはなってほしくねぇ!!

○すでに、七月十八日から八月一日まで繰り広げられていた京の伏見城での激しい攻防戦に、西軍側の副将としてがっつり参戦していたにも関わらず、ここにきて「東軍につく」と翻意を明らかにした小早川秀秋の家老・平岡頼勝が、陣中の黒田長政に面会。いや、もう東軍の陣中に平岡が来たって時点で、秀秋は悩むもなにもねぇだろ……西軍は秀秋の家老の動向を把握する余裕もないのか!?
 しかし、平岡を演じる今井さんののらりくらりした言動は、実ににくったらしいですねぇ! 長政から、「京の近くの2ヶ国に所領を安堵する」という家康の伝言を聞いて表面上は喜んでますけど、「それだけかよ……もうちょっと考えてみっか。」っていう内心が見え見え!
 いいですねぇ。そうでなきゃ戦国なんてやってらんないよね。

○さすが、秀秋の東軍内応をしっかり把握していたダーイシ。向こうが畿内2ヶ国で釣ろうとするのならば、こっちは「筑前+播磨+関白職+平岡10万石独立」、そして大坂城名物「黄金いっぱい♡ 」の大盤振る舞いで、ムリヤリ秀秋の顔をぐいと西軍に向きなおさせます。これはダーイシらしからぬサービス満点っぷり! いよいよ彼も覚悟を決めてきましたね。

 ……ただ、ドラマの中でダーイシが力説していた、「所詮は利で動く輩……とびきりの利で釣ったら目の色を変えておったわ。これでつなぎとめられただろう。」という論理は絶対におかしい。というか、甘い!!
 利で動くやつなんか、一刻も早く自軍から出ていってもらうに限るんです! 自分の提示する利と敵軍の提示する利をはかりにかけてる勢力なんか、完全に邪魔な「第三勢力」でしかないんじゃないの!! そんなの、身内においといちゃダメですって。
 とにかく、持ってる兵力を動かせないような場所に封じ込めるか、なんくせつけて追放するしかないんじゃないですか。

 私もそこはキビしいですよ……ゲームの『信長の野望』だったら、こんなヤツはわざと「兵100」くらいの最低値に設定して戦場に出して、裏切った瞬間に包囲して串刺しにします。たとえそれができないにしても、暗殺か強制出家の処分にしたってバチはあたんないだろ、こんなヤツ。「小早川」ったって養子だしねぇ。まぁ、ダーイシは北政所おねに配慮しちゃったのかな? そんな甘さじゃあ、天下分け目の大合戦に勝つことはできませんよね。

●九州各地の諸大名に降伏勧告の書状を送りつける強気な如水! 情報戦で機先を制するわけですな。
 それは別にいいんですけど、宛名もろくに読んでいない足軽どもに、箱の中からつかみ取りで書状を持たせるとは……アバウトすぎ!

「やべっ、おれ、対馬と大隅の書状いっしょに取っちゃった……何週間かかるんだろ、これ?」
「ラッキー☆ おれ、島津あーたった! 最強キラ書状ゲットー!!」
「それ……ラッキーなのか?」

○如水の姿を見て、早くもテンションが最高潮に達する如水軍。士気高いなぁ!
 ただ、ドラマの流れからすると、現当主の長政が如水と決別した6月の時点から徴兵と訓練を開始した民兵というかたちになるので……できて3ヶ月前後でしょ? ほぼプロの戦争屋さんたちと、これからず~っと戦い続けることになるわけでして……中津のみなさんは、ホンットにお元気ですね!! 私も見習いたいわぁ、そういうポジティブシンキングっぷり。

○「大友吉統は、かつて朝鮮にて敵を見る前に逃げ出し、豊後をめしあげられた臆病者じゃ! その臆病者が、わしの首を取りに来るという……敵がたとえ何万騎で来ようと! 百に一つも負けることはない……」

 大河ドラマの主人公とはとても思えないブラックな笑みを浮かべて、徹底的に大友吉統をディスる如水。
 出陣直前の演説として、これほどにリアリティのある内容もないんですが、なんだか最終回目前のここにきて、如水が完全に悪役に見えてきてしまいました……こういう感じの演技で活き活きとされてもなぁ! まぁ、戦国武将の分際で「命をだいじに」とかってほざくよりはよっぽどましですけど。やるんだったら、初回からこういうテイストでつっきってほしかったなぁ。松永さんとか宇喜多さんとめちゃくちゃ意気投合しちゃったりして。

○久しぶりの出陣シーンで、ついにトレードマークの「銀白檀塗合子形兜(ぎんびゃくだんぬりごうすなりかぶと)」もおっかぶって出たかと思ったら、如水本人は輿に乗っての進軍ですか。まぁ、もともと脚もよくないし、なんてったって55歳だしねぇ。でも、輿での移動はそんなに快適じゃないぞ! 長旅なんで酔わないように気をつけましょう。

○これまた久しぶりに「竹中」の名を持つ武将が出てきたかと思ったら、ブラック如水の格好の餌食になってしまう、竹中重治のご親戚のおぼっちゃんでした。かわいそうに……失礼ですけど武将としての竹中家って、みなさん基本的に「どこか残念」ですよね。重治は寿命が残念。

○「殿ォ! おなつかしゅうござりまする……」という、感慨深げな第一声で登場した、大友吉統の忠臣・宗像鎮続。
 でも、あたしゃ、その鎮続を演じている丹古母鬼馬二さんがおなつかしゅうござりまするよ……元気そうですね~!!
 丹古母さんといえば、かつて、あの難攻不落もいいところな名城「風雲!たけし城」(1986~89年)を守っていた名将ですよ。当時小学生だった私にはたまんないルックスとお名前だったなぁ、たんこぼ・きばじ。
 そんな丹古母さん演じる鎮続といい、「あのお方」が演じる吉弘統幸といい、大友吉統、自分はダメだけど最高級のフォロー陣で豊後奪回戦にのぞむ万全の態勢と見た! 相手にとって不足はなァし!!
 いや~しかし、「片肌脱胴具足(普通の胴丸を片肌脱ぎしたように見える半分裸形のデザインの鉄板甲冑)」とか、「仁王胴具足(胴体を金剛力士天をイメージした裸形でかたどった鉄板甲冑)」がこんなに似合う現代人がいたとは。軍装スタッフさま、グッジョブ中のグッジョブ!

○うわー、ついに出たー! 歴史ドラマでこんなに頼りがいのある俳優さんもいません、吉弘統幸役に的場浩司さんがきたぁああああ!!
 まさに、怒ったらそうなる、なんていう二階堂さんの一時的な「X」が瞬時にふっとんでしまう、「24時間オルウェイズX字顔」!! ただし、お子さんとスイーツのことに関しては「X」でなくなるらしい。
 ドラマの主人公を敵にまわすという、「敗北フラグもへったくれもない」悲しみトワイライトな吉統軍に所属するのがあまりにももったいなさすぎるキャスティングなのですが、ともかく出演してくれただけで、はい、もういいです満足です。

 たとえば、「速水もこみちが母里友信を演じる」となると、たいてい武将のイメージにあわせて現代の役者がいかつくなる、という構図が当たり前の昨今で、的場さんは「武将が現代の俳優のオーラにあわせて通説よりも数倍いかつくなる」そうとうに稀有な俳優さんのおひとりですもんね。
 だってさ、『信長 KING OF ZIPANGU 』(1992年)の池田恒興、観た? あんなの、前田利家とか柴田勝家がはだしで逃げ出す狂犬っぷりだったじゃない!? あれは歴史が改変されかねない、的場さんの覇気でしたよ。
 実際、私は『信長の野望』のイメージしか持ってないんだけど、吉弘統幸って、他の大友家臣団にくらべたら、正直いまいちパッとしない方ですもんね。よかったねぇ、的場さんが演じてくれて。

○吉統「おぬしは以前、黒田の食客となっておったそうだな……情が移ったか、統幸!?」

 ンだとぉ!? だぁれのせいで黒田の食客になったと思ってんだコラー!!

 ……って、よく統幸が吉統に殴りかからなかったですね。的場さんもまるくなったもんだね。
 たぶん、それを聞いてた鎮続だって、「いや、それはいいっこなしだろ。少なくとも、あんたが言う資格はねぇだろ!」と思ったんじゃないんでしょうか。吉統は演技の棒読みっぷりも、言ってる内容もどっちも0点だな!!

○「大友軍が3~4千名規模にまで拡大した」というニュースよりも、「大友軍に吉弘統幸がいる」という情報のほうに慄然とする如水陣営。
 いや、そこまで統幸を持ち上げるのもどうかと思うんだけど……どっちかっていうと、「吉弘統幸」の部分を「的場さん」に変換したほうが、その恐れっぷりにも納得がいく気がします。演じている俳優陣の世代からしても、的場さんの勇名はとどろきまくってるでしょうよ。

○この『軍師官兵衛』に7月あたりから登場するようになって放送およそ20回、今週になって初めて、目に見えてあせる様子をあらわにした家康。そうそう、関ヶ原合戦ではダーイシは当然あせってるんだけど、家康もそれと同じかそれ以上にあせってたのよねぇ!
 さぁ、盛りあがってまいりました!!

○なんかもう、まともな野戦シーンがほんとに久しぶりで……もう、いい。ツッコもうとすればそれはポイントがいっぱいあるわけなんですが、もういいです。どんどんやってくだしゃ~い。いつぶりって……ヘタしたら、小寺 VS 毛利の「英賀合戦」(3月放送)ぶりなんじゃないの!? ひえ~、秀吉の天下取りの覇業は、どの戦闘も直接には映像化されなかったのか。そんなん、あり!?

○一時は主従の関係にもあったという、九郎右衛門と統幸、因縁の対決! 燃えますね~。
 すでに左脚に矢を受けているとはいえ、相手は武名名高い的場さ……いや、吉弘統幸。九郎右衛門の「もう充分じゃ! 命を無駄にしないでくれ……」という言葉の震えが、決して悲しみの感情だけからきているのではなさそうに感じるのは、私だけでしょうか。高橋さん、やっぱり、いいところでいい演技をするねぇ~!

○ぐわ~! 的場さん、そこで「みそ汁」はないっすよぉお!! 激しく感動いたしました。ずるいずるい!
 ほんとに、1回ゲストという扱いがなんとももったいないキャスティングでございました。だったら伏線として、大陸出兵のころから黒田家預かりとしてドラマに登場させてあげてくださいよぉ~!! 実に良いお仕事でございました。

○岡田さん、大友降伏後の勝どきのときに、しれっと武藤敬司のマネしてなかった? 岡田さんのそういうところ、いいですよね……

○輝元は「なんか長盛があやしい」とかなんとか言って出馬しないし、家康は超得意な野戦に持ち込むつもりだし、自慢の「乱髪天衝脇立兜(らんぱつてんしょうわきだてかぶと)」は、いざかぶってみたらサイズがでかいし毛が雨水吸っておもてぇしで、もうさんざんすぎる哀れなダーイシ。こりゃもう、恥も外聞も捨てて大坂まで撤退するしかないんじゃない!?

 関ヶ原前夜もいろいろ交渉をがんばるわけなんですが、たぶん、史実の雰囲気でいけば、この時点でダーイシが小早川秀秋に面会する、なんていう悠長な関係ではなかったと思うんですが……おそらく、AKB には会えても、吉川広家と会うことも難しかったのではないのでしょうか。
 もう、このときのダーイシには、広家や秀秋に泣きを入れるとかいう余地はなかったと思うんですよね。状況はドラマよりも遥かにシビアだったはずなのです。がんばれ、ダーイシ! ていうか、逃げるしかねぇって、マジで!! 雨にそぼ濡れてる場合じゃねぇえ。

○なるほど、毛屋武久の報告は単なる「あえてついたウソ」だったのではなくて、黒田家の精確な敵状把握の結果もたらされた「実動兵力」の報告だったのか! にしても、さすがに「多くて3万」というのは少なく見積もりすぎなんじゃないかと思うんですけど……4万前後くらいはあるんじゃないの?
 まぁ、いっか。ハイおまんじゅう。ほんじゃま、開戦すっか。


結論、「最終回がとってもとってもたのしみです。」

 というわけで、最終回の視聴メモを残しまして、『長岡京エイリアン』、2014年おしまいでございま~っす。あ~、疲れた。

 そんなこんなで、みなさま、良いお年をお迎えくださ~い! 私も、2015年は良い年にするぞ。南無八幡大ぼさーつ!!
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愚直に、男前に、三部作の二番手。  ~映画 『プリキュアオールスターズ NewStage 2』~

2014年12月29日 23時34分27秒 | アニメらへん
映画『プリキュアオールスターズ NewStage2 こころのともだち』(2013年3月公開 71分 東映)


 映画『プリキュアオールスターズ NewStage2 こころのともだち』は、歴代「プリキュアシリーズ」のクロスオーバー作品の第5作である。プリキュアシリーズ全体の映画作品としては第14作にあたる。
 キャッチコピーは、「わたしたちは、ひとりじゃない!」

 前作『プリキュアオールスターズ NewStage みらいのともだち』(2012年)に続く『 NewStage 』シリーズの第2作で、映画初登場となる『ドキドキ!プリキュア』の4名を含めた32名のプリキュアが登場する。ただし、前作『 NewStage 』で初登場したキュアエコーのみ登場せず、本作においては公式プリキュアとしてカウントされていないが、キュアエコーに変身する坂上あゆみはセリフのないモブキャラクターとして登場している。
 なお、本作に登場したプリキュア32名のうち、セリフがあったのは16名ということで、『プリキュアオールスターズ』シリーズではセリフつき出演プリキュアの割合が最も少ない作品になっている(『 DX 』から『 DX3』はプリキュア全員がセリフあり、『 NewStage 』はキュアエコーを入れた29名中18名、次作『 NewStage3』はキュアエコーを入れた37名中25名がセリフつき出演)。

 異世界にある妖精の学校を舞台としており、プロデューサーの梅澤淳稔は今作のテーマを「いじめ問題」としている。オールスターズ映画で異世界が物語のメインの舞台になったのは初めてで、歴代プリキュア全員が同じ異世界に行くという展開も初めてだった。
 本作のオリジナルキャラクターのグレルとエンエンを中心に、それをプリキュアたちがサポートするという物語になっており、特に TVシリーズ本編中で当初はプリキュアと対立していたが、改心して自らもプリキュアへと転身したキュアパッションとキュアビートに、「悪いことをしてもやり直せる」というメッセージが託された。

 全国174スクリーンという公開規模ながら、公開初日2日間で興行収入約2億円、観客動員約17万6千人になり、映画観客動員ランキングで初登場3位となった。最終的な興行収入成績は約10億3千万円。
 宣伝ポスターは、32名の歴代プリキュアが全員横を向いて並んでいるデザインが用いられたが、速報ポスターやロングタイプポスターではキュアマリンのみ正面を向いている。公式サイトのトップページの集合イラストでも、ランダムで「並んでいる歴代プリキュアの内、キュアマリンだけがこちらを向く」という仕掛けが存在し(再度アクセスか再読み込みで閲覧可能)、エンディングアニメーションでも最後に顔を向ける演出がある。これについて梅澤プロデューサーは、「こっちを向けるのはキュアマリンしかいない。マリンなら辛抱たまらずにこっち向いちゃうだろうなと。ひとりこっち向いてるのもこれはこれで面白いかもって話になって、速報ポスターで採用された。」と語っている。
 本作での音楽は高梨康治の楽曲が使用されている。ただし、『ドキドキ!プリキュア』の変身シーンのみ、高木洋による楽曲が使用されている。

 2013年はプリキュアシリーズが開始して10年目に当たることから、様々なコラボレーションが展開された。
 結成10年目となるアイドルグループ・Berryz工房と、映画『ふたりはプリキュア MaxHeart2』(2005年)の主題歌『ギャグ100回分愛してください』(9thシングル)のタイアップ以来となるコラボレーションが決定し、2013年3月3日に行われたコンサート「ハロープロジェクト 春の大感謝祭 ひな祭りフェスティバル2013」に歴代プリキュアがゲスト出演した他、3月13日発売のシングル『アジアン セレブレイション』(31stシングル)が本作の応援歌となった。また、シリーズ初となる Berryz工房との実写コラボポスターも制作され、3月11日から17日にかけて JR東日本の9駅に掲出された。映画本編にも Berryz工房のメンバー7名が妖精役としてゲスト出演している。


あらすじ
 プリキュアの守護妖精になるために勉強する妖精が通う妖精学校。プリキュアの人気をねたむ生徒グレルは、心の影を映す「影水晶」から生まれた自分自身の「影」と共に行動するようになる。ある日、妖精学校から歴代プリキュアのもとに「プリキュアパーティ」の招待状が届く。しかし、それは影と、影にそそのかされたグレルによる罠で、影は訪れたプリキュアたちから変身アイテムやパートナーの妖精たちを奪い、水晶化させてしまう。
その一方、泣き虫の妖精エンエンは、影に言われるがままのグレルの行動を止めようとするが、勇気を出せないままグレルに巻き込まれてしまう。そして、いつしか影はプリキュアを倒したことで巨大な力を身につけ暴走を開始し、グレルが望まなかったことまで引き起こしてしまう。そんな中、みゆきとキャンディに誘われる形でパーティにやってきたマナたち『ドキドキ!プリキュア』の4人だったが、影から逃げ惑うグレルとエンエンと出会い、事の次第を知る。4人と2匹は、影の暴走を止めプリキュアたちを元に戻すため、ともに行動を起こす。


主な登場キャラクター
『ドキドキ!プリキュア』より
相田 マナ / キュアハート …… 生天目 仁美(なばため 36歳)
 今回はキュアハッピーとペアを組む。
 ちなみに、そのキュアハッピーこと星空みゆきとは、お互いにプリキュアに変身した状態で初対面したため、本作ではオールスターズシリーズ恒例の「現役ピンクプリキュアと前作のピンクプリキュアが変身前の姿で初対面した瞬間に、画面がホワイトバック・スローモーションになる」という演出がなかった。ちなみに、次作『プリキュアオールスターズ NewStage3』ではマナと愛乃めぐみ(キュアラブリー)が初対面した時にホワイトバック・スローモーション演出が行われたため、同演出が全く無いのは本作のみとなった。

菱川 六花 / キュアダイヤモンド …… 寿 美菜子(21歳)
 今回はキュアビューティとペアを組む。

四葉 ありす / キュアロゼッタ …… 渕上 舞(25歳)
 今回はキュアサニーとペアを組む。

剣崎 真琴 / キュアソード …… 宮本 佳那子(23歳)
 ありすのお茶会で『スマイルプリキュア!』に登場した納豆餃子飴を食べるが、強烈な臭さに悶絶する。
 今回はキュアピースとペアを組む。

シャルル …… 西原 久美子(47歳)
 妖精学校の生徒だった経歴があり、同級生だったキャンディとは旧知の仲である(ただし、この設定は TVシリーズ本編の「ラケルやランスと共に生まれてすぐに地球に来た」という設定と矛盾している)。

ラケル …… 寺崎 裕香(29歳)
 妖精の瀧に沈められていた先輩のメップルに電話をかけ、居場所を聞いて救援に向かう。
ランス …… 大橋 彩香(18歳)
ダビィ …… 内山 夕実(25歳)
 ラケル・ランス・ダビィのセリフつき出演は、『 NewStage 』シリーズでは本作のみ。

『スマイルプリキュア!』より
星空 みゆき / キュアハッピー …… 福圓 美里(31歳)
 TVシリーズ終了後も、おっちょこちょいっぷりや勉強ができないのは相変わらず。
 影の罠により水晶にされる中、エンエンにキュアハートたちを呼んでと依頼する。水晶から解放されたあとは、キュアハートとペアを組む。
 『ふたりはプリキュア SplashStar 』以降の歴代プリキュアは「ちゃん」付けで呼んでいたが、『ふたりはプリキュア / ふたりはプリキュア MaxHeart 』の美墨なぎさと雪城ほのかは「さん」付けで呼んでいる。これは、なぎさとほのかが中学3年生であるためと思われる。また、劇中で会話をするシーンはなかったが、『 Yes!プリキュア5 / Yes!プリキュア5 GoGo!』の秋元こまちと水無月かれんも中学3年生、『ハートキャッチプリキュア!』の月影ゆりは高校2年生である。

日野 あかね / キュアサニー …… 田野 アサミ(26歳)
 今回はキュアロゼッタとペアを組む。

黄瀬 やよい / キュアピース …… 金元 寿子(25歳)
 今回はキュアソードとペアを組んでおり、キュアソードから「先輩」と呼ばれ、はりきる。また「影」との戦闘では、はじめは必殺技「プリキュア・ピース・サンダー」で雷をピースサインに集める際に今までどおりに驚いていたが、最終決戦では雷に耐える表情をみせた。

緑川 なお / キュアマーチ …… 井上 麻里奈(28歳)

青木 れいか / キュアビューティ …… 西村 ちなみ(42歳)
 本作の時点でも、七色が丘中学校の生徒会長を務めている。今回はキュアダイヤモンドとペアを組む。

キャンディ …… 大谷 育江(47歳)
 現在はメルへンランドの女王となっているが、みゆきたちのところへも日常的に遊びに来ている。
 みゆきと同じく、勉強が苦手。メルヘンランドの新しい女王としては未熟で、毎日、兄のポップに厳しく教育されており、勉強から抜けだしてきた。また、舌足らずなことば(「どれどれ」を「どりどり」、「それは」を「そりは」と言うなど)やドジな面も健在。
 妖精学校の生徒時代に同級生だったシャルルとは旧知の仲。招待状が用意されなかった『ドキドキ!プリキュア』の4名をプリキュアパーティに誘った。
 みゆきたちが影の罠で水晶にされるが、唯一、影の手から逃れた。その後、助けを呼んだポップとともに『スマイルプリキュア!』までの歴代プリキュアと『スイートプリキュア♪』までの歴代妖精の救出に向かう。

ポップ …… 阪口 大助(39歳)
 劇場版プリキュアシリーズでは初登場となり、セリフつき出演は本作のみである。
 メルヘンランドの現在の女王である妹のキャンディの教育係を務めており、女王としてまだ未熟であるキャンディを真面目に厳しく教育している。基本的にメルヘンランドに暮らしており、みゆきたち歴代プリキュアやキャンディを含めた歴代妖精のように人間界には常駐していない。
 キャンディの助けを受けて、水晶にされた歴代プリキュアと捕われた歴代妖精の救出に向かう。今作でもワシの姿に変身し、『5 GoGo!』のシロップとともにキャンディや歴代妖精、グレルとエンエンを運んだ。

黒川 エレン / キュアビート …… 豊口 めぐみ(35歳)
 当初はマイナーランドの歌姫セイレーンとして対立していたが、そこから改心してプリキュアになった経験をキュアパッションとともにエンエンとグレルに語り、「間違ったことをしてもやり直せる。」と諭す。

花咲 つぼみ / キュアブロッサム …… 水樹 奈々(33歳)
 相変わらず高所恐怖症は健在。

来海 えりか / キュアマリン …… 水沢 史絵(33歳)
 パワー回復後に妖精たちの熱い声援をうけ、「プリキュアをやっていてよかった。」と感慨にふけったあと、声援と期待に応えて従来のはりきりっぷりを披露した。
 戦闘では「プリキュア・おでこパンチ」を影に放つ。

東 せつな / キュアパッション …… 小松 由佳(35歳)
 当初はラビリンスの幹部イースとして対立していたが、そこから改心してプリキュアになった経験をキュアビートとともにエンエンとグレルに語り、「間違ったことをしてもやり直せる。」と諭す。

タルト …… 松野 太紀(45歳)
 妖精学校に特別講師として招かれ、プリキュアについての授業を行う。そのためシフォンや歴代妖精よりも早く妖精の世界に向かっており、終始プリキュアたちが住む人間界にはいなかった。
 映画『プリキュアオールスターズ DX3』(2011年)以来のセリフつき出演となったが、セリフつき出演は今作が最後となり、『 DX 』から続いていたセリフつき出演回数および連続登場回数は「5回」で途切れた。この2つの記録は、今作の公開当時はタルトのみだったが、次作『 NewStage3』において、セリフつき出演回数はプリキュア5名(ブラック・ホワイト・ピーチ・ブロッサム・マリン)に並ばれ、また連続登場回数はそのうち2名(ブロッサム・マリン)に並ばれた。

美墨 なぎさ / キュアブラック …… 本名 陽子(34歳)
 本作でもおっちょこちょいっぷりやメップルとの口ゲンカは健在。

雪城 ほのか / キュアホワイト   …… ゆかな(38歳)
九条 ひかり / シャイニールミナス …… 田中 理恵(34歳)
 『フレッシュ』から『スイート♪』までの歴代プリキュアと妖精よりも早く妖精の世界に来るが、いきなり影に襲われる。
 「ミラクルライト」でパワー回復後は、影との戦闘で往年と変わらないアクションを披露した。シャイニールミナスのセリフつき出演は、『 NewStage 』シリーズでは本作のみ。

メップル …… 関 智一(40歳)
ミップル …… 矢島 晶子(45歳)
 なぎさたちが影に水晶にされたあと、自分たちも『スイートプリキュア♪』までの歴代妖精とともに人質にされる。しかし、後輩のラケルからの電話を受けて救援を要請する。メップルとミップルのセリフつき出演は、『 NewStage 』シリーズでは本作のみ。

グレル …… 愛河 里花子(45歳)
 本作の主人公で、タヌキのような姿の妖精学校の生徒。一人称は「オレ」。
 赤いマントに金色のダイヤのブローチを身につけている。いつもおもちゃの剣を身につけている。活発でやんちゃな性格で、周囲を困らせている。
 自分より注目されるプリキュアを「変身しなければただの少女」と妬ましく感じていて、表向きは粗暴な態度をとるが、本心ではプリキュアの妖精になりたいと思っている。
 同じく友だちが少ないエンエンと出会い、行動をともにする。「影水晶」が生みだした影にそそのかされて意気投合し、影の悪事に加担してエンエンも誘う。

エンエン …… 玉川 砂記子(51歳)
 本作のもうひとりの主人公で、キツネのような姿の妖精学校の生徒。一人称は「ぼく」。
 水色の頭巾をかぶっており、金色のハートのブローチを身につけている。プリキュアの妖精になりたいと思っているが、引っ込み思案で泣き虫な性格ため、自分には無理だと思っており、その性格からか友だちも少ない。
 唯一話しかけてくれたグレルを慕っており、グレルとともに行動するようになる。「影水晶」に誘惑されたグレルの誘いを断れず、影の悪事に協力する。そのことに落ち込むが、キュアハートたちに励まされたことによって、笑顔をみせられるように強くなると決意する。

影 …… 坂本 千夏(53歳)
 「影水晶」がグレルの負の感情を察知し、グレルの「こころ」から生み出した存在。一人称は「オレ」。
 名前のとおり影のような姿をしており、分身能力をもつ。さまざまな姿に変化可能で、人間型、巨人型、ヘビ型、イノシシ型、魚型、手型などがいる。
 相手を水晶化させる能力をもつほか、「プリキュア教科書」を参考にしてプリキュアたちの戦闘スタイルを分析する知性をみせる。こころの弱いグレルとエンエンをそそのかす。
 『スマイルプリキュア!』までの歴代プリキュアたちを水晶化しただけでなく、『スイートプリキュア♪』までの歴代妖精と変身アイテムを奪って変身できないようにした。
 その後、妖精学校を手はじめに破壊活動を行うなど、グレルの意思に関係なく暴走しだし、妖精学校の生徒たちを誘拐する。また、影ゆえに光を嫌うため、妖精世界の太陽も破壊しようとする。

妖精学校の先生 …… 菊池 正美(52歳)
 緑色のカメのような姿で、赤い蝶ネクタイをしている。本名は不明。誰が相手でも、丁寧なことば遣いで話す。

歴代作品のプリキュアと妖精とサブキャラクター
 偽のプリキュアパーティに招かれるが、影の罠によりプリキュアたちは水晶にされ、妖精は人質にされる。いずれのキャラクターもセリフはない。
 本作は異世界が舞台になっているため、歴代サブキャラクターのモブ出演は人間界での数シーンのみ。なお、歴代の単独映画シリーズと同様に、プリキュアたちが異世界に行ったことをサブキャラクターたちは知らない。


作品中の用語
妖精の世界
 宇宙空間に浮かぶ巨大な球の中にあり、内部には森や湖などの自然がある。また、空にはヒマワリ型の太陽が浮かんでいる。住んでいる妖精たちは、歴代プリキュアシリーズに登場した妖精の姿に似ている。
 妖精たちがプリキュアのパートナー妖精になるために学ぶ施設「妖精学校」があり、湖の近くにそびえ、大木の形をしている。シャルルとキャンディも、過去にこの学校に通っていた。
 生徒のグレルとエンエンは、次作『プリキュアオールスターズ NewStage3』にも再登場する。

プリキュア教科書
 妖精学校の生徒がプリキュアについて学ぶための教科書。歴代プリキュアの特徴や弱点などが書かれており、グレルや影はこれをもとに作戦を立てた。『ドキドキ!』の4名は当時誕生したばかりだったため、教科書には記載されていない。また、前作『プリキュアオールスターズ NewStage 』に登場していたキュアエコーは、この時点では記載されているか不明だったが、次作『 NewStage3』で記載されていなかったことが判明した。ちなみに、『 NewStage3』の時点では『ドキドキ!』メンバーも追加戦士キュアエースを加えて記載されていたが、キュアエコーと最新プリキュア『ハピネスチャージプリキュア!』の4名(キュアラブリー・キュアプリンセス・キュアハニー・キュアフォーチュン)が記載されていなかった。

プリキュアパーティ
 「影」とグレルが歴代プリキュアを倒すべく、誘き出すために仕組んだ偽のイベント。しかし事件解決後は、妖精学校の協力を得て、本当のパーティとしてあらためて開催した。
 招待状は、開くと「仮面の妖精(グレル)」のホログラフィーが浮き出て、メッセージを呼び掛ける仕組みになっている。なお、この時点ではプリキュア教科書に記載されていなかったため、『ドキドキ!』メンバーには招待状は配られなかった。

影水晶
 妖精学校の敷地内に封印されていた水晶。心の中に妬みを持つ者を察知し、誘惑する。誘惑されても断れば何も起こらないが、誘いに乗ると影に取り込まれてしまう。元々は弱い心と向き合う試練のために創造された物だった。

巷で話題のスイーツ
 大貝町にあるアンティークショップ「ソリティア」で『ドキドキ!』メンバーが開いたお茶会で、ありすが取り寄せていたお菓子の数々。
・「TACO CAFE」のたこ焼き(『ふたりはプリキュア / ふたりはプリキュア MaxHeart 』に登場)
・「ベーカリー PANPAKAパン」のチョココロネ(『ふたりはプリキュア Splash Star 』に登場)
・「KAORU'S Doughnut Cafe」のドーナツ(『フレッシュプリキュア!』に登場)
・「Lucky Spoon」のカップケーキ(『スイートプリキュア♪』に登場)
・大阪の納豆餃子飴(『スマイルプリキュア!』第14話に登場)
 納豆餃子飴以外の4品は、全て歴代プリキュアの家族が経営している店や行きつけの店で売られているお菓子で、さらに過去のオールスターズ映画で歴代プリキュアや妖精たちが関わったことのあるお菓子でもある。
 この後、納豆餃子飴は、TVシリーズ最新作『ハピネスチャージプリキュア!』第23話(2014年7月放送)で、白雪ひめ(キュアプリンセス)が買ったお菓子「ワールドプリキュアスナック」の「なっとうぎょうざ味」として再登場している。

ミラクルダブルハートライト
 本作のミラクルライト。先端に大小2段重ねのハートと、2枚の羽根をあしらった蛍光部が付いている。冒頭の教習シーンではタルトがこれを取り出し、「舐めたり、光を見たり、振り回すのはいけない。」と、観客への警告を兼ねて妖精たちに教え、クライマックスでは、タルト・キャンディ・グレル・エンエン・妖精学校の妖精たちと先生がライトを振り、プリキュアと歴代妖精に力を与えた。なお、ライト発光の際の掛け声は、今までのオールスターズ映画での「プリキュアに力を!!」から、「プリキュア、がんばれ!!」に変わった。


主なスタッフ
企画    …… 梅澤 淳稔(53歳)
監督    …… 小川 孝治
脚本    …… 成田 良美(39歳)
キャラクターデザイン・作画監督 …… 青山 充(59歳)
音楽    …… 高梨 康治(49歳)、高木 洋(36歳)
制作・配給 …… 東映

主題歌
オープニングテーマ『プリキュア 永遠のともだち 2013バージョン』(歌唱・工藤真由、黒沢ともよ、吉田仁美)
エンディングテーマ『この空の向こう』(歌唱・吉田仁美)
※エンディングの3Dアニメーションでは32名のプリキュアがダンスを披露している。




《本文マダ、ですよねー》
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『軍師官兵衛』  視聴メモ 第48回『天下動乱』

2014年12月26日 23時27分49秒 | 日本史みたいな
『軍師官兵衛』第48回『天下動乱』(2014年11月30日 演出・大原拓)


登場する有名人・武将の『信長の野望』シリーズでのだいたいの能力評価(テロップ順)

黒田 如水      …… 知力84、統率力67
 (演・岡田准一)

黒田 長政      …… 知力77、統率力63
 (演・松坂桃李)

豊臣 淀殿      …… 知力16、統率力21
 (演・二階堂ふみ)

母里 太兵衛 友信  …… 知力44、統率力80
 (演・速水もこみち)

後藤 又兵衛 基次  …… 知力14、統率力75
 (演・塚本高史)

石田 三成      …… 知力92、統率力60
 (演・田中圭)

井伊 直政      …… 知力69、統率力81
 (演・東幹久)

安国寺 恵瓊     …… 知力80、統率力31
 (演・山路和弘)

小西 行長      …… 知力72、統率力48
 (演・忍成修吾)

増田 長盛      …… 知力85、統率力37
 (演・有薗芳記)

平岡 頼勝      …… 知力70、統率力30
 小早川秀秋の家老。黒田長政と親交がある。(演・今井朋彦)

小早川 秀秋     …… 知力21、統率力34
 (演・浅利陽介)

本多 忠勝      …… 知力66、統率力84
 (演・塩野谷正幸)

榊原 康政      …… 知力45、統率力78
 (演・中村育二)

福島 正則      …… 知力45、統率力83
 (演・石黒英雄)

毛利 輝元      …… 知力85、統率力80
 (演・三浦孝太)

大友 吉統(よしむね)…… 知力60、統率力46
 旧名・義統。豊臣政権下で失脚して領地を失い、現在は豊臣家直属の家臣になっている。(演・増田修一朗)

長束 正家      …… 知力87、統率力13
 (演・佐久間哲)

豊臣 秀頼      …… 知力44、統率力39
 (演・小美野来希)

徳川 家康      …… 知力102、統率力65
 (演・寺尾聰)


ざっとの感想

○「採用即ボーナス」、「武具貸し出し」、そして「士分取立て」という、ちょっとよその武家では考えられないなりふり構わなさで、領国・豊前国の中津でアマチュア民兵を急募する如水。なるほど、長政が連れてって領内に兵がいないのならば、また作ればいいんじゃないのという柔軟な行動力!
 でも、長政が率いる黒田軍も含めて、当時、国際戦争という最大の戦役も経験した、ほぼプロフェッショナルといってもいい全国諸大名の正規軍は、おそらく長い日本史上の中でも最強クラスの熟練度に達していたはずで、そこに急ごしらえの如水軍が、どこまで追いつけるのかどうか。
 おらが大殿のため、ということで士気は高いでしょうが、攻められての決死の防衛戦、みたいな危機感もないだろうし、ほんとのところ、如水はどういう情報戦略をとって自軍のテンションを上げたんでしょうかね?
 「天下統一しま~す。」とか言ったって、いまいち実感がわかないもんねぇ。大義も、よくわかんないっちゃあわかんないし……お祭り感覚は長くは続かないですからねぇ。ましてや、おっかないベテラン兵を相手にした戦争なんですから。

○家康の上杉討伐に従軍した黒田長政の動員兵力って、「5400人」だったのかぁ。なかなかシビアな数字ですよね。
 当時の黒田家、つまり豊前国中津藩は石高が公称「12万3千石」で、実状は「18万石」くらいまで成長していたということなんですが、やっぱりそれくらいが限界だったのねぇ。
 決して広くはない領内からの兵力の調達は、ゲームの『信長の野望』みたいに簡単にはいきませんわなぁ! 1万人超えはキッツいわぁ。

○ケチなダーイシを見越した、如水の「九州7ヶ国をくれるんだったら、加勢も考えるよ。」というムチャクチャな NO回答なんですが、ケチでなくともこれは飲めないよなぁ。だって、如水の異常な徴兵の情報を知らなかったはずのダーイシからしたら、主要な兵力のいなくなった中津の留守番をしているだけの隠居したおじいちゃんなんですからね。ただ、それでもそんなおじいちゃんに加勢の誘いを送ったのは、そのネームバリューで西軍の士気を上げることと、離間策で長政軍の動揺を引き起こすことが狙いだったのでしょう。
 でも、そんな自信マンマンな拒否の返事を受けちゃったら、ダーイシも「こいつ、な~んか考えてんぞ。」といよいよ疑いを深めたことでしょう。うわ~、今は前の敵だけに集中したいのに、後ろにわけのわかんないヤツがいる! こわいよ~。

○あんまり知らない大名と結婚したかと思ったら、さっそくの大ピンチで義母といっしょに農婦コスプレの脱出作戦かよ! あたし、ヤバいところにとついできちゃったかも……と不安の色を隠せない栄姫であった。
 って言っても、栄姫だって、とてつもなく波乱万丈な生涯を送ってきた叩き上げ武将・保科正直の娘なんですからねぇ。保科家の当時の領地だった下総国多胡藩(現在の千葉県香取郡多古町)で、こんなどろんこ遊びくらいはしょっちゅうやってたんじゃないですか?
 まぁ、ここはカマトトぶっとくか、と腹を決め、「こ、こんなところへ入るのは、初めてでございますっ。」と恥じらう演技をする栄姫。も~う、生まれたときから徳川家の深窓の姫君だったような顔しちゃって~、この!

○さすがにまったく同じ重さのものまでは用意しなかったかもしれないのですが、リアリティのためか、けっこうバカにならない重量のものをかついでいたらしく、女性2人を隠した俵袋を運ぶ母里……というか、もこみちさんの足元はかなり情けなくフラフラしていましたね。こういうのはやっぱりねぇ、背は高いにしても、足が短くて多少太ってるくらいのおじさん体型のほうがたのもしく見えるんだよなぁ。おじさん体型は、いいよね! いや、自分がなりたかねぇけど。

○そういう逸話が黒田家に実際に伝わっているのかどうかは知らないのですが、いかにもありそうな「お光・栄姫偽装作戦」エピソードでしたね。ベッタベタな展開ですが、こういうのがないと関ヶ原前夜じゃないんだよなぁ。定型ですよね。
 それにしても、主君もたいした軍勢もいない大坂の黒田邸に対して、これほどまでに西軍勢力が弱腰とは……ささいな武力制圧にも労力をかけたくないのか、それとも、そもそもその武力が調達できていないギリギリ状態なのか。とにかく全体的にダーイシの苦境が、無言ながらもひしひしと伝わってくるような哀しさがありますよね。ひっじょ~に、キビシ~ッ!!
 だいたい、新妻で大坂に来たばっかりの保科家の娘の顔を知らない、というのは百歩ゆずってわかるにしても、さすがに、そろいもそろって黒田家の先代の奥方の顔も知らないようなデクのバーばっかが使者って時点で、まったく緊張感がありません。ダーイシは、また人選をミスったな! そんなんじゃダ~メよ~。

 なんでもいいんですが、善助も、経産婦のことを「16歳には見えない」って言われただけで、そんなに動揺するんじゃない! どんだけヨメLOVE なんだって話ですよ。はいはい、アツいアツい!

○栗山善助と日本号ひっさげた母里友信が、なんかものすごい形相になりながら、人間が入りそうな大きな木箱を運んでるんですよ。真っ黒も真っ黒だろ、そんなもん! 港に行かせるんじゃないよ~、この腑抜け侍どもが。
 善助も友信も、実においしいタイミングでくしゃみが出そうになったカトちゃんみたいな栄姫もみなさんグッジョブだったのですが、いちばん黒田家に貢献してくれたのは、4人の逃亡のきっかけを命がけで作ってくれた、細川さんちのガラシャさんですよね。結局、今年は1秒も大河ドラマには出てこなかったけど、よくやってくださいました。あんたは、エラい!!
 藤孝は出るには出たけど、将軍・足利義昭公のインパクトのせいでだいぶ影が薄かったし、忠興も俳優ノンクレジット&セリフゼロでちらっと出てただけ。今年は細川家はかなりの冷遇でしたな。ま、そんな年もあっていいんじゃないかしら。

○非常に有名な「小山評定」で、先陣切っていきりまくった決意表明をする福島正則。いいですねぇ~、こういうお祭り男がいるかいないかで、場のテンションは天と地ほど違ってくるんですよね。そのうえ、戦となると正則はめっぽう心強い!
 ただ、いくら豊臣秀頼を奉じているとは言っても、正則がダーイシの挙兵にくみするとはだぁれも考えていないわけで、全体的に「まぁ、そうなるわな。」という雰囲気ではあったんでしょうけど。やっぱり、「旧主の恩よりオレの好き嫌い」なんですよね~。まさに戦国武将! のちの「サムライ」とはまったく違う、ビジネスライクきわまりない論理ですね。朝倉宗滴教景も、草葉の陰でサムズアップよ☆

○「上杉討伐に従軍した武将は、ほぼ全員が家康軍に加勢するもよう」という急報に接し、歯ぎしりして悔しがるダーイシたち。

ダーイシ「太閤殿下に取り立てられたご恩を忘れおって……」
長盛  「人質を取ったことが裏目となったか!」

 それを聞いて、内心で「いや、おめーらがいるから、あっちにいっただけなんじゃね?」とつぶやく AKB。
 ま、アタシたちもうすうすそうなんだろうなとはわかってるんだけど、自分たちからは言えないし~! もう遅いしぃ~!! もはや開き直るしかない奉行ズであった……

○いつの間にか AKBが入手していた、「如水軍1万までに膨張」というニュースに驚愕する西軍首脳陣。しかし、ダーイシには秘策があった!?
 「クックック……なんという男だ……だが、手は考えてある!」

 ……ときて、いったいどんな大作戦なのかと思ったら、如水攻撃軍の大将が大友吉統て! くわ~、こらまた、古くさ~いお名前が出てきましたなぁ!
 確かに、九州北部では絶大なネームバリューのある大友家の末裔を派遣する、というその着眼点は的確ですし、吉統も旧領奪回のためならばと決死の覚悟でのぞむことは間違いないわけなのですが……吉統さん、戦争の勝敗とかじゃなくて、自分の力量の足りなさで失脚して豊後国を失ってるからね。な~んか、あの尼子勝久とかとは違って、「自業自得でしょ」みたいなしらけムードがぬぐえないんだよなぁ。
 長盛から、念を押すように「敵は武名高き黒田如水! くれぐれも油断めされぬよう。」とか言われてますけど、これ、完全なる皮肉ですからね! だって、むかし吉統とその父・宗麟が島津家に危うく滅ぼされかけたところを救ってくれたのが、その「武名高き黒田如水」だったんですから。なんか、「自業自得」な上に「恩知らず」のレッテルさえもつきかねない、吉統の厳しい立場です。

 しかもさぁ、とどめはこれですよ、一時的な関係だとはいえ、自分にその命を下す総大将さまが、よりにもよって、あの毛利輝元なわけ!!
 キィイ~、なんで毛利!? なんで、かつて関門海峡を挟んで「西日本最大」の覇権をめぐる熾烈きわまりない抗争を繰り広げていたライバルの当主が西軍総大将で、オレが「領土は働き次第」のアルバイト待遇なわけ!?
 親父の宗麟も、天国で慟哭してますよ……おぉ神さま、神さま……助けてパパ~ヤ~♪

○「上善如水」の、『老子』の一節を如水が朗読するシーンなんですが、なんか、なつかしいな。そういえば、『軍師官兵衛』もそうとう初期には毎週ひとつずつ、兵法の一節を字幕で出して如水が実践する、みたいなパターンがありましたよね。
 あれ、いつの間にかなくなっちゃったよな……私個人はそういうのを、見てる人が飽きてもかまわないから50回ぜんぶでずっとやり続けてやる、みたいな「骨」が観たかったなぁ。好きです、そういうヘンなこだわり!

●如水の語りかけた「黒田家天下取りプラン」を、機先を制して自信たっぷりにとうとうと語りつくす、善助ら重臣ズ。
 もはや言葉さえもいらないツーカーの主従関係に思わずウルッときてしまう如水だったわけですが、いや~、その未来設計図、そんなにうまくいくかぁ!?
 だって、四国の反応がまったく計算に入ってないし、だいいち、その時点で九州には島津家と加藤キヨマーがいるんじゃないの! そりゃ、島津義弘は出張中だしキヨマーも敵になるとは確定していないんですが、危なっかしいメンツがうじゃうじゃしてる九州地方を統一して中国地方も制圧して、果たしてそのときの黒田軍が、西軍や東軍より「疲弊してない」なんて言えますか?って話なんですよ。そりゃムリな話だろ~。このプラン、西軍と東軍がいったい何年戦争してなきゃいけない想定なんですかね!?

 感動したあまりに3人の重臣に頭を下げる如水だったのですが、どっちかというと、「……とかって思ったんじゃけど、やっぱやめますさぁ~せん。」と言いたいようにしか見えない一礼なのでした。野望ってもんは、ほんとに人の目を狂わすのねぇ。

●如水のセリフ「軍師として重用されることができた。」の「重用」って、「じゅうよう」じゃなくて「ちょうよう」じゃないの? いや、まぁ、21世紀の読み方がそうなるっていうんなら、あたしゃ文句は言いませんけど。だいたい、如水が自分のことを「軍師」って言ってる時点でもうセリフおかしいからね。
 私は「ちょうよう」、好きなんだけどなぁ。私は死ぬまで「ちょうよう」派よ! あと、「どくせんじょう」派。

○関ヶ原最大のキーマン・小早川秀秋、ついに動く! あら、やっぱりそういう、おどおどキャラ? 今年もベタなのねぇ~。
 「勝つほうにつきたいです。」ってあなた、今回の大戦争は、あなたがついたほうが勝つのよ! どっちでも好きなほうにすればいいのよ~。こんなにラクなことって、ある!?
 今週は初登場ながらもセリフゼロだったんですが、秀秋付きの家老・平岡頼勝を演じる今井さんの存在感がハンパないですねぇ! いっつも情けないやりとりばっかりのこの2人ですが、今年はなんか、かっこよくなりそうだぞ~。

○別撮りで肉に食らいつくカットは用意されたものの、江戸城内の庭で飼われていたタカ、寺尾家康のたっぷり30秒間にもおよぶ「肉ほれほれ」モーションにも、まったくつれない無反応!! 少なからず気を落とす家康……ていうか寺尾さんがかわいい。
 あれほど、長政をはじめとする全国の大名どもを軽々と手玉に取る家康も、なれないスタジオ撮影に緊張するタカを制することはできないのであった……動物と子どもは、素直だねぇ~。秀頼役の小美野くんも、今週やけにカメラ目線になってましたよね。いよいよ近づいてきた天下分け目の大合戦の気配に、思わずちらちらしてしまう、大坂の子どもと江戸のタカ。みんなかわいいですね。


結論、「第49回がとてもたのしみです。」

 はいっ、というわけで、『軍師官兵衛』の本放送はもう終わっちゃったわけなんですけれども、こっちの企画は、まだ終わっておりまっせ~ん。
 まぁ、マイペースに、ね。なにごともムリをせずにやっていきましょう。のんびりのんびり~。

 うをっ、あの予告映像に出てた甲冑武者、もしかして、的場浩司さんじゃね!? これはものすっごい戦争になりそうだぞ~!! 今年は関ヶ原以上に、九州の石垣原がヒートアップするもよう! 見逃せないぞ。
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ちゃんと怪獣が怖いことって、大事ですよね  ~映画『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』~

2014年12月23日 19時01分12秒 | 特撮あたり
映画『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』(1966年4月公開 101分 大映)


 映画『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』は、大映東京撮影所が製作した特撮映画「ガメラシリーズ」の第2作。シリーズ第1作『大怪獣ガメラ』(1965年)の半年後に公開された作品で、再び現れたガメラと新怪獣バルゴンとの決闘を描く、シリーズ初の総天然色作品。
 大映の永田秀雅専務によると、大映本社は前年の『大怪獣ガメラ』について、「東宝のゴジラの二番煎じで、よくこんなものをやれるな。」と危険性を感じていたという。ところが『大怪獣ガメラ』が大ヒットしたため、本社側もこれを受けて第2弾を急遽企画し、永田雅一社長が直々に製作者名として自らの名をクレジットさせ、破格の予算を投入して製作に乗り出す意気込みとなった。
 1966年のゴールデンウィーク興行作品として、大映京都撮影所の制作による『大魔神』と本作の「特撮二本立て興行」は、円谷英二ひとりが全特撮作品の制作を担当していた東宝にも実現できないものだった。
 脚本を執筆した高橋二三(にいさん)によると、「『大怪獣ガメラ』のあと、これは次も来るなという感触があった。」そうで、実際に本作の製作が決定した時には、「ほら見ろ、さあ何作でもいらっしゃい。」と思ったという。高橋は本作について、「メロドラマと怪獣特撮がひとつになった作品」と評している。
 クレジットはされていないが、永田社長の実子で専務の永田秀雅がプロデューサーに就いており、永田は「子供を出すように」と現場に要望していたが、田中重雄監督は劇中に一切子供の登場しない作劇を通し(子供らしい子供は避難民で映るだけである)、昭和ガメラシリーズでも唯一ストーリーに子供がからまない、一般向けの内容の映画に仕立てている。
 本作は前作に続いて興行的に大ヒットとなったが、特撮に予算を使いすぎて結果的には赤字になった。また大ヒットにもかかわらず、湯浅特撮監督は内容に不満が多かったという。その理由は、作劇が「主軸観客層である子供向けでないこと」であり、劇場での子供たちの反応を基にしてのスタッフの反省会では、「バルゴンが出てくるまでが長すぎて子供の集中力が続かない」、「大人向けのドラマは子供たちには退屈」などの意見が出された。こうして、湯浅監督が全編監督となって翌年に制作された第3作『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』(1967年)では、子供たちを飽きさせない演出に最重点が置かれ、子供を主役とする湯浅監督の作劇が徹底されることとなった。

 田中重雄監督をはじめとするベテラン中心の本編スタッフに対し、特撮現場は若いスタッフが中心となったため、湯浅特撮監督らは逆に結集して仕事に燃えることができたそうで、これに伴い、特撮パートもかなり長いものになっている。前作から特殊美術を担当しているエキスプロでは、八木正夫社長以下スタッフ総出で特撮セットに入り、ミニチュアの制作の他に、操演も担当した。
 A級予算が組まれた作品だが、湯浅監督によると、東宝ほどの予算は望めないため、特撮はできるだけ現場で処理したそうで、バルゴンが噴射する冷凍液には光学合成ではなく消火器を使った。
 登場人物の小野寺が飲み込まれるシーンのために実物大のバルゴンの頭が作られ、日本の怪獣映画としては初めて、人間が怪獣に食べられるシーンを描写した作品となった。 湯浅特撮監督の「東宝のゴジラとは違う画を創ろう」との意向で、怪獣同士の戦いにも、切ったり突いたりといったアクションが採り入れられ、円谷英二の方針で流血を避けた東宝の怪獣映画と大きく差別化され、本作以降、ガメラシリーズでは怪獣の流血描写が頻繁に見られるようになった。カラー作品であることを考慮して、必要以上の残虐描写を避けるため、血の色はガメラが緑、バルゴンは紫となった。「四つ足怪獣同士の戦い」という本作の構図も、従来の東宝作品に見られなかったもので、これも斉藤米二郎プロデューサーや湯浅特撮監督らの、「ゴジラが二本足なら、こっちは四本足で。」という東宝ゴジラシリーズへの対抗意識の現れだったという。

 本作では主演に本郷功次郎が起用されているが、これに本郷自身ははなはだ不本意だったという。デビュー7年目で「やっと一人前の俳優になれた」と思っていた矢先に本作の話が大映本社から来て、「周りの俳優はみんな逃げてしまい、自分だけつかまった」、「自分が目指しているものとは違う」と大弱りだったという。そこで本郷は仮病を使って大阪のホテルに逃げ込み、このためついに本編の撮影開始が1ヶ月遅れることになった。
 本郷は、「相手が怪獣じゃ、まったく勉強をしてられない」ということで、撮影に入るまで台本を読まなかったという。しかし、本作は予想外にヒットし、後年には、「今ではもう財産になってしまった。ガメラに出られたことを本当に感謝してますよ。」と語っている。
 ニューギニアのシーンはすべてスタジオ内で撮影された。本作は神戸や大阪といった関西を舞台とする作品であるが、登場人物のほとんどは関西弁を話さない。
 前作では大映特殊技術部のスタッフがガメラを演じていたが、本作からは専門のスタントマンを起用し、第4作『ガメラ対宇宙怪獣バイラス』までは荒垣輝雄がガメラを演じた。湯浅特撮監督は、「ガメラのぬいぐるみの甲羅は鉄線で骨組みを作ってあるので入るだけで大変なんですが、荒垣さんは実に軽快に動いてくれました。」と語っている。


あらすじ
 半年前に打ち上げられた Zプランロケットが宇宙空間で隕石に衝突し、中に閉じ込められていたガメラが脱出。ガメラは地球へと舞い戻り、エネルギーを求めて黒部ダムを破壊した後、赤道直下の噴火した火山に潜伏した。
 大阪で航空士のライセンスを得たばかりの平田圭介は、独立して観光飛行機会社を設立するための元手を集めるために、勤めていた会社を辞めて兄・一郎の企てた計画に参加した。一郎は、太平洋戦争中にニューギニア奥地の洞窟に現地で発見した巨大なオパールを隠しており、負傷して片脚が不自由になった彼に代わって仲間の小野寺、川尻と共に、オパールの密輸計画が実行されることになる。
 現地に到着した3人は、洞窟へと続くジャングル手前の集落で村人たちと暮らしている日本人医師の松下博士から、その洞窟が「虹の谷」と呼ばれる禁忌の魔境であると聞かされ諌められるが、欲に目のくらんだ一行は強引に突破して洞窟にたどり着き、ついにオパールを発見した。しかし、強欲な本性を現した小野寺は、川尻が毒サソリに刺されて死ぬのを見殺しにし、川尻の死に嘆く圭介を残して洞窟をダイナマイトで爆破、オパールを独り占めして、船で日本へと向かった。
 日本への途上、マラリアと水虫を患った小野寺は、船医の佐藤の奨めによって赤外線による治療を受ける。しかし、小野寺が上着のポケットに隠していたオパールが赤外線を浴び続けてひび割れ、中から1匹のトカゲのような生物が生まれた。これはオパールではなく、伝説の怪獣バルゴンの卵だったのだ。


登場する怪獣
ガメラ
身長60メートル
 前作に続き、本作のためにエキスプロが新規製作した。鋭い目つきが特徴。本作ではガメラは四足歩行を基本とするが、これは湯浅特撮監督の「動物的にリアルに見せたい。」との意向によるもので、最初は必ず這わせ、戦いになって初めて二足になるよう演出したという。
 「手足を引っ込めた回転ジェット」の飛行シーンは、前作ではアニメーションで描かれたが、本作からは「迫力が違う」との湯浅特撮監督の意向で、火薬を仕込んだミニチュアを使ったものとなった。このジェット噴射の火炎の色は、口から吐く火炎放射の赤色と区別して、青い色にされている。
 1尺サイズと3尺サイズの回転ジェット用ミニチュアが作られたが、湯浅監督は迫力にこだわり、なるべく3尺ミニチュアを使ったという。

冷凍怪獣バルゴン
体長80メートル
 ニューギニアの孤島にある魔境「虹の谷」に隠されていたオパールに似た卵から誕生した、現地では「千年に一度誕生する」と言い伝えられている伝説の怪獣。鼻先から前方へ伸びる大きな角を持つ、ワニとオオトカゲを合わせたような外見の四足歩行怪獣である。
 本来は孵化から10年近い年月を経て成長するところを、卵の状態で医療用の赤外線を大量に浴びたため、孵化後わずか数時間で巨大化した、特異体質の変異個体である。ダイヤモンドの放つ光に引き寄せられる習性があったが、変異個体であるため、赤外線を当てて増幅されたダイヤの光でなければ認識できなくなっている。
 カメレオンのような長い舌を持ち、人間に巻きつけて捕捉したり、建造物を破壊することもできる。先端からは零下100℃の霧状の冷凍液を噴射し、この冷凍液で大阪市内の広範囲とガメラを凍結させた。また、バルゴンが通過しただけで、その周辺がものの数秒で凍結する光景も描かれた。自分の身に何かしらの危険が迫ると、その殺気を遠くからでも敏感に感じ取れるほどの優れた動物的感覚を持つ。
 背中に並ぶ光り輝くトゲからは、「悪魔の虹」と恐れられる虹色の殺人光線を放つ。この光線はあらゆる物質を破壊できるが、鏡の反射だけは光線を無効化することができる。体組織は水に極端に弱く、大量の水分にさらされると細胞が溶け出してしまい、同時に舌先からの冷凍液も噴射できなくなる。

 着ぐるみは高山良策によって造型され、エキス・プロダクションが細部の仕上げを行った。まぶたが横方向に開閉する。バルゴンの頭が大きいのは人間体型をできるだけ隠すためで、撮影では足元を写さないよう気をつけたという。
 湯浅特撮監督は、「バルゴンは見栄えよりも動きを優先させて作った。」とコメントしており、そのため高山良策の怪獣造形は動きやすさを重視して作られ、非常に軽いぶん傷みやすかった。撮影でも痛みが激しく、連日補修が欠かせなかったという。
 着ぐるみと同サイズで、たれ目気味で上半身だけの、舌が伸びるギミック入りのギニョールも高山によって作られた。長い舌からの冷凍液の噴霧には消火器が使われた。


主な登場人物
平田 圭介 …… 本郷 功次郎
 本作の主人公。航空士として大空を駆け回る夢を持ち、独立して小さな観光飛行機会社の設立を目指す。そのため、航空士のライセンスを得ると勤めていた航空会社を辞め、兄のオパール密輸計画に参加することになる。

カレン …… 江波 杏子
 本作のヒロイン。ニューギニアの秘境「虹の谷」近辺の集落の酋長の娘。村に住み着いている日本人医師・松下博士の助手を勤めており、日本語を流暢に話せる。幼い頃からバルゴンの伝説を聞かされているため、バルゴンの特徴や弱点などに詳しい。

平田 一郎 …… 夏木 章
 圭介の兄。戦時中、兵士としてニューギニアにいた過去があり、その時に足を負傷し、現在は大阪で写真館を経営している。ニューギニアの捕虜収容所へ入れられる前、虹の谷で巨大なオパール(実はバルゴンの卵)を発見し、現地に隠していた。20年後、そのオパールを密輸するために弟の圭介、小野寺、川尻の3人を現地へ向かわせる。

小野寺 …… 藤山 浩二
 一郎の友人である山師。「金目の物は全て俺の物」がモットーの極めて強欲かつ自分本位な性格であり、利益を独占するために仲間や友さえも平気で手にかけ、それを悪びれもしない厚顔無恥な外道。日本に帰国してからも一郎夫婦を殺害して逃走し、バルゴンを琵琶湖に誘導するためのダイヤを強奪しようする。大阪在住だが、愛人ともども標準語を話す。

川尻 …… 早川 雄三
 一郎の友人である貨物船「あわじ丸」の船員。オパール密輸計画のために圭介と小野寺の船員手帳を偽造する。妻子持ちであり、計画が成功した後は船員を辞めて家族と一緒に暮らそうと考えていたが、オパールを発見した直後、毒サソリに刺されて死亡する。大阪弁を話す。

自衛隊司令官 …… 北城 寿太郎
 バルゴン退治のために様々な作戦を練る。作戦助言者として名乗り出た圭介とカレンを作戦室に受け入れる。

佐藤船医 …… 藤岡 琢也
 貨物船「あわじ丸」に乗船する船医。日本への帰途、マラリアと水虫を患った小野寺を治療する。後にバルゴンの卵に赤外線が当てられていたことを証言し、バルゴンの習性を生かした誘導作戦を作戦室で提案する。大阪弁を話す。

天野教授 …… 北原 義郎
 殺人光線の研究に努め、ルビー殺人光線照射装置を開発する。バルゴン誘導作戦のために装置を赤外線照射装置に改造した。

松下博士 …… 菅井 一郎
 風土病の研究のためにニューギニアの集落に15年前から住み着いている日本人医師。妻を風土病で亡くしている。


主なスタッフ
製作      …… 永田 雅一
企画      …… 斉藤 米二郎
監督      …… 田中 重雄
脚本      …… 高橋 二三
撮影      …… 高橋 通夫
音楽      …… 木下 忠司
特撮監督    …… 湯浅 憲明
特撮美術    …… 井上 章
怪獣造形・操演 …… エキス・プロダクション
制作・配給   …… 大映




《もちのろんで本文マダヨ》
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『軍師官兵衛』  視聴メモ 第47回『如水謀る』

2014年12月19日 23時01分18秒 | 日本史みたいな
『軍師官兵衛』第47回『如水謀る』(2014年11月23日 演出・田中健二)


登場する有名人・武将の『信長の野望』シリーズでのだいたいの能力評価(テロップ順)

黒田 如水      …… 知力84、統率力67
 (演・岡田准一)

黒田 長政      …… 知力77、統率力63
 (演・松坂桃李)

豊臣 淀殿      …… 知力16、統率力21
 (演・二階堂ふみ)

母里 太兵衛 友信  …… 知力44、統率力80
 (演・速水もこみち)

後藤 又兵衛 基次  …… 知力14、統率力75
 (演・塚本高史)

石田 三成      …… 知力92、統率力60
 (演・田中圭)

井伊 直政      …… 知力69、統率力81
 (演・東幹久)

安国寺 恵瓊     …… 知力80、統率力31
 (演・山路和弘)

小西 行長      …… 知力72、統率力48
 (演・忍成修吾)

増田 長盛      …… 知力85、統率力37
 (演・有薗芳記)

本多 忠勝      …… 知力66、統率力84
 (演・塩野谷正幸)

榊原 康政      …… 知力45、統率力78
 (演・中村育二)

福島 正則      …… 知力45、統率力83
 (演・石黒英雄)

加藤 清正      …… 知力63、統率力81
 (演・阿部進之介)

毛利 輝元      …… 知力85、統率力80
 (演・三浦孝太)

吉川 広家      …… 知力59、統率力48
 吉川元春の三男。吉川家当主となり従兄・毛利輝元を支える。(演・加藤頼)

大谷 吉継      …… 知力81、統率力80
 越前国大名。豊臣政権の実力者だが、病床に伏している。(演・村上新悟)

豊臣 秀頼      …… 知力44、統率力39
 豊臣秀吉の三男。わずか6歳の若さで豊臣政権総帥となる。(演・小美野来希)

徳川 家康      …… 知力102、統率力65
 (演・寺尾聰)


ざっとの感想

○「今、天下を太平に導くことができるのは、徳川様しかおられませぬ! この黒田長政、どこまででも徳川様をお助けいたす所存。」
 長政の相変わらずのゾッコンっぷりを軽く受け流す家康ではあったのですが、肝心カナメの親父・如水の動向に関しては、「父は隠居の身でございます。」と、まったく軽く見ている長政の返事しかかえってこないことに若干の不安を残します。

 「これだから、自信過剰なだけの若造はどうしようもない……お前の意見なんかどうでもいいから、少しはあいつの本心のひとつでも探ってくれっつーんだよ!」

 自分が興味のある相手はそっぽ向いたまんまで、ど~でもいいヤツばっか、頼んでもいないのにベタベタくっついてくるこの家康の状況。モテモテねぇ~! こういう側面がミョ~にセクシーに見えてくるから、今年の寺尾家康はいいのよねぇ。なんか、歴代家康役者の中でも、きわだってイケメンなんだよなぁ。いや、実際イケメンなんですけど。

○黒田家の存亡がかかった大いくさも間近だというのに、必死に一日中、諸大名との交渉に駆けずり回って夜中に帰宅すれば、ヨメは得体の知れない心の病にかかって先に床についているという、このさみしさよ……長政さんも大変なのねぇ。
 なんだか、ここ数回の放送のうちに、異様に急激な速さで、今まで円満そのものだった夫婦仲に暗雲がたれこめてきてしまっている長政・お糸カップルなのですが、『軍師官兵衛』の流れでは、その責任の半分は死んだ長政の弟・熊之助にある、みたいな解釈になってますよね。タチワルいな~、だって、たまたまあの朝に熊之助を最後に見かけたのがお糸だった、ってだけなんですからね。熊之助くんも損な役回りをもらっちゃったもんだなぁ。
 史実では、慶長四(1599)年当時のお糸の方は数え年29歳だったということで、現代の感覚からすれば特にどうってこともない肉体年齢なんですが、16世紀のあのころに、この年齢で10年以上かかってやっと1人しか出産できていないという状況は、なかなかにつらいものがあったのかも知れず。「離縁」なんてことを自分から切り出すのも、無理のないことだったのかもしれませんがねぇ。21世紀の日本って、なんだかんだいってもほんとに医学的に恵まれてますよね。今も昔も「さずかりもの」であることに違いはないんでしょうが、昔はほんとに、いろんな厳しい条件が重なりあってシビアだったのねぇ。

○瀬戸内海の海運をフル活用して、京・大坂で起きたニュースをたった「3日」の時間差で九州の豊前国に伝えるという情報体制を可能にした井上九郎右衛門。グッジョブ!
 でも、「3日」かかるんですけどね……「3日」かかるという事実があっても、あの如水が「やりおるのう!」と俄然上機嫌になっちゃうんですから、当時の地方大名にとって、確実かつ迅速な情報伝達がどれほど大変で重要なファクターだったのかが、よくわかるってもんです。
 今じゃあ、よっぽど電波の届かない山奥か離島にでもいないかぎり、日本で情報が伝わるのに「3日かかります。」なんていう状況なんか存在しないでしょうからね。やりようによっては、「所要時間ほぼゼロ秒」で遠い場所の様子がわかっちゃうんですから……すごいなぁ、21世紀! ま、私はそういうの、まったく使いこなせませんけど。畿内~九州間で情報伝達に1週間かかるくらいのスピードで充分ですよ~、あたしゃ。

○冷静に内容だけを見れば、完全に父子決裂の場面なのですが、夕刻の大坂邸での如水と長政の会話のくだり、これはなかなかの名シーンでしたねぇ!
 黒田家の未来を第一に考える太守に成長した長政と、その姿に感じ入りつつも、自らの「天下」にとり憑かれたかのような野望に忠実に生き抜こうとふっきれた如水との、お互いの本質を深く認めあう「わかれ」のひととき。なんか、非常に男くさくてよかったですね~。
 また、生真面目な長政をいなすかのように、苦みばしった笑みを浮かべながら片手をふっと上げる如水のクセが、まぁ~おっさんくさい、おっさんくさい。これまた、岡田さんの老け演技のひとつですよね。顔以外はなかなかにおじいちゃんです。

○最近ず~っと、大坂城以外はなかなか城郭の外観グラフィックが出てこなくてフラストレーションがたまっていたんですが、やっと新しいお城が出てきたかと思ったら、ダーイシの居城の近江国・佐和山城、でかっ! 五層の天守閣だったのねぇ~。なにかとケチな印象の強いダーイシなんですが、ちゃんと使うとこには使ってんじゃないの! この期に及んで、ダーイシの好感度がいきなりアップしました。
 さすが、ダーイシが最終的な防衛拠点に想定していたお城なだけはあります。まぁ、ダーイシ本人は大坂や京で奉行職としてあくせく働いていたから、佐和山城にいる時間自体はそんなになかったそうなんですけど。ワーカホリックだったのねぇ。

○長盛「(如水と)会わぬほうがよい……会えば、たぶらかされるぞ!」

 あくまでも盟友ダーイシのことを思って忠告する長盛だったのだが、それを聞いて内心で、「いや、大丈夫。おめーじゃねーから。」とつぶやくダーイシ。
 長盛てめぇ、それでも、あの太閤殿下のおん弟・秀長公の遺した大和国郡山城を本拠とする戦国武将なのか!? 所領20万石のいっぱしの大名が、所領19万4千石の隠居状態のオレにぐちぐち泣きついてくんじゃねー!! てめーが反徳川派を率いてなんとかしろや!!

 一瞬のうちにさまざまな言葉が脳内に氾濫するダーイシであったが、そんなことを言っちゃうと長盛がほんとに泣き出しそうな気がしたので、ここは言わないでおくのであった……
 ダーイシさんって、ほんとにいいひとなんですね。

○「ぱちんっ、ぱちんっ。」と、なにやら神経質に扇を開けたり閉じたりするクセを、いつの間にやらつけてしまったダーイシ。
 いやいや、この『軍師官兵衛』において、その扇パッチンのクセは、あの将軍・足利義昭公を即座に連想させる特濃な敗北フラグですから、やめといたほうがいいですよー!! 牛乳飲んで、カルシウムを摂取して落ち着いてください!

 ちなみに今さらですが、その当の義昭公は、『軍師官兵衛』ではあったりまえのようにスルーされつつも、秀吉が没する丸1年前の慶長二(1597)年)8月に、61歳の天寿をまっとうしておられます。
 『軍師官兵衛』に登場しなくなって以降の義昭公って、実は天正十五(1588)年10月に秀吉の許しを得て京に帰還できていて、山城国槙島(現在の京都府宇治市)1万石の所領をもらって、だいたい10年くらい、けっこう気ままに京や大坂を行き来するフリーな余生を送っておられてたらしいんですよ。
 これって……戦国の世で言っても現代の感覚から観ても、完全なる「勝ち組」なんじゃないの!? 少なくとも、織田信長とかダーイシよりは安楽な最期を迎えられただろ!
 さすがはおん大将……おつかれさぁーっした!!

○先週から、伊達政宗とか上杉景勝とか直江兼続とか、大河ドラマ好きにとってはたまんないビッグネームがポンポン飛び出てきているのですが、まぁ~、放送スケジュールから観れば、関ヶ原合戦に直接姿をあらわすわけでもないこのへんのメンツは、『軍師官兵衛』には登場はしないんだろうなぁ。惜しいなぁ~!
 でもさぁ、もし出てきたとしても、今までのイメージで言ったら、松田龍平に北村一輝に妻夫木聡ですよ! お茶の間の TVの前にイケメン指数計があったら、全員出てきた瞬間にてっぺんが破砕して水銀とびだしちゃうよ!!
 いいですよ、セリフにその名前が出てくるだけでご飯3杯はいけますからね。今年は名前だけでいいんじゃないんでしょうか。どうせあれでしょ、再来年には出てくるんでしょ? うちの地元の最上義光公は……出てこないかなぁ。『天地人』でさえ出られなかったんだもんねぇ。ハセドージョー!!

●上杉軍と畿内の石田軍とで、徳川勢を関東地方に押し込めて挟み討ちにするという秘策を披露しながらも、「まぁ、これはやんないほうがいいけどね……」と、さっさと撤回してしまう如水。じゃあなんで言ったの!? と唖然とするダーイシ。
 フタを開けてみれば、これは翌年に実際に展開された関ヶ原合戦前夜の情勢にかなり似ているのですが、ここで如水が、おそらくはわざと言わなかったのであろう、「徳川サイドの東北勢が上杉軍を牽制する」という第4の動きによってパワーバランスがかなり変わり、結局は畿内に入る寸前の中部地方でダーイシと徳川軍とのタイマンになるという事態になってしまったのでした。いや~、こうなっちゃうと、ダーイシサイドの勝利はかなり厳しくなっちゃう!
 ただ、この程度の「上杉・徳川・畿内の周辺にいる勢力の動向」というファクターならば、逆にダーイシほどの人物が気づいていないと考えるほうが明らかに不自然なわけで、特に当時の伊達(親徳川派)なんかは、絶対に無視できない恐ろしさがあったはずなのです。

 つまり、ドラマ上は、如水がしれ~っと「関東で挟み討ちプラン」をダーイシにプレゼントしたという流れになるのでしょうが、それがかなり実現困難であることはダーイシにだってすぐに想像がつくはずだったわけなのでありまして……如水、あなた、ダーイシをナメすぎなんじゃありませんこと? いや、結局そういうことにはなったんですけどね。そんなに簡単にダーイシがひっかかるか?

○うわー、AKB 、ひっさしぶりー!!
 しばらく観ないと思ってたら、1599年だから、もう「 AKB61」か! 歳とったねぇー!!
 でも、ドラマ本編に出てないあいだも、彼は小早川隆景といっしょに大陸出兵に従軍して、ちゃんとバリバリ戦果を挙げる武将として大活躍してたんですよ。なかなかマルチな才能を持ったお人だったのねぇ。
 まぁ、もしかしたら、そういう自信が翌年の関ヶ原合戦に向かっていったのかも知れませんが。「高ころび」という予言は、最後には自分に降りかかるものだったのかしらねぇ。シェイクスピアみたいで、ものすごい生涯ですね!

○毛利さんとこの輝元くんは、相変わらず威厳が1ミクロンもないねぇ!
 AKB が、「我が主(輝元)は大老のおひとり。亡き太閤殿下のご遺言を守り、豊臣家をお支えいたす。」としゃべっている間も、なんだか「聞いてねーよ……」とでもつぶやかんばかりの涙目で、おどおどと視線を泳がせています。

 あなた、もっと根性決めてしっかりしなさいよ! 来年の大河ドラマで、あんたの子孫を、あの北大路欣也ちゃんがおやりなさるのよ!? ご先祖様が聞いて呆れますよ。まぁ、あんたがしっかりしてたら、その後の長州藩は存在してなかったかもしれないんですけどね。
 でも、毛利輝元と毛利敬親って、意外とキャラクターが似てたりして……この先祖にしてこの子孫あり、ですよね~!
 勝てねぇ戦いは、ドロひっかぶってでもおりまくる! それがおれたち毛利家のポリシーだぜ!!

○うわー、AKB を演じている山路さん、メイクとかはそんなに変わってないのに、演技が確実に歳をとってる! この人、すごいな!!
 まだ最後まで観たわけじゃないから、ここで言うのはちょっと早いんですが、今年の『軍師官兵衛』で私が感動したキャスティングって、この山路さんと、片岡鶴太郎さんの小寺政職くらいがツートップかなぁ。鶴太郎さんは序盤はコント風すぎてどうかと思ってたんだけど、とにかく晩節の汚しっぷりが最高だったからなぁ。陣内さんの宇喜多直家も良かったんだけど、あれはちょっと、出番が少なすぎだったかしら。

●九郎右衛門「小早川隆景亡き後、毛利には意見をまとめる者がおりませんな……いざ戦となれば、毛利はバラバラになる。」

 いやいやあなた、自分の家のことは棚に上げてよく言うよ! 黒田家だって、先代と当代とで完全に意見がバラバラになってんじゃないのよさ!!
 真田さんとこのご兄弟の話なんか特に有名ですけど、大乱にあたって武家が分裂するのは、どっちかが間違いなく勝ち組についているってことで、最終的に必ずお家を存続させるための鉄板プランなの! そんなの、保元大乱の昔から決まってることじゃないの!!
 石田派と徳川派に分裂してたっていいんです。要は、大乱の後に勢力が半分以下になっていてでも、毛利家が残っているのかどうか!
 むしろ、大老っていう超重量級な立場にありながら(輝元はさらに西軍総大将になってしまう)、ひら~り、ひら~りと限りなく無重力に近い足どりで責任逃れをしまくった末に徳川幕府の大名におさまるというウルトラCをやりのけるにあたって、重臣の誰かが責任を引っかぶるっていうのは回避不可能なアポトーシス的損害なわけなんですよ! トカゲのしっぽ切りとは、よく言ったものです。いや、それはアポトーシスじゃねぇけど。

 というわけで、ご本人はとんと気づいておられないのでしょうが、AKB 、あうとぉ~。

○いや、あの、家康さん、その「人質生活経験者つながり」のトーク、もう前に聞きました。

 ……とは言いつつも、これもあの寺尾家康さんの言うことなんだから、たぶん「いやぁ、キミとの宴席が楽しくてしょうがないから、おじさん久しぶりに酔っぱらっちゃったよ~。」ってことをアピールするための計算づくの演技なんです。こわいよね~!!
 廊下に出た途端に酔ったふりを解除する家康を演じる寺尾さん、楽しそうですねぇ~! そういうところ、秀吉と家康ってけっこう似てるんですね。

○長政からお糸の方に離縁の話が切り出されるシーンが、完全に無言で隣り合って座る2人というショットで処理される演出、なんか、好きですね。セリフを入れてもいいシーンになったのでしょうが、その短さもまた、よしということで。あわれだなぁ。お糸の方、まさかこんなリタイアの仕方になるとはなぁ。初登場時の輝き方がすばらしかっただけに、響きますね。

○ズラリとならんだ西軍武将の名前だけを見ればものすっごく勝てそうですなんですけどね。とくに「島津義弘」と「真田昌幸」の名前が、ギラッギラに輝いて見えるなぁ! ありがたや~。
 ただ、武将のネームバリューも大事ではあるんですが、もっと重要なのは「動員数」と「士気」なのでありまして……「数の上でも勝っている!」とほくそ笑むダーイシのかたわらで、「うち(毛利家)の兵力がみんな西軍についたら、ね……」と、なんだか申し訳なさそうな表情を浮かべている AKBが、来週のキーワードになりそうだぞ! 油断めさるな、ダーイシ殿~。


結論、「第48回がとてもたのしみです。」

 あっ、ず~っとドラマのタイトル映像に出てた「銀白檀塗合子形兜(ぎんびゃくだんぬりごうすなりかぶと)」が、やっと本編に出てきたぞ! いよいよ、最後の決戦のときが近づいてまいりましたなぁ! じゃあ、如水の肖像画でトレードマークになっている、あのおしゃれベレー帽みたいな頭巾は、いつ出てくるのかな?
 予告映像を観るかぎり、来週に関ヶ原合戦までいくのかどうかは微妙なんですが、『葵 徳川三代』の神がかった話はこびを思い出すまでもなく、とにかくここのくだりはおもしろくてしょうがないドラマの連続なので、脚本の方はそこに上手に九州のもようをからめて! がんばっていただきたいと思います~。

 ……といいつつ、そこらへんの放送は、もうとっくの1ヶ月前に終わってて、あさって(12月21日)に最終回なんだそうですけどね。間に合わなかったなぁ~、やっぱ! 毎週ドラマを観るってだけの行為が、こんなに大変なことだったとは……日本全国の主婦のみなみなさまがた、ごくろーさまです!!
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