ハイど~も~、こんばんは! そうだいでございます~。みなさま、今日も一日お疲れさまでした!
ちょっとみなさん、今年の11月10日から始まっている、Berryz工房の「ももち」こと嗣永桃子さんの公式ブログ、もうご覧になられましたか!? いんや~、ものすごいやねぇ。
現在、多少は落ち着きを見せる動きになりつつも、依然として乱立ぎみの感のある日本の女性アイドルグループのうち、今や実力派のベテランという雰囲気さえもかもし出すようになってきた、ハロー!プロジェクトのBerryz工房(結成8年)。それでも最高年齢が「21歳」で、2人も「10代」が残ってるんですよ!?
その7名のメンバーのうち、すでに昨年2011年の2月からブログを開始していた清水佐紀キャプテンをのぞいた6名が、今年の2012年10月28日からいっせいに各自のブログを始めるという大事件があったのですが、その中で唯一、嗣永さんだけがその約2週間後に開始という「謎の空白期間」があったのです。
これについては、この『長岡京エイリアン』でもいろいろといじくった、今年7月に発売されたBerryz工房と℃-uteによるハロー!プロジェクト・キッズのデビュー10周年記念クロストークブック『RIVAL 12少女の10年物語』の中での℃-uteの中島早貴さんとの対談において、
「ある程度の距離感も大切だなって思うから。でも一番は私のブログが炎上しちゃう前にファンの方のハートが炎上しちゃうと思って、それは危険だなってことでことでやってないだけなんですけどね。」
という重要な発言をして、アイドルのブログ開設に慎重な意見を述べていた嗣永さんのことですから、他ならぬ自分自身がブログを始めるにあたっては、ちょっと他人の想像の域を超える葛藤があったのではないのでしょうか。
そんな嗣永さんが始めたブログってのが、そういう仕上がりになってるってわけよ!
いやはや、感服つかまつりました……すばらしいブログだと思います。大好きだなぁ、こういうブログ。
だって、比べるのも不遜きわまる話なんですが、我が『長岡京エイリアン』とはまったく対極に位置するかたちだと思うんですよ、嗣永さんのブログ! もちろん、人気もアクセス数もね☆ これでどっちも同じ「ブログ」なんだそうですから、日本語ってのはおもしろいもんですねぇ。
おそらくは、日本の女性アイドルの誰よりも「アイドルの距離感」というものを真剣に考え続けている嗣永桃子さん。
そんな彼女の、ある意味では1996~98年に執拗に「究極の笑い」を求道し続けていた松本人志の姿をもほうふつとさせる試みの連続を、わたくしめも固唾をのんで見守らせていただきたいと思います。
そういえば実はわたくし、性別も容姿も嗣永さんとはまるで似ても似つかないオッサンなわけなんですが、彼女とはたったひとつだけ「ある共通点」があるんですよね……たったひとつのそのポイントだけで、なんだか無視できない存在になってしまうんですから人間ってのはおかしなもんなんですが、これからも陰ながら応援させていただきます! なぜ表立って応援しない……
さてさて今回のお題は、そんな嗣永さんと同じBerryz工房に所属している「美しすぎる戦友」について、であります。
私がしょっちゅう会っていて、いっしょにカラオケに行かせていただいたりもしている貴重な同志こと、丸ノ内伯爵(仮)。
そんな伯爵とハロプロ談義が白熱するたびに必ず1回は触れてしまうのが、
現在のBerryz工房の菅谷梨沙子さんは……なんとか、ならんもんだろうか。
という話題なんですな。
もちのろんで私も伯爵も、菅谷さんのBerryz工房における圧倒的な貢献度と、ますます磨きがかかっているそのアイドルらしからぬパワフルな低音ヴォイスには称賛の声こそあげるもののケチのつけようがないという態度ではあるのですが……その容姿の変化に関してはぶつぶつ言ってしまわざるをえない問題が出来していると考えているのです。
当然、菅谷さんは今も美人です! 美人なんですが……いかんせん、過去の「神がかっている」としか言いようのない少女時代がいまだに鮮烈に人々の記憶に残っているからこそ、その時代と比較する視線を一身に浴びてしまうことも無理からぬ話なのではなかろうかと思うのです。
これこそ、並みのレベルではない「究極美人」なればこそのいばらの花道なのではないのでしょうか。菅谷さん、がんばれ……
ということで今回は、ちょっと菅谷梨沙子さんという稀有なる存在についての基本情報を、私なりに客観的に整理してみたいと思います。
とにかく重要なのは、「いつから菅谷さんがアレな雰囲気になってきたのか」という大問題なのですが、そこはさまざまなお説があるのでしょうが、ここでは私の判断を通させていただきたいと思います。
言っときますけど、私そうだいは今現在の菅谷さんも大好きですからね!! あんなオンリーワンな存在はいませんよ、ホント。
でもまぁ、Berryz工房はそんな「オンリーワン」ばっかしか集まってない奇跡の集団なんですけどね。
菅谷梨沙子(すがや りさこ 1994年4月4日~)は、神奈川県出身のアイドル、歌手。Berryz工房メンバー。アップフロントプロモーション所属。身長161cm。血液型 A型。愛称は、りしゃこ、りーちゃんなど。
Berryz工房の最年少メンバーである(最年長の清水佐紀キャプテンとは2歳5ヶ月差)が、楽曲ではセンターやメインヴォーカルをつとめるなどBerryz工房の中心メンバーとして活躍している。メンバーカラーはレッド。
2012年10月28日から、他のBerryz工房メンバーと同時に公式ブログの掲載を開始している。
・趣味は映画を観ること、空の星座や雲を見ること、本を読むこと。
・特技は絵を描くこと。得意科目は美術。
・好きな色はブラウン、ブラック、ピンク、ホワイト、レッド。
・好きな食べ物は味噌ラーメン。
菅谷梨沙子、その美の変遷
第Ⅰ期「神童期」
2002年3~6月
『ハロー!プロジェクト・キッズ オーディション』が開催され、その結果、約2万8千名の応募者の中から合格した15名のひとりとして、菅谷梨沙子(8歳)も芸能界の荒波に身を投じることとなる。
※オーディション当時、菅谷はローラースケートで遊んでいて転倒し右手を骨折していた。「神に近い存在は身体のどこかに障害を持っている」という、人類共通の世界的摂理の動かぬ証拠である。
同年9~12月
テレビ東京系列で放送されたハロー!プロジェクト出演の深夜バラエティ番組『美少女日記3』(2002年9月~03年3月 毎週月から金曜日24時50分~25時放送)内のミニドラマ『湘南瓦屋根物語』(全60回)で菅谷梨沙子(8歳)が主演の「菅谷詩子(しいこ)」役をつとめる。
※演技力もへったくれもない純然たる幼女を物語の中心に強引にすえたシュールドラマである本作は、現在3巻の DVDになってリリースされている。
同年11月
ハロー!プロジェクト内のスペシャルユニットである「ミニモニ。」の通算6枚目のシングルとなる『げんき印の大盛りソング』で、「ミニモニ。と高橋愛+4KIDS 」として、ハロー!プロジェクト・キッズから選出された須藤茉麻、菅谷梨沙子、鈴木愛理、萩原舞の4名がコーラス&バックダンサーとして参加する。
2003年1月
「ハロー!プロジェクト・キッズ」15名のひとりとして本格的に芸能活動を開始することとなり、「モーニング娘。とハロー!プロジェクト・キッズ+後藤真希」名義で初のオリジナル歌唱曲『がんばっちゃえ!』をリリースし、藤本美貴らのコンサートでのバックダンサーを積極的につとめていくようになる。
2004年1月
東京・中野サンプラザで開催されたファンクラブイベントでハロー!プロジェクト・キッズの中から選抜された8名が新グループ「Berryz工房」を結成することが発表され、その最年少メンバーとして菅谷梨沙子(9歳)も選ばれる。
同年3月3日
新グループ「Berryz工房」の1stシングル『あなたなしでは生きてゆけない』がリリースされ、菅谷梨沙子(9歳)はのっけから「センター&メインヴォーカル」という大役を任されることとなる。
同年3月13日
菅谷梨沙子がヒロイン格として出演する角川映画『ほたるの星』(原作・宗田理、監督・菅原浩志、主演・小沢征悦)が公開される。
同年11月
Berryz工房5thシングル『恋の呪縛』がリリースされ、菅谷梨沙子がセンター&メインヴォーカルをつとめる
2005年3月
Berryz工房6thシングル『スッペシャル ジェネレ~ション』がリリースされ、菅谷梨沙子(10歳)がメインヴォーカルをつとめた本作がグループ初のオリコンウィークリーチャート10位以内入りを果たす(7位)
同年10月2日
Berryz工房メンバーの石村舞波(12歳)がグループを卒業して芸能界を引退したため、現在にいたる7名体制がここで確立される。
同年11月
Berryz工房9thシングル『ギャグ100回分愛してください』がリリースされ、菅谷梨沙子(11歳)がセンター&メインヴォーカルをつとめる。
2006年8月
Berryz工房11stシングル『笑っちゃおうよ BOYFRIEND』がリリースされ、菅谷梨沙子(12歳)がセンター&メインヴォーカルをつとめる。
※菅谷さんはこの曲の PV撮影の直後に歯の矯正をおこなったらしく、八重歯の目立つ初期の特徴を残した彼女は本作の PVが見納めとなる。
第Ⅱ期「女神期」
2006年10月
菅谷梨沙子(12歳)の1stソロ写真集『Risako 』(撮影・西田幸樹 ワニブックス)が刊行される。
同年12月
Berryz工房12thシングル『胸騒ぎスカーレット』がリリースされ、菅谷梨沙子がメインヴォーカルをつとめる。
2007年3月
Berryz工房13thシングル『VERY BEAUTY 』がリリースされ、菅谷梨沙子がセンター&メインヴォーカルをつとめる。
同年6月
Berryz工房14thシングル『告白の噴水広場』がリリースされ、菅谷梨沙子(13歳)がセンター&メインヴォーカルをつとめる。
同年7月
菅谷梨沙子の2ndソロ写真集『 pure+』(撮影・熊谷貫 ワニブックス)が刊行される。
同年11月
Berryz工房15thシングル『付き合ってるのに片思い』がリリースされ、菅谷梨沙子がセンター&メインヴォーカルをつとめる。
2008年2月
菅谷梨沙子の3rdソロ写真集『 Ring3 リンリンリンッ!』(撮影・川田洋司 角川グループパブリッシング)が刊行される。
第Ⅲ期「危うし乙女!色気もあるけど食い気もネ期」
2008年7月
Berryz工房17thシングル『行け行け モンキーダンス』がリリースされ、菅谷梨沙子(14歳)がセンター&メインヴォーカルをつとめる。
同年9月
Berryz工房の6thアルバム『FIVE 』がリリースされ、収録曲『バカにしないで』や『REAL LOVE 』(菅谷梨沙子ソロ曲)などで、現在にいたる菅谷の低音を活かしたパワフルな歌唱法がじょじょに確立されるようになる。
同年11月
Berryz工房18thシングル『 MADAYADE』がリリースされ、菅谷梨沙子がセンターをつとめる。
2009年3月
Berryz工房19thシングル『抱きしめて 抱きしめて』がリリースされ、菅谷梨沙子がセンター&メインヴォーカルをつとめる。
同年5月
TVアニメ『しゅごキャラ!!どきっ』『しゅごキャラ!パーティー!』(2008年10月~10年3月放送 テレビ東京)のタイアップユニットとして結成された「ガーディアンズ4」のメンバーに菅谷梨沙子(15歳)もエントリーされ、1stシングル『おまかせ♪ ガーディアン』がリリースされる。
※ガーディアンズ4のメンバー構成は、当時のモーニング娘。から光井愛佳(リーダー)、Berryz工房から熊井友理奈と菅谷、℃-uteから中島早貴という4名の布陣。
※ガーディアンズ4は4枚のシングルをリリースしてアニメ『しゅごキャラ!パーティー!』の放送終了まで活動していた。
同年6月
Berryz工房20thシングル『青春バスガイド/ライバル』(両A面)がリリースされ、菅谷梨沙子が『青春バスガイド』のセンター&メインヴォーカル、『ライバル』のメインヴォーカルをつとめる。
同年7月
ハロー!プロジェクトの先輩グループ「美勇伝」(2004~08年)の後継ユニットとして結成された「続・美勇伝」のメンバーに菅谷梨沙子もエントリーされ、美勇伝の楽曲や BOOWYの『 ONLY YOU』のカヴァーを披露している。
※続・美勇伝のメンバー構成は、当時のモーニング娘。から道重さゆみとジュンジュン、Berryz工房から菅谷の3名。
※2010年12月のジュンジュンのモーニング娘。卒業後は道重・菅谷によるペア形式になったが、2011年1月のコンサート出演以後は活動がとだえている(かといって正式な解散宣言も発表されていない)。
※ちなみに、道重とジュンジュンの所属元であるモーニング娘。にも『Only you 』というタイトルの楽曲が存在するが、こちらは2011年6月に発表された完全オリジナル曲であり、続・美勇伝がカヴァーした『 ONLY YOU』とは関係がない。
同年11月
菅谷梨沙子の4thソロ写真集『梨想』(撮影・沢渡朔 ワニブックス)が刊行される(2012年11月現在では最後のソロ写真集)。
第Ⅳ期~現在「菅谷さんは菅谷さんなんだ!! 味ごのみ期」
2010年3月
Berryz工房22ndシングル『雄叫びボーイ WAO!/友達は友達なんだ!』(両A面)がリリースされ、本作が2012年11月現在におけるBerryz工房のオリコンウィークリーチャート最高順位である「3位」を記録する。
同年4月
TVアニメ『極上!!めちゃモテ委員長 セカンドコレクション』(翌2011年4月まで放送 テレビ東京)のライバルキャラクター・氷室衣舞(いぶ)役として、菅谷梨沙子(16歳)が初の本格的声優をつとめる。
※このTVアニメ『極上!!めちゃモテ委員長』シリーズ(2009年4月~11年4月)のオープニング&エンディングテーマのプロデュースは全面的につんく♂が手がけていた。
※菅谷はアニメ本編の声優のほかにも、月1回同じ放送枠で放送されていた関連バラエティ番組『 MMTV(めちゃモテティーヴィー)』や声優陣の出演するライヴコンサートに同役として出演している。
※特に『 MMTV』内では、菅谷が自身の演じる氷室衣舞のキャラクターにあわせて冷たい一言をいい放つという、『板尾課長』のような非常にレベルの高いミニコーナー『イブズルーム イブ様・至極の名言集』があった。明らかに子ども向けじゃねぇ!!
※放送時間は違うが、この『極上!!めちゃモテ委員長』シリーズは「テレビ東京で放送される小学館の幼年女子向けマンガ雑誌『ちゃお』原作のアニメ枠」という意味では、あの久住小春の『きらりん☆レボリューション』シリーズ(2006年4月~09年3月)の後継番組にあたる。
同年10月
TVアニメ『極上!!めちゃモテ委員長 セカンドコレクション』のエンディングテーマとなっていた氷室衣舞役の菅谷梨沙子のソロ歌唱曲『エレガントガール』が、アニメの主人公・北神未海(みみ)役を演じるアイドルで声優の小川真奈のオープニングテーマ『おしゃれ マイドリーム』との両A面扱いでリリースされる。
2011年6月
Berryz工房26thシングル『愛の弾丸』がリリースされ、菅谷梨沙子(17歳)がセンター&メインヴォーカルをつとめる。
同年8月
Berryz工房27thシングル『ああ、夜が明ける』がリリースされ、菅谷梨沙子がセンター&メインヴォーカルをつとめる。
とまぁ、菅谷さんに関する基本情報はだいたい以上なんですが、いちおうことわっておきますと、Berryz工房のシングルA面曲に関しましては、「メインヴォーカル」という存在は「1曲についてだいたい3名前後のメンバー」が担当しているととらえていただきたいと思います。つまり、これはアイドルグループをプロデュースしたときのつんく♂楽曲の全般に言えることなのですが、「比較的ソロパートの担当時間が長いメンバー」が「メインヴォーカル」に相当するのであって、バンドのヴォーカルのように誰か1名が1曲ぶんの歌詞をまるまる全部歌唱するという形式はシングルA面曲の場合は今のところまったくないのです。
したがいまして、もしかしたら上の略歴を見た時点で、Berryz工房の中でもことさらに菅谷梨沙子さんだけの存在感がきわだって目立ってしまう可能性もあるのですが、実際には菅谷さんと一緒にメンバーの誰か(嗣永桃子さんや夏焼雅さんあたりが多い)がメインヴォーカルをつとめているケースが常態なのだ、ということは再確認しておきたいと思います。
ただね!? 今回のテーマをやるにあたってBerryz工房の29のシングル曲を聴きなおしてみたのですが、やっぱりなんだかんだ言っても、菅谷さんの「センター担当回数」ならびに「メインヴォーカル参加回数」は他のメンバーよりも頭ひとつズ抜けているんですよね! まさしくグループのデビュー当初から現在にいたるまでコンスタントに楽曲の中枢に位置しているといった塩梅です。センターとメインヴォーカルに関しては、そんな菅谷さんに続いて嗣永さんと夏焼さんがほぼ同数でならんでおり、そこからちょっと差がつきつつも、最近のさらなる躍進がめざましい熊井友理奈さんが4番目につけているという様子になっています。
まぁとにかく、誰ひとりが欠けても現在の完璧なバランスが崩壊してしまうBerryz工房の中でも、こと「楽曲」について言えば最も高い重要度を占めているのが菅谷梨沙子さんその人、ということになるのです。
ところがそんな菅谷さんも、デビュー当初から現在のような圧倒的なカリスマ性を発揮していたのかといいますと、さにあらず。っていうか、8歳でデビューしてますから! 右も左もわからないお子さんのみぎりから、「かわいすぎる! 将来の成長した姿が楽しみ!」だの、「あのモーニング娘。に続く新アイドルグループの顔!」だのと周囲の巨大すぎる期待を浴びてしまったんですから、そりゃも~大変な重圧でしたでしょうよ……
実際に、上の略歴でいう第Ⅰ期「神童期」の菅谷さんは、歌唱力や演技力よりも「ただそこにいてくれればいい」といった存在でいることが許されるかわいさがあったため、むしろ歌やダンスがたどたどしかったりセリフが棒読みであったほうが個性がきわだつから良いという戦略がとられていたフシがあります。確かに、アイドルとしてのプロ意識のようなものはすでにデビュー当時から嗣永さん、歌唱力については夏焼さん、ダンスについては清水キャプテンといった感じで近くにライバルがいたため、同じフィールドで戦うことを避けて新境地を模索するという考え方もあったのでしょうが、そんな彼女たちをぬいてセンターを維持できる美貌を兼ね備えていたからこそ、「Berryz工房の看板娘」のような位置に「立ってしまった」ことへの菅谷さん本人の忸怩たる思いは並々ならぬものがあったのではないのでしょうか。
考えてみれば、『湘南瓦屋根物語』での主演抜擢だって、演技力は要求されてなくて、ただ指示された演出にしたがって笑ったりしゃべったりバナナを食べたりするだけでいいという作業の繰り返しだったわけで、それの羅列が価値のある商品になるってことがまずすごいんですけど、菅谷さん本人の意思や女優魂はいらない、っていう哀しい事実があるわけでね……それこそ、小学校低学年のデビュー間もない子どもに対してだからギリギリ許される非人道的な演出ですよね。
こういったことを考えてみると、その後の第Ⅱ期「女神期」や第Ⅲ期「食い気期」を通過して、現在の第Ⅳ期「味ごのみ期」にいたっている菅谷さんは、その新たに獲得した低音の迫力ある歌唱力や大人びた艶っぽさのある表情の演技力、それに他のメンバーにはない落ち着きを持った、武士の剣舞に近い重厚さのあるダンスの身のこなしをもって、なにかしら第Ⅰ期の自分を「忘れよう」としているかのような決意というか、悲壮感といってもいい張りつめた空気を帯びているように見えることがある気がします。
そう考えてみますと、単なる副業のアニメ声優であるはずの最近の『極上!!めちゃモテ委員長 セカンドコレクション』での氷室衣舞役に、あれほどの心血を注いだ菅谷さんの強い意志も納得できるのではないのでしょうか。つまり彼女は、自身のプランに基づいた「女優」というキャリアをもう一度はじめからやり直してみたかったんじゃあないかと。ひとりの人間、菅谷梨沙子の血のかよった作品を生み出そうとしたからこそ、あのように見事なキャラクターができあがったんですね。
関係ないですが、あの「イブズルーム」でいちいち心をいためているようじゃあ、一人前の漢(おとこ)じゃあないやね! 喜んでそれにいい言葉を返してこそのゼントルメンですよ。「30点」? 高得点やったぜベイビィイイ。
もちろん、菅谷さん本人が昔のキャリアを「なかったことにしたい」などと発言したことは一度もないと思いますし、8歳から現在と地続きの仕事を続けてきている彼女にそんなことはできるはずもないわけなのですが、そのアイドルらしからぬ「ぽちゃっ」とした容姿も含めて、嗣永さんとはちょっと方向性の違う、「アイドル」というよりは「アーティスト」に近い自分なりのプロ意識を18歳のみそらでガッチリと確立している彼女のたたずまいには、その美貌とはまったく違う「何か」で人々の視線を釘づけにする魅力がそなわっていると私は思うのです。
過去のある女性、いいですよね……菅谷さんの最近のメイクは、眉毛が常に困ったように眉間のところでちょっとだけカーブを描いているように見えることがあると思うのですが、そこらへんも常に何かを追い求めている表情に見えてりりしいです。
また菅谷さんは、笑ったときの声量が大きくて、その大爆笑とふだんのクールさとのギャップが最高なんですよね!
結論から言いますと、今後、菅谷梨沙子さんがどんな体重になろうが、わたくしは一言も文句はありません。ただ、彼女が彼女の目指す方向に自由に突き進んでくれればそれでいいんです。ただ、休みたくなったら休んでもいただいてもいいんですが、できればBerryz工房の一員というお立場にはできるだけ長くい続けてもらいたいとは強く願っています。
菅谷さんはアイドル界屈指の「なで肩」ということでもつとに有名ですが、なで肩は凝りやすいとも聞きます。
近いうちでなくてもいいですが、いつか、長いあいだの責任で重くなった菅谷さんの肩をもみほぐしてくれるステキな人が寄り添うような幸せにめぐり逢う日が彼女に訪れるのならば、私はもう、それ以上にうれしいことはねぇですよ……
「強気で行くぜ 午後から
未来がここにある」 (Berryz工房24thシングル『シャイニングパワー』サビ歌詞より)
菅谷さんの輝かしい未来に、幸あれ~!!
ちょっとみなさん、今年の11月10日から始まっている、Berryz工房の「ももち」こと嗣永桃子さんの公式ブログ、もうご覧になられましたか!? いんや~、ものすごいやねぇ。
現在、多少は落ち着きを見せる動きになりつつも、依然として乱立ぎみの感のある日本の女性アイドルグループのうち、今や実力派のベテランという雰囲気さえもかもし出すようになってきた、ハロー!プロジェクトのBerryz工房(結成8年)。それでも最高年齢が「21歳」で、2人も「10代」が残ってるんですよ!?
その7名のメンバーのうち、すでに昨年2011年の2月からブログを開始していた清水佐紀キャプテンをのぞいた6名が、今年の2012年10月28日からいっせいに各自のブログを始めるという大事件があったのですが、その中で唯一、嗣永さんだけがその約2週間後に開始という「謎の空白期間」があったのです。
これについては、この『長岡京エイリアン』でもいろいろといじくった、今年7月に発売されたBerryz工房と℃-uteによるハロー!プロジェクト・キッズのデビュー10周年記念クロストークブック『RIVAL 12少女の10年物語』の中での℃-uteの中島早貴さんとの対談において、
「ある程度の距離感も大切だなって思うから。でも一番は私のブログが炎上しちゃう前にファンの方のハートが炎上しちゃうと思って、それは危険だなってことでことでやってないだけなんですけどね。」
という重要な発言をして、アイドルのブログ開設に慎重な意見を述べていた嗣永さんのことですから、他ならぬ自分自身がブログを始めるにあたっては、ちょっと他人の想像の域を超える葛藤があったのではないのでしょうか。
そんな嗣永さんが始めたブログってのが、そういう仕上がりになってるってわけよ!
いやはや、感服つかまつりました……すばらしいブログだと思います。大好きだなぁ、こういうブログ。
だって、比べるのも不遜きわまる話なんですが、我が『長岡京エイリアン』とはまったく対極に位置するかたちだと思うんですよ、嗣永さんのブログ! もちろん、人気もアクセス数もね☆ これでどっちも同じ「ブログ」なんだそうですから、日本語ってのはおもしろいもんですねぇ。
おそらくは、日本の女性アイドルの誰よりも「アイドルの距離感」というものを真剣に考え続けている嗣永桃子さん。
そんな彼女の、ある意味では1996~98年に執拗に「究極の笑い」を求道し続けていた松本人志の姿をもほうふつとさせる試みの連続を、わたくしめも固唾をのんで見守らせていただきたいと思います。
そういえば実はわたくし、性別も容姿も嗣永さんとはまるで似ても似つかないオッサンなわけなんですが、彼女とはたったひとつだけ「ある共通点」があるんですよね……たったひとつのそのポイントだけで、なんだか無視できない存在になってしまうんですから人間ってのはおかしなもんなんですが、これからも陰ながら応援させていただきます! なぜ表立って応援しない……
さてさて今回のお題は、そんな嗣永さんと同じBerryz工房に所属している「美しすぎる戦友」について、であります。
私がしょっちゅう会っていて、いっしょにカラオケに行かせていただいたりもしている貴重な同志こと、丸ノ内伯爵(仮)。
そんな伯爵とハロプロ談義が白熱するたびに必ず1回は触れてしまうのが、
現在のBerryz工房の菅谷梨沙子さんは……なんとか、ならんもんだろうか。
という話題なんですな。
もちのろんで私も伯爵も、菅谷さんのBerryz工房における圧倒的な貢献度と、ますます磨きがかかっているそのアイドルらしからぬパワフルな低音ヴォイスには称賛の声こそあげるもののケチのつけようがないという態度ではあるのですが……その容姿の変化に関してはぶつぶつ言ってしまわざるをえない問題が出来していると考えているのです。
当然、菅谷さんは今も美人です! 美人なんですが……いかんせん、過去の「神がかっている」としか言いようのない少女時代がいまだに鮮烈に人々の記憶に残っているからこそ、その時代と比較する視線を一身に浴びてしまうことも無理からぬ話なのではなかろうかと思うのです。
これこそ、並みのレベルではない「究極美人」なればこそのいばらの花道なのではないのでしょうか。菅谷さん、がんばれ……
ということで今回は、ちょっと菅谷梨沙子さんという稀有なる存在についての基本情報を、私なりに客観的に整理してみたいと思います。
とにかく重要なのは、「いつから菅谷さんがアレな雰囲気になってきたのか」という大問題なのですが、そこはさまざまなお説があるのでしょうが、ここでは私の判断を通させていただきたいと思います。
言っときますけど、私そうだいは今現在の菅谷さんも大好きですからね!! あんなオンリーワンな存在はいませんよ、ホント。
でもまぁ、Berryz工房はそんな「オンリーワン」ばっかしか集まってない奇跡の集団なんですけどね。
菅谷梨沙子(すがや りさこ 1994年4月4日~)は、神奈川県出身のアイドル、歌手。Berryz工房メンバー。アップフロントプロモーション所属。身長161cm。血液型 A型。愛称は、りしゃこ、りーちゃんなど。
Berryz工房の最年少メンバーである(最年長の清水佐紀キャプテンとは2歳5ヶ月差)が、楽曲ではセンターやメインヴォーカルをつとめるなどBerryz工房の中心メンバーとして活躍している。メンバーカラーはレッド。
2012年10月28日から、他のBerryz工房メンバーと同時に公式ブログの掲載を開始している。
・趣味は映画を観ること、空の星座や雲を見ること、本を読むこと。
・特技は絵を描くこと。得意科目は美術。
・好きな色はブラウン、ブラック、ピンク、ホワイト、レッド。
・好きな食べ物は味噌ラーメン。
菅谷梨沙子、その美の変遷
第Ⅰ期「神童期」
2002年3~6月
『ハロー!プロジェクト・キッズ オーディション』が開催され、その結果、約2万8千名の応募者の中から合格した15名のひとりとして、菅谷梨沙子(8歳)も芸能界の荒波に身を投じることとなる。
※オーディション当時、菅谷はローラースケートで遊んでいて転倒し右手を骨折していた。「神に近い存在は身体のどこかに障害を持っている」という、人類共通の世界的摂理の動かぬ証拠である。
同年9~12月
テレビ東京系列で放送されたハロー!プロジェクト出演の深夜バラエティ番組『美少女日記3』(2002年9月~03年3月 毎週月から金曜日24時50分~25時放送)内のミニドラマ『湘南瓦屋根物語』(全60回)で菅谷梨沙子(8歳)が主演の「菅谷詩子(しいこ)」役をつとめる。
※演技力もへったくれもない純然たる幼女を物語の中心に強引にすえたシュールドラマである本作は、現在3巻の DVDになってリリースされている。
同年11月
ハロー!プロジェクト内のスペシャルユニットである「ミニモニ。」の通算6枚目のシングルとなる『げんき印の大盛りソング』で、「ミニモニ。と高橋愛+4KIDS 」として、ハロー!プロジェクト・キッズから選出された須藤茉麻、菅谷梨沙子、鈴木愛理、萩原舞の4名がコーラス&バックダンサーとして参加する。
2003年1月
「ハロー!プロジェクト・キッズ」15名のひとりとして本格的に芸能活動を開始することとなり、「モーニング娘。とハロー!プロジェクト・キッズ+後藤真希」名義で初のオリジナル歌唱曲『がんばっちゃえ!』をリリースし、藤本美貴らのコンサートでのバックダンサーを積極的につとめていくようになる。
2004年1月
東京・中野サンプラザで開催されたファンクラブイベントでハロー!プロジェクト・キッズの中から選抜された8名が新グループ「Berryz工房」を結成することが発表され、その最年少メンバーとして菅谷梨沙子(9歳)も選ばれる。
同年3月3日
新グループ「Berryz工房」の1stシングル『あなたなしでは生きてゆけない』がリリースされ、菅谷梨沙子(9歳)はのっけから「センター&メインヴォーカル」という大役を任されることとなる。
同年3月13日
菅谷梨沙子がヒロイン格として出演する角川映画『ほたるの星』(原作・宗田理、監督・菅原浩志、主演・小沢征悦)が公開される。
同年11月
Berryz工房5thシングル『恋の呪縛』がリリースされ、菅谷梨沙子がセンター&メインヴォーカルをつとめる
2005年3月
Berryz工房6thシングル『スッペシャル ジェネレ~ション』がリリースされ、菅谷梨沙子(10歳)がメインヴォーカルをつとめた本作がグループ初のオリコンウィークリーチャート10位以内入りを果たす(7位)
同年10月2日
Berryz工房メンバーの石村舞波(12歳)がグループを卒業して芸能界を引退したため、現在にいたる7名体制がここで確立される。
同年11月
Berryz工房9thシングル『ギャグ100回分愛してください』がリリースされ、菅谷梨沙子(11歳)がセンター&メインヴォーカルをつとめる。
2006年8月
Berryz工房11stシングル『笑っちゃおうよ BOYFRIEND』がリリースされ、菅谷梨沙子(12歳)がセンター&メインヴォーカルをつとめる。
※菅谷さんはこの曲の PV撮影の直後に歯の矯正をおこなったらしく、八重歯の目立つ初期の特徴を残した彼女は本作の PVが見納めとなる。
第Ⅱ期「女神期」
2006年10月
菅谷梨沙子(12歳)の1stソロ写真集『Risako 』(撮影・西田幸樹 ワニブックス)が刊行される。
同年12月
Berryz工房12thシングル『胸騒ぎスカーレット』がリリースされ、菅谷梨沙子がメインヴォーカルをつとめる。
2007年3月
Berryz工房13thシングル『VERY BEAUTY 』がリリースされ、菅谷梨沙子がセンター&メインヴォーカルをつとめる。
同年6月
Berryz工房14thシングル『告白の噴水広場』がリリースされ、菅谷梨沙子(13歳)がセンター&メインヴォーカルをつとめる。
同年7月
菅谷梨沙子の2ndソロ写真集『 pure+』(撮影・熊谷貫 ワニブックス)が刊行される。
同年11月
Berryz工房15thシングル『付き合ってるのに片思い』がリリースされ、菅谷梨沙子がセンター&メインヴォーカルをつとめる。
2008年2月
菅谷梨沙子の3rdソロ写真集『 Ring3 リンリンリンッ!』(撮影・川田洋司 角川グループパブリッシング)が刊行される。
第Ⅲ期「危うし乙女!色気もあるけど食い気もネ期」
2008年7月
Berryz工房17thシングル『行け行け モンキーダンス』がリリースされ、菅谷梨沙子(14歳)がセンター&メインヴォーカルをつとめる。
同年9月
Berryz工房の6thアルバム『FIVE 』がリリースされ、収録曲『バカにしないで』や『REAL LOVE 』(菅谷梨沙子ソロ曲)などで、現在にいたる菅谷の低音を活かしたパワフルな歌唱法がじょじょに確立されるようになる。
同年11月
Berryz工房18thシングル『 MADAYADE』がリリースされ、菅谷梨沙子がセンターをつとめる。
2009年3月
Berryz工房19thシングル『抱きしめて 抱きしめて』がリリースされ、菅谷梨沙子がセンター&メインヴォーカルをつとめる。
同年5月
TVアニメ『しゅごキャラ!!どきっ』『しゅごキャラ!パーティー!』(2008年10月~10年3月放送 テレビ東京)のタイアップユニットとして結成された「ガーディアンズ4」のメンバーに菅谷梨沙子(15歳)もエントリーされ、1stシングル『おまかせ♪ ガーディアン』がリリースされる。
※ガーディアンズ4のメンバー構成は、当時のモーニング娘。から光井愛佳(リーダー)、Berryz工房から熊井友理奈と菅谷、℃-uteから中島早貴という4名の布陣。
※ガーディアンズ4は4枚のシングルをリリースしてアニメ『しゅごキャラ!パーティー!』の放送終了まで活動していた。
同年6月
Berryz工房20thシングル『青春バスガイド/ライバル』(両A面)がリリースされ、菅谷梨沙子が『青春バスガイド』のセンター&メインヴォーカル、『ライバル』のメインヴォーカルをつとめる。
同年7月
ハロー!プロジェクトの先輩グループ「美勇伝」(2004~08年)の後継ユニットとして結成された「続・美勇伝」のメンバーに菅谷梨沙子もエントリーされ、美勇伝の楽曲や BOOWYの『 ONLY YOU』のカヴァーを披露している。
※続・美勇伝のメンバー構成は、当時のモーニング娘。から道重さゆみとジュンジュン、Berryz工房から菅谷の3名。
※2010年12月のジュンジュンのモーニング娘。卒業後は道重・菅谷によるペア形式になったが、2011年1月のコンサート出演以後は活動がとだえている(かといって正式な解散宣言も発表されていない)。
※ちなみに、道重とジュンジュンの所属元であるモーニング娘。にも『Only you 』というタイトルの楽曲が存在するが、こちらは2011年6月に発表された完全オリジナル曲であり、続・美勇伝がカヴァーした『 ONLY YOU』とは関係がない。
同年11月
菅谷梨沙子の4thソロ写真集『梨想』(撮影・沢渡朔 ワニブックス)が刊行される(2012年11月現在では最後のソロ写真集)。
第Ⅳ期~現在「菅谷さんは菅谷さんなんだ!! 味ごのみ期」
2010年3月
Berryz工房22ndシングル『雄叫びボーイ WAO!/友達は友達なんだ!』(両A面)がリリースされ、本作が2012年11月現在におけるBerryz工房のオリコンウィークリーチャート最高順位である「3位」を記録する。
同年4月
TVアニメ『極上!!めちゃモテ委員長 セカンドコレクション』(翌2011年4月まで放送 テレビ東京)のライバルキャラクター・氷室衣舞(いぶ)役として、菅谷梨沙子(16歳)が初の本格的声優をつとめる。
※このTVアニメ『極上!!めちゃモテ委員長』シリーズ(2009年4月~11年4月)のオープニング&エンディングテーマのプロデュースは全面的につんく♂が手がけていた。
※菅谷はアニメ本編の声優のほかにも、月1回同じ放送枠で放送されていた関連バラエティ番組『 MMTV(めちゃモテティーヴィー)』や声優陣の出演するライヴコンサートに同役として出演している。
※特に『 MMTV』内では、菅谷が自身の演じる氷室衣舞のキャラクターにあわせて冷たい一言をいい放つという、『板尾課長』のような非常にレベルの高いミニコーナー『イブズルーム イブ様・至極の名言集』があった。明らかに子ども向けじゃねぇ!!
※放送時間は違うが、この『極上!!めちゃモテ委員長』シリーズは「テレビ東京で放送される小学館の幼年女子向けマンガ雑誌『ちゃお』原作のアニメ枠」という意味では、あの久住小春の『きらりん☆レボリューション』シリーズ(2006年4月~09年3月)の後継番組にあたる。
同年10月
TVアニメ『極上!!めちゃモテ委員長 セカンドコレクション』のエンディングテーマとなっていた氷室衣舞役の菅谷梨沙子のソロ歌唱曲『エレガントガール』が、アニメの主人公・北神未海(みみ)役を演じるアイドルで声優の小川真奈のオープニングテーマ『おしゃれ マイドリーム』との両A面扱いでリリースされる。
2011年6月
Berryz工房26thシングル『愛の弾丸』がリリースされ、菅谷梨沙子(17歳)がセンター&メインヴォーカルをつとめる。
同年8月
Berryz工房27thシングル『ああ、夜が明ける』がリリースされ、菅谷梨沙子がセンター&メインヴォーカルをつとめる。
とまぁ、菅谷さんに関する基本情報はだいたい以上なんですが、いちおうことわっておきますと、Berryz工房のシングルA面曲に関しましては、「メインヴォーカル」という存在は「1曲についてだいたい3名前後のメンバー」が担当しているととらえていただきたいと思います。つまり、これはアイドルグループをプロデュースしたときのつんく♂楽曲の全般に言えることなのですが、「比較的ソロパートの担当時間が長いメンバー」が「メインヴォーカル」に相当するのであって、バンドのヴォーカルのように誰か1名が1曲ぶんの歌詞をまるまる全部歌唱するという形式はシングルA面曲の場合は今のところまったくないのです。
したがいまして、もしかしたら上の略歴を見た時点で、Berryz工房の中でもことさらに菅谷梨沙子さんだけの存在感がきわだって目立ってしまう可能性もあるのですが、実際には菅谷さんと一緒にメンバーの誰か(嗣永桃子さんや夏焼雅さんあたりが多い)がメインヴォーカルをつとめているケースが常態なのだ、ということは再確認しておきたいと思います。
ただね!? 今回のテーマをやるにあたってBerryz工房の29のシングル曲を聴きなおしてみたのですが、やっぱりなんだかんだ言っても、菅谷さんの「センター担当回数」ならびに「メインヴォーカル参加回数」は他のメンバーよりも頭ひとつズ抜けているんですよね! まさしくグループのデビュー当初から現在にいたるまでコンスタントに楽曲の中枢に位置しているといった塩梅です。センターとメインヴォーカルに関しては、そんな菅谷さんに続いて嗣永さんと夏焼さんがほぼ同数でならんでおり、そこからちょっと差がつきつつも、最近のさらなる躍進がめざましい熊井友理奈さんが4番目につけているという様子になっています。
まぁとにかく、誰ひとりが欠けても現在の完璧なバランスが崩壊してしまうBerryz工房の中でも、こと「楽曲」について言えば最も高い重要度を占めているのが菅谷梨沙子さんその人、ということになるのです。
ところがそんな菅谷さんも、デビュー当初から現在のような圧倒的なカリスマ性を発揮していたのかといいますと、さにあらず。っていうか、8歳でデビューしてますから! 右も左もわからないお子さんのみぎりから、「かわいすぎる! 将来の成長した姿が楽しみ!」だの、「あのモーニング娘。に続く新アイドルグループの顔!」だのと周囲の巨大すぎる期待を浴びてしまったんですから、そりゃも~大変な重圧でしたでしょうよ……
実際に、上の略歴でいう第Ⅰ期「神童期」の菅谷さんは、歌唱力や演技力よりも「ただそこにいてくれればいい」といった存在でいることが許されるかわいさがあったため、むしろ歌やダンスがたどたどしかったりセリフが棒読みであったほうが個性がきわだつから良いという戦略がとられていたフシがあります。確かに、アイドルとしてのプロ意識のようなものはすでにデビュー当時から嗣永さん、歌唱力については夏焼さん、ダンスについては清水キャプテンといった感じで近くにライバルがいたため、同じフィールドで戦うことを避けて新境地を模索するという考え方もあったのでしょうが、そんな彼女たちをぬいてセンターを維持できる美貌を兼ね備えていたからこそ、「Berryz工房の看板娘」のような位置に「立ってしまった」ことへの菅谷さん本人の忸怩たる思いは並々ならぬものがあったのではないのでしょうか。
考えてみれば、『湘南瓦屋根物語』での主演抜擢だって、演技力は要求されてなくて、ただ指示された演出にしたがって笑ったりしゃべったりバナナを食べたりするだけでいいという作業の繰り返しだったわけで、それの羅列が価値のある商品になるってことがまずすごいんですけど、菅谷さん本人の意思や女優魂はいらない、っていう哀しい事実があるわけでね……それこそ、小学校低学年のデビュー間もない子どもに対してだからギリギリ許される非人道的な演出ですよね。
こういったことを考えてみると、その後の第Ⅱ期「女神期」や第Ⅲ期「食い気期」を通過して、現在の第Ⅳ期「味ごのみ期」にいたっている菅谷さんは、その新たに獲得した低音の迫力ある歌唱力や大人びた艶っぽさのある表情の演技力、それに他のメンバーにはない落ち着きを持った、武士の剣舞に近い重厚さのあるダンスの身のこなしをもって、なにかしら第Ⅰ期の自分を「忘れよう」としているかのような決意というか、悲壮感といってもいい張りつめた空気を帯びているように見えることがある気がします。
そう考えてみますと、単なる副業のアニメ声優であるはずの最近の『極上!!めちゃモテ委員長 セカンドコレクション』での氷室衣舞役に、あれほどの心血を注いだ菅谷さんの強い意志も納得できるのではないのでしょうか。つまり彼女は、自身のプランに基づいた「女優」というキャリアをもう一度はじめからやり直してみたかったんじゃあないかと。ひとりの人間、菅谷梨沙子の血のかよった作品を生み出そうとしたからこそ、あのように見事なキャラクターができあがったんですね。
関係ないですが、あの「イブズルーム」でいちいち心をいためているようじゃあ、一人前の漢(おとこ)じゃあないやね! 喜んでそれにいい言葉を返してこそのゼントルメンですよ。「30点」? 高得点やったぜベイビィイイ。
もちろん、菅谷さん本人が昔のキャリアを「なかったことにしたい」などと発言したことは一度もないと思いますし、8歳から現在と地続きの仕事を続けてきている彼女にそんなことはできるはずもないわけなのですが、そのアイドルらしからぬ「ぽちゃっ」とした容姿も含めて、嗣永さんとはちょっと方向性の違う、「アイドル」というよりは「アーティスト」に近い自分なりのプロ意識を18歳のみそらでガッチリと確立している彼女のたたずまいには、その美貌とはまったく違う「何か」で人々の視線を釘づけにする魅力がそなわっていると私は思うのです。
過去のある女性、いいですよね……菅谷さんの最近のメイクは、眉毛が常に困ったように眉間のところでちょっとだけカーブを描いているように見えることがあると思うのですが、そこらへんも常に何かを追い求めている表情に見えてりりしいです。
また菅谷さんは、笑ったときの声量が大きくて、その大爆笑とふだんのクールさとのギャップが最高なんですよね!
結論から言いますと、今後、菅谷梨沙子さんがどんな体重になろうが、わたくしは一言も文句はありません。ただ、彼女が彼女の目指す方向に自由に突き進んでくれればそれでいいんです。ただ、休みたくなったら休んでもいただいてもいいんですが、できればBerryz工房の一員というお立場にはできるだけ長くい続けてもらいたいとは強く願っています。
菅谷さんはアイドル界屈指の「なで肩」ということでもつとに有名ですが、なで肩は凝りやすいとも聞きます。
近いうちでなくてもいいですが、いつか、長いあいだの責任で重くなった菅谷さんの肩をもみほぐしてくれるステキな人が寄り添うような幸せにめぐり逢う日が彼女に訪れるのならば、私はもう、それ以上にうれしいことはねぇですよ……
「強気で行くぜ 午後から
未来がここにある」 (Berryz工房24thシングル『シャイニングパワー』サビ歌詞より)
菅谷さんの輝かしい未来に、幸あれ~!!