長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

池袋に帰ってきたウルトラマン 前編

2010年09月20日 13時42分09秒 | 特撮あたり
 こんにちは、そうだいです。
 最近、家の近くで子ねこが生まれた、かもしくは住み着いたみたいで、特に夜中になるとみゃーみゃーという小さな声がしきりに聞こえてきます。なんでも、子どものころはかわいいもんですよね~。声だけで、本人というか本猫は見てないんですけど。
 さて、あらためてですね、おととい18日に行ってきた池袋のオールナイト上映会の報告をしたいと思います。楽しかったんだよ~!
 場所は池袋の映画館・新文芸坐。昨日も言いましたが、今回の特集テーマは
「ウルトラマン45周年記念 『帰ってきたウルトラマン』庵野秀明セレクション10+1」
 ということでありまして、もうその時点で充分に楽しめる企画なんですが、作品の上映に加えてなんと、庵野監督と『帰ってきたウルトラマン』主演の郷秀樹役を演じた団時朗さんのトークショーもあるってんだから! こりゃもう、行くっきゃないでしょ、そうだいなら!
 そうなんです。いままでさんざん、怪獣が好き特撮が好きとくっちゃべってきた私なんですが、『ウルトラマン』シリーズの中でも特に思い入れのある作品がこの『帰りマン(略称)』なんです。理由は、全51話のうちに傑作が多いというのも当たり前なんですが、生まれて初めて観たウルトラシリーズの作品が『帰りマン』だったこと(電気怪獣エレドータスの回。超マイナーです)と、小学生だったころにヒーローショーに行って初めて握手ができたのが『帰りマン』のウルトラマンだったからです。ご存じでない方のために言っておきますが、シリーズ第1作『ウルトラマン』のウルトラマンと、『帰りマン』のウルトラマンは別人です。よく似ているんですが、体型と身体についている赤と銀のラインが違います。ようするに「帰ってきたウルトラマン」じゃなくて「地球に初めてきたウルトラマンそっくりの他人」ってことになるんですが……まぁいいじゃないスか! 
 さぁ、先月のタルコフスキー特集上映の時に、告知を知った瞬間に買ったチケット整理券を持って意気ようようと池袋に行く私。電車の中で、約30分ごとに不安になっては、バッグの中のチケットがちゃんとあるかどうかをのぞいて確かめます。小心者ね~!
 上映の前にトークショーがあるというプログラムだったのですが、トークショーの始まる30分前の夜22時に映画館のあるビルに着くと、もうそこには人だかりが。どうやら、ビルの4階にある映画館のロビーから整理番号順にならんできた最後尾の方々が外まで出ちゃってるらしい。かなりの盛況っぷりです。私のチケットの整理番号は19番。
「おっほっほっほ、ごめんあさっせ。あたくし整理番号10番台ですもので~。(スイマセン、ちょっとお先に失礼します。いやぁ、階段とか外で待たなきゃいけないなんて大変でヤンスね!)」
 ということは一言も発言せずに階段をのぼってロビーに行くと、そこもすでに黒山の人だかり。年齢層はティーンから老年の方まで本当に幅広かったんですが、びっくりしたのはわかりやすいまでに男性ばっかだったこと! 少なくとも300人はいたお客さんの中で、女性は20人もいなかったんじゃないかなぁ。つまり90%以上が男性。お年をめした方も多いし、こぎれいな感じの今風の男子も多かったので、思ったよりもオタクさんの祭典という雰囲気はなかったのですが、はっきり言ってむさい! しかも、
「俺は(ワシは)ちょっと、『帰りマン』にはうるさいゼ(ぞい)!」
 という念がもれなく全員から発せられているという異様な空気。一触即発の火薬庫といったふぜいです。いや、ただ観に来てるだけなんですけど。
 20人いなかった女性の方々は、半分くらいは旦那さんと一緒に来た奥さんといった感じだったんですが、5・6人いた、自分の興味で来たように見える若い娘さん方がのきなみ美人だったことには少々驚きました。もっと、アラレちゃんみたいなメガネをかけたおさげの人とかが女性ファンなのかと思ってたんですが……なんのイメージなんでしょう。
 さて、若い整理番号のおかげで早めに映画館に入ることのできた私。スクリーンの前には、すでにトークショー用の丸テーブルと水が準備されています。
「トークショーはかぶりつきで聞かなきゃ! 最前列だ最前列!」
 迷わず映画館の最前列に陣取る私。しかし座ってから気づいてしまったんですが、スクリーンが近すぎ……トークショーは最高だとして、メインの『帰りマン』上映会はかなりの肉体的苦痛が予想されるポジショニングとなってしまいました。仰角70度! でも、ほんとにウルトラマンがいたとしたら、こんな感じで見上げることになるんだから、いいんだよ! リアリズムリアリズム。大迫力のムリヤリ3D感覚ですよ。お願い、朝までもってマイネック!
 すでに、最前列の私の隣には5人ほどのグループが座って楽しげに会話をしています。オタクっぽい雰囲気もするし、ウルトラマンや怪獣のかぶり物を用意していたりして好きそうな感じは確かにするんですが、中には精悍な体つきの青年もいます。まるで特撮のスーツアクター(ぬいぐるみの中の役者さん)でもやっているような……え、スーツアクター?
 その時、その5人組の会話にこんな言葉が。
「おい、今日、きくちさん来るんだろ?」
 え! きくちさん!? きくちさんって、『帰りマン』のウルトラマンのスーツアクターをやってらっしゃった、きくち英一さん!? きくちさんいらっしゃるの! これは一大事だ……

 庵野監督、主人公役の団時朗さん、そしてウルトラマン役のきくち英一さん。まさかの3大怪獣級のそろいぶみに動揺を隠すことのできない私。いったいどうなる? 果たして私はこれから始まるトークショーと朝までぶっ続けの上映会に耐えられるのか? そして、私の頭上に明日の太陽は輝くのか!? がんばれ私、楽しめ私!!

 つ・づ・く
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私が選ぶいちばん怖いホラー映像 完結編

2010年09月19日 07時36分32秒 | ホラー映画関係
 おはようございます。そうだいです。
 いや~……夕べは、東京に行って夢のような体験をしてきました。しかも朝まで! 逢えたんです、あこがれのヒーローに。その手はほんとうに大きく、あたたかかった……
 要するに、先月にもタルコフスキー監督の特集上映で行ってきた、池袋の映画館・新文芸坐でのオールナイト上映会にまた行ってきたという話なんですが、まぁ素晴らしかったです。今回のお題はズバリ、
「ウルトラマン誕生45周年記念 『帰ってきたウルトラマン』庵野秀明セレクション10+1
  主人公・郷秀樹役の団時朗さんと庵野監督のトークショーもあるヨ」!!
 うん、行ってよかった、ホントに。いろんな出来事を報告したいのですが、ちょっと帰ってきたばっかりの今だとひっちゃかめっちゃかになってしまいそうな気がしますので、もう少し時間をおいて整理してからにしたいと思います。とにかく、えがたい思い出をいただいてきた一夜でした。

 さて、と……じゃあ今回は何をつぶやこうかな? あー、なんかあったような、途中のやつが。

 あぁ、あぁ! ビデオに録画した『アンビリバボー』の中にあった、今のところ私の中の恐怖ランキングぶっちぎりトップを10年もキープし続けているっていう、モストデンジャラスな映像って話だ! まだ終わってないんだった。
 前回にも言ったとおり、問題の映像は『奇跡体験!アンビリバボー 2時間恐怖スペシャル』で、番組スタッフが本腰を入れたはずのメイン特集「杉沢村伝説の正体を追え!」にはありませんでした。
 むしろ、残り時間をどうにかして埋めるためだけに用意されたような、とってつけた感さえあった内容の「怪奇探偵の事件ファイル」コーナーの中に、その超大型爆弾はひそんでいたのです。
 このコーナーは、たしか二000年に入ってから始まってそれなりの反響を呼んでいたもので、幽霊などの怪奇現象が関係していると噂されている事件や事故を、自称「怪奇探偵」のルポライター・小池壮彦(たけひこ)氏が記録や現地調査を通じて検証していく、というものでした。
 そう聞くと、原因不明の怪事件を実証的な手法で調査していくわけですから、『怪奇大作戦』や『Xファイル』を想起させるものがあるのですが……しょせんはバラエティ番組のワンコーナーであります。最終的には必ず「科学的には証明できなかった。やはりこの事件は、ホニャララで死んでいった人々の怨念が引き起こしていたのだろうか?」というオチになり、つまりは怪奇探偵が調べたからといって、特に事件や事故の原因がはっきりするわけじゃないというしめ方。役にたたねぇ! 貴様それでも探偵か!? 『八つ墓村』の金田一先生以下の使えない感です。
 余談ですが、バラエティ番組じゃなくて、著作で本領を発揮されているほうの小池氏の調査はかなりおもしろいです。TVの中ではサングラスに黒服という外見で、かなりあやしいおじさんなんですけど。本はおすすめできます。
 さあさあ、そんなペラペラした感じの「怪奇探偵」コーナーだったんですが、「2時間恐怖スペシャル」での回も、いつもの感じかと思いきや。
 その回は、千葉の九十九里浜や三重の海岸で発生した謎の海難事故の真相にせまるというものでした。特に天候が悪かったわけでもなく、波もおだやかだったのに、なぜかある特定の場所で海水浴を楽しんでいた人々が溺死していくという事故が多発。原因は幽霊なのか? 幽霊なんだろうなぁ、やっぱり。
「肝心の杉沢村もいまひとつだったからなぁ。まぁ、最後まで観といてやるか。どうせおんなじオチなんだろ? ブツブツ。」
 ところが……その通りのチープな進行だったのにも関わらず、ある点で突出して気合いの入れ方が違っていたんです、今回は。
 それは、再現VTRに出てくる役者さんの演技! まず、事故で死んだ人たちの「死に方」がハンパなかったのです。うつぶせになって波間にただよっているのはもちろん、波打ち際に仰向けになっていた人なんか、ザッパンザッパン波がかぶってくるのにまぶたを微動だにせず白目をむきつづけているという根性。久しぶりに、幽霊以前に被害者の死体を怖いと思っちゃった。つかみはOK。
男女関係なく、陽気な水着を着た死体が次々と映しだされていくビジュアルはそうとうこわい。
「な、なんかいつもと、撮影現場の気合いが違う……バラエティなのに、いったいどうしたというんだ!?」
 私もいつのまにか、姿勢がポテチ片手の腹ばいから正座になっていました。
 そしてついに、真打ち登場。
 コーナーの結論としては、三重県での大量海難事故の原因は、戦時中の空襲で焼死して海岸に埋葬されていった人々の怨念だということになったのですが、再現VTRの中で、泳いでいた人の背後にあらわれた、防空頭巾をかぶった女の子の幽霊役の子が、こえぇこえぇ!!
 たぶん小学生くらいだと思います。一重まぶたでドングリみたいな大きな眼をしていたので、普通にしてたらかなりかわいい和顔の少女のはずなんですが……こーわーいぃ!
 まず最初のカット。そのドングリみたいな眼がつりあがって、まさに「死んだ眼」になって生きている人の背中を見つめているんです、眼から上だけを海面から出して。
 この間、少女の霊にセリフはいっさいないのですが、その大きな眼が言いたいことを雄弁に物語っています。
「あの人、いきてる……いいなぁ。」
 続いて、背後にグサグサ刺さる視線を感じて振り返ろうとする生きてる人。しかし一瞬はやく、ザバっと海の中からとびあがってその人の背中におおいかぶさる幽霊少女。首を動かすというムダな動きはせず、黒目だけがギュルギュル動いて生きてる人を凝視する少女。したたる水滴、青白い顔。表情はほとんど変わらないものの、ちょっとだけ笑ったようにゆがむ口元。にぶく光る白目の部分が、とても生きてるとは思えない質感があって、怖い。
「あーそ-ぼぉ……」
 恐怖のあまり、意識を失ってしまう生きてる人。

 それだけなんです。5カット、20秒ぐらい。かなり簡単な流れで、特にお金のかかった特殊効果やらなんやらがあるわけではありません。
 なのに! なのに! どんなにお金をかけたCGよりも、どんなに知恵をしぼったカットわりの映像よりも、ここでの少女のアクションは怖いんです。ダントツで。
 おそらく、「なんであんたが生きていて私が死んでいるんだ。悔しい!」とか、「殺してやる!」といった意思さえも感じられない、本当に何を考えているのか理解できない存在になっていたことが、恐怖の最大の原因だったのではないでしょうか。意思が通じない恐怖。それはまさに、生きている人と死んでいる人とのあいだにある、どうしようもないへだたりから生じる恐怖に似ています。本当の恐怖とは、襲いかかる敵意もなく簡単に襲われる側のそばに突然やってくるものなのかも。無邪気にアリに水をかけて溺死させてしまう子どものように……

 お見せできないのが大変に申し訳ないんですが、ほんとに怖いんですよ、あの女の子! 今、どこでどうしてるのかなぁ。会って一言あいさつがしたい! 人生最大の恐怖をありがとう!と。そして、ふだんの生活ではあんまりああいう表情はしないほうがいいよ!とも。
 
 

 
 
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続・私が選ぶいちばん怖いホラー映像

2010年09月18日 07時13分46秒 | ホラー映画関係
《前回のあらすじ》
 録画されて以来十年、そうだいの家で不気味な沈黙を続けているビデオテープ『奇跡体験!アンビリバボー 2時間恐怖スペシャル』。その中におさめられているという、「今まで見てきた恐怖映像の中でもダントツで怖い!」とそうだいを戦慄せしめた映像の正体とは!?

 『奇跡体験!アンビリバボー 2時間恐怖スペシャル』(二000年八月放送)とは読んで字のごとく、怪談がほしくなる真夏に放送された『アンビリバボー』恒例のスペシャル版でした。ゴールデンタイムにドーンと流れたこの番組の内容は二部構成で、前半一時間十五分くらいは、メイン企画の「特集・杉沢村は本当にあるのか!?」というもの。
 ……杉沢村だって。なつかしいねぇ~。
 杉沢村とは、この番組が放映された二000年ごろをピークにインターネット上で大流行した都市伝説で、青森県かどこかの東北地方にあるとうわさされていた、謎の廃村です。昭和時代に発生した大量虐殺事件によって村人が全滅して以来、村は地図上から抹消されているのですが、今なお道に迷った若者を呼び込んでは、二度と正気には戻られなくなるようなおっそろしい体験をさせているんだそうです。いかにも、地方でのドライブ中に彼氏が彼女にニヤニヤしながらしゃべくりそうな都市伝説ですなぁ。
 私は当時、そもそもパソコン自体を持っていなかったような状態でしたので(そうだいが電脳世界に足を踏み入れたのは二00九年十月のことでした。お・そ・す・ぎ)、どのくらいこの「杉沢村」伝説が大フィーバーになっていたのかはよくわからなかったんですが、「当番組が総力をあげて、伝説の村の正体をつきとめます!!」という前フリに思わずのってしまい、放映当日、ブラウン管の前でワックワクしながら録画ボタンを押していたと、そんな次第だったんです。
 結果としては……まぁ、ネッシーとか徳川埋蔵金みたいなオチですよね。
 うわさの通りに青森県にターゲットをしぼって調査を開始した番組取材班は、「杉沢」という地名のある土地をたずねたり、廃村になった村を調べてみたりとエッチラオッチラやるのですが、最終的には山奥で、杉沢村にあるとされている証拠(古ぼけた鳥居、ドクロのような形の岩)と、その向こうにあった数軒の無人の建物を発見します。しかし建物は昭和に廃村になったとはとても思えないようなきれいさで、実はちゃんとした別荘地だったことが判明し、「うわさを信じた若者が最近ひんぱんに忍び込んでくるので迷惑している」と語る地主さんのコメントでしめくくられました。「そんなもんか」とはわかっていても、やっぱりがっかりしちゃいます!
 そして、ほんとのラストとしてはこのあとに、「実は、あそことは別に本物の杉沢村があるんだそうですよ……これが証拠の写真です」という流れがあって、雪におおわれたそれっぽい古民家の写真がうつし出されて終わるのですが。なんかさぁ、こざかしいよねぇ!
 そんな感じの結末だったもんですから、観ていた私もちょっとげんなりしてしまいました。当たり前ですが、都市伝説は実体がないからこその都市「伝説」なのでありまして、バラエティ番組で簡単に見つかるような実体を持っているわけがないのです。そりゃそうですよ! そりゃわかってはいるんですが……期待しちゃうんだよなぁ。
 この番組の放映後、急速に「杉沢村」ブームは下火になっていったようです。そういう、熱を冷まして目を覚めさせるという重要な役割を、この『アンビリバボー』は果たしてくれたんですね。取材VTRのあいまにスタジオのトークコーナーが入るんですが、VTRがどんどん盛り上がっていくのに反比例して冷めていく所ジョージさんの態度が象徴的でした。『アンビリバボー』はほんっとに、所さんの存在があってはじめて成立する番組ですよね!
 そういえば、夏場に心霊写真や恐怖映像をとりあつかった番組が多くなるのは大いにけっこうんなんですが、最近、コメンテイターが「怖い! 怖い!」しか言わない人だらけなのはどうかと思います。中には「ちょっと聞いてヨ!思いッきりCG技術」なものもあるんだから、それはちゃんとバカにしないと。常にレベルはあげていかないとね!

 さて……と。なんだっけ、なんか言いたかったな。

 あぁ!! 失礼しました! 怖い映像! 私が生まれてきた中で一番怖いと思った映像の話だった。
 そうそう、だからね、問題の最恐映像は、番組が総力をあげて取り組んだ「杉沢村特集」にはなかったんですよ。それはそれで、再現VTRに力を入れていたり、番組を引っ張るために効果的なカメラワークや音楽を多用していた点はおもしろかったのですが、しょせんは家族で楽しむバラエティ番組の範囲内でのことでした。
 はい……問題はそのあと。メイン企画が終わったあとのコーナー「怪奇探偵の事件ファイル」にあったのです。
 まさかさぁ、メインのあとにあんな怖い映像が出てくるとは思わないじゃないですか! 見事なフェイントです。メインコーナー全体が視聴者を油断させるためのおとりだったんですよ!!

 怖いんだよなぁ……昨日ちょっとYouTubeで調べてみたんだけど、何本か観られる「怪奇探偵」シリーズの中で、この回だけはアップされていないんだよなぁ。なおさらこえぇ!

 ということで、さんざん引っ張りに引っ張っといて、まさかの
「次回へ続く」
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私が選ぶいちばん怖いホラー映像

2010年09月17日 02時58分43秒 | ホラー映画関係
 どもー。こんにちは、そうだいです。今日も過ごしやすい、よく晴れたさわやかな一日になりそうですね。暑い夏ももう終わったのかしら?
 先日、私の家からTVがなくなったという話題をしましたが、そのTVはテレビデオでもあったので、いろいろ持っていたVHSビデオもまるごと見られなくなってしまいました。これからまたあらためてビデオデッキを買いなおす気にもなっていないので、おそらくこのまま、ビデオという媒体とはおさらば、ということになりそうです。いやぁ、TVにもお世話になったんだけど、ビデオっていうものも、それこそ物心ついた頃から非常にお世話になってきました。小学校のころは、あのベータ! そしてそれからは、ずっとVHS。いろんな番組を録画しましたねぇ。最初に録画したのはなんだったかなぁ。お昼のワイドショーの「人面魚」の特集だったかな。B級!
 今はもう、ハードディスクレコーダーだのブルーレイだのって言いはじめてからもしばらくたったという時代ですからね。でっかくて重たいカセットをガチャコンガチャコンやって「録画、停止、巻き戻し! 録画、停止、巻き戻し!」ってやっていた私から見ますと、今のリモコン操作だけでOKっていう世界は……ちょっと、便利を通り越してなんか物足りないような気までします。画質や保管の面倒くささは比べるまでもないんですが、ビデオにはビデオの良さがあったなぁ。そんなお前らとも、ついにお別れか。お世話になったねぇ!
 さて、そんなしんみり気分で、部屋にあったビデオテープをかたずけていたのですが、その中から、ずいぶん前に私が録画したある一本を発見しました。いや、してしまいました。
 それは、まるで中身の不吉さを予告しているかのように、漆黒の姿をして戸棚の奥に眠っていた……たいていのビデオテープは黒いのだ。
 中にいったい何の映像が収録されていたのか、録画したはずの私もなぜか思い出せない……貼ってあったラベルを見て一瞬にして思い出した。私はバカ丁寧にラベルをつくるクセがあったのだ。

『悪霊島』   1981年 鹿賀たけし
『ハロウィン』 ジョン=カーペンター監督
『アンビリバボーSP 杉沢村』

 か、完璧だ! 私のツボを完全につきまくっている! 今すぐ観たい! でも、観れない……
 この三つの映像、それぞれがそれぞれに思い出深く、語りたいことは三つともたっぷりあるのですが、今回はこのうちの三つ目、『アンビリバボー』についての話をさせていただきたい! なぜなら、自称ホラー好きの私が生涯三十年間をかけて見てきたあまたある恐怖映像の中でも、ダントツ文句なしに怖さ第一位をほこっている映像が、ここに封印されているのだから……ギャ~!
 『アンビリバボー』とは言うまでもなく、今もフジテレビで木曜夜八時に放送されている人気情報バラエティ番組『ビートたけしPresents 奇跡体験!アンビリバボー』のことです。あの、再現VTRにこれでもかっていうくらいに外国人タレントさんが出てくるやつ。
 そして、ビデオにおさまっているのは、二000年八月に放映された『2時間恐怖スペシャル』の回でした。最近はあんまり組まれなくなりましたが、そのころは夏になると、『アンビリバボー』の中でも心霊写真などをあつかった恐怖特集がしょっちゅう放送されていたのです。
 あら、もうこんな分量に! それじゃ、続きはまた次回に。
 さぁ、星の数ほどある一流のホラー映画や恐怖画像をぶっちぎりで抜き去って、そうだいを「怖えぇ! 何回見ても慣れない! できればもう二度と見たくない! でもまた見たい!」と悶絶させた映像の正体とは!? 引っ張るねぇ! でも、字で伝わるかなぁ、あの怖さ……映像だからなぁ。

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ほんとうはこわい江戸のロマンス よしながふみ版『大奥』

2010年09月16日 14時19分22秒 | マンガとか
 どうもどうも、そうだいです。なんかもう、秋なんですかねぇ。今日はだいぶ涼しい……ていうか、もはや寒い! 今朝はものすごい土砂降りがふりました。私の住んでいるアパートはほんっっとに古い建物なんで、もう三次元サラウンド方式で「ドドドドドド!!」という雨音が部屋中に響き渡るんですよ。もう、近くに新たなスタンドが迫ってんのかってくらいのド迫力でした。当然のごとく、洪水に襲われておぼれるというベッタベタな悪夢を見て目覚めた朝。さわやかじゃねぇ!
 昨日もまぁ、なべてこともなしな一日だったんですが、最近に発売されたマンガ『大奥』(原作・よしながふみ)の最新第六巻を読みました。いやぁ……いいねぇ。
 私はマンガ雑誌を定期的に買って読む習慣はないのですが、単行本が出たら必ず買うと決めているマンガが何作かあります。今現在でいうと例えば『ヤングマガジン』連載の『センゴク 天正記』とか、『アフタヌーン』連載の『臨死!!江古田ちゃん』、『イブニング』連載の『レッド』、『週刊少年ジャンプ』連載(終わっちゃった! 寂しい)の『ピューと吹く!ジャガー』といったところでしょうか。
 ま、いろいろあるんですが、その中でも特に次の巻が出るのを楽しみにしていたのが、昨日読んだ『大奥』(白泉社『月刊メロディ』連載)だったんですよ。
 とても有名なマンガですし、柴咲コウ、二宮和也の主演で実写映画化されるというビッグイベントも来月に控えてもおりますんで、何を今さらといった感じなんですが、私、好きなんですこれ!
 ご存じの方も多いかと思いますが、このよしながふみ版の『大奥』は、TVの時代劇ドラマでやっているようなそんじょそこらの『大奥』とはまぁっったく!レベルが違います。ただの豪華絢爛なコスプレ劇の、ありがち「女のドロドロ情念泥レス」ものだと思って読まず嫌いをしていたら、大損こきます。
 よしながふみ版『大奥』最大の特徴は、誰がなんと言ってもこの一言につきます。
「男女逆転」!! うーん、わかりやすい。
 要するに、この作品は「歴史劇」じゃなくて「SF」なんです。
 物語の転換点は、江戸時代前期の三代将軍・徳川家光の時代。日本全国に突如として「赤面疱瘡(あかづらほうそう)」なる伝染病が大流行します。なぜか男性にしか感染しないこの病気は致死率が異常に高く、なんと発生から百年もたたないうちに、日本の男性人口が女性の四分の一にまで激減してしまうという異常事態。
 ついに将軍・家光までもが病死してしまう事態となり、大奥の重鎮・春日局(かすがのつぼね)は家光の娘・千恵姫を「三代将軍・家光」にしたてあげます。以降、徳川将軍家をはじめとした全国の諸大名は、人口の少ない男性でなく、豊富にいる女性を武家の当主とし、政治の中心にすえていくようになるのでした。つまり、女性の将軍のために常時三千人もの男性が勤めている「逆大奥」ができあがった、というわけ!
 いや~、これがSFでなくて、何がSFだというのでしょう。素晴らしい発想の転換です。以降、歴代将軍の活躍、「忠臣蔵事件」などの歴史的イベントはほぼ史実通りに起きるのですが、どれもこれもがきれいに男女逆転して進んでいくんですね。ちなみに、実写映画版では柴咲コウさんが「八代将軍・徳川吉宗」役を演じるそうです。吉宗ですから。暴れん坊ですから。
 でもね、よしながふみ版『大奥』の魅力の真骨頂は、男女逆転という奇想のおもしろさではありません。それはそれでなかなか簡単には思いつかないことだとは思うんですが、もっと素晴らしいのは、そんなありえない史実からの逸脱が、360度まわって再び史実にもどってきて、忠実に再現するだけの手法ではできないような、見事なまでのリアルさを提出できているところなんです。
 この作品では、過去の大奥をあつかった作品ではあまりはっきりとは見えてこなかった要素が、これでもかとばかりに克明に描かれます。政治の恐ろしさ、栄光への渇望、孤独へのおびえ、流れる血の鉄くささ、他人を疑うために起こる悲劇の愚かさ、そしてそんな最低な世界の中でも、愛をもとめて生き続ける人たち。
 すげぇんだ……まだ読んだことのない人は、悪いこと言わないから読んでみて! ちょっと胃がもたれるくらいに重い事件の連続なんですが、必ずそれが、のちのちの深い感動につながっていきますから。よしなが先生は素晴らしいね! たんたんと、しかしあますことなく登場人物の心情を描いていく筆力には、ため息が出てしまいます。見事だねぇ! まぁ、この画風なくしては成立しない作品であるだけに、来月公開の実写映画のできにはちと懐疑的な私なんですが……でも、観には行きますよ!
 単行本六冊の段階で、江戸時代中期の六代将軍・徳川家宣の時代まで進んでいる原作なんですが(八代将軍・吉宗の物語は序章みたいなもの)、私はやっぱり、五代将軍・徳川綱吉の物語が一番キツくて、感動したな~! そりゃ、生類憐れむわ……
 ホントに、続きが楽しみなマンガです。よしなが先生、最後までがんばってください! でも、最後って、どこ? 江戸時代だから、やっぱり幕末? 坂本龍子? 高杉晋さ子? 土方歳美? ペリーヌ提督と黒船ちゃん艦隊?……くだらねぇ。

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