夏のバラたち。
暑さに負けず、繰り返し咲き続けています!
この夏、とうとう「バラの会」の会員になっちゃいました。
秋には黄色のバラが里子ちゃんで来ることになっているし、予約していたモーリス・ユトリロも届くので、いっそうお庭がにぎやかになると思われます(*^_^*)
さて、先日、音大教授の先生が
「最近はソプラノでもリリコだ、レッジェーロだ・・・と細かく分かれていて、専門といえば聞こえはいいけど、きちんとした勉強をしない人が増えた。昔は、ソプラノはソプラノだったから、なんでも歌えなきゃいけなかった。もちろん、レパートリーといった面では音楽性とかいろいろあるけれども、幅広く練習して、大きな基礎があって、初めて自分が何かわかるでしょう。ピアノだって、得意、不得意はあっても、バッハだってベートーヴェンだってストラビンスキーだって、昔のピアニストはなんでも弾けなきゃいけなかったよね。」
とおっしゃっていました。
たしかに、クラシックピアノにも、ピアノソロ、アンサンブルピアノ、コレペティトール、オーケストラピアノなどなど、ジャンルがたくさんありますが、ピアノソロの中にも、ショパンが・・・プロコフィエフが・・・・、アンサンブルピアノといっても弦楽器が・・・、金管楽器が・・・木管楽器が・・・、声楽の伴奏にしてもオペラが・・・、歌曲が・・・と、さらに細かく分野がわかれていきます。
同じドの音でも、楽器が違えば、倍音の鳴り方や発音の仕方が違うので、聴こえ方も変われば、タイミングの取り方も違ってきます。
楽器によっては、音の鳴りやすい調というのが限定されてしまうので、ふと気がつけば♯系の調は苦手になっているということもありますし、求められる音質、ペダルの使い方など、言い出せばキリが無いくらいそれぞれ奥が深いです。
どれも極めるのは難しいですが、まるで大きな連峰のように裾野が広く、登頂地点はたくさんあって、ルートもそれぞれ。
それらをまんべんなく理解しているというのも大変なことなのです。
とくに何かに突出してはいなくても、全体的に何でも弾ける(理解している)ピアニストの方が、ピアノという楽器を極めていると言えるかもしれません。
それにしても、必要な時に必要な要素を発揮できる、偏らない、というのは難しい。
その上、絶対という概念は無いので、自分にある程度の自信も必要です。
知らないことはたくさんあるし、わかっているつもりでも、いつの間にか全体に甘くなってしまっていたり、何らかの癖が出ていたりするので、厳しいチェックは必要不可欠。
ロシア語のレッスンに行ったときの話ですが、
「あら?あなた、最近フランス語をやったのはいつ?Гが鼻濁音になってるけど、今まであなたがこの単語で鼻濁音を使ったことは一度もないわよ。」
とのこと。
30人が同時にロシア語で歌っても、一人ひとりの発音を聴きわけできるという先生。
さすがでございます。
「実は4日前に・・・。」となり、あわわわわ。
ある日、フランス歌曲を弾いた時には、
「う~ん。悪くはないけど、今のだとドイツロマン派だね。シューマンみたいだった。」
となり、
「・・・・。(シューマンのピアノ協奏曲弾いてるのがばれてる!?)」と、あわわわわ。
器楽の伴奏をした時には、
「あなた、今日、どうしちゃったの?ペダルが多すぎるわ。」
となり、
「・・・・。(最近、オペラやってました~。)」と、あわわわわ。
鍛え方が足りないな~と反省しきりの日々でした。
お許しをいただいて、本荘先生のお写真を公開(*^_^*)
偉大なピアニストでもあり、尊敬する大先生です。