Risa’s 音楽雑記

ピアニスト 山形リサのブログです。
音楽の話を中心に、日常の出来事などを気ままに綴っています。

楽譜

2007-01-31 21:45:12 | Weblog
私もふとしたことから楽譜に興奮してきました。

なんとびっくり、輸入版の小品の楽譜が15000円もするんです~

しかも、きちんと製本しているものではなく、まるで自分でコピーしたようなプラスチックのリングでとめてある楽譜なんです・・・。

1500円かと思いきや、ケタが違いました。
さすがにこれに15000円はちょっと・・・・

思わぬところでドキドキしちゃいました



それにしても、楽譜代って馬鹿になりません。


コンチェルト(協奏曲)などの伴奏をする際には、オーケストラの曲をピアノ用に編曲しているので、版によって、弾きやすいもの、弾きにくいものがでてきます。

全部が自分好みにできているわけではありませんし、ソリストのイメージに合う、合わないもあります。

いろんな版の楽譜を見比べて、つぎはぎして演奏することになったりするのですが、楽譜って一冊5~6000円はするんですよね~。
何冊も必要となるとけっこうな出費です。

ピアノ曲も、出版社、編集者、出版年次によっていろいろな違いがあります。

指使いや、曲の解釈など・・・・。

本当はたくさんの楽譜をながめて、自分なりに研究してみたいところですけど、なかなか簡単にはいきません。

いつでも出入り可能な楽譜図書館が欲しいです

本荘玲子先生

2007-01-30 13:43:21 | Weblog
久しぶりの「音楽家の格言」シリーズ。

今回は本荘先生との、とある一コマです。





「私に子供ができたら、先生にレッスンしてもらいたいと思います~。」

先生
「あら。予定はあるの?」


「・・・全然ありません。」

先生
「じゃ、それから考えましょう。」


「はい~。」

先生
「でも、あなた、子供に音楽をさせようと思ったらよく考えたほうがいいわよ。」



「そうですよね~。

もちろん趣味でいいと思ってるんですけど、せっかくだから一緒に音楽を楽しみたいかと。。。。

でも、もし私みたいに、音楽をやりたいって言い出したときに、基礎ができていなくて苦労することのないようにしてあげたいです。

やっぱり習うからには本物をさせてあげたいな。」



先生
「それはそうだわね。お金も時間も無駄になるだけだから。

でも、音楽家になりたいなんて言い出したら本当に大変よね・・・・。

よーーーーっぽど本人に才能があって、実家に財力が無い限り、音楽家で生きていこうだなんて絶対ムリよ。

いくら才能があったって、芽が出ないこともあるんだから。

芽が出ても出なくても、一生、どっちでも大丈夫だっていう親の理解と、財力がないと絶対ダメね。」



「そうですよね~。先生はどういう経緯で音楽の道に進まれたのですか?」



先生
「私?」

「私の家は全然お金持ちじゃなかったけど、私には人と違う才能があったの。」




「どんな才能ですか?」

先生
「私、楽譜を見ると興奮するのよ!!」



「え?」


先生
「楽譜を見ると、

 ここはこう弾きたい!
 
 この和声ってなんだろう!

 うわ~!面白い!!

って、ものすごく興奮するの。

私は曲を知っているから演奏したくなるのではなくて、楽譜を見ることによって演奏したくなるの。

これは他の人にはなかなか無い才能だったわ。

それを先生がうまいこと見つけて、育ててくださったのよ。」


筋肉痛・・・・

2007-01-29 23:15:59 | Weblog
いたた・・・。
昨晩から寝ていても体が痛いです・・・
これはちょっとやりすぎたかも・・・・。


ピアニストにとって'緊張’はつきもの。
「緊張して失敗しちゃった!」という経験はどなたにもおありかと思います。

本番前に、手のひらに人の字を書いて飲み込む・・・というおまじない。
よく知られていますよね。


私が何をしているか・・・・というと、筋トレです!
ドレスを着て舞台袖でスクワットしている奏者がいたら、多分それは私かと思います


実は昔、パーソナルトレーナーをつけていた時期がありました。
週2~3度のウェイトトレーニングに、食事管理。
徹底的に体の改造計画をしたんです。

ピアノって意外に体力を使うんですよ。
1曲が30分を超える曲もありますし、リサイタルをしようと思ったら一人で90分は演奏できないといけません。
集中力も必要ですし、なかなか大変です。

そんなことから、体力増強を目的に始めたんですが、これが面白くてどっぷりはまっちゃいました
体って、面白いくらい変わるんですよ~!!

あんまり変化が如実に出るので、すっかり夢中に
一時期はかなり筋肉ムキムキになってました。


ちょっと話がそれましたが、緊張を克服するために、メンタルトレーナーをつけたり、精神統一の訓練をしたり・・・と、みなさんそれぞれ努力をするわけなんですが!!
私はというと、心理カウンセラーですとか、占い師であるとか、そういった精神系のものは全くうけつけません。
いろんなところが気になっちゃって、全然、本来の目的に近づけないので、アウトです。

それに比べて、本番直前の筋トレは即効できくんですよねー!
あの適度な筋肉の疲労感とか、体の痛みが、リラックスにつながるんですよ~

腕に疲労が残っていると逆効果なので、たいてい本気のスクワット&ハムストリング、背筋など、体の背中側を中心にやってます。






回数ですか?



そのときの緊張具合によるんですけど、30回はふつうに・・・


どこかの学者の先生が言っていたのですけど、緊張するとトイレに行きたくなるのは、体を少しでも軽くして逃げようとする野生の名残なんですって。
人間も狩りをする動物だから、緊張して堅くなった筋肉をほぐしてあげると、アドレナリンが出て体が戦闘態勢になるのだとか。

真偽のほどはわかりませんが、私には実際に効果抜群
いつも実行しています。


ところが。
ここ3年ほど、かなりサボっていたんですよね。
トレーニングを。
もうすっかり体がなまりきっちゃってます・・・・・

いつもの調子で軽くやったつもりが、ひどい筋肉痛に。
毎日どこかに軽い筋肉痛があったほうがなんとなく気分がよかったりするのですが、これはちょっとその域を超えてます。
(↑マニアな感覚ですよね~。)

うーん。
やっぱり今年はジム再開かな。
テニスもゴルフもやりたいなぁ~。






幸せなこと

2007-01-27 12:22:55 | Weblog

私のピアノ人生を振り返ってみると、いくつかの転機がありました。

エレーナ・アシュケナージ先生との出会いもその一つです。
エレーナ先生は、かの有名なアシュケナージの実の妹さんです。

日本ではあまり演奏家として知られていないところがありますが、
ロシア国内ではその演奏、実力は高く評価されています。
過去、お兄さんのアシュケナージが亡命してしまったために、あまりロシア国外に出ることを許されず、演奏家としては不遇な時期があったそうで・・・・。

そんな経緯が無ければ、お兄さんと共にもっと世界で有名な演奏家となっていたのかもしれません。
今でも十分すごいんですけどね

初めてエレーナ先生に教えていただくと決まった時は、それはそれは天にも昇るような気持ちで、すっかり未来はバラ色状態になっていました。


間違いなくエレーナ先生は、私に「世界」を教えてくれた先生です。
その違いたるや、それはそれはもう・・・・!!
圧倒的な音楽性とテクニック。
まねしようと思っても、猿真似にすらならないんですから。

5年ほど教えていただきましたが、言葉の壁もありましたし、自分のピアノについて本当に悩みました。


本荘玲子先生との出会いがなければ、多分、私は今ピアノを弾けなくなってたと思いますね。
先生は演奏家として超一流ですが、人間的にも超一流なんです。

本荘先生にみていただくようになってそろそろ10年。

自分の練習ができているのなら、毎日でも曲を変えてレッスンに行きたい。



よく「まだレッスンに通っているの?」と驚かれますが、そうなんです。
私はできるだけレッスンを受けるようにしています。

「音楽家として自立ができていない」と言われるかもしれませんが、まぁ、
それはそれで。
私はそんなに自信がありません。
そのくらいの実力があったら、今頃世界を飛び回るピアニストになっていると思ってます。

先生がお亡くなりになったり、ご縁が無くなったり・・・。

いろいろありますが、私は幸せなことに、まだまだ教わりたい先生が近くにいます。
そして学生の頃以上の勉強ができる・・・。

どうしてもっと昔に勉強しておかなかったんだろう!と悔しくなることだらけですが、それでも学べる幸せにはかなわない。
これから後悔をしないだけ、一生懸命音楽を勉強したいと思います。





レッスン

2007-01-26 23:58:47 | Weblog

今日はヴィオラデュオのレッスンを受けてきました。

今回は私の師匠 本荘玲子先生のレッスンです。


先生「いつどこで弾くの?」

私たち「あ。いえ。特には・・・。」

先生 「まぁ。ずいぶん感心だわね!」


そう。
実は今回のヴィオラデュオは「やりたいね」からのスタート。
お仕事やコンサートのためではなく、
自分たちのために、勉強として始めました。

演奏の仕事をしていると、練習しなければいけない曲が山積みになっています。
そして次から次へとどんどん増えていきます。
そんな中、別に時間を作って練習→合わせをする・・・・というのは、本当に大変なことなんです。

ですが、なんとなくの演奏や、とりあえずの演奏ではなくて、本音で言い合ったり、細かいところをつきつめていくような音楽をするのは、最高の喜びでもあります。

ヴァイオリンのなつめさんも、ヴィオラの歌花さんも、同じ思いで貴重な時間を割いてくれているのですから、私も本当に真剣にがんばりたい。


そして、今日のレッスンもとても楽しいものとなりました。


本当に室内楽をやりたいと思ったら、それぞれの楽器の特性、奏法を理解していないとできません。

それぞれの視点から楽譜を読み取っていくと、普段とは違った曲が見えてきたりします。
「弾きにくいな・・・」と思っていたところも、そういう理解ができると、あっと思うくらい簡単になったりします。
弾きにくいとか、変だな・・・と思ったところは、やっぱり見方が間違えているのだと思います。


本荘先生は、NHK交響楽団の専属ピアニストだった方で、現役演奏家でいらっしゃいます。
ピアノはもちろんのこと、たぶんご存知の無い楽器は無いのではないでしょうか。
そのくらい、先生の経験、知識、能力はすごいです!!

私も・・・。
同じとはいかなくても、今よりもっともっと音楽のことを知りたい。
演奏できるようになりたい
どんどん楽しくなって、知りたくなって、本当に思いがつきることがありません。
音楽って素敵です


HP開設しました!

2007-01-25 23:08:10 | Weblog
このたび、私の個人HPが開設のはこびとなりました

シンプルでわかりやすいHPを・・・とお願いしていましたが、皆様との思い出を振り返れるような、あたたかくてやさしいHPが出来上がりました。

HP製作をしてくれたカズエさん、本当にありがとうございます~


このHPを通して、今後の活動予定やそれらの報告など、みなさまにどんどんお伝えしていきたいと思っています。
コンサート情報は随時UPしていきますので、時々チェックしてくださいね

コンサートの記念写真など、HPに掲載OKの方はぜひ一緒に写真を撮りましょう



なんだか私もこれからが楽しみです

皆様、これからも応援よろしくお願いいたします。


URLはこちらです

http://homepage2.nifty.com/risa/

練習日

2007-01-24 21:56:48 | Weblog
今日はヴィオラデュオの練習をしてきました。
今年2度目の練習です。

曲はブラームスのヴィオラソナタ2番。
この曲はもともとクラリネットのためのソナタですが、まるでオリジナルのようにヴィオラに似合うとっても素敵なソナタです


ヴィオラ奏者は藤原歌花さん。
現在、芸大の非常勤講師をされていて、全国各地で演奏されていらっしゃいます。
ふとしたきっかけで知り合い、「室内楽を勉強したい」という思いから、昨年末から練習をスタート

毎回、そのすばらしい音楽に(自分のことを忘れて)感激しています。

ヴィオラの音色って、とても温かいですね。
包み込まれるような優しさがあって女性的!!
艶っぽいというのか、なんとも色気があるんです

みなさん、ヴィオラの演奏をお聴きになったことはありますか?

私は音楽をやっていますが、ヴィオラという楽器の存在は知っていても知識だけで、生の演奏(ソロ)をちゃんと聴いた経験がありませんでした
音楽家には恥ずかしい話ですけど、一般的にはそんなにポピュラーな楽器ではないんじゃないでしょうか。
オーケストラや室内楽が好きな方は別ですけど、それでもソロで演奏を聴くチャンスって限られている気がします。
音楽をやっていても、全ての楽器を熟知していらっしゃる方ってそうはいません。

やっぱりなんでも実際に経験しないとダメですよね


ぜひ多くの方にこの楽器の良さを知って欲しい。

そして、このすばらしさを教えてくれた歌花さんとの出会いに感謝です。

千の風になって

2007-01-22 11:43:29 | Weblog

最近、この曲が流行しているそうですね。

オペラ歌手 橘 麗子さんも、CDの中でこの曲を歌っています。

今年3月、麗子さんの「橘麗子のおしゃべりコンサート」の中で、彼女が指導している日本叙情歌合唱団『香音』のピアノ伴奏をすることになっています。
年明けに楽譜が届いたのですが、とても素敵な編曲で感激
「ふるさと」「もみじ」「鯉のぼり」などの日本の四季の歌のメドレーです。

日本の叙情歌。
子供の頃に学校の音楽の時間に習う歌という程度で、昔は特に何も感じていませんでした。
ですが、大人になると、これらの歌にまた別の思いが生まれてきます。
海外で生活していた時には、望郷の思いでこれらの歌に聴き入ったりして
愛すべき日本の歌はこれからも大切にしたいですね。


今年初合わせ

2007-01-19 20:08:29 | Weblog
今日は今年初めてのヴァイオリンデュオの練習日。
プロコフィエフの2番ソナタ、4楽章です。

さすがにセルテクトを飲むわけにはいかず、素で行きました。
帰りの電車で、気温差による喘息の前兆、耳の痒みが起きたので、やっぱり無しでいるのは無理っぽい感じですね~、残念ですけど。


一昨年のことになりますが、同じく北海道出身のヴァイオリニスト 斎木なつめさんと知り合い、意気投合。デュオを活動をしています。

私は彼女のヴァイオリンが大好き!
一緒に演奏することがとても刺激になっています。
彼女と演奏して感じるもの、得るもの、新しく生まれるもの。
たくさんありますが、私の演奏の幅が広がったことは確実です。

今年は彼女と積極的に表に出てみたい。
みなさま、ぜひお楽しみに!!

(プチ)インタビュー

2007-01-18 23:55:50 | Weblog
セルテクトの影響をひきずりながらも、今日はホテルでのピアノです。

予約のお客さまが一名とのこと。

軽めの演奏で・・・と思いきや、

「山形さん、演奏が終わったらインタビューしたいそうなんでよろしくお願いします。」とシニアソムリエの川原さん。


「・・・?・・・・・・私に何を聞くんですか?」

川原さん
「さぁ。彼女、作家なんです。だから興味があるんじゃないですか?」



結局3ステージを普通にこなして、インタビューを受けました。



「あなたにとっての音楽とは何ですか?」


「シェネガでの演奏の感想はどんなものですか?」



などなど。

饒舌なのは嫌いですが、質問にどもることはもっと嫌いです。

ですが。
全然、言葉が出てきません。

簡潔な言葉で伝えたいのに、明瞭な返事ができませんでした。
結局、補足的な説明を後から後から言わないといけなくなって、
そんな自分にちょっと自己嫌悪です
特に何かのネタになるものではなく、趣味のインタビューだったそうで安心ですが・・・


文章を書く方のお話の仕方には、独特のキレがあるように思います。
私の恩師 一柳冨美子先生(音楽学者・ロシア語通訳)もそうなので、
あっと思うところがありました。

ハキハキとした物言いをする人は、聡明で理知的な感じがしてあこがれます。

久しぶりに本でも読んでみようかな・・・・