かつては羽振り良く、今ではうらぶれた中年男性が、余命幾ばくも無いと
告げられた母親を、東京から160キロ、つまり100マイル離れたとこ
ろにある、腕のいい医者のいる病院に連れて行く、といった話。
この人の作品を読んで感じることは、人生の「どん底」をもがき漂う人間
を描いてる場合でも、絶望感のようなものが薄いというか、悲壮感があま
りありません。
もっとも、そこまで陥れてやろうと意図していないのでしょうけど。
どこかに希望的観測ができるような人物設定なんですね。
結局、自分が今いる場所が「どん底」だと見えたとしても、自分がこれか
らどう生きていくのか次第でかんたんに這い上がれるのだよと、夢も希望
も持てないで、ただ機械的に日常をやり過ごす人たちに対するメッセージ
が込められている気がします。
ハートウォーミングです。ミステリーやサスペンス、アクションを読み終
えてぐったりし、次に読む本は優しい感じがいいなあ、と思ったら、浅田
次郎作品はぴったり。
告げられた母親を、東京から160キロ、つまり100マイル離れたとこ
ろにある、腕のいい医者のいる病院に連れて行く、といった話。
この人の作品を読んで感じることは、人生の「どん底」をもがき漂う人間
を描いてる場合でも、絶望感のようなものが薄いというか、悲壮感があま
りありません。
もっとも、そこまで陥れてやろうと意図していないのでしょうけど。
どこかに希望的観測ができるような人物設定なんですね。
結局、自分が今いる場所が「どん底」だと見えたとしても、自分がこれか
らどう生きていくのか次第でかんたんに這い上がれるのだよと、夢も希望
も持てないで、ただ機械的に日常をやり過ごす人たちに対するメッセージ
が込められている気がします。
ハートウォーミングです。ミステリーやサスペンス、アクションを読み終
えてぐったりし、次に読む本は優しい感じがいいなあ、と思ったら、浅田
次郎作品はぴったり。