なんでも、著者は「ホラー小説家」と位置付けられているようですが、
本作を読んでみたかぎりでは、霊的なものであったり、輪廻であったり
をテーマにしているだけで、怖さとかそういうものは無く、どちらかと
いうと、ちょっとホロリときそうなものです。
これをホラーというのなら、浅田次郎の『鉄道員(ぽっぽや)』や
『地下鉄に乗って』も立派なホラー作品になっちゃうし、あんまり
カテゴライズに惑わされないようにしないといけませんね。
短編集です。本の主題である『花まんま』が、いちばん面白かったかな。
話は、主人公の男の子に妹ができて、その妹がだんだん成長していくに
つれて、言動がちょっと普通の女の子とは違ってきていることに困惑。
ある日、妹のいないすきに彼女の日記帳を盗み見たら、そこには聞いた
ことのない女の名前と、おそらくその女の家族と思われる人たちの名前
が書いてあり、そういえば以前、妹から滋賀県の某市について聞かれた
ことを思い出し、この縁もゆかりもない地名や名前を見聞し、ついに
妹を連れて、滋賀県に向かうのだが・・・
「花まんま」とは、箱の中に詰められた、白いつつじの真ん中に赤い
つつじを置いて、日の丸弁当みたいに見えるようにした、というもの。
この花まんまが、妹が生まれ変わったという女性と、その女性を事故で
失った家族を結ぶキーとなるわけですが、実際問題として、ある日、家に
「すいません、お宅の亡くなった○○さんが、うちの妹が生まれ変わりっ
ていってるんですが」
とか来られても、当惑というか、気持ち悪いというか。
でも、その家族と当人しか知り得ない「何か」があれば、そんな不可思議
なことも合致する、というお話。
淡々と進む文体で、オドロキやら猛烈な感動はないですが、買って後悔
しない作品です。
本作を読んでみたかぎりでは、霊的なものであったり、輪廻であったり
をテーマにしているだけで、怖さとかそういうものは無く、どちらかと
いうと、ちょっとホロリときそうなものです。
これをホラーというのなら、浅田次郎の『鉄道員(ぽっぽや)』や
『地下鉄に乗って』も立派なホラー作品になっちゃうし、あんまり
カテゴライズに惑わされないようにしないといけませんね。
短編集です。本の主題である『花まんま』が、いちばん面白かったかな。
話は、主人公の男の子に妹ができて、その妹がだんだん成長していくに
つれて、言動がちょっと普通の女の子とは違ってきていることに困惑。
ある日、妹のいないすきに彼女の日記帳を盗み見たら、そこには聞いた
ことのない女の名前と、おそらくその女の家族と思われる人たちの名前
が書いてあり、そういえば以前、妹から滋賀県の某市について聞かれた
ことを思い出し、この縁もゆかりもない地名や名前を見聞し、ついに
妹を連れて、滋賀県に向かうのだが・・・
「花まんま」とは、箱の中に詰められた、白いつつじの真ん中に赤い
つつじを置いて、日の丸弁当みたいに見えるようにした、というもの。
この花まんまが、妹が生まれ変わったという女性と、その女性を事故で
失った家族を結ぶキーとなるわけですが、実際問題として、ある日、家に
「すいません、お宅の亡くなった○○さんが、うちの妹が生まれ変わりっ
ていってるんですが」
とか来られても、当惑というか、気持ち悪いというか。
でも、その家族と当人しか知り得ない「何か」があれば、そんな不可思議
なことも合致する、というお話。
淡々と進む文体で、オドロキやら猛烈な感動はないですが、買って後悔
しない作品です。