晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

伊集院静 『受け月』

2009-03-20 | 日本人作家 あ
表題作品『受け月』のほか、すべて、なにかしら野球にかかわりの
ある人たちを描いた短編集。

表題『受け月』は、高校野球の盛んな地方にある強豪校で、かつて
スターで甲子園を沸かせた男が、社会人野球を辞めて、母校の野球部
監督に就任します。
地元では飲み屋での大人たちの会話では野球部の話題でもちきりで、
負けた日にはおいそれと監督は飲み屋に足をむけられないほど。
監督が就任してから、成績はふるわず甲子園に出場できず、名選手
は名監督にあらずなどと陰口を叩かれ、しまいには、野球の才能が
ある息子は、他県の強豪校に進学してしまい、それがさらに地元の
野球ファンたちの怒りを買います。
今後の身のふり方、家族とのぎくしゃくとした関係など、さまざま
な悩みにぶつかっていくのですが・・・

ロビタの住んでる千葉県では、高校野球に熱を上げている地域とい
えば、東端の銚子市。今でこそ過激な応援は無いと思うのですが、
ひと昔は、ライバル習志野高校に負けた日には怖くて銚子に帰れず、
夜遅い電車でひっそりと帰るといったこともあったそうです。

それにつけても、アメリカ発祥のスポーツが、なぜこんなにも日本人
に浸透したのか。「犠牲バント」「犠牲フライ」といった、他のスポ
ーツにはあまり見られない自己犠牲の精神が引き付けるのでしょうか。

コメント
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