大正時代の盗っ人「目細の安吉」一家の小僧だった”松”こと
松蔵が、現代になって、留置場の犯罪者や警官に話を聞かせる
シリーズの第3巻。ここで終わりかと思ったのですが、どうやら
4巻まで出ているそうです。
1巻、2巻と、この時代の有名人がゲストとして登場するわけ
ですが、今作もまたビッグゲスト。ネタバレするといけないの
で具体名は避けますが、誰もが知ってる文豪と有名画家。
表題「初湯千両」では、戦争で父を失った母子を助けるため、
寅が入った家は、なんと陸軍大臣の子爵の家・・・
「共犯者」では、とんでもない手口で、成金を騙すのですが、
その”鮮やかさ”からいって、これは安吉の子分、「書生常」
の仕業と警察は見ます。ところが親分は、その件は常から何も
聞いてない、というのです・・・
「宵待草」は、例の”有名画家”が、おこん姐ェに絵のモデル
になってほしいと頼み・・・
「大楠公の太刀」は、英治兄ィの幼馴染で芸者の小龍が、もう
命が短いということを知り、安吉親分の協力で、もとは楠木正成
の持っていた、のちに明治天皇に献上されたという名刀「小龍景光」
を、芸者小龍(芸名の名付け親は、なんと伊藤博文)に見せよう
としますが、なんといっても皇室所有。そこで松吉が頼みに行った
のが・・・
「道化の恋文」は、松が親友の康太郎といっしょに女子学習院の
女学生たちを見学に行ったときに、府立一中の秀才、花谷君がいる
のを見つけます。花谷君のお父さんは、人気サーカス団のピエロ。
頭も良くて器械体操では大会で優勝候補。そんな花谷君に、女子
学習院の美人女学生がラブレターを渡すのですが・・・
「銀次蔭盃」では、安吉の親分「仕立屋銀次」が登場します。
銀次は網走刑務所に収監されているのですが、その理由は、
かつて、警察と検察、そして安吉以外の銀次の子分たちが手を
組んで、銀次を引退させて安吉に親分を継いでもらいたい、
という計画があったのですが、安吉はこれを拒否したため、
警察は出所して東京に帰ってきた銀次を逮捕、また刑務所に
送り返してしまいます。銀次は安吉が裏切ったと誤解したまま。
そこで安吉は松を連れて網走へ・・・
今作でも、スカっとしたり、考えさせられたり、涙が止まらな
かったりして、「良い本と読んだなあ」としみじみ。
松蔵が、現代になって、留置場の犯罪者や警官に話を聞かせる
シリーズの第3巻。ここで終わりかと思ったのですが、どうやら
4巻まで出ているそうです。
1巻、2巻と、この時代の有名人がゲストとして登場するわけ
ですが、今作もまたビッグゲスト。ネタバレするといけないの
で具体名は避けますが、誰もが知ってる文豪と有名画家。
表題「初湯千両」では、戦争で父を失った母子を助けるため、
寅が入った家は、なんと陸軍大臣の子爵の家・・・
「共犯者」では、とんでもない手口で、成金を騙すのですが、
その”鮮やかさ”からいって、これは安吉の子分、「書生常」
の仕業と警察は見ます。ところが親分は、その件は常から何も
聞いてない、というのです・・・
「宵待草」は、例の”有名画家”が、おこん姐ェに絵のモデル
になってほしいと頼み・・・
「大楠公の太刀」は、英治兄ィの幼馴染で芸者の小龍が、もう
命が短いということを知り、安吉親分の協力で、もとは楠木正成
の持っていた、のちに明治天皇に献上されたという名刀「小龍景光」
を、芸者小龍(芸名の名付け親は、なんと伊藤博文)に見せよう
としますが、なんといっても皇室所有。そこで松吉が頼みに行った
のが・・・
「道化の恋文」は、松が親友の康太郎といっしょに女子学習院の
女学生たちを見学に行ったときに、府立一中の秀才、花谷君がいる
のを見つけます。花谷君のお父さんは、人気サーカス団のピエロ。
頭も良くて器械体操では大会で優勝候補。そんな花谷君に、女子
学習院の美人女学生がラブレターを渡すのですが・・・
「銀次蔭盃」では、安吉の親分「仕立屋銀次」が登場します。
銀次は網走刑務所に収監されているのですが、その理由は、
かつて、警察と検察、そして安吉以外の銀次の子分たちが手を
組んで、銀次を引退させて安吉に親分を継いでもらいたい、
という計画があったのですが、安吉はこれを拒否したため、
警察は出所して東京に帰ってきた銀次を逮捕、また刑務所に
送り返してしまいます。銀次は安吉が裏切ったと誤解したまま。
そこで安吉は松を連れて網走へ・・・
今作でも、スカっとしたり、考えさせられたり、涙が止まらな
かったりして、「良い本と読んだなあ」としみじみ。