晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

髙田郁 『あきない世傳金と銀(六)本流編』

2021-10-10 | 日本人作家 た
気が付いたら十月。気が付くのが遅すぎるという話ですが、我が家には居間や寝室、トイレに玄関とだいたい五、六か所くらいにカレンダーを壁につけてまして、月めくりのカレンダーだと十日くらいになって「あ、まだ先月のままだ」と気付いてようやく剥がすといっただらしなさ。もっとも、もはやスマホのカレンダーに一存してるといいますか、「壁に飾ってる絵」状態。予定の書き込みとかしなくなっちゃいましたね。

以上、だれでも陥るスマホ依存。

さて、シリーズ六巻に突入。摂津(現在の兵庫県)から大坂の呉服商(五鈴屋)に女中奉公に入った幸(さち)。番頭に商才を認められ四代目主人の後添いになるも、四代目は事故死。その弟が五代目を継ぐのですが、五代目と再婚。しかし商いを大きくすることだけに熱心になり取引先から信用を失い、プライドの高い五代目は失踪、勝手に隠居してしまいます。そこで六代目となったのは、物書きになるといって家を出た三男。商売に興味はないけど幸といっしょならなんとかなるということで再再婚。
で、豪快にネタバレをブッコミますが、いよいよ五鈴屋も江戸進出か、という直前に三男は病死。

店の奉公人の誰もが「七代目はご寮さん(幸)」と思っているのですが、じつはこの当時の大坂の商習慣に「女名前禁止」というのがあり、まあひらたくいうと、女性が代表にはなれなかったんですね。しかし、あくまで「次が決まるまで暫定的」に三年と期限を決めて、ということで特例で認めてもらいます。この間に次の店主つまり八代目を決めなければなりません。

五鈴屋は呉服商、つまり絹の反物をメインに扱っていますが、これからは木綿も扱っていこうとしたり、江戸にいい物件が見つかったということもあり、そんなこんなで、幸はいったん江戸へ。で、女中のお竹もいっしょに行くことに。これから江戸でどう商いをしていくのか・・・

前巻までの昼ドラというか韓流ドラマというか大映ドラマというか、これでもかというくらい主人公に困難が襲いかかるというのはやや収まって、代わりに商売での悩みが増えます。こうなってくると経済小説かってなもんですが、そこまで堅苦しくはありません。

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