早いもので今年も3分の2が終わろうとしています。個人的にはけっこう充実した3分の2でしたが、そんな東洋の島国のいち小市民の暮らしはさておき、世界レベルではいろいろ大変です。
8月31日といえば一部の子どもたちにとっては己の計画性の無さと怠惰を猛烈に後悔、反省しなければならない日ですが、だいぶ昔コンビニでバイトしていたとき、その日の夜「原稿用紙売ってますか!?」と半狂乱で駆け込んできた女性客。まあ、子の読書感想文でしょうが、そんな宿題しない子のためになんで親が駆けずり回ってあげてるんだと呆れていたのですが、在庫に無くて「すみません、売り切れですね」と言うと「他の店舗に問い合わせてください」と無理難題を要求され、できませんと断ると「じゃあどうすればいいんですか」と逆ギレされたという今となってはとてもいい思い出。
さて、あきない世傳。田舎の村から女中奉公のため大坂の老舗呉服店(五鈴屋)に入った幸(さち)。大番頭に商才を見込まれてなんと店の主人と結婚しますが主人は事故死。今度は店を継いだ弟と再婚しますが従業員や取引先の信用を失い家出。店は画家を目指していた3男が継いで、幸は3男と再々婚。が、3男は病死。3番目の主人と約束していた五鈴屋の江戸進出もはたし、はや10年。
ある事情から絹織物を扱う呉服仲間を追い出されて江戸では売れなくなり、木綿のみを扱う太物仲間に入ります。しかし五鈴屋のアイデア商品が大ヒット、仲間の店も売上を伸ばすことに。寄合の席で呉服も扱えるようになったらどうかという提案があり、幕府に申請を出します。なんだかんだあって認められ、五鈴屋はふたたび呉服を扱えるようになります。
新作デザインの反物ができたのはいいのですが、さてこれをどうやって売ろうと考えてた幸ですが、ある日のこと、酒屋で「酒切手」なるものがあることを知ったのですが、現在で言う商品券で、この酒切手を取り扱い店舗に持っていけばいつでも酒と交換できるといったものです。お祝いにいちいち重い樽酒を持っていく手間を考えたらこりゃ便利だと思った幸はさっそく仲間に呉服切手を扱ってはどうかと提案を・・・
そんな中、ある武家が五鈴屋にやって来て、婚礼の衣裳を仕立ててほしいとお願いします。婚礼の日を聞くと「あれ、その日は確か」と幸はある手紙を見ます。それは大坂にいたときに世話になった学者先生からの手紙で、その日は日食が起こると書いてあったのです。当時は日食は不吉で慶事は控える風習がありました。江戸時代の暦はいちおう正式には幕府が出してる「江戸暦」があったのですが、全国各地でバラバラだったのです。江戸暦ではその日に日食があるとは書いてありませんが、学者先生のもとに天文学の学者がいて独自に割り出したのです。それを武家に告げると「なんと失礼な」とブチギレられます。が、その日の朝、晴天だった空がどんどん薄暗くなって・・・
さて、次の巻でどうやら完結ということらしいのですが、どうなるんでしょう。
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