この本を読むまで知らなかったのですが、もともと原題は
「The Glass Inferno(ガラスの地獄)」というもので、
他にほぼ同時期に出版された「The Tower(ザ・タワー)」
という作品があって、どちらも高層ビル火災の恐怖を扱ったもの。
映画会社のワーナー・ブラザーズと20世紀FOXがそれぞれ別々に
映画化をする予定だったものが、内容がだいたい同じようなもので、
制作費がバカ高くなりそうだったので、この2社は企画を合作にして
発表。このおかげで、ポール・ニューマンとスティーブ・マックイーン
という、夢のような共演(もともと別々に出演する予定だった)が実現。
ビルのオーナー、デザイン担当、ビル内入居会社の社員、警備、掃除婦、
警察、消防と、さまざまな人物の心境、境遇が描かれており、スリリング。
冷静に努めようとする者、我を押し通そうとする者のせめぎ合いが絶妙。
地元では「グラスタワー」と呼ばれる、高層ビルから火災が発生。
ビル内部の人物描写の合間に、火の進捗が説明されていくのですが、
まるでモンスターのように描写。発生した火を「幼い獣」と形容し、引火物を
その獣の食べ物と扱い、獣は食べ物を摂取し成長してゆく、といった
描写は、ただのビル火災にさらなる恐怖を感じさせます。
舞台となるビルは、総工費を抑えるために、結果手抜きとなってしまいます。
しっかりとした避難経路を確保して、フロア面積を少なくさせるか、
見栄えを優先して、安全面をおざなりにするのか。
原作が発表されてから30年以上経ちますが、こんな根本の問題すら、
いまだ解決できていないですね。
「The Glass Inferno(ガラスの地獄)」というもので、
他にほぼ同時期に出版された「The Tower(ザ・タワー)」
という作品があって、どちらも高層ビル火災の恐怖を扱ったもの。
映画会社のワーナー・ブラザーズと20世紀FOXがそれぞれ別々に
映画化をする予定だったものが、内容がだいたい同じようなもので、
制作費がバカ高くなりそうだったので、この2社は企画を合作にして
発表。このおかげで、ポール・ニューマンとスティーブ・マックイーン
という、夢のような共演(もともと別々に出演する予定だった)が実現。
ビルのオーナー、デザイン担当、ビル内入居会社の社員、警備、掃除婦、
警察、消防と、さまざまな人物の心境、境遇が描かれており、スリリング。
冷静に努めようとする者、我を押し通そうとする者のせめぎ合いが絶妙。
地元では「グラスタワー」と呼ばれる、高層ビルから火災が発生。
ビル内部の人物描写の合間に、火の進捗が説明されていくのですが、
まるでモンスターのように描写。発生した火を「幼い獣」と形容し、引火物を
その獣の食べ物と扱い、獣は食べ物を摂取し成長してゆく、といった
描写は、ただのビル火災にさらなる恐怖を感じさせます。
舞台となるビルは、総工費を抑えるために、結果手抜きとなってしまいます。
しっかりとした避難経路を確保して、フロア面積を少なくさせるか、
見栄えを優先して、安全面をおざなりにするのか。
原作が発表されてから30年以上経ちますが、こんな根本の問題すら、
いまだ解決できていないですね。
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