この本を読み終わって、うしろにある、クライトンの作品一覧を見て
みたら、けっこう読んだなあ、と気づきました。
好きな作家ではあるのですが、コンプリートしたいと強く思うまででは
なく、それでも読んでるんですね。
さて、『エアフレーム(機体)』ですが、香港発デンヴァー行きの
トランスパシフィック航空チャーター機が、ロサンゼルス航空に
緊急着陸します。そのさい、パイロットは空港に救急車40台を要請
します。ロス空港の管制官は驚き、被害の状況を聞きますが、「よく
わからない」というパイロットの回答に首をかしげます。
さっそく、この飛行機を作ったノートン・エアクラフトという航空機
メーカーにも連絡が入ります。
死者3人、負傷者56人という事故は、猛烈な乱気流に入ってしまい、
客室がミキサーのようにかき混ぜられたような状態がしばらく続いた
ことが原因だ、とのこと。
しかし、近年の最新鋭機は気象レーダー、それから他の航空機から
「あそこに乱気流が発生してる」という連絡を受けたりするので、
小規模の揺れはあるものの、乗客が天井に打ち付けられて死ぬほどの
縦揺れが起こるような乱気流に突入するとはちょっと考えられず、
また、この飛行機の機長はジョン・チャンという優秀なパイロット
で、乱気流の回避ができなかった理由はなんなのか。
ノートンの品質保証部担当副部長、ケイシーは、この事故の原因究明
チームを任されます。
そして、上司から”補佐”として、ノートン創業者一族というボブと
いう若者をつけられますが、法学部卒で、前は自動車メーカーにいた
とかで、飛行機の知識をイチから教えなければならず、ケイシーは
困ってしまいます。
調査していくと、機長と客室乗務員の会話のテープが見つかって、
そこには、主翼のスラットが云々・・・というやりとりがあって、
じつは、この飛行機N22という機体は、過去にもスラットと
呼ばれる主翼前縁についている湾曲を大きくする装置のことで、
飛んでる最中に勝手にスラットが出てしまう「指示されざるスラット
展開」という状態が起きていたのです。
ということは、この事故はスラットが原因なのか。調査を続ける
ケイシーとボブですが、社員の一部はものすごく非協力的。いや
それどころか妨害までします。というのも、近いうちに中国が
ノートン機を大量に買うという契約があり、そのさい中国国内に
現地生産工場を作るという噂が広まっていて、これに組合サイドは
猛反対、”役員のひとり”でもあるケイシーは目の敵にされている
のです。
しかし、そんな中、調査は続きます。が、ケイシーの秘書から、
「補佐のボブは、どこか怪しい」という話を聞き・・・
この事故の責任をケイシーひとりにおっかぶせようと企んでる
”フシ”のありそうな上司のマーダーの真の狙いとは・・・
ところで、ケイシーは一人娘とふたり暮らしで、ちょうどこの
事故調査のときに前夫に娘を一週間預けることになっていて、
そんなプライベート問題も重なって疲労困憊。
そんな中、またもやノートン機の事故がアメリカで起きて・・・
「ニューズライン」という人気ニュース番組の若手ディレクターの
ジェニファーは、ノートン機についての取材をはじめることに。
このジェニファーという女性、アイヴィーリーグ卒で、大学生の
ときに制作したコーナーが大当たり、そのまま「ニューズライン」
に入り、鵜の目鷹の目で”おいしいネタ”を探しています。
そしてジェニファーが食いついたのが、ノートン機の事故。
彼女は「面白ければなんだっていいのよ」といわんばかりの考えで
取材を進めていくのですが・・・
航空機事故の話がメインかと思いきや、クライトンが伝えたかった
のはそこではなくて、ジェニファーに代表されるような、節操のない
マスコミにフォーカスが当てられています。
まるで「1粒で2度美味しい」クライトンの構成力にやられました。
みたら、けっこう読んだなあ、と気づきました。
好きな作家ではあるのですが、コンプリートしたいと強く思うまででは
なく、それでも読んでるんですね。
さて、『エアフレーム(機体)』ですが、香港発デンヴァー行きの
トランスパシフィック航空チャーター機が、ロサンゼルス航空に
緊急着陸します。そのさい、パイロットは空港に救急車40台を要請
します。ロス空港の管制官は驚き、被害の状況を聞きますが、「よく
わからない」というパイロットの回答に首をかしげます。
さっそく、この飛行機を作ったノートン・エアクラフトという航空機
メーカーにも連絡が入ります。
死者3人、負傷者56人という事故は、猛烈な乱気流に入ってしまい、
客室がミキサーのようにかき混ぜられたような状態がしばらく続いた
ことが原因だ、とのこと。
しかし、近年の最新鋭機は気象レーダー、それから他の航空機から
「あそこに乱気流が発生してる」という連絡を受けたりするので、
小規模の揺れはあるものの、乗客が天井に打ち付けられて死ぬほどの
縦揺れが起こるような乱気流に突入するとはちょっと考えられず、
また、この飛行機の機長はジョン・チャンという優秀なパイロット
で、乱気流の回避ができなかった理由はなんなのか。
ノートンの品質保証部担当副部長、ケイシーは、この事故の原因究明
チームを任されます。
そして、上司から”補佐”として、ノートン創業者一族というボブと
いう若者をつけられますが、法学部卒で、前は自動車メーカーにいた
とかで、飛行機の知識をイチから教えなければならず、ケイシーは
困ってしまいます。
調査していくと、機長と客室乗務員の会話のテープが見つかって、
そこには、主翼のスラットが云々・・・というやりとりがあって、
じつは、この飛行機N22という機体は、過去にもスラットと
呼ばれる主翼前縁についている湾曲を大きくする装置のことで、
飛んでる最中に勝手にスラットが出てしまう「指示されざるスラット
展開」という状態が起きていたのです。
ということは、この事故はスラットが原因なのか。調査を続ける
ケイシーとボブですが、社員の一部はものすごく非協力的。いや
それどころか妨害までします。というのも、近いうちに中国が
ノートン機を大量に買うという契約があり、そのさい中国国内に
現地生産工場を作るという噂が広まっていて、これに組合サイドは
猛反対、”役員のひとり”でもあるケイシーは目の敵にされている
のです。
しかし、そんな中、調査は続きます。が、ケイシーの秘書から、
「補佐のボブは、どこか怪しい」という話を聞き・・・
この事故の責任をケイシーひとりにおっかぶせようと企んでる
”フシ”のありそうな上司のマーダーの真の狙いとは・・・
ところで、ケイシーは一人娘とふたり暮らしで、ちょうどこの
事故調査のときに前夫に娘を一週間預けることになっていて、
そんなプライベート問題も重なって疲労困憊。
そんな中、またもやノートン機の事故がアメリカで起きて・・・
「ニューズライン」という人気ニュース番組の若手ディレクターの
ジェニファーは、ノートン機についての取材をはじめることに。
このジェニファーという女性、アイヴィーリーグ卒で、大学生の
ときに制作したコーナーが大当たり、そのまま「ニューズライン」
に入り、鵜の目鷹の目で”おいしいネタ”を探しています。
そしてジェニファーが食いついたのが、ノートン機の事故。
彼女は「面白ければなんだっていいのよ」といわんばかりの考えで
取材を進めていくのですが・・・
航空機事故の話がメインかと思いきや、クライトンが伝えたかった
のはそこではなくて、ジェニファーに代表されるような、節操のない
マスコミにフォーカスが当てられています。
まるで「1粒で2度美味しい」クライトンの構成力にやられました。
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