町の民俗
森口多里さんの「町の民俗」は昭和五十四年八月三十日に「新訂増補」として
(株) 歴史図書社 から出版されています。その後も再販されていますので、古書店で
よく見かけられた著書です。横道に逸れるのですが、わたくしは森口の著書で最初に読んだ
本は、「近代美術十二講」だったと思う。今はどこかにかくれて見当たらないのです。
「新訂・増補版の序」に、「近代美術十二講」に触れていませんので一言書きました。
この「町の民俗」の目次の(章)だけでも書いておきましょう。
第一章 自然・歴史・伝説
第二章 衣・食・住
第三章 年中行事
第四章 出産・葬俗・祝儀
第五章 余録
森口氏は前にも書きましたが「ミンッァ」の方です。
言うなれば「旧伊達藩」の方です。
べつに「伊達藩」だ・「南部」の人間だと区別する事も無いのですが、
大正の頃までは 「フフン・これはチョッと ウン伊達の方か?」と感じられる事も有ったようです。
こちらは森口さんより新しい方ですが、どうでしょう、参考までに~~。
藤原善一著 「ムラの移り変わり」ー岩手・農村の生活白書ー
発行所 (株)日本経済評論社 昭和五十六年二月十日発行
「常民叢書」の一冊で -古老の岩手民俗の手記ー(岩手県紫波郡矢巾町)
となっています。こちらは紛れも無く「南部藩」です。
ここで郷土研究をするつもりもないのですが、最近宮澤賢治フアン{失言訂正 研究者です}が
ドラマなどの影響もあろうか、あまりにも熱心なので一言蛇足を記しました。
「花巻市史」や二子小学校の校長さんをおやりになった 菊地敬一著「みちのくの世界考」は
賢治の時代に最もちかいのではないでしょうか。
藤原嘉藤治氏の晩年には、新保 満著 「村が栄える条件ー岩手県志和の変貌ー」が
わたくしのお薦めです。
藤原(嘉)藤治 (新)保 満 カッコ内の字が間違えていました。かぐら川さん
ご指摘ありがとう御座いました。 {訂正日 8月14日}