路地猫~rojineko~

路地で出会った猫と人。気付かなければ出会う事のない風景がある。カメラで紡いだ、小さな小さな物語。

雪の日

2009-02-01 | ★ほんの日常

雪 気が付けばいつしか
なぜ こんな夜に降るの
今 あの人の命が
永い別れ 私に告げました


手をさしのべれば いつも
そこにいてくれた人が
手をさしのべても 消える
まるで 淡すぎる雪のようです


あの人が教えるとおり
歩いてくはずだった私は
雪で足跡が見えない
立ちすくむ あなたを呼びながら


手をさしのべれば いつも
そこにいてくれた人が
手をさしのべても 消える
まるで 淡すぎる雪のようです   

               (中島みゆき『雪』より)







数年前の私の誕生日の翌日、祖母が亡くなった。

誰にでも優しくて、

ニコニコ顔しか思い出せない祖母の最期は

とても静かだった。







惚けの進んだ祖母は既に長い事入院中で、

とても白く、小さくなった祖母を見舞うと

訳もなく涙が出た。

私達が誰かも解からないのに

ニコニコしてる祖母が帰り際に、

思い出したように名前をポツリと呼んだりした。



「おばあちゃんが毎年作ってくれてた柏餅、凄く美味しかったよね。」

…なんて、言い訳っぽい話をしながら帰ったのを覚えている。







故人を偲ぶ暇も無く、忙しく儀式の様な葬儀を終えて帰宅し、

独りの部屋へ戻った私は

数日ほったらかしの流し台を片付けながら

何故か歌を唄っていた。



大きな声で。

泣きながら。











昨日は33位
 ←湿っぽくてすいません。
村では14位
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コメント (4)
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