路地猫~rojineko~

路地で出会った猫と人。気付かなければ出会う事のない風景がある。カメラで紡いだ、小さな小さな物語。

メビウスの轍(わだち)

2010-05-10 | ★ほんの日常




旧友と旧友の幼馴染が焼き菓子のお店を開店すると言うので

内装途中の店舗へと遊びに行かせて貰った。





むき出しの土壁と黒い梁が建物の古さを感じさせるが

古民家風の雰囲気を残す、感じの良い佇まいは

彼女のイメージにピタリとはまり、契約即決に至ったらしい。

今女性に流行りの起業物件はこんな感じの味のある物件がが多いとか。

通りには野良猫がちらほらと闊歩する環境も気に入った。



手土産に貰った販売予定の焼き菓子は、

とても素朴でシンプル。

作者自身の飾らない人柄が出ていて、何だかホッコリする味。




何より、微笑ましく羨ましかったのはこの二人の関係だ。

今は互いに遠くに住んでいるにも関わらず、

幼少の頃からの付き合いで、互いに成長を重ねながら

友情を育んできたと言う。

年齢と共に人との付き合いも様々、

独身にもかかわらず、時間や言い訳を差し出しては

逃げている自分には、

こんな素敵な関係は得られないんじゃないかと思えたからだ。




大体、私達同世代の女性はこの4つに分類される。

 ○結婚していない。

 ○結婚してるけど、子供がいない。

 ○結婚していて、子供がいる。

 ○結婚していないけど、子供がいる。

それぞれの環境によって

友達に割ける時間的割合が少なくなる年齢になって来ているのは否めない。

でも、彼女達を見ていると

産んでいるであろう筈の子供との関係とはまた別の形の、

得難い関係を築いている。

人生ってのは不公平でも、

時間ってものは公平に出来ているんだと、改めて思うのだ。





余談だが、女子高生は大きく3つに分類される。

 ○一点集中のめり込み少女。(何かに夢中でオタクな女子)←どっちかって言うと私はコレ。

 ○普通の娘。(アイドルや噂話が好きな普通の子)

 ○ヤンキー娘。(所謂、不良と呼ばれる子)




学生だったあの頃、

「用意、スタート!」で、一斉に走り出したのに

そもそもゴールなんてない事は承知だけれど…

私はいつもメビウスの輪みたいに同じ場所に立っている気がする。





数学では、「点」は大きさを持たず、「線」は太さを持たず、

「面」は厚みを持たない(概念上は)。

大きさも、太さも、厚みもない私の人生でも

せめて誰かの(人でも猫でも構わない)記憶の中に

轍(わだち)として残っていられるのなら

それはそれで、幸せかも知れない。








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※どうか一度。「山猫屋」からのお知らせです。

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