路地猫~rojineko~

路地で出会った猫と人。気付かなければ出会う事のない風景がある。カメラで紡いだ、小さな小さな物語。

ココでないドコカ

2010-12-01 | 『灰縞さん・白石さん・栗坊・きつね』




『栗坊』が姿を消したのは、つい最近の事だ。




いつもの場所に遊びに行っても

とっつきにくい『きつね』が車の下から顔を出すくらいで、

たまに『白石さん』にも出会う。

薄暗い時間帯だと、

白猫だと解かるが顔がはっきり見えないと

見分けが付かなかったりする。




あの白猫希望の女性との会話を聞いていたのか

家猫になるにはここにいても不利だと悟ったのかも知れない。

そうじゃないにしても、

『栗坊』はこの場所を去った様だ。

体は小さいけれど、雄猫なので

いつかは遠くに去っていくと思っていたが、

こんなに早くに居なくなるとは。





いつも屋根の上で仲良く眠る姿が、

寂しそうな『きつね』の姿だけになり、

その内、急に冬型の寒気が押し寄せて

屋根の上では日差しのある日中でも寒い様子で

その白い背中も見えなくなった。




思えば最近、『きつね』に夜道で出会わない事に気が付いた。

彼女は雌猫だし、そう縄張りも広くはない筈なのに。




一度、誰かの温もりを知ってしまうと、

この冬の寒さと寂しさはとてつもなく、辛い。

『きつね』も、『栗坊』を追って

ココでないドコカへ

旅立ったのかも知れない。








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コメント (2)
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