路地猫~rojineko~

路地で出会った猫と人。気付かなければ出会う事のない風景がある。カメラで紡いだ、小さな小さな物語。

ミタメとナカミ

2016-05-26 | ★ほんの日常





猫は環境が顔に出る生き物だと思う。



運良く外猫から家猫へと

幸せな暮らしを手に入れた場合の

猫の顔の変化は只事ではない。

外で出会うあらゆる敵と戦う日々に疲れて険しい顔をしていても

一度家猫になって主人の愛情を一身に受けると

まるく穏やかな表情になる。まるで別の猫だ。



さて、人はどうだろう。

男性の中では、年を重ねても性根が腐った迷惑な奴程

妙に爽やかな顔をしていたりする。

所謂、詐欺行為を繰り返す人格障害的人物は大抵そうだ。

まま例外もあるが、突き抜けた詐欺行為が出来る男程

一見、妙に爽やかだったりする。

「男の顔は履歴書」なんて言う人もいるが、私はそうは思わない。

「妻の顔は旦那の成績表」の方がしっくりくるかも知れない。

女性は年齢にも寄るが、若い人よりも顕著なのが年輪を重ねた女性だ。

割と環境とか内面が顔に出る人が多い気がする。

そういう意味で言えば、年増の女は猫と似ているのかも知れない。

勿論、顔の美しさや造形云々の問題ではない。

そんな事を言ったら女性の独身者は自己責任だが。

「猫の顔は飼い主の成績表、みんな満点笑顔」、であって欲しい。




先日、目的地に向かう大通りの反対側の歩道に子猫の遺体を見付けた。


用事もあったし、ほって置くのも可哀想だし帰り道に何とかしてやろうと

考えつつその場をやり過ごした、その帰り道の出来事だった。

腰まで届きそうなまだらな茶髪でチャラチャラした格好の若いお嬢さんが二人、

颯爽と自転車に二人乗りしてやって来て、片方の子は自転車に跨ったまま

もう一人の子が黒いレジ袋に子猫をそっと入れたと思ったら

自転車の後部座席にさっと乗り、黒い袋を後ろ手に大切そうに両手で抱え、

速やかに自転車が走り去ったのだ。



ほんの数秒の出来事に唖然としていたが、あの子猫は大切に埋葬されたに違いない。

若さとは、ミタメとナカミのギャップが実に眩しい季節なのである。
























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コメント
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