
夜の帰り道、薄暗い駐車場の街灯の下に
可愛い子猫のシルエットが浮かんでいた。
『白石さん』の息子の『栗坊』だ。
思わず立ち止まって遊んで帰るのが
ちょっとした日課になっていた。
その日もちょっと立ち寄るつもりでいると
駐車場の奥のマンションから女の人が駆け寄って来た。
話してみると、以前「猫の住所録」に登場した女性だった。
どうやら、かなり近所にお住まいだったらしく
毎日私が通るのを知っていて声を掛けて来たのだ。
「猫に用事のある人」に声を掛けては会話を楽しんでいる様子で
私の他にも数人、ココの猫達に会いに来る人が居るらしい。
『栗坊』には兄妹猫の『白子』が居たのだが、
不幸にもこの近所で交通事故で亡くなったと、その女性から聞いた。
道理で、いつもの屋根の上のメンバーが随分と寂しくなっていた訳だ。
白い猫が大好きなその女性は、
『白子』を家族にと思っていたらしいが
残念な事になってしまった。
そもそも、あの『白石さん』の性格を受け継いだ『白子』は
とても警戒心の強い猫で、人間が近付くのすら
一苦労だったので、捕まえる事はまず無理だったとは思う。
どちらかと言えば、この『栗坊』の方が
好奇心が強い分、ある程度時間を掛ければ可能な気がする。
どうしても「白猫」「子猫」にこだわるその女性は
私の母に近い年齢、「子猫」を飼うよりも成猫の方が
向いている気もするのだが。
どっちにしても、私の知っている白猫達はもう成猫だし
希望に見合う猫の住所を教える事は叶わなかった。
白くはないけど、とても可愛い顔をしているのに
『栗坊』の家路は、とても近くて遠いままのようだ。
昨日は40位

昨日は17位

外猫にはつきものの結末ですが、いつも残念な気持ちになります。
でも近くに多数の猫のひとが住んでいるのは猫達には食いっぱぐれがなくていいかも。
わたしの家の近くにも猫おばさんがいます。かなり昔から。
たまに遅く帰ると遭遇しますが、知らないふりをして通り過ぎます。だって猫が近くでこっそり待っているから。うふふ。
丁度、親離れの時期だったので、屋根上のメンバーから外れても大丈夫かと思っていたのですが。。
我が家の近くにも、猫の人が結構潜伏している様子です。人の目も猫の目もあるので、私も知らない振りをして通り過ぎる事もあります。えへへ。