路地猫~rojineko~

路地で出会った猫と人。気付かなければ出会う事のない風景がある。カメラで紡いだ、小さな小さな物語。

ココでないドコカ

2010-12-01 | 『灰縞さん・白石さん・栗坊・きつね』




『栗坊』が姿を消したのは、つい最近の事だ。




いつもの場所に遊びに行っても

とっつきにくい『きつね』が車の下から顔を出すくらいで、

たまに『白石さん』にも出会う。

薄暗い時間帯だと、

白猫だと解かるが顔がはっきり見えないと

見分けが付かなかったりする。




あの白猫希望の女性との会話を聞いていたのか

家猫になるにはここにいても不利だと悟ったのかも知れない。

そうじゃないにしても、

『栗坊』はこの場所を去った様だ。

体は小さいけれど、雄猫なので

いつかは遠くに去っていくと思っていたが、

こんなに早くに居なくなるとは。





いつも屋根の上で仲良く眠る姿が、

寂しそうな『きつね』の姿だけになり、

その内、急に冬型の寒気が押し寄せて

屋根の上では日差しのある日中でも寒い様子で

その白い背中も見えなくなった。




思えば最近、『きつね』に夜道で出会わない事に気が付いた。

彼女は雌猫だし、そう縄張りも広くはない筈なのに。




一度、誰かの温もりを知ってしまうと、

この冬の寒さと寂しさはとてつもなく、辛い。

『きつね』も、『栗坊』を追って

ココでないドコカへ

旅立ったのかも知れない。








昨日は47位
 ←『きつね』の寂しさに、クリック一つ。
昨日は17位
にほんブログ村 写真ブログ フォトエッセイへ ←会えなくなった『栗坊』に、クリックもう一つ。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 兄さん、事件ですか? | トップ | ひとりぼっち »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
rojinekoさんへ (anooshka0806)
2010-12-02 23:59:46
これが「他人の二人」の哀しい結末ですか。
この写真の白猫は「きつね」ですか。
その後も「きつね」と「栗坊」は現れませんか。

困ったな~、涙が止まりません。
そして『灰縞さん・白石さん・栗坊』のシリーズをまとめて読み返しました。
どこかで、たくましく元気に成長していると信じたいですね。
返信する
anooshka0806さんへ (rojineko)
2010-12-03 07:52:35
この写真の子は『きつね』です。

その後、数度『きつね』は現われましたが、
『栗坊』はさっぱりです。

『白石さん』と『灰縞さん』は(強いので)結構コミカルな描写になってしまいますが、
『栗坊』と『きつね』は(弱い存在なだけに)
何も出来なかった自分が悔しいのです。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

『灰縞さん・白石さん・栗坊・きつね』」カテゴリの最新記事