犬の散歩のお姉さんに聞いた所によると、
『小豆』は二度目の出産を終えたらしい。
去年も子猫の姿すら見れなかったのだが
今年もまだ子猫を見ていない。
もしかしたら、
仲良しの『米』が
子育てを手伝っているのかも知れない。
昨日は52位
←『小豆』の出産に、クリック一つ。
昨日は13位
←村の何処かで新生児誕生のニュースかも。
『ちび』の声はでかい。
ご近所に迷惑なので
もう少し控えめにねって
つい言ってしまう。
でも、
会えた時の嬉しさは
やっぱり声になって
出ると思うと
少し嬉しい。
昨日は50位
←ココをクリックして、『ちび』に返事をしてあげて下さい。
昨日は13位
←村でも『ちび』が鳴いているかも。
他人様のお家なんだけれど
たいそう綺麗なお庭をみると
いつも羨ましく思うものだ。
以前、気の合う男友達に
「もしも、人間以外に生まれ変われるとしたら何になりたい?」
と、聞かれた事がある。
彼は、「バッタ」になりたいと応えたので、
私は、「マリモ」と応えた。
『緑』繋がりのつもりでおどけて応えて
二人、顔を見合わせ笑った記憶がある。
彼は営業職で、かなり人と関わるのに疲れていた様子だ。
「どうせなら、もう人とは関わらない生き物になりたい。」
と話してくれた。
私は、
「いっそ瓶の大きさまで肥大してみたり、
気が向いたらちょっと浮いてみたりして
飼ってる人を驚かしてやりたい。」
とか、くだらない事を言って笑っていた気がする。
しかしこの質問、相手から聞かれたものだが
意外と相手のモチベーションを探る力があると思い、
知り合った男性には大抵聞く様にしている。
「猫になりたい。」と応える男性は要注意だ。
「だって働かなくても飼い主に養ってもらえるし、
一日中寝て、気が向いたら遊べばいいしね。」
運良く直ぐに飼われる位可愛い猫か
もしくは、
可愛くなくても愛される猫になれれば良いが…
路地で出会う猫達を見ていると
そんな気持ちにはなれない。
猫の社会は結構厳しいと思うのだ。
人の社会と同じ位、もしくはそれ以上に。
そう、他人ん家の庭はたいそう綺麗に見える。
こんな庭には
きっと、猫が良く似合う。
だからもう少し
面倒だけれど、
私は「人」でいようと思います。
昨日は46位
←ココをクリックして、貴方のなりたいモノを教えてください。
昨日は12位
←村に行ってみれば、それが実現されるかも。
-- 十三夜猫奇譚1 から読む --
日も暮れかけた、帰宅途中。
私の通り道である飲食店横の駐車場には
猫の餌場があって、時々違う猫達が
入れ代わりで居たりする。
橋の向こう側から白黒の背中が見えたので
まさかと思ってゆっくり近付いた。
行儀良くチョコンと座った『八兵衛』だった。
もう会えないっだろうと思っていた私は
嬉しくなってその場にしゃがんだ。
『八兵衛』は前回と同じ様に
尻尾を立ててご機嫌な様子で近付いてきた。
「やっぱり、家に帰れんかったと?
それとも、夜だけ外出しよると?」
心配する私を尻目に『八兵衛』はのんきな顔で甘えている。
餌場で待っていたのと、
まだご飯が置かれた気配が無いのをみると
お腹がすいているのかも知れない。
食べ物が少し残っていたので
バックから取り出してあげると
喜んで食べてくれた。
その姿を見ていると、ふと
今、TVの格好のネタになっている
派遣切りにあって路上生活をしている若者達の姿を思いだした。
日中は、リストを手に炊出し場所(餌場)廻りをして
夜の寝床の為の段ボール探し。
翌日もその繰り返し。その翌日も。
寝る場所さえ確保出来れば、
食べる物には死ぬほど迄は困らないと言う。
そうしているうちに、その生活から抜けられなくなるのだ。
あの人達も、この『八兵衛』と同じで
うっかり家を出たばかりに、
家に帰れなくなった飼い猫みたいだ。
人も猫も、夜の外出だけならまだ良いのだ。
それでも、
人生(たび)の途中で立ち寄る公園の夜の闇は
うっかり、ぽっかり口を開けている。
昨日は41位
←人を飲み込む夜の闇に、クリック一つ。
昨日は15位
←村にも公園猫が待ってるかも。
その日、たまたま出会った『白』に
街灯の灯りの下で撮影させて貰っていた。
ふと、マンションの駐車場を横切る
意志のある足どりの雄猫が居た。
白黒の割とスリムな後ろ姿だ。
初対面だし、日も暮れかけて辺りは暗い。
もう撮影は無理かなと思ってはいたが
後を追わずにはいられなかった。
翌檜の木のある公園へ入って行くのが見えた。
早足で追い掛けてみたが見失い、
公園内でキョロキョロと辺りを見回したが
猫の痕跡は見付けられなかった。
諦めて帰ろうと頭を上げた時、
公衆トイレの明かりの中に
白黒の丸い背中が見えた。
ん?何してるの?
女子トイレの中に顔を突っ込んで
水をゴクゴク飲んでいたのだ。
驚いてカメラを向ける時間が無かったが
白黒のハチワレの猫が
「おや、見ていらいしたんですかい?失敬、失敬。」
ってな感じで初対面の私の方へ
にこやかに尻尾を立てて挨拶にやって来た。
体は細いけれど、この毛並みの良さと甘え方は
飼われている猫の様だが、
『八兵衛』と呼ぶ事にした。
うっかり家を飛び出したが帰り道を忘れてしまった感じの
ハチワレ猫なので、うっかり『八兵衛』だ。
『八兵衛』はベンチに行こうとうする私の足に
縋り付いて離れようとしない。
暗がりに真ん丸く開いた瞳孔が可愛い。
その日は、ひとしきり公園で遊んで帰ったが
ずっと気になっていた。
次に出会える保障は何処にも無いのだし。
--つづく--
昨日は41位
←公園で出会った不思議な猫に、クリック一つ。
昨日は15位
←村にも公園猫がいるかも。