◆肩に力がはいる
人づきあいが苦手です。緊張しやすいタイプで、本番に弱い。
六甲道診療所25周年で、ギターサークルで練習しても、たどたどしい「夢の中へ」、緊張まがらわすサングラスかけて、それでも指が動かず、間違いをごまかしごまかし。
日々の仕事としての診察はそこまでの緊張はありませんが、肩の力をぬくのに苦労しています。多くは風邪や胃腸炎、慢性疾患の方でも、その中に、重大な病気が隠れていたりするわけで、「手をぬいている」わけではありません。
◆初診の思い
特に、初診の方はそれなりの配慮でお迎えしなければいけません。HAT神戸にある「こども初期急病センター」への出務が年に数回ありますが、ここは全員初診で、患者さんの意図は、休日や夜間に急な何らかの症状・苦痛があってみてほしいという点で、ある程度一定しています。
しかし、医療生協の診療所の初診は色々です。たとえば、糖尿病という病気だけをみても様々な事情があります。初めて診断されたばかりの人、糖尿病と言われたが納得できない、他で治療をうけているがうまくコントロールできてない、他での治療に不満がありかわりたい、自分は病気だと思っていないのに家族から言われてしぶしぶ、たまたま風邪できたら糖尿病がみつかったなど、病状や心境は百人百様です。
とりわけ、自覚症状はほぼないのに、わざわざ足を運んでこられたのにはそれなりの思いをお持ちな上に、初対面で「お互い」緊張している場面です。
◆患者さんの言葉で
最初は比較的簡単な質問のやりとりに始まり、顔色をうかがい、徐々にどう思っているかを聞きます。
「糖尿病はどんな病気だと考えておられますか?」
「そうですか、怖い病気だと思っておられるのですね」
「食べたいものもたべられないし、すごく制限されるように感じてられるのですね」
「薬はできるだけ頼りたくないと思ってこられたんですね」
など、患者さんが何を知っているのか、どのように理解しているのか、病気を持ちながら生活・仕事を続けていくことをどう感じているか、患者さんの言葉で表現していただくことが大切だといわれます。
それを飛び越えて、食事のバランスを考え量をへらしましょう、合併症がこわいので検査しましょう、薬は忘れないようにのみましょう、などの「指導」は思ったほどには伝わらないものだという経験を忘れないようにと思っていても、それがなかなか難しい。
◆よりよい関係づくり
六甲道診療所では診察終了後のカルテは患者さん自身で受付に運んでいただくのですが、「先生はすぐにカルテを渡されて、診察を終わらせようとしよる」という「常連」患者さんの声も聴いたりもしますが、すみません、気をつけます・・・一方、「今日は混んどるな、、」といって、何か話したいことがあっても、すぐに出ていかれる患者さんも。
急な患者さん、感染の可能性のある方、そして、初診の方は、予約や来られた順番とは別に早めにという思いで「調整」させていただいております。
以上のような 10月号の健康いちばんの原稿でした。
人づきあいが苦手です。緊張しやすいタイプで、本番に弱い。
六甲道診療所25周年で、ギターサークルで練習しても、たどたどしい「夢の中へ」、緊張まがらわすサングラスかけて、それでも指が動かず、間違いをごまかしごまかし。
日々の仕事としての診察はそこまでの緊張はありませんが、肩の力をぬくのに苦労しています。多くは風邪や胃腸炎、慢性疾患の方でも、その中に、重大な病気が隠れていたりするわけで、「手をぬいている」わけではありません。
◆初診の思い
特に、初診の方はそれなりの配慮でお迎えしなければいけません。HAT神戸にある「こども初期急病センター」への出務が年に数回ありますが、ここは全員初診で、患者さんの意図は、休日や夜間に急な何らかの症状・苦痛があってみてほしいという点で、ある程度一定しています。
しかし、医療生協の診療所の初診は色々です。たとえば、糖尿病という病気だけをみても様々な事情があります。初めて診断されたばかりの人、糖尿病と言われたが納得できない、他で治療をうけているがうまくコントロールできてない、他での治療に不満がありかわりたい、自分は病気だと思っていないのに家族から言われてしぶしぶ、たまたま風邪できたら糖尿病がみつかったなど、病状や心境は百人百様です。
とりわけ、自覚症状はほぼないのに、わざわざ足を運んでこられたのにはそれなりの思いをお持ちな上に、初対面で「お互い」緊張している場面です。
◆患者さんの言葉で
最初は比較的簡単な質問のやりとりに始まり、顔色をうかがい、徐々にどう思っているかを聞きます。
「糖尿病はどんな病気だと考えておられますか?」
「そうですか、怖い病気だと思っておられるのですね」
「食べたいものもたべられないし、すごく制限されるように感じてられるのですね」
「薬はできるだけ頼りたくないと思ってこられたんですね」
など、患者さんが何を知っているのか、どのように理解しているのか、病気を持ちながら生活・仕事を続けていくことをどう感じているか、患者さんの言葉で表現していただくことが大切だといわれます。
それを飛び越えて、食事のバランスを考え量をへらしましょう、合併症がこわいので検査しましょう、薬は忘れないようにのみましょう、などの「指導」は思ったほどには伝わらないものだという経験を忘れないようにと思っていても、それがなかなか難しい。
◆よりよい関係づくり
六甲道診療所では診察終了後のカルテは患者さん自身で受付に運んでいただくのですが、「先生はすぐにカルテを渡されて、診察を終わらせようとしよる」という「常連」患者さんの声も聴いたりもしますが、すみません、気をつけます・・・一方、「今日は混んどるな、、」といって、何か話したいことがあっても、すぐに出ていかれる患者さんも。
急な患者さん、感染の可能性のある方、そして、初診の方は、予約や来られた順番とは別に早めにという思いで「調整」させていただいております。
以上のような 10月号の健康いちばんの原稿でした。