きっと明日は雨のち晴れ

六甲道診療所での仕事は忙しいけど、それなりに楽しい。ちょっとくじけそうなことがあっても、雨のち晴れです

熱も咳もないコロナ肺炎を第一線でみて、考え、修正する

2021-03-25 19:46:14 | 診療
肝を冷やした一日
 熱もなく、咳もない、高齢ご婦人のコロナ肺炎でした。
 お二人とも娘さんが数日泊まって面倒をみていて、おかしいのでつれてきた。
1人は全然たべれなくなった、、もう一人は暇があればよこになってねているという。
 待合室で普通にまって、診察に 
いつも通院されている方ゆえにわかる、いつもと違う表情、 
 一人は訴えは首の痛みだったがゆえに、診察医の気持ちが痛みに誘導されてしまって、診断にいたるまで1日遅れたと反省。
 もう一人はつれてこられて、診察室にはいるなり、「なんかおかしい」
あとで考えても そこまでとっさに、よく判断したなあとおもったくらいですが、
胸の写真とって(咳など一切してなかったのですが)、陰圧検査室に娘さんと一緒にはいって、抗原検査をしてその結果をみて、採血などをすすめる指示を順番通りに書いて処置室ナースに。 迅速検査とPCR同時採取して、くっきり陽性。それからは、気持ちを静めて届出業務でした。
 もうひとりはその時、胸部とって、点滴してかえってもらって、あとで胸部みたら所見ありで、、おうちに往診にでむいて抗原検査。 ここで陽性くっきりでれば保健所連絡ですが、くっきりはでなかったので、病院探し、うけてくれた病院PCR陽性と連絡をうける。
 
 こんな、バタバタな1日。
発熱患者を断っている医療機関でも、発熱患者をうけている医療機関でも、
このような場合は一般外来でみているでしょう。そこはどうしようもないところです。
 大事なことは、どこで修正力が働くかということ
 普段とは違うことに気づくことは、「かかりつけ医」にしかできないことでしょう。もちろん、そこに気づくスタッフもいるかもしれません。
 その違いに気づいたときに、どれだけ、周囲への感染を広げないタイミングで次の行動にうつれるか。すぐに拡散しない場所にうつる、いったん帰ってもらう、抗原検査でトリアージする、ということがすばやくできるかどうか
そして、もっと大事だとおもったのが、気づくまでの間にでも、感染拡大を最小限にとどめておける一般外来の感染防御の取り組みなんでしょう。 
それは診療拒否ということではなくて 
 1年間数えきれない診療スタイルの工夫変更をくりかえしてきたことは無駄ではないし、これでよし というとこもないことを思い知らされた一日です。
自分も含めて、感染しているかどうかはわかりませんが。
 
コメント
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