天使のエナジー

「すべてなるものの源」への、愛の告白

ある出窓の光景

2016-01-03 23:07:16 | ロージー・セレクション
2016年、あけまして おめでとうございます。

どんなお正月をお過ごしですか。

私は、特にどこへも出かけず、家でのんびりしています。

仕事のことを一切忘れて、好きなように過ごしていい。

お正月って、そういうところが好きです。

そのお正月気分を盛り上げようと、玄関横の小さなショー
ウインドーを、写真のようにディスプレイしてみました。

赤いバンダナを掛けた棚に、ミニサイズのお飾りと、坂本
政道さんの本(『明るい死後世界』)、それから、去年撮影
した日暈の写真を置きました。

小さな田舎町の通りにあるこんなショーウインドー。

目に留めてくれる人が、はたしているのかな。

もしかして、一人もいないかも。

でもね……。


実は今日の午後、運動も兼ねて散歩に出かけたんです。

町内をぐるっと一周まわる、1時間弱のコース。

薄手のコートを選んで、おだやかな午後の日差しを浴びな
がら歩いている途中で、ふと思い出した場所があって、
細い脇道へ入りました。

その道沿いには、あるお邸が建っているのですが、以前、
何かの用があってそこを通ったとき、とても心を惹かれる
ものを見たのです。

それは……

2階にある、いわゆる出窓、なのですが……

そこに、大きな飾り皿が置かれているのが見えました。

しかもその皿は、表を窓の外側に向けて置かれていたの
です。

つまり、その飾り皿は、その家に住む人のためではなく、
その道を通る人が、それを眺めるために置かれているも
のだとわかったのです。

「これは、道行く人のための、小さなギャラリーだ」

そう思ったら、何て素敵なアイデアなんだろうと、ワクワク
してしまいました。

こんな小さな町の、細い脇道沿いにある、お店でもなん
でもない家の窓……およそ注意を向ける人などほとんど
いないと思われる場所を……

それをたまたま見つけるかもしれない、数少ない人のた
めに、素敵な空間に創り上げようという、その発想力。

それにヤラレたんですねえ。

そして、今日は久しぶりにその窓が見たくなって、散歩
の途中でちょっと寄ってみたというわけなのです。

果たして今日の展示品は……

茶色の釉薬のかかった、優美な形の壷でした。私はひどい
近眼なので、どこのどんな焼き物なのかまでは判別できな
いのが残念でしたが。

でも、ちゃんと時々展示品を替えていることが確認できて、
なおさら嬉しくなりました。

ここまで読んで、ピンときた方もあるでしょうね。

そう、冒頭で紹介したウチのウインドーディスプレイも、
このお宅の窓に触発されているところが多分にあるのです。

実は、去年は仕事の比重が少し重く、ショーウインドーの
展示を数ヶ月替えられないときもあったけれど……

今年は、できれば月に一度は模様替えをしたいな。

「豊かな生活」って、きっとそうやって創り出していくもの
なんじゃないでしょうか。

石榴

2013-04-29 17:56:23 | ロージー・セレクション
連休真っ只中の今日、いかがお過ごしですか。

実は今日は、先回予告した通り、ジオパシック・スト
レス防御用の製品を使用してみた感想を書こうと思
っていたのですが……

気分がすっかり休日モードになってしまったので、一
息入れる意味も込めて、ロージー・セレクションに変
更したいと思います。(このカテゴリーは実にほぼ3年
ぶり。)


昨日、街へ買い物に出かけました。

浄水器のフィルター、お茶の時間用のチコリコーヒー、
シャンプー、それに、ルームウェアとして着るカーディ
ガン……

そんな物を求めて、連休の街の歩行者天国の雑踏を
縫うように歩き回って、いささかぐったり。

その途中で、以前にも立ち寄ったことのある、お香の
お店へ。

実はついこの前まで、ここで選んだ水仙の香りのお香
を使っていたんです。

早春にぴったりの、若草の青みを含んだ清楚な香りが
お気に入りだったのですが……

季節が移って、もうそろそろかな……ということで、次の
香りを探そうと思っていたところでした。

そこで、同じお香屋さんのつくっている同じシリーズの並
んでいるコーナーの前で足を止め、サンプルの一つ一つ
の香りを嗅いでみました。

十種類くらいあって、どれもとても魅力的な香り。

今月の香の「藤」は上品な甘さでちょっとパウダリー。「茉
莉花」や「白桃」もとても惹きつけられたけれど……

「石榴」

今回は、これに決めました。

そうして持ち帰ったそのお香を、さっそく焚いてみました
よ。

みずみずしくはじけそうな、芳醇な甘酸っぱさがいっぱ
いで、果実味たっぷりの赤ワインを楽しむときにも似た
幸福感で、心が満たされるような感じ。

そういえば……

この香りに、ふとお気に入りのエッセイのことを思い出
したのでした。

その一部を、ご一緒にどうぞ。


 机に向かっている私に茶を持って来た妻が、去り際
に、
「ざくろがきれい」と、つぶやくのを聞いた。何を言うの
かと思い、顔を上げると、すぐ目の前の窓が、隣りの
家のざくろの花の咲いた枝で、ふさがるように一杯に
なっていた。若葉が柔らかく青く繁った中に、あかい
花が点々としている。その美しい色に夏と言う季節の
おごそかな誇りを存分に示しているように見えた。
炎のような花だが、暑い季節と、思いのほか、よくう
つる。(後略)

(大佛次郎「ざくろの窓」、『ちいさい隅』所収、六興
出版、1985)


すぐ目の前に、枝もたわわに花をつけた石榴に気づか
ぬほど、作家は言葉の糸をつむぐのに気を集めていた
のでしょう。

この大佛次郎の随筆集は、私にとって、まるで懐かしい
伯母の形見の指輪をおさめた宝石箱のような一冊。

今でも時々思い出しては、書棚から取り出してながめて
います。

ざくろを書いたこの一篇は、早くも夏のほてりの中へと
私をいざなってくれました。


功労賞は…地球!

2011-02-11 21:39:19 | ロージー・セレクション
さっきまで、テレビで「R-1 ぐらんぷり」を見ていました。

1回戦で登場した「バッファロー吾郎 木村」さんのネタ、自然と
笑えちゃったけど……

この人、何者?

他の人と、違うアンテナがついてるみたい。

「全日本ベストセレクション大賞」(これで正しいかな?)を発表
するという設定で、

新人賞: 赤ちゃん

流行語大賞: もしもし

最大都道府県賞: 北海道(当たり前!)

さらに……

功労賞: 地球

だって!

笑っちゃうけど、貴方は正しい!

本当は、これを言うのは遅いくらいなのだ。

でも、ようやく時代が、追いついてきたのかな。

もう一度言いたい。

笑っちゃうけど、貴方は正しい!

小さなギャラリー

2010-03-23 16:02:49 | ロージー・セレクション
わが家の玄関の横には、ほんの小さなショーウインドーがあります。

これはもともと、たばこ屋さんが商品をディスプレイするためのもの
で、わが家でも昔はその目的で使っていました。

そう、数年前までは、うちはたばこ屋をやっていたのです。(現在は
もう廃業していますが。)

たばこの陳列という本来の役目を失ったわが家のショーウインドー。
まだまだ現役で働けるのに、このままほうっておくのはもったいない。

そこで、商いには関係なく、小さな展覧会でも開くつもりで、このシ
ョーウインドーに何かをディスプレイしてみようと思い立ったのです。


さて、何を展示しようか。

考えた挙句、自分の蔵書から、特定のテーマに関連する本を選んで、
その雰囲気に合う雑貨とともに並べてみることにしました。

やり始めてみるとこれが結構楽しくて、次はどんなテーマにしようか、
考えていると本当にわくわくしました。

時には自分の持っている本だけでは足りず、友だちや公共図書館
のものを借りたこともあったっけ。

どんな展示をやったのか、ちょっとだけご紹介しましょう。



2004年

10/18~31 テーマ: 寺田寅彦
  
小宮豊隆編『寺田寅彦随筆集』第一巻(岩波文庫、1947)

松本哉『寺田寅彦は忘れた頃にやって来る』(集英社新書、2002)

夏目漱石『吾輩は猫である』上巻(新潮文庫、1949)

柴田宵曲『明治風物誌』(有峰書店、1971)


11/1~13 テーマ: 不思議の国のアリス

ルイス・キャロル『不思議の国のアリス・オリジナル』(書籍情報
社、1987)

Carroll,L., Gardner,M.(ed.).-The Annotated Alice, Penguin Books,
1970

Carroll,L.,Rackham,A.(Ill.).-ALICE’S ADVENTURES IN WONDER-
LAND, Heinemann,1989 (かぐや氏蔵)

J・フィッシャー『アリスの国の不思議なお料理』(文化出版局、1978)
(かぐや氏蔵)

別宮貞徳『「不思議の国のアリス」を英語で読む』(PHP研究所、1985)

フィギュア: アリス、キノコにのったイモムシ(かぐや氏蔵)

チェス盤と駒


11/14~30 テーマ: 日本の都市図
  
瀬田勝哉『洛中洛外の群像 失われた中世京都へ』(平凡社、1994)

黒田日出男『絵画史料で歴史を読む』(筑摩書房、2004)

黒田日出男『謎解き 洛中洛外図』(岩波新書、1996)(N大学図書館蔵)

小澤弘『都市図の系譜と江戸』(吉川弘文館、2002)(N大学図書館蔵)


12/1~14 テーマ: エリナー・ファージョン
    
エリナー・ファージョン、石井桃子訳『年とったばあやのお話かご』(岩波
書店、1970)

エリナー・ファージョン、石井桃子訳『ガラスのくつ』(岩波書店、1986)
(T市図書館蔵)

エリナー・ファージョン、石井桃子訳『天国を出て行く』(岩波少年文庫、
2001)(T市図書館蔵)

Farjeon,E.,Shimizu,M.(ed.)-The Silver Curlew, Kenkyusha, 1973

くまのサンタの小物入れ

フィギュア: ハート型の袋を持ったねずみ

キャンドル: 家形、ツリー形、ブーツ形



こんな具合に、約1年半、テーマをとっ替えひっ替えしながらミニ展示会
を開催していたのです。

なにぶん、田舎町のこと、家の前の道にそうそう人通りがあるわけでも
なく、展示をみてくださる人も、一日に果たして何人いたか。

でも、ときどきは通行人の方が展示に気づいて、声をかけてくださること
もたまにはあり、そんなときはもう有頂天になったりしたものでした。


その後、ここ数年は、展示テーマの枯渇と仕事のあわただしさにかまけ
て、展示会を長期間お休みしていたのですが……

ついに昨日、また展示を始めました。

今度は、全体のテーマを一つに決めました。

それは、「スピリチュアル」。

その第一回の本は、エマ・ヒースコート・ジェームズ『天使に会いました』
に決定。(この本は当ブログ2009年2月1日付で紹介しています。)

それに、手元にある猫とサボテンの置物を加えてディスプレイ。(写真を
ご覧ください。)


さて、今度は、どんな方が気づいて、声をかけてくださるかなあ。

また、楽しみの種が一つ、ふえました。

ビル・エバンスの気持ち

2009-09-27 23:34:12 | ロージー・セレクション
「好きで好きでたまらないこと」を見つければ、生きるパワーも
きっと倍増するはず。

そんな思いで始めた新カテゴリー、ロージーセレクション(6月
25日付)でしたが、あれからなかなか続きが書けないままにな
っていました。

これではいくらなんでも「コレクション」と呼ぶには無理があり
ますよね。

そこで、今日は意を決して第2弾をアップしたいと思います。

さあて、何を取り上げましょうか。(といって迷えるほど話題豊
富なわけじゃないけれど……。)

先回、チャオチャオのために歌う話の中でジャズのことを書いた
ので、今日もその流れでいきますか。

私の中では、ジャズって、好きな人は心底好きで、とことん詳し
い、スタイルにこだわる、そんなイメージがあります。

たとえば、好きなプレーヤーのアルバムは当然全部所有してい
て、アドリブの部分まで口ずさめるほど聴き込んでいる、というよ
うな具合に。

私ははっきり言ってそんなすごい愛好者じゃありません。

でも、ジャズのピアニストを一人選べと言われたら、即座にこの
人、と答えるでしょう。

それは、ビル・エバンス。

なぜでしょう。自分でもうまくは説明できないですね。たとえば
オスカー・ピーターソンも文句なく素敵だし、エロール・ガーナー
だって彼ならではの雰囲気があると思うけれど……。

やっぱり、ビル・エバンスのスタイルが「性に合っている」という
言い方が、一番しっくりくるような気がします。

こんなふうに書くと、彼の作品をいかにもたくさん聴いている
ようにきこえてしまうけど、なんのなんの。

私のビル・エバンス好きを決定づけたのは、たった1枚のアル
バムだったのでした。

そのタイトルは、“Waltz for Debby”(写真はそのカバー。)
piano:Bill Evans
bass:Scott LaFaro
drums:Paul Motian
このトリオによる演奏です。

このアルバムは1961年にニューヨークのヴィレッジ・ヴァンガ
ードというライブハウスで録音されたものですが、実はエバン
スは生涯このアルバムが嫌いだったという噂話があるとか。
(『名演!Modern Jazz』講談社、1987、14頁)

その理由は、聴き手であるお客のおしゃべりやグラスの音な
どの雑音に腹を立てていたから、という説がありますが……

一曲目の“My Foolish Heart”の出だしのあの落ち着きと清明
さは、「いらだち」という感情の対極にあるような気さえするので
す。

私はおそらく、この一瞬だけで心を持っていかれてしまったの
かも。

その他の収録曲も好きです。曲名をリストアップしてみると……

① My Foolish Heart 4:56
② Waltz for Debby (take 2) 7:00
③ Waltz for Debby (take 1) 6:46
④ Detour Ahead (take 2) 7:35
⑤ Detour Ahead (take 1) 7:12
⑥ My Romance (take 1) 7:11
⑦ My Romance (take 2) 7:13
⑧ Some Other Time 5:02
⑨ Milestones 6:37
⑩ Porgy (I Love You, Porgy) 5:57

なんと、おもしろいことに、同じ曲が2回収録されているのが3曲
もあるんです。

こんな形式のアルバムって、珍しいんじゃないでしょうか?(ジャ
ズに詳しい方、教えて。)

2曲目から7曲目まで、同じ曲が2回ずつ繰り返されるわけです。
ふつうなら飽きがきそうですよね。

でも、私は不思議とこれが、全然気にならなくて、かえって心地よ
く耳に入ってくるのです。

さて、果たしてこんな心地よさを与えてくれる演奏を収めたアルバ
ムを、ビルはほんとうに嫌いだったのでしょうか。

そんなことを時折思いながら、私はこのアルバムを聴いています。

そうそう、こんな試みはどうでしょう。

テイク1とテイク2を聴き比べながら、ビルがその時どんな思いだ
ったのか、どんな感情を抱いてピアノのキーをたたいていたのか
を想像してみるのです。(テイク1とテイク2の演奏時間の微妙な
違いにも注目して。)

ちなみに私がWaltz for Debbyを目を閉じて聴いてみたときは、
テイク2の冒頭で赤い色が見えた後、テイク1の終わりまで、濁
った淡いオレンジと薄紫色が見えていました。でもこれがビルの
気持ちを表しているのかどうかは、なんとも言えません。

エネルギーが読める人なら、ビルの気持ちの動きも、すぐわかる
かもしれませんね。

もしそれがわかる方がいたら、ぜひともコメントをください。


そうそう、ビル・エバンスのアルバムといえば、ソロで出してい
る“ALONE”もおすすめ。

秋の空気が、とても似合いそうです。


メアリー・ポピンズ=ファンタジー界の天使?

2009-06-25 23:27:26 | ロージー・セレクション
好きで好きでたまらないことがあれば、生きていることが
楽しくてやめられません。

そんな、好きなことを見つける力、それが本当の生命力、
なのかもしれませんね。

あなたは何が好きですか?

私は…ワクワクするものなら何でも。

たとえば、イギリスのファンタジー文学。これは私にとって
は宝の山のようなものです。

その中から今日は、ロージー・セレクションと題して、メア
リー・ポピンズのお気に入りの一節をご紹介しましょう。

メアリー・ポピンズはロンドンの桜通り(Cherry Tree Lane)
に暮らすバンクス家の乳母で、彼女の周りでつぎつぎと起
こる不思議な出来事の数々を描いた物語は、美しくて楽し
くて、好奇心が刺激される魅力がいっぱいです。

そのメアリー・ポピンズがお出かけの時に必ず持っている
のが、オウムの柄のついたこうもり傘。それは使わない時
はいつも子ども部屋の暖炉の隅のお決まりの場所に立て
かけてあるのですが、ある夜、バンクス家の子どもたち、ジ
ェーンとマイケルの二人は、こんな光景を目にするのです。
それは…


From the corner by the fireplace came a little glow of
light. And they saw that the folds of the parrot umbrella
were full of coloured stars the kind of stars you expect
to see when a rocket breaks in the sky.
Their eyes grew wide with astonishment as the parrot’s
head bent down. Then, one by one, its beak plucked the
stars from the silken folds and threw them on the floor.
They gleamed for a moment, gold and silver, then faded
and went out. Then the parrot head straightened upon
the handle, and Mary Poppins’ black umbrella stood stiff
and still in its corner.

暖炉の隅から、小さな光がもれています。そして、オウムの
傘のひだに、色とりどりの星がいっぱいちりばめられている
のを二人は見たのです。それはちょうど、ロケットが空で弾
けるときに見える星のようでした。
 オウムの柄がその頭を下に曲げたとき、彼らは驚きで目
を見張りました。すると、一つ一つ、そのくちばしが星をひだ
からつまんでは、床に放っていくではありませんか。それら
は一瞬、金と銀にきらめくと、やがて光を失って消えていき
ました。そして、オウムの頭が柄の上にまっすぐ元通りにな
ると、メアリー・ポピンズの黒い傘は、そのお決まりの場所
にちゃんとおさまったのでした。
P. L. TRAVERS“Mary Poppins Opens the Door Vol I”
(Kenkyusha, 1976, pp.23-24)
(日本語訳はロージーによる。)


バンクス家の子どもたちの毎日は、こんなふうに、メアリー・
ポピンズの不思議な力のおかげで、新鮮な驚きと興奮に満
ちているのです。

こんな乳母が家にいたら、どんなにいいか! そう思うのは
私だけでしょうか。

ただし、原作者トラヴァースが描くメアリー・ポピンズのキャ
ラクターというのは、ディズニー映画でジュリー・アンドリュ
ースが演じたそれとは、全く別物なんですよね。

映画のメアリー・ポピンズのように万人受けする人当たりの
いいキャラクターとは違って、原作のメアリー・ポピンズはド
ライで皮肉屋で、しつけに厳しく、ナルシスト。(決して意地
悪ではありませんが。)

でも、子どもたちが困ったり、しょげていたり、とにかく、ここ
ぞ、という絶妙の場面で不思議な力を発揮して、助けてくれ
るんです。

そのタイミングが完璧で、実にスマート。まるで、天使のサ
ポートのようなのです。

そういう意味では、メアリー・ポピンズはファンタジー界の
天使的存在の一人、といってもいいかもしれません。


*  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *


写真は、<メアリー・ポピンズ>シリーズの1作、“Mary
Poppins in Cherry Tree Lane”の原書です。(邦訳本は
『さくら通りのメアリー・ポピンズ』で刊行。)

夏至の日の出来事をファンタジックに描いたもので、ちょ
うど今の季節にぴったりなのですが、邦訳本はすでに品
切れ状態の模様なのが実に残念です。