ここ二日ほど、当地ではすごい暑さがやって来て、仕事
らしい仕事もできないほどでした。
梅雨明けしたばかりだというのに、やれやれ、先が思い
やられます。
ところで、仕事といえば、日本語教師としての今学期の
授業が、先週、すべて終了し、あとは成績集計と会議を
残すのみとなりました。
今期は担当の学生数が多く、ブログの更新もなかなか
できないほど忙しくなってしまい、こんなふうで学期末ま
でもつだろうかと、心配になったこともたびたびあったの
ですが......
何とか大きなアクシデントもなく全授業を終えることが
できました。
それだけでも、本当にありがたいことなのですが......
学生たちが果たしてどれだけ満足してくれたのか、その
ことが気になっていました。
私が担当している授業の中には、毎回漢字テストをす
るものもあって、それを取っている学生などは、ひょっと
して私の顔を見るのも嫌なのでは......
そんな懸念を抱いたりしていたのです。
ところが......
その授業の最終日、期末テストの日のことです。
その授業は、9月から始まるPart 2も、引き続き同じ教
師(つまり私)、同じ学生の顔ぶれでやることになって
おり、その旨、学生に告げたところ…
一人の女子学生が、歓声を上げて喜ぶではありませ
んか。
それを見た私は、よほどこのクラスのメンバーが気に
入ったのだなと思い、彼女にそうたずねると、こんな
意外な答えが返ってきたのです。
「先生のことが大好きだから。」
この一言に、ノックアウトされてしまいました。
でも、面と向かってそんなことを言われたのは何年ぶ
りか......思い出せないほどだったのです。
それで、ものすごくうれしいくせに、哀しいかな、それを
素直に喜ぶことができず......
「気持ち悪いから......やめて」
なんて、口走ってしまったのでした。
後から、なんてもったいないことをしたんだろうと思い
ましたけれどね。
ちなみに、その女子学生は中国から来ているのです
が......
中国では、こんなふうに、人に直接好意を伝えること
がごく自然にできるのか。
それとも、彼女が特別なのか。
私にはよくわからないのですが......いずれにしても日
本人は、直接伝えるのも、受け止めるのも苦手な人
が多いのではないでしょうか。
(話はややそれますが、『源氏物語』を読むと、慕う相
手に好意をいかに「それとなく」伝えるかという試みで
作品全体が成り立っているように感じられますから
……
私たちのライトボディーには千年も前のその命脈が受
け継がれているというわけなのでしょうね。)
ともあれ、彼女の一言で、私のちっぽけな懸念は吹き
飛ばされてしまいました。
もちろん、「大好き」と言われたからといって、授業の
内容がよかったということにはなりませんが......
私という存在も、「いていいんだよ」と言ってもらえた
ような気がして......
今の私には、どんなものよりも、嬉しいうれしいプレ
ゼントでした。
らしい仕事もできないほどでした。
梅雨明けしたばかりだというのに、やれやれ、先が思い
やられます。
ところで、仕事といえば、日本語教師としての今学期の
授業が、先週、すべて終了し、あとは成績集計と会議を
残すのみとなりました。
今期は担当の学生数が多く、ブログの更新もなかなか
できないほど忙しくなってしまい、こんなふうで学期末ま
でもつだろうかと、心配になったこともたびたびあったの
ですが......
何とか大きなアクシデントもなく全授業を終えることが
できました。
それだけでも、本当にありがたいことなのですが......
学生たちが果たしてどれだけ満足してくれたのか、その
ことが気になっていました。
私が担当している授業の中には、毎回漢字テストをす
るものもあって、それを取っている学生などは、ひょっと
して私の顔を見るのも嫌なのでは......
そんな懸念を抱いたりしていたのです。
ところが......
その授業の最終日、期末テストの日のことです。
その授業は、9月から始まるPart 2も、引き続き同じ教
師(つまり私)、同じ学生の顔ぶれでやることになって
おり、その旨、学生に告げたところ…
一人の女子学生が、歓声を上げて喜ぶではありませ
んか。
それを見た私は、よほどこのクラスのメンバーが気に
入ったのだなと思い、彼女にそうたずねると、こんな
意外な答えが返ってきたのです。
「先生のことが大好きだから。」
この一言に、ノックアウトされてしまいました。
でも、面と向かってそんなことを言われたのは何年ぶ
りか......思い出せないほどだったのです。
それで、ものすごくうれしいくせに、哀しいかな、それを
素直に喜ぶことができず......
「気持ち悪いから......やめて」
なんて、口走ってしまったのでした。
後から、なんてもったいないことをしたんだろうと思い
ましたけれどね。
ちなみに、その女子学生は中国から来ているのです
が......
中国では、こんなふうに、人に直接好意を伝えること
がごく自然にできるのか。
それとも、彼女が特別なのか。
私にはよくわからないのですが......いずれにしても日
本人は、直接伝えるのも、受け止めるのも苦手な人
が多いのではないでしょうか。
(話はややそれますが、『源氏物語』を読むと、慕う相
手に好意をいかに「それとなく」伝えるかという試みで
作品全体が成り立っているように感じられますから
……
私たちのライトボディーには千年も前のその命脈が受
け継がれているというわけなのでしょうね。)
ともあれ、彼女の一言で、私のちっぽけな懸念は吹き
飛ばされてしまいました。
もちろん、「大好き」と言われたからといって、授業の
内容がよかったということにはなりませんが......
私という存在も、「いていいんだよ」と言ってもらえた
ような気がして......
今の私には、どんなものよりも、嬉しいうれしいプレ
ゼントでした。