NHK「おかあさんといっしょ」内の「ガラピコぷ〜」が最終回を迎えました。
その中で時間旅行ネタが出てきたので、触発されて気づいたことを書いてみる。
「ガラピコぷ〜」は、とある星に漂着した記憶を失ったロボット(ガラピコ)が、そこの住人・チョロミー達と過ごす物語です。
ガラピコは故郷の星に帰りたい。だけど思い出せない。
そんなある日、ガラピコを作ったのは未来のチョロミー博士だったと判明します。宇宙船で漂着したのではなく、タイムマシンでやってきていた。
失敗ばかりのチョロミーも、未来の自分からのメッセージに励まされ、博士になる未来を目指して頑張ることになりました。
故郷に焦がれていたガラピコは、実はずっと生まれ故郷に「おかあさん(チョロミー)といっしょ」にいたという綺麗なオチです。
番組コンセプト的にも前向きで素晴らしい。「ガラピコぷ~」は原作者様によれば「元気いっぱいな男の子じゃなくても、おしとやかな女の子じゃなくても、大人から見たらちょっと問題があるような子であっても、大丈夫だよ」というメッセージを込めたとのこと。現時点では勉強が苦手なチョロミーの未来も、明るく拓けている。
…のですが、幾つか問題も引き起こします。
(1) 現チョロミーの元にはガラピコがいる。それを元に未来チョロミーがガラピコを設計したら何が起きるか。
(2) チョロミーが、ガラピコを発明できなかったら?
(3) 未来から送り込まれたガラピコを、そのまま過去に送りだしたら?
順に、ハグプリに置き換えつつ考えてみよう。
ガラピコ:ルールー
チョロミー:えみる
チョロミー博士:未来えみる もしくは トラウム
(参考までに、チョロミーの声を担当しているのは、キュアサンセットやプリキュアEDでお馴染みの吉田仁美さんです)
(1) 現チョロミーの元にはガラピコがいる。それを元に未来チョロミーがガラピコを設計したら何が起きるか
チョロミーは1からガラピコを作る必要がありません。未来から送られてきたガラピコを参考にすればいい。
そしてパラドックスに直面します。ガラピコを最初に作ったのは誰なんだろう???
そこまで露骨にコピーしなくても、デザインなどは影響を受けるでしょう。では最初にガラピコのデザインを考えたのは誰なのか???
えみるの場合、作るのはトラウムですから完成まで一切関わらなければ、パラドクスはとりあえずは避けられます。
この制約があるため、えみるは軽々しくトラウム研究室には行けないはず。(参考:「パラレルワールドへの疑念」(人物面))
(2) チョロミーが、ガラピコを発明できなかったら?
「ガラピコぷ〜」の世界が「歴史は変わらない」世界観だったなら、チョロミーはどれだけ怠けようが最終的にはガラピコを発明できます。
「未来が変わる」世界観だったなら、未来チョロミーと現チョロミーは別人ですから、努力してもガラピコを発明できるとは限らない。
どちらもせっかくのテーマに反する無粋な解釈ですが。
チョロミーはお勉強は苦手でも、「賢い」子なので努力してガラピコを作り上げたと信じたい。
さて、えみるの場合。作るのはトラウムですから、えみるにできることは限られます。(1)の事情もあり、直接的な知識提供はできない。やるとしたら、資金援助やアンドロイドに関わる法整備とかぐらいでしょうか。
ただ、トラウムは普通の人間です。異世界人とか謎生物ではない。
その彼に、明らかに超越技術が使われていると思われるルールーを開発できるんだろうか?
「歴史は変わらない」のであれば、どうあってもルールーは誕生はしますが、「トラウムがどうやって開発したのか」は定かではありません。
(3) 未来から送り込まれたガラピコを、そのまま過去に送りだしたら?
ガラピコを発明できなかったとしたらどうするか。ずっと一緒にいたガラピコを過去に送りだせばいいです。
実際にはガラピコの素材が経年劣化していきますから、部品の交換はするとしても「発明」は不要になります。
これでガラピコは無限の時間ループに旅立てる。さようならガラピコ。
えみるの場合。「部品の交換」のようなテセウスの船問題を無視できる、もっと手っ取り早い方法があります。ミデン的な方法で若返らせればいい。
つまり仮説として下記が浮上します。
(「映画HUGっと!プリキュア ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ」より引用)
『2018年の戦いの後、えみるはトラウムがルールーを開発すると信じて、影からの資金援助に励んだ。
しかしルールーが完成する様子は全くない。明らかに技術レベルが足りない。これではルールーが誕生しないではないか…!未来は変わってしまったのか…?
混乱と不安に押しつぶされながら迎えた2030年。突如、2018年からタイムトラベルしてきたルールーが出現。彼女たちは2043年に向けて旅立ったのではなく、2030年を目指していたのだ。
そして現れたミデンっぽい敵との戦闘により、ルールーは幼児に戻ってしまった。
しかもそのルールーを置いて、パップル達は2043年に向けて出発して行った。
残されたえみるは真相に気づく。この若返ったルールーが成長し、2043年から2018年にタイムトラベルし、やがて自分と出会ってプリキュアになるのだろう。そして2030年に来て幼児化し、また成長して2043年から2018年にタイムトラベルする。
ルールーは無限に同じ時間のループを繰り返していたのだ』
この説を使わなければいけない積極的な理由はないとはいえ、否定する根拠も特にはないです。(1)の問題が悪化してしまいますが、プリキュア世界ではこの種のパラドクスは前例があるので諦めよう(参考:「リコのパラドックス」)。
ただこれだと「2043年で、えみる(37歳)がルールー(14歳相当)とプリキュアに変身」の夢が絶たれてしまうので、個人的には採用したくない。
とりあえず思考実験として、提唱してみます。
その中で時間旅行ネタが出てきたので、触発されて気づいたことを書いてみる。
「ガラピコぷ〜」は、とある星に漂着した記憶を失ったロボット(ガラピコ)が、そこの住人・チョロミー達と過ごす物語です。
ガラピコは故郷の星に帰りたい。だけど思い出せない。
そんなある日、ガラピコを作ったのは未来のチョロミー博士だったと判明します。宇宙船で漂着したのではなく、タイムマシンでやってきていた。
失敗ばかりのチョロミーも、未来の自分からのメッセージに励まされ、博士になる未来を目指して頑張ることになりました。
故郷に焦がれていたガラピコは、実はずっと生まれ故郷に「おかあさん(チョロミー)といっしょ」にいたという綺麗なオチです。
番組コンセプト的にも前向きで素晴らしい。「ガラピコぷ~」は原作者様によれば「元気いっぱいな男の子じゃなくても、おしとやかな女の子じゃなくても、大人から見たらちょっと問題があるような子であっても、大丈夫だよ」というメッセージを込めたとのこと。現時点では勉強が苦手なチョロミーの未来も、明るく拓けている。
…のですが、幾つか問題も引き起こします。
(1) 現チョロミーの元にはガラピコがいる。それを元に未来チョロミーがガラピコを設計したら何が起きるか。
(2) チョロミーが、ガラピコを発明できなかったら?
(3) 未来から送り込まれたガラピコを、そのまま過去に送りだしたら?
順に、ハグプリに置き換えつつ考えてみよう。
ガラピコ:ルールー
チョロミー:えみる
チョロミー博士:未来えみる もしくは トラウム
(参考までに、チョロミーの声を担当しているのは、キュアサンセットやプリキュアEDでお馴染みの吉田仁美さんです)
(1) 現チョロミーの元にはガラピコがいる。それを元に未来チョロミーがガラピコを設計したら何が起きるか
チョロミーは1からガラピコを作る必要がありません。未来から送られてきたガラピコを参考にすればいい。
そしてパラドックスに直面します。ガラピコを最初に作ったのは誰なんだろう???
そこまで露骨にコピーしなくても、デザインなどは影響を受けるでしょう。では最初にガラピコのデザインを考えたのは誰なのか???
えみるの場合、作るのはトラウムですから完成まで一切関わらなければ、パラドクスはとりあえずは避けられます。
この制約があるため、えみるは軽々しくトラウム研究室には行けないはず。(参考:「パラレルワールドへの疑念」(人物面))
(2) チョロミーが、ガラピコを発明できなかったら?
「ガラピコぷ〜」の世界が「歴史は変わらない」世界観だったなら、チョロミーはどれだけ怠けようが最終的にはガラピコを発明できます。
「未来が変わる」世界観だったなら、未来チョロミーと現チョロミーは別人ですから、努力してもガラピコを発明できるとは限らない。
どちらもせっかくのテーマに反する無粋な解釈ですが。
チョロミーはお勉強は苦手でも、「賢い」子なので努力してガラピコを作り上げたと信じたい。
さて、えみるの場合。作るのはトラウムですから、えみるにできることは限られます。(1)の事情もあり、直接的な知識提供はできない。やるとしたら、資金援助やアンドロイドに関わる法整備とかぐらいでしょうか。
ただ、トラウムは普通の人間です。異世界人とか謎生物ではない。
その彼に、明らかに超越技術が使われていると思われるルールーを開発できるんだろうか?
「歴史は変わらない」のであれば、どうあってもルールーは誕生はしますが、「トラウムがどうやって開発したのか」は定かではありません。
(3) 未来から送り込まれたガラピコを、そのまま過去に送りだしたら?
ガラピコを発明できなかったとしたらどうするか。ずっと一緒にいたガラピコを過去に送りだせばいいです。
実際にはガラピコの素材が経年劣化していきますから、部品の交換はするとしても「発明」は不要になります。
これでガラピコは無限の時間ループに旅立てる。さようならガラピコ。
えみるの場合。「部品の交換」のようなテセウスの船問題を無視できる、もっと手っ取り早い方法があります。ミデン的な方法で若返らせればいい。
つまり仮説として下記が浮上します。
(「映画HUGっと!プリキュア ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ」より引用)
『2018年の戦いの後、えみるはトラウムがルールーを開発すると信じて、影からの資金援助に励んだ。
しかしルールーが完成する様子は全くない。明らかに技術レベルが足りない。これではルールーが誕生しないではないか…!未来は変わってしまったのか…?
混乱と不安に押しつぶされながら迎えた2030年。突如、2018年からタイムトラベルしてきたルールーが出現。彼女たちは2043年に向けて旅立ったのではなく、2030年を目指していたのだ。
そして現れたミデンっぽい敵との戦闘により、ルールーは幼児に戻ってしまった。
しかもそのルールーを置いて、パップル達は2043年に向けて出発して行った。
残されたえみるは真相に気づく。この若返ったルールーが成長し、2043年から2018年にタイムトラベルし、やがて自分と出会ってプリキュアになるのだろう。そして2030年に来て幼児化し、また成長して2043年から2018年にタイムトラベルする。
ルールーは無限に同じ時間のループを繰り返していたのだ』
この説を使わなければいけない積極的な理由はないとはいえ、否定する根拠も特にはないです。(1)の問題が悪化してしまいますが、プリキュア世界ではこの種のパラドクスは前例があるので諦めよう(参考:「リコのパラドックス」)。
ただこれだと「2043年で、えみる(37歳)がルールー(14歳相当)とプリキュアに変身」の夢が絶たれてしまうので、個人的には採用したくない。
とりあえず思考実験として、提唱してみます。