フレームが進んでいるので作業し忘れていたフロントフォークのばらしとアウターケースの塗装に入ろうと思ったのですが、このフロントフォーク、また新手です。
とりあえずオイルを抜いたのですが既に劣化しすぎてうわずみ液とドロっとしたものに分離してました。
ボトムのボルトは適当な六角で外そうとした所びくともしなかったのでトルクがかかるレンチで緩めます。後はボトムケースを抑えてボルトが内部のピストンと供回りしない様にしながら取り外し。
ここからが問題。
過去CB93、CB72、CB450とフロントフォークのOHをやってきましたが、このCL72(後期型)はまた違います。
オイルシールがどうやっても抜けません。どうもオイルシールの上に蓋がしてあるのではないかと。
パーツリストで調べてみるとこれはオイルシールでは無く「オイルシールリテーナー」という部品らしく、これを外さないとオイルシールは抜けない模様。そしてオイルシールを外さないと分解が出来ないという構造。一番やり難いフロントフォークです。
穴が開いているので多分回せという事だろうとサスペンションを回す工具にボルトを溶接してこんな工具を作って・・・
舐めたネジを回す時の要領で少しハンマーで回した後、作った工具でリテーナーを回転。やはり回して外れる構造でした。
第二関門オイルシール。完全に固着してしまって外せそうにもない・・・
さらにリテーナーが付いていた事も有りずいぶん奥深い所についており、従来私がやっていたグリグリしてバラバラにしながらオイルシールを外すやり方では非常に難しいです。
リテーナーのネジ溝も有るので無茶も出来ません。
初期型のフォークはリテーナーも無ければCB450等と同じ上部ハウジングにオイルシールが付いているのでハウジングごと取り外せてオイルシールの脱着も非常に容易ですが、後期型フォークはリテーナー付きでケーシングに直にオイルシールが打ち込んであるので非常に厄介です。
CB72後期型フォークより奥にオイルシールが設置されている所が面倒ですが、何かコツがあるのだと思いますが初めてなのでコツが分かりません。
やっちまった・・・ハンマーとドライバーでオイルシールをコンコンやってたらアウターケースが割れました(号泣)
開き直ってケーシングをサンダーでカットして・・・
割ってみました。
ケーシングの中はこんな構造。損害を出しながらも一つずつ勉強です。
しかし何か簡単にこの構造のフォークのオイルシールを抜く方法を習得しなければいけませんね。
先輩方に聞いてみる事にします。
このCL72後期型のフォークはボトムケース形状が似ているCB72後期型フォークともかなり構造が違いますし、この時期のホンダ中排気量車はフォーク外観が似ていても車種ごとに全然構造が違うのも面白い所です。
試行錯誤の時代だったのかな?と。
やってしまいました・・・。
と言ってもまだまだやるべき事は沢山あるのでそちらを先に進めて行こうと思います。
今時のフロントフォークはOHもし易いと思いますが、当時物は中々ですね。
今時フォークならオイルシールの楽々交換はスプリングを抜いてオイル入れて圧縮という所でしょうか?