最近は学芸会みたいな芸しかない某タレント事務所の役者ばっかりの、つまらんしドラマしか見られないとと思っていたら、久し振りにおもしろいドラマがあった。
それはあの「女王の教室」である。
すでに一部ではこのドラマの中の管理教育のありかた・マヤ先生のありかたについて真剣に賛否両論の意見が出ているし、子供を持つ親御さんが「子供に見せていいか悪いか」悩むのも無理ないヘヴィな内容だと思うが、やじうまなおいらは、ただ「いやなヤツだらけのおもしろいドラマ」と捉えてしまうのだ。
(ここでは、真剣な議論や心配が悪いと言っているのではない。)
まあ、おいらにはそんな真剣な議論は向かないので、あのドロドロさを楽しんでいるだけなのである。
舌切り雀とかの童話まで「残酷だから」と言って子供に見せない、キレイな?親のいる世の中ではこのドラマが非難されてしまうのだろうが、作品としてはとてもおもしろい。
子役もみなイキイキして精一杯動いているし、棒読みやヒステリックな大声のうっとうしい演技の子役がいないので、「家なき子」のようにひとりの天才子役がいなくても、子供ドラマとしては十分おもしろい。
クラスの生徒のキャラクター構成や親たちの描きかたも「なるほど」と思ってしまうことが多い。
この先どんなドロドロ、マヤの小ずるく悪辣なワナがあるのかと、おいらは楽しみにしているのだか、真剣に考えないのは邪道だろうか?
マヤに身近にいるやなヤツを投影して楽しんだりするだけでもじゅうぶん面白いし、おいらは
こんないい作品を「非難」→「放送中止」を求める人の気持ちは理解できない。
悪いけど世の中はキレイごとばかりじゃないし、人間の作った創作物はキレイなものや楽しいものだけじゃ人間の本質を伝えられないと思っている。
こういうドロドロをやるとすぐ先回りして「子供に悪影響」とか言う人もいるんだけれど、子供だって多かれ少なかれドロドロにさらさられて生きているのだ。
それを暴露したところでそこから目をそむけてどうなる。
これはそんなドロドロから、子供たちが何かをつかんではいあがっていくドラマなんじゃないかとおいらは思っているのだが。
子供の無菌培養を叫ぶ人たちは、自分が「清潔」とか「健全」とかの菌に脳ミソを冒されて見えなくなっているものがあるんじゃないのか。