店主敬白(悪魔の囁き)

栄進大飯店の店主さがみやがおくる日々の悪魔の囁き。競馬予想や文学・音楽・仕事のグチやちくりまでいろいろ。

実家へ帰る・その2

2006-02-20 12:28:38 | Weblog
 次の日。
 仕事の資料を探しに、神田古書店街まで出かける。
「荷物の整理をするので、3時には帰ってくるように」
 と母上がうるさいので、取り急ぎ猛スピードで古書店を回る。
 当日は雨のせいか、売台を店の外に出している店が少なく、一見営業してないような店もちらほらある。
 昔に比べて店の数も確実に減っているし、そのぶんチェーン店の食堂・コーヒーショップなどが増えた気がして、だんだんここも味気ない街になってしまうのかもしれない。
 でも一部の昔からある本屋は、若い兄ちゃんが懸命に荷造りや品出しをしていて、店主らしいおっさんが帳場にデンと座っていた。
あと高級漢方薬店みたいに、でっかいショーウインドゥとガラスの扉の店も健在だ。
 中で売っているのは主に専門書で、ウインドゥに飾ってあるのは、もちろんぶったまげるような値段の稀少本が鎮座しているのだ。
 本の並び順を崩すことなど決して許されないような、整然とした配列。
 ちょっとだけ漂う古い紙の匂い。
 おいら、そういうのも好きなんだけれど、今回見た店は、おいらの欲しい本は置いてなかったようだ。
 ルイヴィトンとこの店と、入るとしたらどっちが場違いなんだろうか・・・と思いつつ、次の店にどんどん移動していく。
 雑誌専門、ミリタリー専門、その昔お世話になったエロ本専門、地方出版物専門・・・かつての壮観な通りの面影が、まだ残ってはいる。
 まだまだこの街は生きているし、ずっと生きていて欲しい。
 ろくにガイドブックをみたり検索もしなかったので、欲しい本を探すのに時間がかかってしまったが、とりあえず今回欲しいものは探すことができた。

 その後は浅草橋まで出かける。
 東京の地下鉄は覚えるかたっぱしからどんどん新しくなるので、相変わらずややこしいが、浅草橋に行くのも一年ぶりだったのでまた迷う。
 もう10年以上通っているはずの駅から徒歩5分程度の和紙工芸の店を探すのに、30分ぐらいかかる。
 いつも行ってるのに、なんで道を間違えたりするんだ。
 これも生活が変わってしまったからなのか。
 その他にもシモジマとかを見て回る。
 時間がないせいか、全部「とばし見」しかできない。
 そのくせ荷物はどんどん増え、今回は紙を買うのはよそうと思いつつも、また衝動買いで「鎌倉彫ふう和紙千代紙」全紙版まで2枚買っちまった。
 時間が夕方近くになったので、あわてて電車に飛び乗る。
 また熱があるのか、少しだるい。


 
 
 

実家へ帰る・その1

2006-02-20 12:01:05 | Weblog
 ひさしぶりに実家に帰った。
 でもカゼでちっと調子が悪い。
 そのうえインターネットで当日にぶち君に確認してもらったら、予約していた便が欠航するという。
 しかも夕方までの時間帯に別の便はないようだ。
 何を考えてるんだ●NA。
 あわてて寝起きのぶち君に車を出してもらい(おいらは鬼のようなヤツだ)11時の便に乗る。
 そのまま、羽田に着くとまっすぐ実家へ。
 部屋に入ってネコどもを探すと、ネコどもはそろつてリビングにいた。
 しかもそれぞれに専用カゴまでもらっていて、大名生活を満喫してるもよう。
 そしていきなりリス(二匹のうちのキジ白オス)に威嚇される。
 このリスというのは、親たちが店をやっていた頃にエサをもらっていたノラの「シロミ」の息子で、近所の人がエサをやるなら引き取ってくれと持ってきたものだ。たいへんに美形だが、神経質で気が荒い。
 先日も自分の兄弟の「チロリ」(このネコは白のメスで、親の友人のYさんの家に引き取られている)を預かったら、いきなりケンカをはじめたらしい。
 そんなリスのことなので、家に他人が来るといきなり警戒モードなのだ。
「(引き取ってやった)オレを忘れるんじゃねえ」
 とおいらが説教をくらわしたところ、リスはやつとおいらが、自分の知っている人だと認識したもようだ。
 クロはうすぼんやりだがおいらを覚えていたらしく、逃げ回ることもなかった。

 無事ネコどもと対面したのはいいが、どうも熱があって調子が悪いので夜は外出しなかった。
 ライブはどうした、オカマバーはどうした・・・。
 そして実家にある本棚を見たら、「古事談」のダイジェスト版があったのでそれを読む。(ダイジェスト版は現代語訳なのだが、さすがに冒頭のあのやばい話は削除されている。)
 読んでいるうちに夕方になり、近くのスーパーへ行く。
 寒さのせいか、野菜がめっちゃ高い。
 こっちの相場のほぼ2倍~1.5倍ぐらいで、レタスはほとんどが半分に切って売られているし、同じ値段のものもあるけれど、量は少なめだ。
 消費に生産が追いついていない、悲しい都会の実情だ。
 しかし嬉しいことに、おいらの好きなマグロは種類もいっぱいあるし、値段も手ごろなものが多いので、つい2柵も買ってしまった。
 あとで母上に、
「こんな買ってどうするの」
 と怒られたが、いいじゃねえか安いうちに食っておけば。
 そんなこんなで一日が終わる。