月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO. 38 J.A.シーザー「山に上りて告げよ」

2022-05-03 22:22:43 | J.Aシーザー、天井桟敷関連

丁度10年前の今日、J.A.シーザーがほぼ30年ぶりの単独ライブを

新宿FACE(元リキッドルーム)にて開催しました。

寺山修司さんが亡くなってから、シーザーは自分で歌うことを封印し、

自ら結成した劇団万有引力での楽曲を中心にしており、

裏方での演奏に徹していました。

遂に封印が解除されるという事で、自分も無理して上京して

ライブを見に行きました。

 

ついにシーザーが歌うという事で、会場は満員。

アニメ「少女革命ウテナ」から入ったであろう若い人も多くいたような

記憶もあります。当然ながら、天井桟敷からのファンであろう

年を召した人達も…。

 

コンサートは5部構成で、まずはウテナ関係の楽曲を万有引力の女性陣や

声優の小見川千明さんらが担当。

それが終わるといよいよシーザーがボーカルをとるオリジナル曲を。

「国境巡礼歌」で聴かせてくれたような渋い歌声を聴かせてくれました。

3部は80年代以降の曲をゲストのボーカルで、

4部はもう一度シーザー自身の歌唱による曲、

そして最後は「東京巡礼歌」と「山に上りて告げよ」で締めくくりました。

国境巡礼歌・完全盤」で聴いて鳥肌がたった「山に上りて告げよ」を

生で聴く事が出来て再び鳥肌がたったのを覚えています。

 

このアルバムは、このライブでのシーザーの歌唱パート全曲と

最後の「山に上りて告げよ」で構成されています。

当日の映像の一部を収めたDVDも付属してますが、

ボーナス的な扱いですね。

2時間半近くにわたる当日のライブの全曲を収めてないのは

残念ですが、記録に残っただけでもよしとしないとな。

残念ながらお亡くなりになった70年代にバンドのギタリストだった

森岳史さんが演奏しているのもポイントが高いです。

森さんがシーザーの元を離れたのもシーザーが歌を封印した要因とも

言われているだけに、大きい存在だったのかと。

 

実は、この時のライブは5月3日と4日に2日間開催されていて、

4日のライブは、3日に演奏しなかった曲も多数演奏されたと後に知りました。

仕事の都合(後、予算の都合)もあり4日のは見れませんでしたが、

当然ながら後悔することになります。

その後もシーザーのライブは何度か開催されましたが、

いずれも仕事の都合がつかず、見ることは叶わず。

コロナ過が過ぎてまたライブを見ることが出来ればいいなと、切に願います。