物理学において仕事とは、物体に加える力と変位量の内積です。
エネルギーともいう。
人にとって仕事とは、世の中や自分を変えることとも定義できる。
別に会社に行って働いて金を稼ぐことだけが仕事ではない。
物事を変えることも仕事だし、より大変なのは、物事を維持し続けることも仕事にもなる。
変わり続ける物事を、一定に保ち続けるのは大変です。
天災も人災もある。
そう定義すれば、家事も家庭生活を維持するための大事な仕事だし、育児も子供を育てるという意味で仕事。
病気を治療する病院も仕事だけれど、病気を治す病人も、自分を維持して正常な状態に変えるので仕事。
芸術も人に影響を与えるから仕事。
生きている間、何らかの仕事をし続けるわけですよ。
金を稼ぐだけが仕事ではない。
旅行や遊びも、自分の認識を変える仕事とも言える。
坂本龍馬や幕末の志士など、死んでもなお影響を与えている人もいるわけですが。
自宅警備員やニートも、何らかの消費エネルギーを伴うので仕事をしている。
めちゃくちゃ大変な仕事でもある。
社会や自分に変化をもたらしていないために、仕事をしているという実感が得にくい。
周りもその状態を良しとしないため、変えようとするし。
程度の差で、生きている限りエネルギーの移動はある。
人が死ぬと、大抵のことが許されてしまうのは、エネルギーの移動がなくなるという意味で、存在するエネルギーがゼロになる喪失でもある。
死んでしまったら、社会的物理的に変化させられないということで、もう何を言っても変わらないし。
コロナ禍でいわゆる一般的な仕事を失ったり、仕事が激減すると、生きている意味を自らに問うことになる。
それは大変な思考エネルギーを消費する。
それもまた仕事である。
自分を否定する究極が自殺でもある。
死にたいほど自分の存在に耐えられない。
生きていることの苦痛を感じ続けるから。
それはそれで責められないこと。
罪悪感も存在する。
自分で自分を許せない。
思考能力も落ちているので、柔軟な発想はしづらい。
自殺概念のある人に多くの情報を与えるのは、逆に追い詰めることになる。
ゆっくり落ち着ける時間と場所が必要。
何にしてもエネルギーは必要なんです。