『ドノヴァン』 というシンガー・ソングライターをご存知ですか。
スコットランド、グラスゴーのメリーヒルで生まれた彼は
イングランドのフォークを愛し、その影響を受けた彼は14歳でギターを始めました。
とっても地味でマイナーなアーチストですが、私は大好きなシンガーの一人です。
1973年の日本でのコンサートのライブ・アルバム
これが実に素晴らしい。
どの曲をとっても、しみじみと心にしみる曲ばかり。
ステージの上にあぐらをかいて座りこみ、
アコースティックギターとハーモニカだけで、観客に向かい一人、語りかけます。
温かみのあるやさしい声にビブラートをかけ、聴くものを不思議なドノヴァンの世界に
引きずり込んでしまいます。
幻想的な雰囲気をかもしだすこのアルバムは、他に類を見ない程に
完璧な出来栄えのアルバムです。
ですから、ほんとうに久し振りに、誇りまみれの中から
LPレコードを取り出して聴いてみると、
パリパリと針が沢山の雑音をひらっていました。
その中の一曲 『ハーディ・ガーディ・マン』 (1973年)を今日は紹介します。
この曲は、このアルバムのオープニングに歌われている曲で、
機械に頼らない彼の肉声のビブラートには驚かされました。
独りの人間と、一本のギターとハーモニカ。 たったこれだけで、
これほどの素晴らしい演奏が出来て、これほどまでに人を感動させることが、
できるものなのでしょうか。 何度も云いますが、驚きのアルバムです。
アップルくん