最近読んでた本
石原慎太郎「天才」
今年のはじめに目白の田中角栄邸が火事になったじゃないですか。その時に田中角栄邸って目白にあるんですね、あの人新潟の人じゃなかったか?みたいなことを思ったんたけど、私は田中角栄についてなにも知らないんですよ。
自分の記憶の中にある最古の現役首相は中曽根康弘で、当時ニュースなどで観る田中角栄は田中元首相と呼ばれていて、幼い私は「この人は田中(←姓)元(←名)という名前なのかー」と思っていたものだった。
彼がどんな人物なのかとりあえず手っ取り早く知ろうと思って読んでみた。
田中角栄の一人称で小学校から死ぬまでの身の上を独白のような形でつづっていた。でも本人ではない、石原慎太郎の筆によるものなのでたぶん本当に田中角栄を知ってる者にとってはなんか違うなと思うんじゃないか?
だって、本文の後にわりと長めの後書きがついてたけどその語り口が本文と同じだったもの。石原慎太郎にとっても晩年のほうの作品だし本人まるだしみたいなもしや口述筆記かも?と思ったりもした。「ありはしない」が多用されてるのと「…だが。」という文章の終わり方が気になるところであった。あとなんだっけな、もうひとつ「〜あるまいに。」みたいな終わり方も多かった。
結局のところ、この本では新潟の小卒の男がぐいぐいと度胸とハッタリと先を見る力と金とユーモアでバリバリと日本を発展させていくがロッキード事件で失脚し、首相に返り咲く気はまんまんにあったがそれは叶わず病に倒れて死ぬまでが描かれていた。
私が知りたかった肝心のロッキード事件はなんとなくしか書かれてなくて(慎太郎の世代の人は常識として知っているだろうしいいやと作者は思ったのかもしれないが)私は全然知らんので(そりゃ生まれる前ですし)それについてはまた調べてみようと思った。
今日は浅草のレモンパイ(店名です)のレモンパイ(商品名です)をたべたよ。